有価証券報告書-第156期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
2018年に当社は100周年を迎えました。当社グループは、これからも永きに亘り、グローバルカンパニーとして社会から必要とされる存在であり続けるために、「塗料事業で培った技術と人財を最大限に活かした製品・サービスを通じて、人と社会の発展を支える」という企業理念を策定いたしました。当社グループのコアビジネスである塗料事業を通じて、顧客からの信頼と満足を得ることが当社グループの存立基盤であり、顧客との信頼関係を基に利益を創出していきます。徹底した顧客志向に立脚する企業価値の向上こそが、株主をはじめとする取引先、従業員、地域社会等、当社グループのステークホルダーに貢献しうるものと考えており、長期的かつ持続的な利益成長を通じて企業価値を向上させてまいります。
(2)中長期的な経営戦略
主に当社は2018年度に終了した第15次中期経営計画中に、海外セグメントにおける新規連結効果とオーガニック成長に牽引され売上高が大きく成長したと同時に、展開地域と事業のグローバル化が一層進みました。2019年度よりスタートした第16次中期経営計画では、資本生産性・収益性の向上を伴う利益成長、事業競争力の向上、グループ総合力の向上の3つを重点施策として、グローバル企業として将来大きく飛躍するための強靭な基盤を作り上げていきます。具体的な数値目標としては2021年度をターゲットとして、連結売上高4,900億円、連結EBITDAマージン 15.5%超、調整後ROE 10%超、3カ年累計営業CF 1,400億円の創出、安定的・継続的な配当の実施を掲げ、これらを実行してまいります。当社が自らの強みとして考える技術開発力とお客様へのコミット力を活かし、この強みに磨きをかけお客様から絶対的な信頼をいただくことによって、B to Bビジネス全地域強化、B to Cビジネス地域3位以内を目標に掲げ、継続的に成長するGreatカンパニーへの変革を進めます。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
塗料産業は一大成長産業であり、グローバルでは今後も中長期的に着実に需要が伸びていくものと見込んでおりますが、一方で、世界的な通商問題、中国経済の先行き、新興国経済の動向、政策に関する不確実性、金融資本市場の変動等のリスク要因があり短期的には不透明な状態にあります。加えて、今般の新型コロナウイルス感染症拡大は、いずれの要素に対しても、また、当社グループが需要先として関わる全ての事業分野に対し、さらに著しく不透明性を増すものとして引き続き慎重な注視を要する状況です。
各セグメントにおいては、アジアでは中国の自動車産業は事業活動が正常化に向かっており、また、一部のアセアン諸国では部分的に規制解除による主要顧客の事業活動再開の動きも見られますが、その計画には依然として不確実性が含まれており、欧州や米国においても同様であります。インドや当社グループが事業展開する多くのアフリカ諸国では、依然として政府指示によるロックダウンが続き再開の目処が立たない状況です。また、当社グループの新たな需要層となる多くの新興国においても、今後の感染拡大が懸念され、予断を許さない状況が続いており、国境封鎖等、大きな事業制限下にある国も依然として多くあります。こういった状況下、当社グループは、社員と家族の安全と、ステークホルダーに対する責務を果たすことを最大限確保しながら、事業継続・維持に努めているところであります。
当社としては、これらの経営環境を踏まえながら、持続性の高い企業として変革し、中長期的な経営戦略の達成を目指し、第16次中期経営計画にて策定した「資本生産性・収益性の向上を伴う利益成長」、「事業競争力の向上」及び「グループ総合力の向上」の達成のためグループ力を結集し、さらなる業績向上に向け事業活動を展開していく方向性は引き続き堅持してまいります。
・資本生産性及び収益性の向上を伴う利益成長
塗料事業で利益を稼ぐ力を強化し、継続的に成長していくためにROEを重要指標として掲げております。ROEの目標を達成するためには、バランスシートの要素と日常業務の連動性を高める必要があり、コントロールドライバーとしてROICツリーを導入いたしました。ROICツリーとは、予算と実績をそれぞれを比較する形で、事業活動テーマを漏れや重複なく分解し、分解した個別テーマを分析し改善していくことで、予算と実績の乖離をなくす経営管理手法です。予算達成が困難な状況であるときでも、リカバリーする方策を全体最適で的確に実施できる施策をとる判断を容易にできるようになります。個社や事業部の業績をROICツリーに分解し、ROEと、部門の業績や目標との連動性を高め、日常業務の見える化を進めるとともに、社内の活動指標として運用していきます。また同時に、ROICツリーを応用した全社効率性向上を目的とした分科会を立ち上げ、部門をまたがる課題や、部門共通の課題を解決しさらなる収益性の向上を目指してまいります。
・事業競争力の向上
日本を含めたグループ全ての事業について、定量面、定性面両方から過去、現在、未来を査定し、低収益資産と判断した事業については整理を行い、短期的な業績改善を実現します。また経営資源を再編する目的で個々の事業、部門の現状を分析し、ダウンサイズする事業、部門から経営資源を獲得し、有望で強化すべき事業、分野へ資源を再投入するサイクルを回してまいります。当社グループ各社には優れたノウハウ、ビジネスモデルがあり、それらをグローバルで活用することで事業競争力を強化してまいります。加えて、分散技術を応用したリチウムイオン電池事業等、当社のコア技術を応用した形での新規ビジネスへの参入についても積極的に取り組み、推進してまいります。
・グループ総合力の向上
海外子会社ガバナンスの強化として、業績管理の新システムを2020年度から導入し、これまで個別管理となっていた海外各社の経営数値の一元化と共有のスピードアップを図ります。新システムにより取り扱う数値が一元化され、ROICツリーへの分解も可能となることから、社内での課題共有が容易になるとともに、海外子会社の業績管理レベルの向上が期待されます。2019年度から、経営機能の強化として取締役会と経営会議の役割分担を再定義し、監督と執行の責任権限を明確化しました。また、内部監査部門の機能充実とグループ監査体制を見直しグループ各社のリスク管理について実効性の強化に着手いたしました。多様性の推進としては、社外取締役・社外監査役に女性及び外国人を選任し、取締役会における経営判断のバランスを確保しております。また、女性が働きやすく活躍できる環境を整備するための責任者を配置し、中長期的に多様な企業価値を創出できる人材育成の土壌形成のための制度運用の検討等を継続的に進めております。
(1)経営方針
2018年に当社は100周年を迎えました。当社グループは、これからも永きに亘り、グローバルカンパニーとして社会から必要とされる存在であり続けるために、「塗料事業で培った技術と人財を最大限に活かした製品・サービスを通じて、人と社会の発展を支える」という企業理念を策定いたしました。当社グループのコアビジネスである塗料事業を通じて、顧客からの信頼と満足を得ることが当社グループの存立基盤であり、顧客との信頼関係を基に利益を創出していきます。徹底した顧客志向に立脚する企業価値の向上こそが、株主をはじめとする取引先、従業員、地域社会等、当社グループのステークホルダーに貢献しうるものと考えており、長期的かつ持続的な利益成長を通じて企業価値を向上させてまいります。
(2)中長期的な経営戦略
主に当社は2018年度に終了した第15次中期経営計画中に、海外セグメントにおける新規連結効果とオーガニック成長に牽引され売上高が大きく成長したと同時に、展開地域と事業のグローバル化が一層進みました。2019年度よりスタートした第16次中期経営計画では、資本生産性・収益性の向上を伴う利益成長、事業競争力の向上、グループ総合力の向上の3つを重点施策として、グローバル企業として将来大きく飛躍するための強靭な基盤を作り上げていきます。具体的な数値目標としては2021年度をターゲットとして、連結売上高4,900億円、連結EBITDAマージン 15.5%超、調整後ROE 10%超、3カ年累計営業CF 1,400億円の創出、安定的・継続的な配当の実施を掲げ、これらを実行してまいります。当社が自らの強みとして考える技術開発力とお客様へのコミット力を活かし、この強みに磨きをかけお客様から絶対的な信頼をいただくことによって、B to Bビジネス全地域強化、B to Cビジネス地域3位以内を目標に掲げ、継続的に成長するGreatカンパニーへの変革を進めます。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
塗料産業は一大成長産業であり、グローバルでは今後も中長期的に着実に需要が伸びていくものと見込んでおりますが、一方で、世界的な通商問題、中国経済の先行き、新興国経済の動向、政策に関する不確実性、金融資本市場の変動等のリスク要因があり短期的には不透明な状態にあります。加えて、今般の新型コロナウイルス感染症拡大は、いずれの要素に対しても、また、当社グループが需要先として関わる全ての事業分野に対し、さらに著しく不透明性を増すものとして引き続き慎重な注視を要する状況です。
各セグメントにおいては、アジアでは中国の自動車産業は事業活動が正常化に向かっており、また、一部のアセアン諸国では部分的に規制解除による主要顧客の事業活動再開の動きも見られますが、その計画には依然として不確実性が含まれており、欧州や米国においても同様であります。インドや当社グループが事業展開する多くのアフリカ諸国では、依然として政府指示によるロックダウンが続き再開の目処が立たない状況です。また、当社グループの新たな需要層となる多くの新興国においても、今後の感染拡大が懸念され、予断を許さない状況が続いており、国境封鎖等、大きな事業制限下にある国も依然として多くあります。こういった状況下、当社グループは、社員と家族の安全と、ステークホルダーに対する責務を果たすことを最大限確保しながら、事業継続・維持に努めているところであります。
当社としては、これらの経営環境を踏まえながら、持続性の高い企業として変革し、中長期的な経営戦略の達成を目指し、第16次中期経営計画にて策定した「資本生産性・収益性の向上を伴う利益成長」、「事業競争力の向上」及び「グループ総合力の向上」の達成のためグループ力を結集し、さらなる業績向上に向け事業活動を展開していく方向性は引き続き堅持してまいります。
・資本生産性及び収益性の向上を伴う利益成長
塗料事業で利益を稼ぐ力を強化し、継続的に成長していくためにROEを重要指標として掲げております。ROEの目標を達成するためには、バランスシートの要素と日常業務の連動性を高める必要があり、コントロールドライバーとしてROICツリーを導入いたしました。ROICツリーとは、予算と実績をそれぞれを比較する形で、事業活動テーマを漏れや重複なく分解し、分解した個別テーマを分析し改善していくことで、予算と実績の乖離をなくす経営管理手法です。予算達成が困難な状況であるときでも、リカバリーする方策を全体最適で的確に実施できる施策をとる判断を容易にできるようになります。個社や事業部の業績をROICツリーに分解し、ROEと、部門の業績や目標との連動性を高め、日常業務の見える化を進めるとともに、社内の活動指標として運用していきます。また同時に、ROICツリーを応用した全社効率性向上を目的とした分科会を立ち上げ、部門をまたがる課題や、部門共通の課題を解決しさらなる収益性の向上を目指してまいります。
・事業競争力の向上
日本を含めたグループ全ての事業について、定量面、定性面両方から過去、現在、未来を査定し、低収益資産と判断した事業については整理を行い、短期的な業績改善を実現します。また経営資源を再編する目的で個々の事業、部門の現状を分析し、ダウンサイズする事業、部門から経営資源を獲得し、有望で強化すべき事業、分野へ資源を再投入するサイクルを回してまいります。当社グループ各社には優れたノウハウ、ビジネスモデルがあり、それらをグローバルで活用することで事業競争力を強化してまいります。加えて、分散技術を応用したリチウムイオン電池事業等、当社のコア技術を応用した形での新規ビジネスへの参入についても積極的に取り組み、推進してまいります。
・グループ総合力の向上
海外子会社ガバナンスの強化として、業績管理の新システムを2020年度から導入し、これまで個別管理となっていた海外各社の経営数値の一元化と共有のスピードアップを図ります。新システムにより取り扱う数値が一元化され、ROICツリーへの分解も可能となることから、社内での課題共有が容易になるとともに、海外子会社の業績管理レベルの向上が期待されます。2019年度から、経営機能の強化として取締役会と経営会議の役割分担を再定義し、監督と執行の責任権限を明確化しました。また、内部監査部門の機能充実とグループ監査体制を見直しグループ各社のリスク管理について実効性の強化に着手いたしました。多様性の推進としては、社外取締役・社外監査役に女性及び外国人を選任し、取締役会における経営判断のバランスを確保しております。また、女性が働きやすく活躍できる環境を整備するための責任者を配置し、中長期的に多様な企業価値を創出できる人材育成の土壌形成のための制度運用の検討等を継続的に進めております。