有価証券報告書-第117期(2022/01/01-2022/12/31)
18.従業員給付
(1) 退職後給付
当社及び主な国内子会社は退職給付制度として、確定給付型のキャッシュバランスプラン(市場金利連動型年金)、及び確定拠出制度を設けており、日本における確定給付制度債務が当社グループの確定給付制度債務の大部分を占めております。
キャッシュバランスプランは、加入期間に獲得したポイントと、加入期間に応じた乗率等により給付額が算定されております。なお、早期退職者に対して自由定年支援金を支払う場合があります。
確定給付制度は、法令に従い、当社グループと法的に分離された年金基金により運営されております。年金基金は、当該基金に加入している事業主が選定する理事と、加入者を代表する理事によって構成される理事会によって運営されております。年金資産の運用は年金基金の理事会が定める運用方針に従って年金運用受託機関が行っております。年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、制度資産の運用を行う責任を負っております。
一部の在外子会社は、従業員の退職給付制度として、確定給付制度のほか、確定拠出制度を設けております。
確定給付制度は、数理計算上のリスク及び制度資産の公正価値変動リスクに晒されております。数理計算上のリスクは主として金利リスクであります。金利リスクは、確定給付制度債務の現在価値が優良社債等の市場利回りに基づいて決定された割引率を使用して算定されるため、割引率が低下した場合に債務が増加することであります。制度資産の公正価値変動リスクは、制度資産の運用実績が運用基準で定められた利率を下回った場合に、制度の積立状況が悪化することであります。
① 連結財政状態計算書に認識された確定給付負債
連結財政状態計算書に認識された確定給付負債及び資産の純額と、確定給付制度債務及び制度資産との関係は、以下のとおりであります。
② 確定給付制度債務
確定給付制度債務の現在価値の増減は、以下のとおりであります。
(注1)当期勤務費用は、純損益として認識しております。当該費用は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業費用」に含めております。
(注2)確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額に係る利息費用又は利息収益については、純損益として認識しております。これらの費用及び収益は、連結損益計算書の「金融費用」及び「金融収益」に含めております。
(注3)国内における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度末は主として17.2年、当連結会計年度末は主として15.4年であります。
③ 制度資産
制度資産の公正価値の増減は、以下のとおりであります。
(注)当社グループ及び年金基金は、法令に従って、将来の給付発生に対する充当や積立不足がある場合の年金財政の均衡保持を目的として、定期的に財政検証を行うとともに掛金拠出額の再計算を行っております。
当社グループは、翌連結会計年度において確定給付制度に対し10,931百万円の掛金を拠出する予定であります。
制度資産の主な内訳は、以下のとおりであります。
(注)信託銀行の合同運用信託に投資している制度資産は、活発な市場における公表市場価格がないものに分類しております。
当社グループの制度資産は、日本国内における年金資産が大部分を占めており、資産の運用は、加入者及び年金受給者に対する年金給付及び一時金給付の支払を将来にわたり安定的に行うため、許容できるリスクのもとで長期的に見て可能な限りの総合収益をあげることを目的としております。具体的には、投資対象としてふさわしい資産の期待収益率の予測、各資産のリスク、組合せ等を考慮した上で、将来にわたる最適な基本ポートフォリオ(政策アセットミックス)を策定し、これに基づく資産配分を維持しております。この基本ポートフォリオは毎年検証を行い、策定時の諸条件が変化した場合は、必要に応じて基本ポートフォリオの見直しを行っております。
④ 資産上限額の影響
資産上限額の影響の増減は、以下のとおりであります。
⑤ 重要な数理計算上の仮定及び仮定に関する感応度分析
重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりであります。
(注)当社及び主な国内子会社における数理計算で使用している割引率を記載しております。
重要な数理計算上の仮定である割引率が変動した場合の、当社及び主な国内子会社の確定給付制度債務の現在価値に与える影響の感応度分析は、以下のとおりであります。
(注)感応度分析は、各報告期間の末日時点における他の仮定をすべて一定とした上で割引率のみを変動させて、確定給付制度債務に与える影響を算定しております。
⑥ 確定拠出制度
確定拠出制度に関して純損益で認識した費用は、前連結会計年度において4,110百万円、当連結会計年度において4,313百万円であります。当該費用は連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業費用」に含めております。
(2) その他の従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業費用」に含まれるその他の従業員給付費用の合計額は、それぞれ280,798百万円及び290,534百万円であります。
(1) 退職後給付
当社及び主な国内子会社は退職給付制度として、確定給付型のキャッシュバランスプラン(市場金利連動型年金)、及び確定拠出制度を設けており、日本における確定給付制度債務が当社グループの確定給付制度債務の大部分を占めております。
キャッシュバランスプランは、加入期間に獲得したポイントと、加入期間に応じた乗率等により給付額が算定されております。なお、早期退職者に対して自由定年支援金を支払う場合があります。
確定給付制度は、法令に従い、当社グループと法的に分離された年金基金により運営されております。年金基金は、当該基金に加入している事業主が選定する理事と、加入者を代表する理事によって構成される理事会によって運営されております。年金資産の運用は年金基金の理事会が定める運用方針に従って年金運用受託機関が行っております。年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、制度資産の運用を行う責任を負っております。
一部の在外子会社は、従業員の退職給付制度として、確定給付制度のほか、確定拠出制度を設けております。
確定給付制度は、数理計算上のリスク及び制度資産の公正価値変動リスクに晒されております。数理計算上のリスクは主として金利リスクであります。金利リスクは、確定給付制度債務の現在価値が優良社債等の市場利回りに基づいて決定された割引率を使用して算定されるため、割引率が低下した場合に債務が増加することであります。制度資産の公正価値変動リスクは、制度資産の運用実績が運用基準で定められた利率を下回った場合に、制度の積立状況が悪化することであります。
① 連結財政状態計算書に認識された確定給付負債
連結財政状態計算書に認識された確定給付負債及び資産の純額と、確定給付制度債務及び制度資産との関係は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
確定給付制度債務の現在価値 | 352,452 | 301,744 | |
制度資産の公正価値 | (327,662) | (299,668) | |
小計 | 24,790 | 2,076 | |
資産上限額の影響 | - | 33,123 | |
確定給付負債 純額 | 24,790 | 35,199 | |
連結財政状態計算書上の金額 | |||
退職給付に係る負債 | 29,843 | 38,738 | |
退職給付に係る資産 | (5,053) | (3,539) | |
確定給付負債 純額 | 24,790 | 35,199 |
② 確定給付制度債務
確定給付制度債務の現在価値の増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
確定給付制度債務の期首残高 | 351,077 | 352,452 | |
当期勤務費用(注1) | 9,938 | 10,130 | |
利息費用(注2) | 2,281 | 2,532 | |
再測定による増減 | |||
人口統計上の仮定の変更により 生じた数理計算上の差異 | (1,154) | (2,568) | |
財務上の仮定の変更により 生じた数理計算上の差異 | (564) | (51,234) | |
実績による修正により生じた 数理計算上の差異 | 577 | 1,063 | |
給付支払額(注3) | (12,835) | (15,087) | |
海外の制度に係る為替換算差額等 | 3,132 | 4,456 | |
確定給付制度債務の期末残高 | 352,452 | 301,744 |
(注1)当期勤務費用は、純損益として認識しております。当該費用は、連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業費用」に含めております。
(注2)確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額に係る利息費用又は利息収益については、純損益として認識しております。これらの費用及び収益は、連結損益計算書の「金融費用」及び「金融収益」に含めております。
(注3)国内における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度末は主として17.2年、当連結会計年度末は主として15.4年であります。
③ 制度資産
制度資産の公正価値の増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
制度資産の期首残高 | 302,237 | 327,662 | |
利息収益 | 1,881 | 2,260 | |
再測定による増減 | |||
制度資産に係る収益 (利息収益に含まれる金額を除く) | 15,239 | (32,521) | |
事業主からの拠出額(注) | 17,056 | 11,747 | |
給付支払額 | (11,609) | (13,393) | |
海外の制度に係る為替換算差額等 | 2,858 | 3,913 | |
制度資産の期末残高 | 327,662 | 299,668 |
(注)当社グループ及び年金基金は、法令に従って、将来の給付発生に対する充当や積立不足がある場合の年金財政の均衡保持を目的として、定期的に財政検証を行うとともに掛金拠出額の再計算を行っております。
当社グループは、翌連結会計年度において確定給付制度に対し10,931百万円の掛金を拠出する予定であります。
制度資産の主な内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | ||||||||||
活発な市場における 公表市場価格 | 活発な市場における 公表市場価格 | ||||||||||
有 | 無 | 計 | 有 | 無 | 計 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||||
株式 | 7,428 | 65,033 | 72,461 | 5,597 | 57,084 | 62,681 | |||||
国内 | - | 30,275 | 30,275 | - | 29,197 | 29,197 | |||||
海外 | 7,428 | 34,758 | 42,186 | 5,597 | 27,887 | 33,484 | |||||
債券 | 14,379 | 230,003 | 244,382 | 12,430 | 213,867 | 226,297 | |||||
国内 | - | 154,047 | 154,047 | - | 144,933 | 144,933 | |||||
海外 | 14,379 | 75,956 | 90,335 | 12,430 | 68,934 | 81,364 | |||||
その他 | 669 | 10,150 | 10,819 | 475 | 10,215 | 10,690 | |||||
合計 | 22,476 | 305,186 | 327,662 | 18,502 | 281,166 | 299,668 |
(注)信託銀行の合同運用信託に投資している制度資産は、活発な市場における公表市場価格がないものに分類しております。
当社グループの制度資産は、日本国内における年金資産が大部分を占めており、資産の運用は、加入者及び年金受給者に対する年金給付及び一時金給付の支払を将来にわたり安定的に行うため、許容できるリスクのもとで長期的に見て可能な限りの総合収益をあげることを目的としております。具体的には、投資対象としてふさわしい資産の期待収益率の予測、各資産のリスク、組合せ等を考慮した上で、将来にわたる最適な基本ポートフォリオ(政策アセットミックス)を策定し、これに基づく資産配分を維持しております。この基本ポートフォリオは毎年検証を行い、策定時の諸条件が変化した場合は、必要に応じて基本ポートフォリオの見直しを行っております。
④ 資産上限額の影響
資産上限額の影響の増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
資産上限額の影響の期首残高 | - | - | |
再測定による増減 | |||
資産上限額の影響の変動 | - | 33,123 | |
資産上限額の影響の期末残高 | - | 33,123 |
⑤ 重要な数理計算上の仮定及び仮定に関する感応度分析
重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | ||
割引率 | 主として0.8% | 主として1.7% |
(注)当社及び主な国内子会社における数理計算で使用している割引率を記載しております。
重要な数理計算上の仮定である割引率が変動した場合の、当社及び主な国内子会社の確定給付制度債務の現在価値に与える影響の感応度分析は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | ||
確定給付制度債務への影響額 | 百万円 | 百万円 | |
割引率0.5%の上昇 | (25,376) | (19,661) | |
割引率0.5%の下落 | 27,248 | 22,202 |
(注)感応度分析は、各報告期間の末日時点における他の仮定をすべて一定とした上で割引率のみを変動させて、確定給付制度債務に与える影響を算定しております。
⑥ 確定拠出制度
確定拠出制度に関して純損益で認識した費用は、前連結会計年度において4,110百万円、当連結会計年度において4,313百万円であります。当該費用は連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業費用」に含めております。
(2) その他の従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度における連結損益計算書の「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の営業費用」に含まれるその他の従業員給付費用の合計額は、それぞれ280,798百万円及び290,534百万円であります。