有価証券報告書-第15期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/18 15:11
【資料】
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【項目】
84項目

有報資料

文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社の経営理念は、「存在意義」「使命」「信条」より構成されています。「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを存在意義とし、「企業価値の持続的向上」を使命とするとともに、「高い倫理観」「顧客志向」「創造性発揮」「競争の視点」の4項目を信条としています。
この経営理念を実現するための行動を具体化した「アステラス企業行動憲章」、また、グループ共通のコンプライアンスの規範として「アステラスグループ行動規準」を制定しています。そして、これらを誠実に実践していくことで、すべてのステークホルダーから選ばれ、信頼される企業を目指しています。
(2) 対処すべき課題
製薬産業を取り巻く事業環境は、時代とともに大きく変化しています。新薬開発の難易度の上昇、医療費抑制政策等マイナスの影響がある一方で、新薬の優先審査制度の登場等、イノベーションを評価する制度の拡充や、科学技術の進歩に伴い、創薬に活用できる治療手段が増加するなどプラスの動きもあります。また、デジタル技術や工学技術の進歩は、異業種との融合を促し、患者さんに新しい医療ソリューションの提供を可能にします。
当社は、このような事業環境変化を見据え、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において、付加価値の高い革新的な新薬と自社の強みを活かした医療ソリューションを創出していきます。また、多面的な視点で医療の変化を捉えることで、継続的に事業機会を見出していきます。
① 持続的な成長に向けた取り組み (経営計画2018)
当社は、2015年に策定したVISIONにおいて、「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変える」ことを宣言しました。このVISIONの下、最先端の科学を追求し、患者さんに価値をもたらす医療ソリューションの創出を目指しています。
2020年度は、VISION実現のための道しるべである「経営計画2018」の最終年度にあたります。将来の成長に向けて積極的に投資を行いながら、引き続き経営計画の戦略を着実に実行していくことにより、中長期的な利益成長トレンドに回帰することで、持続的な企業価値の最大化を目指します。
1) 製品価値の最大化とOperational Excellenceの更なる追求
XTANDI/イクスタンジ、ベタニス/ミラべトリック/ベットミガの価値最大化とともに、6つの重点後期開発品の計画どおりの承認取得、発売を目指します。また、競争優位に繋がる分野への優先的な経営資源の配分や、先端技術の活用等によりOperational Excellenceを更に追求していきます。
2) Focus Areaアプローチによる価値創造
バイオロジーとモダリティ/テクノロジーの独自の組み合わせをアンメットメディカルニーズの高い疾患に応用することで特定した分野に経営資源を投下します。このFocus Areaアプローチにおいて、自社の研究開発力の強化に加え、提携等を通じて外部の優れた能力を取り込むことで、継続的に革新的な医薬品の候補を見出し、開発候補品を充実させていきます。特に、科学的妥当性、実行可能性、プロジェクトの充実度や進捗等の基準により特定した5つのPrimary Focusに注力します。
3) Rx+TMプログラムへの挑戦
これまで当社が医療用医薬品 (Rx) 事業で培ってきた強みを、外部の最先端の医療技術や異分野の技術・知見を融合させることで、新たなヘルスケアソリューションの創出を目指します。このRx+TM事業を通じて、「科学的根拠に基づくヘルスケアソリューションによって、心身ともに健康に、自分らしく生きることができる社会」の実現を目指します。
② 株主還元方針
当社は、企業価値の持続的向上に努めるとともに、株主還元にも積極的に取り組んでいます。成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な向上に努めます。
また、自己株式の取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率の改善と1株当たり利益の向上を図ります。
③ グローバル経営体制の強化
当社グループは、以下のような経営体制を構築しています。今後も更なるグローバル経営体制の強化に取り組んでいきます。
・当社グループ全体の経営上の重要事項を協議する機関として、代表取締役社長が議長を務めるエグゼクティブ・コミッティを設置しています。
・より迅速かつ的確な意思決定を可能とする最適な経営体制を構築するため、研究、メディカル、開発、製薬技術及びスタッフ部門を含むほぼ全ての部門をグローバル組織体制にするとともに、その活動を掌握するトップマネジメントを選任しています。
・業務の適正な遂行を図るため、部門を横断して構成される各種委員会等を設置しています。こうした委員会としては、会社情報の開示等に関する事項の協議を行う情報開示委員会をはじめ、社会的責任を果たす上で重要な活動 (環境、安全衛生、社会貢献活動等) に関する方針・計画等を協議するCSR委員会、製品のベネフィット・リスク情報及びその対応方法について協議するグローバルベネフィット・リスク委員会、グローバルなコンプライアンスの方針・計画等について協議を行うグローバル・コンプライアンス委員会があります。また、従来設置していた「グローバルリスク管理事務局」に代わり、2019年10月からリスク管理を一層強化するため、グローバル及び部門別の「リスク&レジリエンス委員会」を設置し、リスクの識別と最適な管理活動並びに危機対応計画及び事業継続計画の準備・対応状況を包括的に管理しています。
・「経営計画2018」の戦略目標達成に向けてより効率的かつ効果的な体制を構築するため、継続的に組織体制を見直しています。その一環として、2020年4月に以下の組織改定を実施しました。
◇顧客、株主、社員、社会など、多様なステークホルダーとの対話を一層強化することを目的に、CSR (Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任) 、広報、国際渉外の機能を集約したコーポレート・アドボカシー部門を設立しました。
(3) 目標とする経営指標
当社は、持続的な成長に向けた取り組みのもと、2019年度を業績の底として、中長期的な利益成長トレンドへの回帰を目指し、2018年5月に公表した「経営計画2018」において、以下の計数ガイダンスを行っています。
財務指標2020年度目標
売上収益2017年度水準
研究開発費2,000億円以上
コア営業利益 (注1)コア営業利益率20%以上
基本的1株当たりコア当期利益 (注2)2017年度を上回る

(注) 1.当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。
2.基本的1株当たりコア当期利益は、コア当期利益をその期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。

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