有価証券報告書-第94期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 11:14
【資料】
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【項目】
87項目

業績等の概要

(1) 業 績
当事業年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が進むなか緩やかな回復基調が続いたものの、中国をはじめとする新興国の景気減速に加え、英国のEU離脱問題や米国新政権の政策に関する不確実性の影響等への懸念が高まるなど、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
医薬品業界では、平成27年9月に厚生労働省が策定した医薬品産業強化総合戦略が実行に移されており、薬価の毎年改定の方針が示されるなど取り巻く環境が急速に変化し、経営のさらなる強化が求められるなか、研究開発費の増加、開発リスクの増大、企業間競争の激化など厳しい事業環境が続きました。
このような状況のもと、当社は、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品および輸液などのより強固な浸透を図るとともに、慢性腎不全用剤「球形吸着炭」、カルニチン欠乏症改善剤「レボカルニチン塩化物錠」や排尿障害改善剤「ナフトピジルOD錠」などの後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は人工腎臓用透析剤キンダリーの売上が伸長し、467億82百万円と前年同期と比べ10億29百万円(2.2%)の増加となりました。利益面では売上高の増加により、営業利益は6億56百万円と前年同期と比べ3億59百万円(121.2%)の増加、経常利益は6億42百万円と前年同期と比べ4億69百万円(272.4%)の増加となり、また、特別利益に保有不動産の固定資産売却益4億77百万円を計上いたしました結果、当期純利益は8億61百万円(前年同期は10百万円の利益)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ55百万円減少し、49億51百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権やたな卸資産の増加等があったものの、税引前当期純利益や減価償却費の計上等により18億76百万円の収入となりました。(前事業年度は21億17百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動によるキャッシュ・フロ-は、有形固定資産の売却による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により7億86百万円の支出となりました。(前事業年度は53億36百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の増加等があったものの、自己株式の取得や配当金の支払等により11億45百万円の支出となりました。(前事業年度は23億26百万円の収入)