有価証券報告書-第161期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、経営理念である「SHIONOGIの基本方針」に基づき、有用で安全性の高い医薬品の提供にとどまらず、顧客ニーズに応じた様々なヘルスケアサービスを提供することで世界の人々の健康と医療の向上に貢献し、質の高い生活の実現に寄与することが社会的使命であると認識しております。
コンプライアンスの徹底を図り、この使命を果たしていくことが持続的な企業価値の向上につながるという確固たる信念の下、ステークホルダーの皆さまとの建設的な対話を通じて、事業環境の変化に対応し続けるために必要な施策を講じ、透明で誠実な経営を実践してまいります。
② 会社の機関等について
当社は、事業のグローバル化や規模の拡大を見据えてこれらの統治体制を進化させ、取締役会における代表取締役に対する監督機能を更に強化し、その上で、取締役会で執行側に委任する事項と取締役会で決議する事項を峻別し、各ステークホルダーとのバランスを考慮した中長期的な全社戦略の議論への注力と意思決定の迅速化のための権限委譲を可能にする体制を整えるとともに、監査等委員会がその権限を背景に、内部監査部門を活用しながら、執行側の意思決定プロセス全般をより強力に監視・監督することを目的として、2025年6月18日の定時株主総会において、監査等委員会設置会社への移行を内容とする定款の一部変更が決議され、監査等委員会設置会社へ移行しております。取締役会は、提出日現在、監査等委員でない取締役を6名、監査等委員である取締役を5名の体制とし、11名中3名を女性とし、外国籍の取締役1名を含めて多様性の確保に努めております。取締役11名のうち過半数である7名の社外取締役の選任により、より公正かつ効率的な経営を進めるための体制を維持し、社外取締役7名は、いずれも独立役員として当社の果たすべき企業責任を認識し、透明性の高い経営に貢献しております。
当事業年度においては、取締役会は、安藤圭一取締役が議長を務めており、原則月1回開催し、臨時開催を含め14回開催しております。具体的には、コーポレート・ガバナンスや全社リスクマネジメント、重要な契約締結などの経営に影響を及ぼす重要事項の意思決定を行い、また、コンプライアンス活動や各業務執行部門の業務執行の進捗状況などの報告を受けることで、職務の執行の監督を行っております。いずれの取締役会においても役員の出席率は100%であります。
なお、当社は、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと当社の取締役は12名(内、独立社外取締役8名)となります。その構成は「(2)役員の状況 ①役員一覧 b.」に記載のとおりであり、取締役会の議長は取締役 安藤圭一であります。
さらに、取締役会の諮問機関として、過半数の社外役員により構成される指名諮問委員会、報酬諮問委員会を設けております。当事業年度において、指名諮問委員会は、藤原崇起社外取締役を委員長とし、安藤圭一社外取締役、尾崎裕社外取締役、廣瀬恭子社外取締役、後藤順子社外取締役、手代木功取締役および岸田哲行取締役(監査等委員会設置会社移行前の委員は、安藤圭一社外取締役、尾崎裕社外取締役、髙槻史社外取締役、藤原崇起社外取締役、手代木功取締役、岸田哲行監査役および後藤順子社外監査役)で構成され、3回開催されております。社外の取締役を含めた取締役会の専門性のバランスや経営支援部門の強化、研究活動の推進などの観点からの執行役員の選任、代表取締役の業績評価や取締役の選任基準などについて議論が行われております。また、社長のパフォーマンスレビューの実施、執行役員のサクセッションシートの作成を行い、さらには、取締役会での提案や報告、理事との懇談会等を通じて、社外役員が各本部長および主要な組織長と対話する機会を設定し、経営人材の育成および適性の確認を行っております。また、当事業年度において、報酬諮問委員会は、尾崎裕社外取締役を委員長とし、安藤圭一社外取締役、藤原崇起社外取締役、廣瀬恭子社外取締役、後藤順子社外取締役、手代木功取締役および花﨑浩二取締役(監査等委員会設置会社移行前の委員は、安藤圭一社外取締役、尾崎裕社外取締役、髙槻史社外取締役、藤原崇起社外取締役、手代木功取締役、岡本旦監査役および後藤順子社外監査役)で構成され、3回開催されております。なお、当該報酬諮問委員会については、監査等委員会設置会社移行前に開催されたものも含んでおります。報酬水準や各種報酬比率の確認、2024年度の取締役および執行役員の業績評価、2025年度の業績評価指標、株式報酬制度を含めた役員、執行役員および従業員の報酬制度のあり方などについて議論が行われております。いずれの委員会においても委員の出席率は100%であります。上記の通り、当社は、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程しておりますが、当該議案が承認可決されますと、指名諮問委員会および報酬諮問委員会とも現委員に加えて、芳井敬一社外取締役が両委員会の委員に就任いたします。
当社は、激変する事業環境にタイムリーに対応し、機動的かつ柔軟な業務運営を行うため、執行役員制度を導入しております。業務の執行を審議する機関として、社内取締役および業務執行の責任者にて構成される経営会議を設け、原則毎週開催しております。経営会議では業務の執行に関する案件から経営の重要事項にわたって審議を尽くしております。
業務の執行は、研究開発に携わる創薬研究本部、製薬技術研究本部、医薬開発本部、医薬品の情報伝達を行う医薬事業本部、ヘルスケアに係る情報の収集分析を行い、製品価値・企業価値の最大化を図るヘルスケア戦略本部、新たな事業基盤であるワクチン事業の確立・推進を行うワクチン事業本部、最適な経営資源の配分と活用に向けた全社戦略立案を担う経営戦略本部、ステークホルダーズとのエンゲージメントの強化を担うサステイナビリティ経営本部、IT/デジタル技術によるデータ活用基盤を構築し、ヘルスケアソリューションの創出を目指すDX推進本部、信頼される品質の製品・サービスの提供のためコンプライアンス遵守体制の強化を担う信頼性保証本部、2025年12月にJT医薬事業を承継したことにより加わった研究開発に携わる医薬総合研究所および開発事業本部の12本部からなる業務執行体制を構築し、これらの本部を4つの主要なバリューチェーン毎に管掌する体制を敷いております。業務の執行にあたっては、経営会議において十分に審議を行い、経営に大きな影響を及ぼす事項については取締役会で意思決定を行っております。
当社は、監査等委員会設置会社への移行に伴い、取締役および各組織が実施する業務の適法性、妥当性を確保するため、監査等委員会および内部監査部門である内部統制部が適宜連携して職務の執行状況の監査を実施し、代表取締役との意見交換および取締役会への報告を通じて、必要な措置を講じる体制を構築しております。監査等委員会は、常勤の監査等委員である取締役2名、監査等委員である社外取締役3名で構成され、後藤取締役が委員長を務めております。監査等委員会は、「監査等委員会監査等基準」に則った業務監査、会計監査を通じて、取締役および各業務執行責任者の実施した業務の適法性、妥当性についての検証を行っており、会計監査人から会計監査の内容について報告を受けるとともに、意見交換を実施する等の対応を行っております。また、常勤の監査等委員である取締役は経営会議などの重要な会議に出席し必要な意見を述べており、監査等委員会室と共に、監査等委員会での審議の充実を図っております。さらには、内部統制部からも内部監査の内容について定期的に報告を受けるとともに、意見交換を実施する等の対応を行っており、適宜、監査等委員会から指示を行うことにより、監査等委員会、会計監査人、内部監査部門の連携を図っております。
③ 取締役会全体の実効性の分析・評価
2025年度の取締役会全体の実効性につきまして、当社が制定した「コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方」に基づく「6.取締役・取締役会(1)体制、(3)役割・責務、(6)運営」を中心に、各取締役に対してアンケートおよびヒアリングを実施し、取締役会におきまして分析・評価いたしました。その結果の概要は以下のとおりです。
1.体制について
専門性や経験を含む様々な要素および多様性の観点から、外国人や女性の取締役が就任するなど、現時点で必要な体制は確保されていると評価しておりますが、将来に向けた課題として、2025年度に実施した積極的な事業投資による当社ビジネスの拡大・変化を踏まえ、本格化するグローバル化への対応、専門性を含む多様性の観点から必要なスキルを持つ人材の登用、また、サクセッションの観点から、次世代経営人材候補者の具体的な育成プランの検討の必要性などが挙げられました。
今後の事業展開の状況、方向性を踏まえながら、引き続き、更なる体制の強化に向けて検討してまいります。
2.役割・責務について
2025年度において監査等委員会設置会社に移行し、業務執行に対する監督機能が一層強化されたものと考えております。取締役会において監査等委員会での審議内容や提言、報告事項を開催の都度共有することで、業務執行状況に対する取締役間での情報格差の縮小に努めると同時に、取締役会としてより注視すべき事項が明確になるなど、取締役会全体の議論の活性化に繋がっております。また、取締役会および関連する会合において、個別の重要案件や次期中期経営計画、経営幹部の育成状況などの審議や意見交換がなされるとともに、コンプライアンス、リスクマネジメントに係る報告を定期的に受けることで、取締役会として適正な監督機能、助言機能が発揮できているものと評価しております。
今後の課題として、社内外の事業環境変化を踏まえ、ビジネスリスクやマテリアリティの再検討、グループ体制の変化に伴う人的資本戦略の再構築などの審議に注力していくことなどが挙げられました。
引き続き、取締役会の役割・責務をより一層果たしていくべく、監査等委員会との役割分担を最適化したうえで、当社の中長期的な企業価値向上に繋がる機能の強化について検討してまいります。
3.運営について
取締役会での審議の更なる活性化・効率化において、引き続き取締役会の議題における事前説明が定例で開催されるとともに、取締役会にて決議された事項の進捗について適宜報告を受けました。また、取締役会以外のオフサイトが拡充され、更なる議論の深化、情報共有の充実が図られるとともに、臨時取締役会を適宜開催するなど機動的な運営がなされ、中長期的な経営戦略に大きな影響を及ぼす重要案件の審議が迅速に行われた点を評価しております。
今後の課題として、2025年度に決議された重要案件の進捗管理の他、中長期的な経営戦略に係る議論充実のためのアジェンダ整理と審議事項に対する事前共有方法の見直し、審議時間の確保などが挙げられました。また、更なる議論の充実に向けて、当社グループのビジネスの方向性に即した情報提供機会や事業所見学の実施などの意見・要望が出されました。
引き続き、取締役会の運営の充実に向けて検討してまいります。
④ 内部統制システムの整備の状況等について
当社の内部統制システムに関する基本方針は以下のとおりであり、当該方針に則り、内部統制システムの整備を図っております。
「内部統制システムの整備・運用に関する基本方針」
当社は、役員・従業員が、経営理念であり価値観である「SHIONOGIの基本方針」を共有し、コンプライアンスを遵守して職務を遂行することにより、透明で誠実な経営を推進してまいります。
この職務の遂行の実効性を高めていくことを目的として、以下に示すとおり業務の適正を確保するための体制を整備・運用いたします。
1.取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社グループは、常に顧客、社会、株主、従業員の4つのステークホルダーの立場をふまえ社会の期待に応えるため透明で適正な経営を推進します。
そのために、会社の経営理念として定めた「SHIONOGIの基本方針」や役員・従業員の行動のあり方を定めた「SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト」の徹底を図ることで企業の存在意義を浸透させるとともに、企業倫理に関しては社会人として恥じることのない行動を重視しています。さらには、代表取締役が統括するコンプライアンス委員会において、事業活動における法令遵守と倫理的行動の確保をより高めるための諸施策を策定し推進しています。
また、反社会的勢力に対しては、「SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト」に基づき、これらに付け入る隙を与えず常に毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断します。
コーポレート・ガバナンス体制は、監査等委員会設置会社の機関設計のもとに過半数の社外取締役で構成する取締役会および監査等委員会を設け、株主をはじめとする各ステークホルダーのバランスを考慮した中長期的な全社戦略の議論への注力と、意思決定の迅速化のための権限委譲を可能にする体制としております。なお、任意の機関として指名諮問委員会、報酬諮問委員会を設置しています。こうした体制のもと、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを念頭に、「コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方」を制定し、最良のコーポレート・ガバナンスの実現に向けて実践しています。具体的な職務の執行においては、透明性およびトレーサビリティを確保するため組織長決裁から取締役会決議に至る意思決定と進捗およびその結果を追跡するプロセスを確立し、実態を検証することにより、公正・迅速・果断な職務の実行を推進しています。
取締役会は、モニタリングボードとしての機能を充足するため、執行に任せるべき議案と取締役会が議論すべき議案を判断・峻別したうえで、経営に関する特に重要な事項について取締役会規則に則り多角的な経営判断に基づいた意思決定を行うとともに、職務の執行状況をタイムリーに把握、監督し、法令・定款違反行為を未然に防止します。取締役は、他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合は、直ちに取締役会に報告し、その是正を図ります。
社外取締役は、独立役員として当社の果たすべき企業責任を認識し、専門知識に基づき透明性の高い経営に貢献します。代表取締役は、財務報告の信頼性を確保するため、財務報告に係る内部統制の整備・運用を推進し、内部統制の有効性について適切に評価・報告を行います。
監査等委員会は、内部監査部門を活用しながら、取締役の職務執行について監査を行い、取締役は監査に協力します。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、取締役の職務執行に係る情報セキュリティ体制を整備し企業秘密、機密情報、知的財産等の情報資産を中心として適切に管理・運用するためのポリシーや手順を設け、情報資産へのアクセス制限や暗号化を実施するなど利活用の厳格化と保護に努めています。また、情報資産の電磁的記録、電子署名等への対応を図るとともに取締役会議事録、経営会議議事録、コンプライアンス委員会議事録、代表取締役を決裁者とする決裁情報等は、保存媒体に応じて適切かつ確実に保存・管理することとし、法令・規則等で定められた期限を遵守し、閲覧可能な状態を維持します。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社グループは、「SHIONOGIグループ リスクマネジメントポリシー」に則り、事業機会の創出およびリスクの回避や低減など適切なマネジメントを行うとともに、パンデミック、自然災害、テロやサイバー攻撃等のクライシスマネジメントも含めたグループ全体のビジネスリスクを統括する全社的リスクマネジメント(Enterprise Risk Management)体制を経営戦略・経営基盤の重要な仕組みとします。本体制においては当社およびグループ会社の各組織が意思決定と業務執行に係るリスクを認識し、主体的に管理し対応策を講じることを基本としています。全社リスク管理機能は、経営会議および取締役会に対して、年間の全社的リスクマネジメント計画について期初に活動案を提示し承認を得るとともに、その対応状況等のモニタリングを行っています。また、必要に応じて適宜その進捗を報告し、フィードバックを基に更なる課題の抽出と改善に向けた活動を推進します。
クライシスリスク管理については、危機管理規則等に基づき、事業継続計画を含む総合的な管理体制の整備、推進を図り、人命を尊重し、地域社会への配慮、貢献および企業価値毀損の抑制を主眼とした管理を推進し、クライシスが発生した場合には、速やかに対処し、当該クライシスを克服することに努めます。そのためにクライシス発生を想定した各種訓練を、経営層を含めた全社で継続的に実施しています。
なお、内部統制部(内部監査部門)は、社内の様々なリスク管理について、下記7のとおり、独立した立場で検証・評価を実施しています。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社においては、経営の執行、監督の役割を明確にするとともに、機動的かつ柔軟な業務運営を行うため執行役員制度を導入しています。職務の執行に関する重要事項については、定期的(毎週)に開催される経営会議において十分に議論し、その審議をふまえて取締役会において意思決定を行います。
取締役会の決議および経営会議の審議事項は、業務執行を担う関係部門の組織長等に速やかに伝達され、職務権限規則、業務分掌規則に則り適切な者がその権限と責任の範囲において、職務の執行を円滑に実施する手続きを行います。
当社における職務の執行は、常にビジネスリスクを想定し、プラスのリスク(攻めのリスク、事業機会)とマイナスのリスク(守りのリスク)を一体として捉え、ビジネスリスクレベルに基づく意思決定の基準を設定し、機会を逸することのないように留意します。
5.使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンス委員会を中心に、「SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト」に則り、事業活動における法令遵守と倫理的行動の確保をより高めるための諸施策を推進します。
コンプライアンス委員会の事務局を法務・コンプライアンス部に置き、コンプライアンス教育およびハラスメント教育などを行うとともに、各業務執行部門におけるコンプライアンスおよびハラスメントなどに対するリスク管理を支援します。
また、内部統制システムの実効性を検証するため、内部監査部門による内部監査を充実させ、モニタリングを強化するとともに、内部通報窓口を十分に活用し、不祥事の未然防止、早期発見および再発防止に努めます。
6.当社及びグループ会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社およびグループ会社は、グループ全体の企業価値の向上を図り、社会的責任を全うするため、当社の基本方針、SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクトの周知を行います。
取締役は、グループ会社から業務の執行状況について報告を受け、当社の基本方針、SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト、経営計画等の実現に向け、「SHIONOGIグループ会社管理規則」に基づきグループ会社を適切に管理し、育成します。
グループ各社においては、上記に準拠した事業運営を行うことにより、適正かつ効率的に業務を推進します。
グループ各社の業務執行については、事業部門並びに管理部門が適正な事業運営の管理・支援を行い、コーポレートガバナンス部が統括管理部門として全体管理を行います。
また、内部監査部門が内部監査を通じてグループ各社の業務の適正性、有効性を確認するとともに、経理財務部員および内部監査を担う部員をグループ各社の監査役として派遣し監査を実施します。
7.監査等委員会の職務を補助すべき使用人(補助使用人)の他の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性並びに補助使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社は、監査等委員会の職務を補助するため、複数名の使用人によって構成される監査等委員会室を設置します。
監査等委員会室に所属する補助使用人は、監査等委員会の指揮命令に服するとともに、監査等委員会の指揮命令が代表取締役の指揮命令と相反する場合は、監査等委員会の指揮命令を優先するものとし、また、監査等委員会室の長の人事評価・人事異動・報酬については、あらかじめ監査等委員会の同意を要することとして、補助使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性を確保した体制とします。また、当社は、監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関し、監査等委員会の指揮命令に服する旨を当社の役員および使用人に周知徹底します。
なお、内部監査部門に所属する使用人の長の人事評価・人事異動・報酬についても、あらかじめ監査等委員会の同意を要することとし、内部監査部門の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性を確保した体制としております。
8.取締役及び使用人が監査等委員会に報告をするための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制並びに監査等委員会に報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、監査等委員である取締役が経営会議等の重要な会議に出席し、業務執行と管理に関わる情報、内部統制の実効性に関わる情報を適時に入手できる体制を構築します。
監査等委員会が選定する監査等委員は、当社およびグループ会社の取締役・業務執行責任者等に対して、業務執行の状況について、直接報告を求めることができます。なお、当社グループの役員および使用人は、当社もしくはグループ会社に著しい損害を及ぼす恐れや事実の発生、信用を著しく失墜させる事態、法令違反などの不正行為や重大な不当行為等が判明した場合は、書面もしくは口頭にて速やかに監査等委員会に報告します。
当社は、監査等委員会への報告を行った当社およびグループ会社の役員および使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを保証します。
9.監査等委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査等委員がその職務の執行について、当社に対し費用の前払い等の請求をしたときは、当該請求に係る費用または債務が当該監査等委員の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかに当該費用または債務を処理します。
10.その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査等委員会は、監査の実施および助言・勧告を行うにあたって、会計監査人や内部監査部門との連携を図るとともに、代表取締役と定期的に会合を持ち意見を交換することにより、監査の実効性を高めます。
また、監査等委員会は、グループ全体の監査の実効性を確保することを目的として「グループ会社監査連絡会」を定期的に開催し、各グループ会社の経営状況や監査状況に関する意見交換を行います。
⑤ 責任限定契約の内容の概要
当社は、各社外取締役および各監査等委員である取締役との間に、会社法第423条第1項の賠償責任について、法令に定める要件に該当するときは、当該賠償責任を法令に定める責任限度額に限定する旨の契約(責任限定契約)を締結しております。
⑥ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社との間で締結しており、被保険者の範囲は当社および当社子会社の取締役および監査役です。これにより役員等がその職務の執行に起因して保険期間中に損害賠償請求された場合の損害賠償金および争訟費用等(ただし保険契約上で定められた免責事由を除きます)を当該保険契約により塡補することとしております。なお、当該保険契約の保険料は全額を当社が負担しております。
⑦ 取締役の定数および選任の決議要件
当社の取締役の定数は取締役(監査等委員であるものを除く)8名以内、監査等委員である取締役7名以内とする旨を定款に定めております。
また、当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、および取締役の選任は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑧ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる旨を定款に定めている事項
1.自己株式
当社は、機動的な資本政策を行うため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議により市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
2.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は以下のとおりです。

① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、経営理念である「SHIONOGIの基本方針」に基づき、有用で安全性の高い医薬品の提供にとどまらず、顧客ニーズに応じた様々なヘルスケアサービスを提供することで世界の人々の健康と医療の向上に貢献し、質の高い生活の実現に寄与することが社会的使命であると認識しております。
コンプライアンスの徹底を図り、この使命を果たしていくことが持続的な企業価値の向上につながるという確固たる信念の下、ステークホルダーの皆さまとの建設的な対話を通じて、事業環境の変化に対応し続けるために必要な施策を講じ、透明で誠実な経営を実践してまいります。
② 会社の機関等について
当社は、事業のグローバル化や規模の拡大を見据えてこれらの統治体制を進化させ、取締役会における代表取締役に対する監督機能を更に強化し、その上で、取締役会で執行側に委任する事項と取締役会で決議する事項を峻別し、各ステークホルダーとのバランスを考慮した中長期的な全社戦略の議論への注力と意思決定の迅速化のための権限委譲を可能にする体制を整えるとともに、監査等委員会がその権限を背景に、内部監査部門を活用しながら、執行側の意思決定プロセス全般をより強力に監視・監督することを目的として、2025年6月18日の定時株主総会において、監査等委員会設置会社への移行を内容とする定款の一部変更が決議され、監査等委員会設置会社へ移行しております。取締役会は、提出日現在、監査等委員でない取締役を6名、監査等委員である取締役を5名の体制とし、11名中3名を女性とし、外国籍の取締役1名を含めて多様性の確保に努めております。取締役11名のうち過半数である7名の社外取締役の選任により、より公正かつ効率的な経営を進めるための体制を維持し、社外取締役7名は、いずれも独立役員として当社の果たすべき企業責任を認識し、透明性の高い経営に貢献しております。
当事業年度においては、取締役会は、安藤圭一取締役が議長を務めており、原則月1回開催し、臨時開催を含め14回開催しております。具体的には、コーポレート・ガバナンスや全社リスクマネジメント、重要な契約締結などの経営に影響を及ぼす重要事項の意思決定を行い、また、コンプライアンス活動や各業務執行部門の業務執行の進捗状況などの報告を受けることで、職務の執行の監督を行っております。いずれの取締役会においても役員の出席率は100%であります。
なお、当社は、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程しており、当該議案が承認可決されますと当社の取締役は12名(内、独立社外取締役8名)となります。その構成は「(2)役員の状況 ①役員一覧 b.」に記載のとおりであり、取締役会の議長は取締役 安藤圭一であります。
さらに、取締役会の諮問機関として、過半数の社外役員により構成される指名諮問委員会、報酬諮問委員会を設けております。当事業年度において、指名諮問委員会は、藤原崇起社外取締役を委員長とし、安藤圭一社外取締役、尾崎裕社外取締役、廣瀬恭子社外取締役、後藤順子社外取締役、手代木功取締役および岸田哲行取締役(監査等委員会設置会社移行前の委員は、安藤圭一社外取締役、尾崎裕社外取締役、髙槻史社外取締役、藤原崇起社外取締役、手代木功取締役、岸田哲行監査役および後藤順子社外監査役)で構成され、3回開催されております。社外の取締役を含めた取締役会の専門性のバランスや経営支援部門の強化、研究活動の推進などの観点からの執行役員の選任、代表取締役の業績評価や取締役の選任基準などについて議論が行われております。また、社長のパフォーマンスレビューの実施、執行役員のサクセッションシートの作成を行い、さらには、取締役会での提案や報告、理事との懇談会等を通じて、社外役員が各本部長および主要な組織長と対話する機会を設定し、経営人材の育成および適性の確認を行っております。また、当事業年度において、報酬諮問委員会は、尾崎裕社外取締役を委員長とし、安藤圭一社外取締役、藤原崇起社外取締役、廣瀬恭子社外取締役、後藤順子社外取締役、手代木功取締役および花﨑浩二取締役(監査等委員会設置会社移行前の委員は、安藤圭一社外取締役、尾崎裕社外取締役、髙槻史社外取締役、藤原崇起社外取締役、手代木功取締役、岡本旦監査役および後藤順子社外監査役)で構成され、3回開催されております。なお、当該報酬諮問委員会については、監査等委員会設置会社移行前に開催されたものも含んでおります。報酬水準や各種報酬比率の確認、2024年度の取締役および執行役員の業績評価、2025年度の業績評価指標、株式報酬制度を含めた役員、執行役員および従業員の報酬制度のあり方などについて議論が行われております。いずれの委員会においても委員の出席率は100%であります。上記の通り、当社は、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く)7名選任の件」を上程しておりますが、当該議案が承認可決されますと、指名諮問委員会および報酬諮問委員会とも現委員に加えて、芳井敬一社外取締役が両委員会の委員に就任いたします。
当社は、激変する事業環境にタイムリーに対応し、機動的かつ柔軟な業務運営を行うため、執行役員制度を導入しております。業務の執行を審議する機関として、社内取締役および業務執行の責任者にて構成される経営会議を設け、原則毎週開催しております。経営会議では業務の執行に関する案件から経営の重要事項にわたって審議を尽くしております。
業務の執行は、研究開発に携わる創薬研究本部、製薬技術研究本部、医薬開発本部、医薬品の情報伝達を行う医薬事業本部、ヘルスケアに係る情報の収集分析を行い、製品価値・企業価値の最大化を図るヘルスケア戦略本部、新たな事業基盤であるワクチン事業の確立・推進を行うワクチン事業本部、最適な経営資源の配分と活用に向けた全社戦略立案を担う経営戦略本部、ステークホルダーズとのエンゲージメントの強化を担うサステイナビリティ経営本部、IT/デジタル技術によるデータ活用基盤を構築し、ヘルスケアソリューションの創出を目指すDX推進本部、信頼される品質の製品・サービスの提供のためコンプライアンス遵守体制の強化を担う信頼性保証本部、2025年12月にJT医薬事業を承継したことにより加わった研究開発に携わる医薬総合研究所および開発事業本部の12本部からなる業務執行体制を構築し、これらの本部を4つの主要なバリューチェーン毎に管掌する体制を敷いております。業務の執行にあたっては、経営会議において十分に審議を行い、経営に大きな影響を及ぼす事項については取締役会で意思決定を行っております。
当社は、監査等委員会設置会社への移行に伴い、取締役および各組織が実施する業務の適法性、妥当性を確保するため、監査等委員会および内部監査部門である内部統制部が適宜連携して職務の執行状況の監査を実施し、代表取締役との意見交換および取締役会への報告を通じて、必要な措置を講じる体制を構築しております。監査等委員会は、常勤の監査等委員である取締役2名、監査等委員である社外取締役3名で構成され、後藤取締役が委員長を務めております。監査等委員会は、「監査等委員会監査等基準」に則った業務監査、会計監査を通じて、取締役および各業務執行責任者の実施した業務の適法性、妥当性についての検証を行っており、会計監査人から会計監査の内容について報告を受けるとともに、意見交換を実施する等の対応を行っております。また、常勤の監査等委員である取締役は経営会議などの重要な会議に出席し必要な意見を述べており、監査等委員会室と共に、監査等委員会での審議の充実を図っております。さらには、内部統制部からも内部監査の内容について定期的に報告を受けるとともに、意見交換を実施する等の対応を行っており、適宜、監査等委員会から指示を行うことにより、監査等委員会、会計監査人、内部監査部門の連携を図っております。
③ 取締役会全体の実効性の分析・評価
2025年度の取締役会全体の実効性につきまして、当社が制定した「コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方」に基づく「6.取締役・取締役会(1)体制、(3)役割・責務、(6)運営」を中心に、各取締役に対してアンケートおよびヒアリングを実施し、取締役会におきまして分析・評価いたしました。その結果の概要は以下のとおりです。
1.体制について
専門性や経験を含む様々な要素および多様性の観点から、外国人や女性の取締役が就任するなど、現時点で必要な体制は確保されていると評価しておりますが、将来に向けた課題として、2025年度に実施した積極的な事業投資による当社ビジネスの拡大・変化を踏まえ、本格化するグローバル化への対応、専門性を含む多様性の観点から必要なスキルを持つ人材の登用、また、サクセッションの観点から、次世代経営人材候補者の具体的な育成プランの検討の必要性などが挙げられました。
今後の事業展開の状況、方向性を踏まえながら、引き続き、更なる体制の強化に向けて検討してまいります。
2.役割・責務について
2025年度において監査等委員会設置会社に移行し、業務執行に対する監督機能が一層強化されたものと考えております。取締役会において監査等委員会での審議内容や提言、報告事項を開催の都度共有することで、業務執行状況に対する取締役間での情報格差の縮小に努めると同時に、取締役会としてより注視すべき事項が明確になるなど、取締役会全体の議論の活性化に繋がっております。また、取締役会および関連する会合において、個別の重要案件や次期中期経営計画、経営幹部の育成状況などの審議や意見交換がなされるとともに、コンプライアンス、リスクマネジメントに係る報告を定期的に受けることで、取締役会として適正な監督機能、助言機能が発揮できているものと評価しております。
今後の課題として、社内外の事業環境変化を踏まえ、ビジネスリスクやマテリアリティの再検討、グループ体制の変化に伴う人的資本戦略の再構築などの審議に注力していくことなどが挙げられました。
引き続き、取締役会の役割・責務をより一層果たしていくべく、監査等委員会との役割分担を最適化したうえで、当社の中長期的な企業価値向上に繋がる機能の強化について検討してまいります。
3.運営について
取締役会での審議の更なる活性化・効率化において、引き続き取締役会の議題における事前説明が定例で開催されるとともに、取締役会にて決議された事項の進捗について適宜報告を受けました。また、取締役会以外のオフサイトが拡充され、更なる議論の深化、情報共有の充実が図られるとともに、臨時取締役会を適宜開催するなど機動的な運営がなされ、中長期的な経営戦略に大きな影響を及ぼす重要案件の審議が迅速に行われた点を評価しております。
今後の課題として、2025年度に決議された重要案件の進捗管理の他、中長期的な経営戦略に係る議論充実のためのアジェンダ整理と審議事項に対する事前共有方法の見直し、審議時間の確保などが挙げられました。また、更なる議論の充実に向けて、当社グループのビジネスの方向性に即した情報提供機会や事業所見学の実施などの意見・要望が出されました。
引き続き、取締役会の運営の充実に向けて検討してまいります。
④ 内部統制システムの整備の状況等について
当社の内部統制システムに関する基本方針は以下のとおりであり、当該方針に則り、内部統制システムの整備を図っております。
「内部統制システムの整備・運用に関する基本方針」
当社は、役員・従業員が、経営理念であり価値観である「SHIONOGIの基本方針」を共有し、コンプライアンスを遵守して職務を遂行することにより、透明で誠実な経営を推進してまいります。
この職務の遂行の実効性を高めていくことを目的として、以下に示すとおり業務の適正を確保するための体制を整備・運用いたします。
1.取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社グループは、常に顧客、社会、株主、従業員の4つのステークホルダーの立場をふまえ社会の期待に応えるため透明で適正な経営を推進します。
そのために、会社の経営理念として定めた「SHIONOGIの基本方針」や役員・従業員の行動のあり方を定めた「SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト」の徹底を図ることで企業の存在意義を浸透させるとともに、企業倫理に関しては社会人として恥じることのない行動を重視しています。さらには、代表取締役が統括するコンプライアンス委員会において、事業活動における法令遵守と倫理的行動の確保をより高めるための諸施策を策定し推進しています。
また、反社会的勢力に対しては、「SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト」に基づき、これらに付け入る隙を与えず常に毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断します。
コーポレート・ガバナンス体制は、監査等委員会設置会社の機関設計のもとに過半数の社外取締役で構成する取締役会および監査等委員会を設け、株主をはじめとする各ステークホルダーのバランスを考慮した中長期的な全社戦略の議論への注力と、意思決定の迅速化のための権限委譲を可能にする体制としております。なお、任意の機関として指名諮問委員会、報酬諮問委員会を設置しています。こうした体制のもと、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることを念頭に、「コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方」を制定し、最良のコーポレート・ガバナンスの実現に向けて実践しています。具体的な職務の執行においては、透明性およびトレーサビリティを確保するため組織長決裁から取締役会決議に至る意思決定と進捗およびその結果を追跡するプロセスを確立し、実態を検証することにより、公正・迅速・果断な職務の実行を推進しています。
取締役会は、モニタリングボードとしての機能を充足するため、執行に任せるべき議案と取締役会が議論すべき議案を判断・峻別したうえで、経営に関する特に重要な事項について取締役会規則に則り多角的な経営判断に基づいた意思決定を行うとともに、職務の執行状況をタイムリーに把握、監督し、法令・定款違反行為を未然に防止します。取締役は、他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合は、直ちに取締役会に報告し、その是正を図ります。
社外取締役は、独立役員として当社の果たすべき企業責任を認識し、専門知識に基づき透明性の高い経営に貢献します。代表取締役は、財務報告の信頼性を確保するため、財務報告に係る内部統制の整備・運用を推進し、内部統制の有効性について適切に評価・報告を行います。
監査等委員会は、内部監査部門を活用しながら、取締役の職務執行について監査を行い、取締役は監査に協力します。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、取締役の職務執行に係る情報セキュリティ体制を整備し企業秘密、機密情報、知的財産等の情報資産を中心として適切に管理・運用するためのポリシーや手順を設け、情報資産へのアクセス制限や暗号化を実施するなど利活用の厳格化と保護に努めています。また、情報資産の電磁的記録、電子署名等への対応を図るとともに取締役会議事録、経営会議議事録、コンプライアンス委員会議事録、代表取締役を決裁者とする決裁情報等は、保存媒体に応じて適切かつ確実に保存・管理することとし、法令・規則等で定められた期限を遵守し、閲覧可能な状態を維持します。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社グループは、「SHIONOGIグループ リスクマネジメントポリシー」に則り、事業機会の創出およびリスクの回避や低減など適切なマネジメントを行うとともに、パンデミック、自然災害、テロやサイバー攻撃等のクライシスマネジメントも含めたグループ全体のビジネスリスクを統括する全社的リスクマネジメント(Enterprise Risk Management)体制を経営戦略・経営基盤の重要な仕組みとします。本体制においては当社およびグループ会社の各組織が意思決定と業務執行に係るリスクを認識し、主体的に管理し対応策を講じることを基本としています。全社リスク管理機能は、経営会議および取締役会に対して、年間の全社的リスクマネジメント計画について期初に活動案を提示し承認を得るとともに、その対応状況等のモニタリングを行っています。また、必要に応じて適宜その進捗を報告し、フィードバックを基に更なる課題の抽出と改善に向けた活動を推進します。
クライシスリスク管理については、危機管理規則等に基づき、事業継続計画を含む総合的な管理体制の整備、推進を図り、人命を尊重し、地域社会への配慮、貢献および企業価値毀損の抑制を主眼とした管理を推進し、クライシスが発生した場合には、速やかに対処し、当該クライシスを克服することに努めます。そのためにクライシス発生を想定した各種訓練を、経営層を含めた全社で継続的に実施しています。
なお、内部統制部(内部監査部門)は、社内の様々なリスク管理について、下記7のとおり、独立した立場で検証・評価を実施しています。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社においては、経営の執行、監督の役割を明確にするとともに、機動的かつ柔軟な業務運営を行うため執行役員制度を導入しています。職務の執行に関する重要事項については、定期的(毎週)に開催される経営会議において十分に議論し、その審議をふまえて取締役会において意思決定を行います。
取締役会の決議および経営会議の審議事項は、業務執行を担う関係部門の組織長等に速やかに伝達され、職務権限規則、業務分掌規則に則り適切な者がその権限と責任の範囲において、職務の執行を円滑に実施する手続きを行います。
当社における職務の執行は、常にビジネスリスクを想定し、プラスのリスク(攻めのリスク、事業機会)とマイナスのリスク(守りのリスク)を一体として捉え、ビジネスリスクレベルに基づく意思決定の基準を設定し、機会を逸することのないように留意します。
5.使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンス委員会を中心に、「SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト」に則り、事業活動における法令遵守と倫理的行動の確保をより高めるための諸施策を推進します。
コンプライアンス委員会の事務局を法務・コンプライアンス部に置き、コンプライアンス教育およびハラスメント教育などを行うとともに、各業務執行部門におけるコンプライアンスおよびハラスメントなどに対するリスク管理を支援します。
また、内部統制システムの実効性を検証するため、内部監査部門による内部監査を充実させ、モニタリングを強化するとともに、内部通報窓口を十分に活用し、不祥事の未然防止、早期発見および再発防止に努めます。
6.当社及びグループ会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社およびグループ会社は、グループ全体の企業価値の向上を図り、社会的責任を全うするため、当社の基本方針、SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクトの周知を行います。
取締役は、グループ会社から業務の執行状況について報告を受け、当社の基本方針、SHIONOGIグループ コード・オブ・コンダクト、経営計画等の実現に向け、「SHIONOGIグループ会社管理規則」に基づきグループ会社を適切に管理し、育成します。
グループ各社においては、上記に準拠した事業運営を行うことにより、適正かつ効率的に業務を推進します。
グループ各社の業務執行については、事業部門並びに管理部門が適正な事業運営の管理・支援を行い、コーポレートガバナンス部が統括管理部門として全体管理を行います。
また、内部監査部門が内部監査を通じてグループ各社の業務の適正性、有効性を確認するとともに、経理財務部員および内部監査を担う部員をグループ各社の監査役として派遣し監査を実施します。
7.監査等委員会の職務を補助すべき使用人(補助使用人)の他の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性並びに補助使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社は、監査等委員会の職務を補助するため、複数名の使用人によって構成される監査等委員会室を設置します。
監査等委員会室に所属する補助使用人は、監査等委員会の指揮命令に服するとともに、監査等委員会の指揮命令が代表取締役の指揮命令と相反する場合は、監査等委員会の指揮命令を優先するものとし、また、監査等委員会室の長の人事評価・人事異動・報酬については、あらかじめ監査等委員会の同意を要することとして、補助使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性を確保した体制とします。また、当社は、監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関し、監査等委員会の指揮命令に服する旨を当社の役員および使用人に周知徹底します。
なお、内部監査部門に所属する使用人の長の人事評価・人事異動・報酬についても、あらかじめ監査等委員会の同意を要することとし、内部監査部門の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性を確保した体制としております。
8.取締役及び使用人が監査等委員会に報告をするための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制並びに監査等委員会に報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、監査等委員である取締役が経営会議等の重要な会議に出席し、業務執行と管理に関わる情報、内部統制の実効性に関わる情報を適時に入手できる体制を構築します。
監査等委員会が選定する監査等委員は、当社およびグループ会社の取締役・業務執行責任者等に対して、業務執行の状況について、直接報告を求めることができます。なお、当社グループの役員および使用人は、当社もしくはグループ会社に著しい損害を及ぼす恐れや事実の発生、信用を著しく失墜させる事態、法令違反などの不正行為や重大な不当行為等が判明した場合は、書面もしくは口頭にて速やかに監査等委員会に報告します。
当社は、監査等委員会への報告を行った当社およびグループ会社の役員および使用人に対し、当該報告をしたことを理由として不利な取り扱いを受けないことを保証します。
9.監査等委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査等委員がその職務の執行について、当社に対し費用の前払い等の請求をしたときは、当該請求に係る費用または債務が当該監査等委員の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかに当該費用または債務を処理します。
10.その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査等委員会は、監査の実施および助言・勧告を行うにあたって、会計監査人や内部監査部門との連携を図るとともに、代表取締役と定期的に会合を持ち意見を交換することにより、監査の実効性を高めます。
また、監査等委員会は、グループ全体の監査の実効性を確保することを目的として「グループ会社監査連絡会」を定期的に開催し、各グループ会社の経営状況や監査状況に関する意見交換を行います。
⑤ 責任限定契約の内容の概要
当社は、各社外取締役および各監査等委員である取締役との間に、会社法第423条第1項の賠償責任について、法令に定める要件に該当するときは、当該賠償責任を法令に定める責任限度額に限定する旨の契約(責任限定契約)を締結しております。
⑥ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社との間で締結しており、被保険者の範囲は当社および当社子会社の取締役および監査役です。これにより役員等がその職務の執行に起因して保険期間中に損害賠償請求された場合の損害賠償金および争訟費用等(ただし保険契約上で定められた免責事由を除きます)を当該保険契約により塡補することとしております。なお、当該保険契約の保険料は全額を当社が負担しております。
⑦ 取締役の定数および選任の決議要件
当社の取締役の定数は取締役(監査等委員であるものを除く)8名以内、監査等委員である取締役7名以内とする旨を定款に定めております。
また、当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、および取締役の選任は、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
⑧ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる旨を定款に定めている事項
1.自己株式
当社は、機動的な資本政策を行うため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議により市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
2.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は以下のとおりです。
