有価証券報告書-第154期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 14:44
【資料】
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【項目】
157項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済におきましては、米国経済の堅調さが維持された一方、中国の不動産不況や欧州の製造業停滞など、地域間での景況感の格差が鮮明となりました。
わが国経済におきましては、トランプ関税によるマイナス効果や物価上昇さらには人手不足による供給制約が見られたものの、継続的な賃上げによる所得環境の改善や個人消費の持ち直しにより、緩やかな回復基調で推移いたしました。
化学業界におきましては、生成AIの普及に伴う半導体材料需要の拡大が見られた一方、ナフサ価格の高騰や、中国市場の需要停滞による汎用製品の市況悪化が、収益を圧迫する要因となりました。
このような環境のなか、中期経営計画(2021年度~2025年度)の最終年度として、「もの創り力の向上」と「事業ポートフォリオの組換え」を加速してまいりました。「もの創り力の向上」におきましては、重要品目の複数購買化やサプライチェーンの見直しを推進し、地政学リスク等に伴う調達不安への耐性を強化いたしました。また、設備・運転情報のデジタル化により、安定生産を阻害する要因の排除に努めるとともに、ビッグデータの活用により異常を早期に発見し、対策を講じることで、生産性の維持・向上を図ってまいりました。「事業ポートフォリオの組換え」におきましては、前連結会計年度において、堺工場の酸無水物及び可塑剤製品の生産終了を決定し、当連結会計年度においては、経営資源の最適化及び生産効率の向上をさらに推し進めるべく、同工場を閉鎖することを決定し、閉鎖に付随して発生する諸費用等について損失を計上しました。一方で、成長分野への注力として、樹脂成型における生産効率向上に寄与する「RiKACRYSTA®(リカクリスタ)」の自動車部品での採用の他、脱炭素社会の実現に向け、バイオマス由来原料を活用した「RiKANATURA®(リカナチュラ)シリーズ」や「グリーンサイザー®シリーズ」等の新製品開発及び市場展開を積極的に推進いたしました。
しかしながら、上期はトランプ関税による自動車産業向け製品の販売が減少しました。当社の収益基盤である汎用製品分野におきましては、海外メーカーによる廉価品の流入が激化しており、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度を下回る厳しい決算となりました。
この結果、2024年6月に修正公表した中期経営計画の目標(営業利益8億円)に対し、前連結会計年度はこれを上回る実績を上げましたが、当連結会計年度におきましては、当社グループの売上高は321億5百万円(前期比1.8%減)となり、損益面では、営業利益5億7千6百万円(前期比30.5%減)、経常利益5億4千7百万円(前期比54.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5億9千7百万円(前期比14.5%増)となりました。
当連結会計年度における主要製品の概況は次のとおりであります。
トイレタリー向け界面活性剤におきましては、パーソナルケア製品の高付加価値化が進み、これに伴う高機能原料の需要が堅調に推移しております。一方で、主力の汎用品においては、アジア地域から流入する廉価品との競合により数量は前年を下回ったものの、原料価格高騰に伴う価格改定を進めた結果、売上高は前年を上回りました。市場全体として需給の緩和が続いており、総じて厳しい事業環境で推移いたしました。
主に床材や壁紙、電線被覆材などの建築部材に使用される汎用可塑剤は、住宅着工の低迷や建設コスト上昇の影響に加え、海外からの廉価品の流入により競争環境が悪化し、数量、売上高ともに前年を下回りました。一方で、高耐熱・高耐候といった機能性可塑剤については、用途の高度化を背景に需要が堅調に推移し、全体の下支え要因となっております。
自動車産業向け製品は、海外向けを中心とした需要構造の中で、上期に影響を受けたトランプ関税による販売減少が一巡し、下期においては受注が回復基調となりましたが、数量、売上高ともに前年を下回りました。電子材料向け製品については、中国経済の減速により末端需要が低迷したことから数量は前年を下回りましたが、価格転嫁、高付加価値製品の販売により、売上高は前年を上回りました。
当連結会計年度末の総資産は前期末比7.5%増、金額で28億2千6百万円増加の403億4千5百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ27億5千2百万円増加し、55億3千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は16億4千3百万円増加(前期は2億2千4百万円減少)しました。これは主に、税金等調整前当期純利益6億7千9百万円及び減価償却費7億5千5百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は5億1百万円増加(前期は1億7千4百万円減少)しました。これは主に、投資有価証券の売却による収入9億4千2百万円及び有形固定資産の取得による支出3億2千2百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は6千4百万円減少(前期は5億1千3百万円減少)しました。これは主に、長期借入金の純増1億4千9百万円及び配当金の支払額1億4千9百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。
生産量(トン)前年同期比(%)
54,47795.1

2)受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
販売高(百万円)前年同期比(%)
32,10598.2

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
当連結会計年度
(自2025年4月1日
至2026年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
昭和化成工業(株)3,42210.5--

主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。また、当連結会計年度の昭和化成工業㈱に対する販売実績は、総販売実績の10%未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前期比1.8%減、金額で5億9千8百万円減少の321億5百万円となりました。これは主に、高耐候性可塑剤や医療用原料などの高機能製品が販売数量を伸ばしたものの、汎用品は安価な海外品との価格競争激化などにより販売数量が減少したためであります。
営業利益は前期比30.5%減、金額で2億5千2百万円減少の5億7千6百万円となりました。これは主に、生産・設備保全・品質管理体制の見直しによる生産ロス低減によるものであります。
受取配当金、支払利息等の営業外損益を加えた経常利益は前期比54.2%減、金額で6億4千8百万円減少の5億4千7百万円となり、投資有価証券売却益や法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比14.5%増、金額で7千5百万円増加の5億9千7百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は前期末比7.5%増、金額で28億2千6百万円増加の403億4千5百万円となりました。
流動資産につきましては、現金及び預金が増加したことなどにより前期末比14.2%増、金額で24億9千9百万円増加の200億8千4百万円となりました。固定資産につきましては、一部株式を売却したものの、投資有価証券の時価が上昇したことなどにより前期末比1.6%増、金額で3億2千6百万円増加の202億6千万円となりました。
流動負債につきましては、資産除去債務が増加したことなどにより前期末比13.4%増、金額で12億1千5百万円増加の102億9千2百万円となりました。固定負債につきましては、資産除去債務を流動負債に振り替えたことなどにより前期末比4.0%減、金額で3億8千万円減少の90億6千5百万円となりました。
純資産につきましては、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金が増加したことなどにより前期末比10.5%増、金額で19億9千1百万円増加の209億8千7百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は48.9%となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金を内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入金による資金調達につきましては、運転資金は短期借入金で、設備資金などの長期資金は長期借入金で調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は74億2百万円となっております。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は55億3千2百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されています。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の判断の下、一定の前提条件に基づく見積りが必要となる場合がありますが、この前提条件の置き方などにより、連結貸借対照表上の資産及び負債、連結損益計算書上の収益及び費用などに重要な影響を及ぼすことがあります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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