訂正有価証券報告書-第110期(2020/01/01-2020/12/31)

【提出】
2023/03/10 15:13
【資料】
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【項目】
126項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
(単位:億円)
2020年
12月期実績
2019年
12月期実績
前年同期比
連結損益(Core実績)
売上収益7,8696,862+14.7%
製商品売上高6,3335,889+7.5%
ロイヤルティ等収入及び
その他の営業収入
1,536973+57.9%
売上原価△2,723△2,651+2.7%
売上総利益5,1474,211+22.2%
販売費△715△735△2.7%
研究開発費△1,135△1,021+11.2%
一般管理費等△217△206+5.3%
営業利益3,0792,249+36.9%
当期利益2,1941,676+30.9%
連結損益(IFRS実績)
売上収益7,8696,862+14.7%
営業利益3,0122,106+43.0%
当期利益2,1471,576+36.2%
Core EPS(円)133.39101.93+30.9%
Core 配当性向(%)41.245.8-

(注)当社は2020年7月1日を効力発生日として普通株式を1株につき3株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定してCore EPSを算定しております。
<連結損益の概要(IFRSベース)>当連結会計年度の売上収益は7,869億円(前年同期比14.7%増)、営業利益は3,012億円(同43.0%増)、当期利益は2,147億円(同36.2%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)から除外している無形資産の償却費13億円、無形資産の減損損失6億円、事業所再編費用47億円及び環境対策費用1億円が含まれています。
<連結損益の概要(Coreベース)>当連結会計年度の売上収益は、国内製商品売上高の減少の一方、海外製商品売上高、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が伸長し、7,869億円(前年同期比14.7%増)となりました。
売上収益のうち、製商品売上高は、国内製商品売上高が昨年4月の薬価改定の影響等により減少した一方、新型コロナウイルス肺炎を対象とした臨床試験用を含むアクテムラのロシュ向け輸出の増加や、ヘムライブラの通常出荷価格によるロシュ向け輸出の開始、加えてエンスプリングのロシュ向け輸出の開始により海外製商品売上高が大幅に増加し、6,333億円(同7.5%増)となりました。ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、ヘムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の大幅な増加と、一時金収入によるその他の営業収入の増加により、1,536億円(同57.9%増)となりました。加えて、ヘムライブラをはじめとする自社品の売上構成比の増加等により、製商品原価率が43.0%と前年同期比で2.0%ポイント改善した結果、売上総利益は5,147億円(同22.2%増)となりました。
経費については、2,067億円(同5.4%増)となりました。販売費は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内営業活動の自粛・抑制により715億円(同2.7%減)、研究開発費は開発テーマの進展に伴う費用の増加等により1,135億円(同11.2%増)、一般管理費等は主に法人事業税(外形標準課税)及び諸経費等の増加により217億円(同5.3%増)となりました。以上から、Core営業利益は3,079億円(同36.9%増)、Core当期利益は2,194億円(同30.9%増)となりました。
※Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
株主還元を行う際の指標には、Core EPS及びCore配当性向を指標として使用しております。Core EPSは、Core実績をもとに算出された、当社株主に帰属する希薄化後1株当たり当期利益であり、Core配当性向は、Core EPS対比の配当性向です。
※Core EPS:当社が定める非経常的損益項目を控除したうえで算出された、当社株主に帰属する希薄化後1株当たり当期利益であります。
<製商品売上高の内訳>(単位:億円)
2020年
12月期実績
2019年
12月期実績
前年同期比
製商品売上高6,3335,889+7.5%
国内製商品売上高4,0914,376△6.5%
がん領域2,2952,405△4.6%
骨・関節領域9241,084△14.8%
腎領域286346△17.3%
その他領域587541+8.5%
海外製商品売上高2,2421,513+48.2%

[国内製商品売上高]
国内製商品売上高は、昨年4月の薬価改定と後発品浸透の影響によりがん領域、骨・関節領域及び腎領域における主力品の売上が減少したため、4,091億円(前年同期比6.5%減)となりました。
がん領域の売上は、2,295億円(同4.6%減)となりました。新製品の抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク」の市場浸透に加え、主力品の抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」や抗悪性腫瘍剤/HER2二量体化阻害ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」が堅調に推移したものの、薬価改定や後発品浸透の影響により抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」や抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「ハーセプチン」などの売上が減少したことによります。
骨・関節領域の売上は、薬価改定の影響によりヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」の売上が減少したことに加え、後発品発売の影響により骨粗鬆症治療剤「エディロール」の売上が大きく減少したことなどにより、924億円(同14.8%減)となりました。
腎領域の売上は、薬価改定に加え、後発品発売に伴う価格競争の激化による持続型赤血球造血刺激因子製剤「ミルセラ」の売上減少などにより286億円(同17.3%減)となりました。
その他領域の売上は、抗インフルエンザウイルス剤「タミフル」の通常シーズン向けの売上が前年を大幅に下回ったものの、新製品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤「ヘムライブラ」や遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」及び昨年8月に発売したpH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング」の市場浸透により、587億円(同8.5%増)となりました。
[海外製商品売上高]
新型コロナウイルス肺炎を対象とした臨床試験用を含むアクテムラのロシュ向け輸出の増加や、ヘムライブラの通常出荷価格によるロシュ向け輸出の開始、加えてエンスプリングのロシュ向け輸出の開始により、海外製商品売上高は2,242億円(前年同期比48.2%増)となりました。
<新型コロナウイルス感染症への取り組み及び業績への影響について>新型コロナウイルス感染症への当社の対応といたしましては、年間を通じて、従業員及び事業関係者への感染防止、緊急事態時における医療機関及び患者の方への負担減とサポート、そして製品の安定供給体制の維持を中心に取り組んでまいりました。これまでのところ、国内及び海外ともに製品供給への影響は出ておりません。引き続き、状況の変化を注視するとともに、同様の取り組みを行ってまいります。
当連結会計年度での新型コロナウイルス感染症の業績影響については、売上収益及び各段階利益に大きなマイナスインパクトはなかったものの、一部事業活動の進捗では影響を受けました。まず、国内の販売面につきましては、テセントリク、ヘムライブラなどの新製品や適応拡大品の市場導入が影響を受けました。市場浸透は確実に進んでおりますが、営業活動の自粛、入院及び外来患者数の減少、不透明な生活環境の中で新薬への切り替えの見送りなどさまざまな理由が重なったため、市場浸透のスピードが想定よりも遅れました。海外への販売につきましては、新型コロナウイルス肺炎を対象とした臨床試験用を含むアクテムラのロシュ向け輸出が増加いたしました。また、ヘムライブラのロシュ向け輸出は順調に増加したものの、海外での市場浸透が当社の想定より遅れたため、ロイヤルティ収入が影響を受けました。経費については、国内営業活動の自粛等により一部経費の発生が抑制されました。承認申請や審査対応などの薬事関連業務につきましては、申請あるいは承認時期については大きな影響はありませんでした。開発中のプロジェクトでは、医療施設による訪問規制や患者の来院自粛等の理由により、治験の開始時期や進捗などスケジュールの遅延が一部で発生しましたが、大きな影響はありませんでした。創薬研究活動につきましては、一部のプロジェクトでスケジュール変更を行いましたが、優先度の高いプロジェクトの遅延はありませんでした。設備投資等プロジェクトは、建設中の中外ライフサイエンスパーク横浜で、緊急事態宣言の期間中に一部の工事を中断しましたが、全体工期への影響は限定的でございます。
以上のように、新型コロナウイルス感染症により一部事業活動の進捗は影響を受けましたが、業績へのマイナス影響は限定的でありました。不透明な事業環境が続きますが、引き続き、従業員及び事業関係者への感染防止、医療機関及び患者の方への負担減とサポート、そして製品の安定供給体制の維持を中心に取り組んでまいります。
② 財政状態の状況
(単位:億円)
2020年
期末実績
2019年
期末実績
前期末比
純営業資産(NOA)及び純資産
純運転資本3,0002,372628
長期純営業資産3,4603,098362
純営業資産(NOA)6,4605,470990
ネット現金3,7863,331455
その他の営業外純資産△446△261△185
純資産合計9,8008,5401,260
連結財政状態計算書(IFRS実績)
資産合計12,35510,5891,766
負債合計△2,555△2,049△506
純資産合計9,8008,5401,260

当連結会計年度末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ990億円増加し、6,460億円となりました。うち、純運転資本は、主に営業債権の増加により前連結会計年度末に比べ628億円増加し3,000億円となりました。また、長期純営業資産は主に中外ライフサイエンスパーク横浜への投資により前連結会計年度末から362億円増加し、3,460億円となりました。
次項「③ キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ455億円増加し、3,786億円となりました。その他の営業外純資産は、主に未払法人所得税の増加により前連結会計年度末から185億円減少し、△446億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ1,260億円増加し、9,800億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について
連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。
※純営業資産(NOA)について
純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
③ キャッシュ・フローの状況
(単位:億円)
2020年
12月期実績
2019年
12月期実績
前年同期比
フリー・キャッシュ・フロー
営業利益3,0122,106+43.0%
調整後営業利益3,3552,452+36.8%
営業フリー・キャッシュ・フロー2,0121,814+10.9%
フリー・キャッシュ・フロー1,3541,426△5.0%
ネット現金の純増減455839△45.8%
連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績)
営業活動によるキャッシュ・フロー2,0502,066△0.8%
投資活動によるキャッシュ・フロー△983△817+20.3%
財務活動によるキャッシュ・フロー△995△669+48.7%
現金及び現金同等物の増減額84570△85.3%
現金及び現金同等物の期末残高2,1232,039+4.1%

営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、3,355億円(前年同期比36.8%増)となりました。純運転資本等の増加644億円、有形固定資産の取得による支出570億円等があった一方で、営業利益の大幅な増益等により、営業フリー・キャッシュ・フローは2,012億円(同10.9%増)の収入となりました。純運転資本等の増加要因は前項「② 財政状態の状況」に記載したとおりです。
営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税668億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは1,354億円(同5.0%減)の収入となりました。
フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払914億円等を調整したネット現金の純増減は455億円の増加となりました。
また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は84億円増加し、当期末残高は2,123億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について
連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産の状況
当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業688,78312.1
合計688,78312.1

(注)IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きの売価換算(仕切単価ベース)であり、百万円未満を四捨五入して記載しております。
b. 商品仕入実績
当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業5,899△7.2
合計5,899△7.2

(注)IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きの実際仕入高であり、百万円未満を四捨五入して記載しております。
c. 受注の状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d. 販売の状況
当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業786,94614.7
合計786,94614.7

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先当連結会計年度前連結会計年度
販売高
(百万円)
割合
(%)
販売高
(百万円)
割合
(%)
エフ・ホフマン・ラ・
ロシュ・リミテッド
347,58344.2217,26531.7
アルフレッサ株式会社105,06613.4114,20216.6

2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きであり、百万円未満を四捨五入して記載しております。
3.販売高は売上収益(製商品売上高とロイヤルティ及びその他の営業収入)であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3. 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 及び ② 財政状態の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3. 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、これまで、運転資金並びに設備投資及び研究開発活動を自己資金で賄ってきております。2020年のコロナウイルス感染症の拡大期におきましても運転資金の懸念は生じることなく、予定通り事業活動に必要な資金を投下しております。引き続き、流動性の確保とキャッシュ・イン・フローの最大化に努め、成長のための戦略投資と財務健全性の維持を両立していく方針です。なお、計画外の急な資金需要が生じた場合の財源につきましては、金融機関からの借入や短期社債等を利用するなどの体制を整えており、既存の手許資金も含めて十分な流動性を確保しております。
従いまして、今後とも資本財源は事業活動を通じて獲得した資金を基盤とする方針であり、そして、将来にわたる革新的な新薬の創出への投資やCHUGAI DIGITAL VISION 2030に代表される戦略テーマへの投資につきましても自己資金で賄う方針です。なお、資本配分としての配当につきましては、継続的で安定的な配当の実施を重視しており、Core EPS 対比45%(5年平均)を目安としております。
③ 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度においては、2020年1月30日に公表した通期予想に対して、売上収益は7,869億円(通期予想比6.3%増)となりました。アクテムラをはじめとするロシュ向け輸出の増加を主因として、当初の予想を上回りました。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内営業活動の自粛・抑制による販売費等の減少により、経費は2,067億円(同3.0%減)となりました。この結果、Core営業利益は3,079億円(同12.0%増)となりました。
また、当社グループは、2019年から2021年の3か年を期間とする中期経営計画「IBI 21」を掲げて取り組んでまいりました。
定量面では、3年間でのCore EPS年平均成長率目標30%前後(一定為替レートベース、期間途中の株式分割を考慮せず)を設定しておりましたが、ヘムライブラやアクテムラなど自社品のグローバル市場での大幅な成長や、ヘムライブラ・テセントリクなど新製品の国内市場での拡大を背景に、2020年までの2年間で年平均49.5%の成長を達成し、想定を上回る高い水準で進捗しています。
定性面においても、創薬・開発では、2年間で新たに5つのプロジェクトがポートフォリオに加わり、次世代抗体のSTA551をはじめ4つの自社創製品が臨床入りしました。また、新たな成長ドライバーと期待するクロバリマブ(SKY59)のフェーズ3を開始しました。さらには、次世代コア技術として確立を目指す中分子医薬の開発も、2021年度中の臨床試験開始に向けて順調に進展しています。
グローバル市場では、自社創製品のヘムライブラ、アクテムラ、アレセンサが大きく伸長するとともに、自社創製の新製品・エンスプリングが日米をはじめ世界各国において承認を取得しました。国内市場では、新製品のテセントリクが複数がん種に適応拡大し市場浸透しました。また、次世代シークエンサーを用いた包括的がん関連遺伝子解析プログラムである「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」を2019年に上市し、がんゲノム指定病院での使用が本格化しています。
経営基盤の強化についても、タレントマネジメントの高度化と役割成果主義を軸とした新人事制度を2020年4月より開始し、イノベーションを牽引する人財の活躍・育成に向けた新たなスタートを切りました。また、デジタル・トランスフォーメーションによる事業革新を目指した「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を策定し、デジタルを梃子にしたバリューチェーンの最適化と新薬創出力の高度化・効率化を強力に推進しております。さらには、ESGをはじめとするサステナビリティ基盤を強化してまいりましたが、世界の代表的なESG評価指数である「Dow Jones Sustainability Index World」の構成銘柄に2020年初めて選定され、グローバル水準で持続可能性の高い企業として評価されました。
このように、2021年を最終年度とする「IBI 21」は、定量面では開始当初の想定を大きく上回る収益拡大・利益成長を実現し、3年での利益目標をすでに2年時点で達成しました。定性面でも目標を上回る成果を実現し、イノベーション創出によるさらなる成長に向けた基盤が大きく整いました。これらを踏まえ、今回、「IBI 21」を1年前倒しで終了し、新たな戦略のもとでさらなる成長加速を目指した取り組みを開始することとしました。
長期的な投資効率を意識した計量マネジメントのため、長期の財務KPIとして採用しましたROIC実績は、株主をはじめとする資本提供者が期待する投資収益率WACCを大幅に上回る37.3%となりました。
※ROICについて
投下資本利益率(ROIC:Return On Invested Capital)は事業活動のために投じた資金(投下資本)を使って、企業がどれだけ効率的に利益に結びつけているかを知ることができます。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループはIFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表注記 1.重要な会計方針等 (2)重要な会計上の判断、見積り及び前提」に記載のとおりです。

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