有価証券報告書-第127期(2024/01/01-2024/12/31)
① 戦略
当社グループでは 気候変動に伴うリスクや機会の重要性も意識して、サステナブルな事業戦略を推進しています。気候変動による影響は中長期的に顕在化する可能性が高いため、2024年に実施したシナリオ分析に基づき、中長期的な視点で予測される機会とリスクへの認識を高めながら時間軸を踏まえた戦略の立案と実行に結びつけていきます。
イ.シナリオ分析
シナリオ分析は、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2023年3月に発表した第6次評価報告書に基づく気候シナリオSSP1-1.9、SSP2-4.5、SSP5-8.5と、2023年10月に国際エネルギー機関(IEA)が発表したWorld Energy Outlook 2023に基づく外部環境シナリオを参考に、2020年に公表したシナリオ分析結果を見直しました。前回の分析では2030年までを対象としていましたが、今回は2050年まで対象期間を延長しました。
これらのシナリオが示唆する将来の気候変動とエネルギーの状況を踏まえ、次の3つの世界観(移行、適応、適応の限界)を設定し、それぞれの世界観のもとで当社グループにとってのリスクと機会、及びその対応策について分析をしました(表1)。
移行:地球温暖化を産業革命前より1.5℃上昇に抑えることを目標に、各国がCO2排出量削減のための対策を劇的かつ即座に実施する。省エネや共同輸送など、効率的なエネルギー利用が求められる。カーボンプライシング(2030年 135USドル、2050年 200USドル)は、多くの国で新たに始まり、拡大し、価格は上昇していくだろう。
適応:地球温暖化は2040年代半ばまで拡大し、1.5℃を超えるが2℃は超えない。地球の気温上昇へ適応するためには、レジリエントな対策と行動が必要である。遮熱や放熱といった対策は、適応の世界に有効だろう。現在100年に1度といわれる極端な気候現象は、10年に1度、あるいは1年に1度の確率になると予想される。
適応の限界:地球温暖化は2050年に2℃を超えていき、2100年には5℃に迫る。予期せぬ天候や気候の極端さが増大し、食糧不安や供給不安を引き起こし、何世紀にもわたって人々が暮らしてきた場所からの移住が余儀なくされる。こうした変化は、複合的、連鎖的で、国境を超えて生活の質に悪影響をもたらす。こうした悪影響から、パンデミックや紛争といった非気候リスクが増大されると予測される。
なお、シナリオ分析中で認識している水に関するリスクについては、地域別で開示しています(DICレポート2024(詳細版) P72)
表1 シナリオ分析結果
(注)CSRDの対応に関して、2025年2月26日に欧州委員会はオムニバス法案を発表し、今後EU理事会及び欧州議会にて審議されます。当社は動向を注視し、新法案が施行された際には適切な措置を講じます。
DICレポート2024(詳細版) P91-92より抜粋
当社グループでは 気候変動に伴うリスクや機会の重要性も意識して、サステナブルな事業戦略を推進しています。気候変動による影響は中長期的に顕在化する可能性が高いため、2024年に実施したシナリオ分析に基づき、中長期的な視点で予測される機会とリスクへの認識を高めながら時間軸を踏まえた戦略の立案と実行に結びつけていきます。
イ.シナリオ分析
シナリオ分析は、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2023年3月に発表した第6次評価報告書に基づく気候シナリオSSP1-1.9、SSP2-4.5、SSP5-8.5と、2023年10月に国際エネルギー機関(IEA)が発表したWorld Energy Outlook 2023に基づく外部環境シナリオを参考に、2020年に公表したシナリオ分析結果を見直しました。前回の分析では2030年までを対象としていましたが、今回は2050年まで対象期間を延長しました。
これらのシナリオが示唆する将来の気候変動とエネルギーの状況を踏まえ、次の3つの世界観(移行、適応、適応の限界)を設定し、それぞれの世界観のもとで当社グループにとってのリスクと機会、及びその対応策について分析をしました(表1)。
移行:地球温暖化を産業革命前より1.5℃上昇に抑えることを目標に、各国がCO2排出量削減のための対策を劇的かつ即座に実施する。省エネや共同輸送など、効率的なエネルギー利用が求められる。カーボンプライシング(2030年 135USドル、2050年 200USドル)は、多くの国で新たに始まり、拡大し、価格は上昇していくだろう。
適応:地球温暖化は2040年代半ばまで拡大し、1.5℃を超えるが2℃は超えない。地球の気温上昇へ適応するためには、レジリエントな対策と行動が必要である。遮熱や放熱といった対策は、適応の世界に有効だろう。現在100年に1度といわれる極端な気候現象は、10年に1度、あるいは1年に1度の確率になると予想される。
適応の限界:地球温暖化は2050年に2℃を超えていき、2100年には5℃に迫る。予期せぬ天候や気候の極端さが増大し、食糧不安や供給不安を引き起こし、何世紀にもわたって人々が暮らしてきた場所からの移住が余儀なくされる。こうした変化は、複合的、連鎖的で、国境を超えて生活の質に悪影響をもたらす。こうした悪影響から、パンデミックや紛争といった非気候リスクが増大されると予測される。
なお、シナリオ分析中で認識している水に関するリスクについては、地域別で開示しています(DICレポート2024(詳細版) P72)
表1 シナリオ分析結果
(注)CSRDの対応に関して、2025年2月26日に欧州委員会はオムニバス法案を発表し、今後EU理事会及び欧州議会にて審議されます。当社は動向を注視し、新法案が施行された際には適切な措置を講じます。
DICレポート2024(詳細版) P91-92より抜粋