四半期報告書-第153期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)

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2017/02/09 15:05
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26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、所得や雇用環境の改善を背景に個人消費は持ち直しつつあり、緩やかな回復基調が続いております。一方で、海外の経済情勢は、米国においては、企業業績と消費マインドの改善、次期政権への政策期待の高まりもあり、緩やかな景気回復が継続したものの、英国のEU離脱問題や資源国・アジア新興国の景気減速などの懸念材料が景気を下押しするリスクも存在しております。
化学業界におきましては、基礎原料ナフサ価格は低水準で推移していますが、中東情勢の混迷、資源国や新興国経済の減速懸念など、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループの5ヵ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」は第二年度に入っています。初年度は国内の新拠点として、四日市第三コンビナート内に新たに建設した霞工場が2015年12月に本格稼働し、電子材料、土木用薬剤を中心に増産体制が整いました。今年度は、売上高拡大の取り組みを強化するとともに、霞工場のマザー工場化を加速・充実させるべく、11月には非イオン界面活性剤製造設備の起工式を執り行いました。さらに、シンガポールの新会社を起点に国際展開も図ってまいります。
当第3四半期連結累計期間の業績といたしましては、売上高は390億54百万円(前年同四半期比3.4%減)、営業利益は28億31百万円(前年同四半期比4.2%増)、経常利益は26億50百万円(前年同四半期比3.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億72百万円(前年同四半期比1.4%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<界面活性剤>界面活性剤の売上高は、総じて低迷しました。
国内では、IT・電子用途の活性剤は順調に推移しましたが、ナフサ価格の下落の影響を受け機械・金属用途の活性剤はやや低迷し、石鹸・洗剤用途の活性剤は顕著に落ち込みました。
海外では、ゴム・プラスチック用途の活性剤は順調に推移しましたが、繊維用途の活性剤は低迷しました。
その結果、当セグメントの売上高は149億90百万円(前年同四半期比5.7%減)、営業利益は16億22百万円(前年同四半期比4.4%減)となりました。
<アメニティ材料>アメニティ材料の売上高は、総じてやや低迷しました。
国内では、セルロース系高分子材料はエネルギー・環境用途が好調に推移し、飼料用途は順調に推移しましたが、医薬品用途はやや低調に推移しました。ショ糖脂肪酸エステルは食品用途が堅調に推移しました。
海外では、ショ糖脂肪酸エステルは食品用途が順調に推移しましたが、香粧品用途はやや低調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は52億34百万円(前年同四半期比2.7%減)、営業利益は2億49百万円(前年同四半期比20.0%減)となりました。
<ウレタン材料>ウレタン材料の売上高は、総じてやや低迷しました。
土木用薬剤は公共工事の増加により顕著に伸長しましたが、建築用薬剤は大きく落ち込みました。フロン規制に関連する環境配慮型の合成潤滑油は、ナフサ価格の下落の影響を受け大きく落ち込みました。
その結果、当セグメントの売上高は67億10百万円(前年同四半期比1.5%減)、営業利益は81百万円(前年同四半期比55.5%減)となりました。
<機能材料>機能材料の売上高は、総じて伸長しました。
国内では、水系ウレタン樹脂は繊維用途がやや低調に推移しましたが、臭素系の難燃剤はゴム・プラスチック用途が大幅に伸長し、光硬化樹脂用材料はIT・電子用途が顕著に伸長しました。
海外では、光硬化樹脂用材料はIT・電子用途がやや低迷し、アミド系滑剤はゴム・プラスチック用途が大きく落ち込みました。リン系の難燃剤は電気・電子材料用途が大きく落ち込みましたが、臭素系の難燃剤はゴム・プラスチック用途が顕著に伸長しました。
その結果、当セグメントの売上高は91億39百万円(前年同四半期比8.6%増)、営業利益は8億74百万円(前年同四半期比65.0%増)となりました。
<電子デバイス材料>電子デバイス材料の売上高は、総じて顕著に落ち込みました。
射出成形用ペレットは大きく落ち込み、太陽電池用途の導電性ペーストは顕著に落ち込みました。
その結果、当セグメントの売上高は29億79百万円(前年同四半期比23.8%減)、営業利益は4百万円(前年同四半期は4百万円の損失)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、17億86百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に重要な変動はありません。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの生産及び販売実績に重要な変動はありません。
なお、当社グループでは、受注生産を行っておりません。
(6) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの主要な設備に重要な変動はありません。