有価証券報告書-第113期(2024/04/01-2025/03/31)
17.無形資産
(1)増減明細
(注) 製品に係る無形資産のうち、研究開発の段階にあり、未だ規制当局の販売承認が得られていないものは、使用可能な状態にないため、将来の経済的便益が流入する期間が予見可能でないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。当該無形資産の帳簿価額は、当連結会計年度末17,436百万円(前連結会計年度末21,325百万円)です。
(2)減損損失
当連結会計年度は1,255百万円(前連結会計年度は6,994百万円)の減損損失を計上しており、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「その他の費用」に計上しています。
前連結会計年度において認識した減損損失は、網膜前駆細胞を主成分とする細胞治療製剤の製品に係る無形資産について減損したものです。当該品目については、事業計画の見直し等の影響により、回収可能価額が帳簿価額を下回ると判断し、製品に係る無形資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失6,994百万円を計上しています。回収可能価額は使用価値により測定しています。使用価値は過去の経験及び外部からの情報に基づいて、製品の特許期間等を考慮した5年超の計画期間に基づいて算定しており、将来キャッシュ・フローの見積額を資金生成単位の割引率により現在価値に割り引いて算定しています。使用価値の算定の基礎となる将来キャッシュ・フローは、経営者が作成したSantenグループの事業計画を基礎としており、開発成功確率、販売価格及び販売数量の見込みを主要な仮定としています。使用価値の算定に使用される割引率は税引前加重平均資本コストを基礎としています。使用価値の算定に使用した税引前割引率は13.0%です。減損テストの結果、帳簿価額全額を減損しています。
当連結会計年度において、製品に係る無形資産で1,196百万円の減損損失を計上しています。これは近視を対象とするSTN1013400に係る無形資産などについて、開発中止又は開発計画の見直しに伴い収益が見込めなくなったため、減損損失を計上しています。上記以外の減損損失は、ソフトウェアであり、収益性が低下していることから、減損損失を計上しています。
いずれも回収可能価額は使用価値により測定しています。将来キャッシュ・フローがマイナスとなる見込みのため、割引率の記載を省略しています。
(3)のれんの減損テスト
Santenグループは当連結会計年度末において8,242百万円(前連結会計年度末は8,303百万円)ののれんを計上しています。当該のれんはSanten S.A.S.(フランス)の買収によって生じたものです。このSanten S.A.S.に係るのれんを資金生成単位グループである「全社グループ」に配分しています。
のれんは、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施し、回収可能性を評価しています。のれんの減損テストは以下のとおり行っています。
のれんの減損テストにおける回収可能価額は、参天製薬株式会社の市場株価を用いて測定した処分費用控除後の公正価値としています。回収可能価額はのれんを含む資金生成単位グループの帳簿価額を上回っているため、前連結会計年度及び当連結会計年度において減損損失を認識していません。
なお、市場株価が合理的な範囲で変動した場合にも、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
(4)その他の開示
① 無形資産のうち、製品に係る無形資産の償却費は、連結純損益及びその他の包括利益計算書において「製品に係る無形資産償却費」に、それ以外の無形資産に係る償却費は、連結純損益及びその他の包括利益計算書において「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「研究開発費」及び「その他の費用」に含まれています。
② 前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な自己創設無形資産はありません。
③ 重要な無形資産
製品に係る無形資産のうち主要なものは、以下のとおりです。
(注)1 Rhopressa®/Rhokiinsa®、Rocklatan®/Roclanda®の独占的開発・販売契約は日本及び中国を除くアジア諸国における同製品の独占的開発・販売契約と欧州及び中国等における同製品の独占的開発・販売契約の2つがあります。当連結会計年度に日本及び中国を除くアジア諸国における同製品の独占的開発・販売契約について上市に伴い仕掛研究開発から開発製造販売権に振替をしています。
2 従来開発を進めていたSTN1010900(DE-109)は2022年4月に開発中止の意思決定を行い、シロリムスはSTN1010904/STN1010905の開発を行っています。
3 未だ使用可能でないため、償却を開始していません。
使用可能である無形資産については、各報告期間の末日現在に、資産又は資金生成単位が減損している可能性を示す兆候がある場合には、減損テストを実施し、回収可能性を評価しています。未だ使用可能でない無形資産については、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施し、回収可能性を評価しています。
無形資産の減損損失は、回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合に認識され、当該無形資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値又は使用価値に基づき算定しています。処分費用控除後の公正価値は割引キャッシュ・フロー法を使用し算定しており、過去の経験及び外部からの情報に基づいた将来キャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位ごとの税引前加重平均資本コストを基礎とした税引前割引率(前連結会計年度13.0%〜16.4%、当連結会計年度9.5%〜17.2%)で現在価値に割り引いた上で処分費用見積額を控除して算定しています。当該公正価値のヒエラルキーはレベル3に分類しています。また、使用価値は、過去の経験及び外部からの情報に基づいた将来キャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位毎の税引前加重平均資本コストを基礎に算定した税引前割引率(前連結会計年度13.0%、当連結会計年度-)で現在価値に割り引いて算定しています。
減損テストの結果、前連結会計年度6,994百万円、当連結会計年度1,255百万円の減損損失を計上しています。
なお、処分費用控除後の公正価値の算定に使用される開発成功確率には高い不確実性が存在します。当該見積りの基礎となる将来キャッシュ・フローは、Santenグループの事業計画を基礎として見積もられていますが、主に開発成功確率、薬価及びマーケットシェアの拡大の見込みには高い不確実性が存在します。また、処分費用控除後の公正価値の算定に使用される割引率は加重平均資本コストを基礎としていますが、その計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とします。
予測不能な前提条件の変化などが、処分費用控除後の公正価値の算定に重要な影響を及ぼし、製品に係る無形資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。
④ 決算日以降の無形資産の取得に係るコミットメントは以下のとおりです。
(注) 全てのマイルストンが達成された場合の最大の支払額であり、現在価値への割引はされておらず、リスクについても考慮されていません。マイルストンの達成は不確実性が高いため、全ての支払義務が生じる可能性は低く、実際の支払額は大幅に異なる可能性があります。
(1)増減明細
| (単位:百万円) |
| 取得原価 | のれん | 製品に係る 無形資産 | ソフトウェア | その他 | 合計 |
| 2023年4月1日残高 | 34,563 | 212,903 | 23,930 | 7,832 | 279,227 |
| 取得 | - | 188 | 42 | 1,282 | 1,513 |
| 仮勘定からの振替 | - | - | 1,822 | △1,822 | - |
| 処分 | - | - | △132 | - | △132 |
| 在外営業活動体の換算差額 | 4,558 | 13,924 | 370 | 272 | 19,123 |
| 2024年3月31日残高 | 39,120 | 227,015 | 26,032 | 7,564 | 299,731 |
| 取得 | - | 3,827 | 274 | 253 | 4,354 |
| 仮勘定からの振替 | - | - | 4,678 | △4,678 | - |
| 処分 | - | - | △73 | △2 | △75 |
| 在外営業活動体の換算差額 | △445 | △1,533 | △39 | △89 | △2,106 |
| 2025年3月31日残高 | 38,675 | 229,310 | 30,872 | 3,047 | 301,905 |
| (単位:百万円) |
| 償却累計額及び減損損失累計額 | のれん | 製品に係る 無形資産 | ソフトウェア | その他 | 合計 |
| 2023年4月1日残高 | △27,178 | △139,312 | △14,583 | △1,845 | △182,918 |
| 償却費 | - | △9,471 | △2,192 | △66 | △11,729 |
| 減損損失 | - | △6,994 | - | - | △6,994 |
| 処分 | - | - | 59 | - | 59 |
| 在外営業活動体の換算差額 | △3,639 | △10,271 | △183 | △236 | △14,330 |
| 2024年3月31日残高 | △30,817 | △166,048 | △16,900 | △2,147 | △215,912 |
| 償却費 | - | △8,812 | △2,120 | △27 | △10,959 |
| 減損損失 | - | △1,196 | △60 | - | △1,255 |
| 処分 | - | - | 71 | - | 71 |
| 在外営業活動体の換算差額 | 385 | 1,168 | 35 | 30 | 1,619 |
| 2025年3月31日残高 | △30,433 | △174,887 | △18,974 | △2,144 | △226,437 |
| (単位:百万円) |
| 帳簿価額 | のれん | 製品に係る 無形資産 | ソフトウェア | その他 | 合計 |
| 2023年4月1日残高 | 7,385 | 73,591 | 9,347 | 5,987 | 96,309 |
| 2024年3月31日残高 | 8,303 | 60,967 | 9,132 | 5,417 | 83,819 |
| 2025年3月31日残高 | 8,242 | 54,423 | 11,899 | 903 | 75,467 |
(注) 製品に係る無形資産のうち、研究開発の段階にあり、未だ規制当局の販売承認が得られていないものは、使用可能な状態にないため、将来の経済的便益が流入する期間が予見可能でないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。当該無形資産の帳簿価額は、当連結会計年度末17,436百万円(前連結会計年度末21,325百万円)です。
(2)減損損失
当連結会計年度は1,255百万円(前連結会計年度は6,994百万円)の減損損失を計上しており、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「その他の費用」に計上しています。
前連結会計年度において認識した減損損失は、網膜前駆細胞を主成分とする細胞治療製剤の製品に係る無形資産について減損したものです。当該品目については、事業計画の見直し等の影響により、回収可能価額が帳簿価額を下回ると判断し、製品に係る無形資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失6,994百万円を計上しています。回収可能価額は使用価値により測定しています。使用価値は過去の経験及び外部からの情報に基づいて、製品の特許期間等を考慮した5年超の計画期間に基づいて算定しており、将来キャッシュ・フローの見積額を資金生成単位の割引率により現在価値に割り引いて算定しています。使用価値の算定の基礎となる将来キャッシュ・フローは、経営者が作成したSantenグループの事業計画を基礎としており、開発成功確率、販売価格及び販売数量の見込みを主要な仮定としています。使用価値の算定に使用される割引率は税引前加重平均資本コストを基礎としています。使用価値の算定に使用した税引前割引率は13.0%です。減損テストの結果、帳簿価額全額を減損しています。
当連結会計年度において、製品に係る無形資産で1,196百万円の減損損失を計上しています。これは近視を対象とするSTN1013400に係る無形資産などについて、開発中止又は開発計画の見直しに伴い収益が見込めなくなったため、減損損失を計上しています。上記以外の減損損失は、ソフトウェアであり、収益性が低下していることから、減損損失を計上しています。
いずれも回収可能価額は使用価値により測定しています。将来キャッシュ・フローがマイナスとなる見込みのため、割引率の記載を省略しています。
(3)のれんの減損テスト
Santenグループは当連結会計年度末において8,242百万円(前連結会計年度末は8,303百万円)ののれんを計上しています。当該のれんはSanten S.A.S.(フランス)の買収によって生じたものです。このSanten S.A.S.に係るのれんを資金生成単位グループである「全社グループ」に配分しています。
のれんは、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施し、回収可能性を評価しています。のれんの減損テストは以下のとおり行っています。
のれんの減損テストにおける回収可能価額は、参天製薬株式会社の市場株価を用いて測定した処分費用控除後の公正価値としています。回収可能価額はのれんを含む資金生成単位グループの帳簿価額を上回っているため、前連結会計年度及び当連結会計年度において減損損失を認識していません。
なお、市場株価が合理的な範囲で変動した場合にも、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
(4)その他の開示
① 無形資産のうち、製品に係る無形資産の償却費は、連結純損益及びその他の包括利益計算書において「製品に係る無形資産償却費」に、それ以外の無形資産に係る償却費は、連結純損益及びその他の包括利益計算書において「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「研究開発費」及び「その他の費用」に含まれています。
② 前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な自己創設無形資産はありません。
③ 重要な無形資産
製品に係る無形資産のうち主要なものは、以下のとおりです。
| 内容 | 項目 | 帳簿価額 | 残存耐用年数 | |
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | |||
| Alcon Inc.との製品(Rhopressa®/Rhokiinsa®、Rocklatan®/Roclanda®)の独占的開発・販売契約(注)1 | 開発製造販売権 | 11,528百万円 | 16,123百万円 | 13年及び 8年 |
| 仕掛研究開発 | 6,319百万円 | - | - | |
| InnFocus, Inc. の買収に伴い認識されたSTN2000100(DE-128、製品名:PRESERFLO MicroShunt (プリザーフロ マイクロシャント)) | 開発製造販売権 | 11,566百万円 | 10,153百万円 | 8年 |
| Merck & Co., Inc.から取得した眼科用医薬品に関する特許権、商標権、ドメイン名、製造販売承認権等 | 開発製造販売権 | 12,682百万円 | 7,932百万円 | 1年~6年 |
| Santen S.A.S.の買収に伴い認識されたDE-076B (開発品名:シクロカット、一般名:シクロスポリン) | 開発製造販売権 | 1,464百万円 | 536百万円 | 1年 |
| MacuSight, Inc.との契約により取得したシロリムス STN1010904/STN1010905 (注)2 | 仕掛研究開発 | 3,841百万円 | 3,841百万円 | - (注)3 |
(注)1 Rhopressa®/Rhokiinsa®、Rocklatan®/Roclanda®の独占的開発・販売契約は日本及び中国を除くアジア諸国における同製品の独占的開発・販売契約と欧州及び中国等における同製品の独占的開発・販売契約の2つがあります。当連結会計年度に日本及び中国を除くアジア諸国における同製品の独占的開発・販売契約について上市に伴い仕掛研究開発から開発製造販売権に振替をしています。
2 従来開発を進めていたSTN1010900(DE-109)は2022年4月に開発中止の意思決定を行い、シロリムスはSTN1010904/STN1010905の開発を行っています。
3 未だ使用可能でないため、償却を開始していません。
使用可能である無形資産については、各報告期間の末日現在に、資産又は資金生成単位が減損している可能性を示す兆候がある場合には、減損テストを実施し、回収可能性を評価しています。未だ使用可能でない無形資産については、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施し、回収可能性を評価しています。
無形資産の減損損失は、回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合に認識され、当該無形資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値又は使用価値に基づき算定しています。処分費用控除後の公正価値は割引キャッシュ・フロー法を使用し算定しており、過去の経験及び外部からの情報に基づいた将来キャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位ごとの税引前加重平均資本コストを基礎とした税引前割引率(前連結会計年度13.0%〜16.4%、当連結会計年度9.5%〜17.2%)で現在価値に割り引いた上で処分費用見積額を控除して算定しています。当該公正価値のヒエラルキーはレベル3に分類しています。また、使用価値は、過去の経験及び外部からの情報に基づいた将来キャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位毎の税引前加重平均資本コストを基礎に算定した税引前割引率(前連結会計年度13.0%、当連結会計年度-)で現在価値に割り引いて算定しています。
減損テストの結果、前連結会計年度6,994百万円、当連結会計年度1,255百万円の減損損失を計上しています。
なお、処分費用控除後の公正価値の算定に使用される開発成功確率には高い不確実性が存在します。当該見積りの基礎となる将来キャッシュ・フローは、Santenグループの事業計画を基礎として見積もられていますが、主に開発成功確率、薬価及びマーケットシェアの拡大の見込みには高い不確実性が存在します。また、処分費用控除後の公正価値の算定に使用される割引率は加重平均資本コストを基礎としていますが、その計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とします。
予測不能な前提条件の変化などが、処分費用控除後の公正価値の算定に重要な影響を及ぼし、製品に係る無形資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。
④ 決算日以降の無形資産の取得に係るコミットメントは以下のとおりです。
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2024年3月31日) | 当連結会計年度 (2025年3月31日) | |
| 研究開発マイルストン(注) | 29,763 | 33,439 |
| 売上達成目標マイルストン(注) | 79,585 | 79,381 |
| 合計 | 109,349 | 112,819 |
(注) 全てのマイルストンが達成された場合の最大の支払額であり、現在価値への割引はされておらず、リスクについても考慮されていません。マイルストンの達成は不確実性が高いため、全ての支払義務が生じる可能性は低く、実際の支払額は大幅に異なる可能性があります。