有価証券報告書-第96期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、設備投資が底堅く推移し緩やかな回復基調が続いたものの、長期化する米中間の貿易摩擦や中国経済の減速等による世界経済の下振れ懸念もあり、先行きは依然として不透明な状況が続きました。
医薬品業界では、薬価制度の抜本的改革をはじめとして後発医薬品の使用促進策の強化など、医療費適正化諸施策が引き続き推進されており、経営のさらなる強化が求められるなか、研究開発費の増加、開発リスクの増大、企業間競争の激化など収益環境の厳しさが増しております。
このような状況のもと、当社は、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品および輸液などのより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は ろ過型人工腎臓用補液サブラッドBSGなど一部の製品の減収がありましたが、460億74百万円と前年同期と比べ1億73百万円(0.4%)の増加となりました。利益面では製造原価の低減並びに販売費及び一般管理費の減少等により、営業利益は12億61百万円と前年同期と比べ4億63百万円(58.0%)の増加、経常利益は12億79百万円と前年同期と比べ4億47百万円(53.7%)の増加となりました。一方、当期純利益につきましては、前年同期は特別利益に保有不動産の固定資産売却益を計上したため、8億94百万円と前年同期と比べ75百万円(7.7%)の減少となりました。
当事業年度末の総資産は、建物や機械及び装置の減少等があったものの、商品及び製品や建設仮勘定の増加等により前事業年度末から14億98百万円(2.1%)増加し、716億87百万円となりました。
負債は、退職給付引当金の減少等があったものの、未払金や長期借入金の増加等により前事業年度末から12億35百万円(3.3%)増加し、388億44百万円となりました。
純資産は、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加により前事業年度末から2億62百万円(0.8%)増加し、328億42百万円となり、自己資本比率は45.8%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ6億30百万円減少し、48億26百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加や法人税等の支払等があったものの、税引前当期純利益や減価償却費の計上等により20億51百万円の収入となりました。(前事業年度は14億20百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動によるキャッシュ・フロ-は、投資事業組合からの分配による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により23億69百万円の支出となりました。(前事業年度は9億84百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の増加等があったものの、短期借入金の減少や配当金の支払等により3億13百万円の支出となりました。(前事業年度は69百万円の収入)
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績を医薬品事業の薬効別に示すと、次のとおりであります。
医薬品事業
(注) 1 金額は、卸売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、輸液などの基礎的医薬品の安定供給に努めるほか、業績の確保に向け、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品のより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は ろ過型人工腎臓用補液サブラッドBSGなど一部の製品の減収がありましたが、460億74百万円と前年同期と比べ1億73百万円(0.4%)の増加となりました。利益面では製造原価の低減並びに販売費及び一般管理費の減少等により、営業利益は12億61百万円と前年同期と比べ4億63百万円(58.0%)の増加、経常利益は12億79百万円と前年同期と比べ4億47百万円(53.7%)の増加となりました。一方、当期純利益につきましては、前年同期は特別利益に保有不動産の固定資産売却益を計上したため、8億94百万円と前年同期と比べ75百万円(7.7%)の減少となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、製薬業界は、技術の進歩が急速であるという特性に加え、業界内はもとより、海外企業との激しい市場競争下にあり、当社医薬品事業の主力製品である人工腎臓用透析剤も厳しい市場競争下にあります。透析剤メーカーとしてトップシェアを占める当社では、常に原価低減に努めておりますが、「2 事業等のリスク」に記載しております市場環境等が大幅に変化した場合には、現状の業績に影響を与える可能性があります。
当事業年度の医薬品事業においては、ろ過型人工腎臓用補液サブラッドBSGなど一部の製品は減収となったものの、後発医薬品の寄与により、前年同期と比べ1億77百万円(0.4%)の増収となり、売上原価率は製造原価の低減等により0.2%減少し、売上総利益は1億50百万円(1.1%)増加いたしました。
なお、主力製品である輸液等の基礎的医薬品や人工腎臓用透析剤キンダリーは安定供給が欠かせず、大規模な製造設備が必要であり、また輸送費用も高額となることから、全体的な製品コストが高くなる傾向にあります。
その上で、製造原価の低減等のコスト削減の結果が、当社の経営指標を示した以下の表の各事業年度の売上原価率と売上高経常利益率の推移に表れております。
医薬品の安定供給の社会的使命を全うし、同時に経営基盤の強化を行っていくことが今後も必須であると考えております。
当社の資本の財源及び資金の流動性について、主要な資金需要は、医薬品の製造販売を行うための製造費用、販売費及び一般管理費並びに生産設備の新設、更新や、透析医療のさらなる活性化や新領域への研究開発に係るものであります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、生産設備投資・研究開発の計画に照らして、金融機関からの借入による資金調達にて対応していく方針であります。
当事業年度におきましては、主に城東工場の医薬品製造装置への投資や、研究開発活動を当該方針のもと資金調達を行いました。翌事業年度におきましては、資本的支出として、主に各工場の医薬品製造装置への投資を、また当事業年度と同水準の研究開発活動をすすめていく予定であり、その資金調達につきましても、当該方針の通り対応いたします。
経営指標につきましては、特定の経営指標を定めておりませんが、当社は、医療用医薬品を主力とする医薬品メーカーであり、社会の高齢化が進むなか、医療技術の進歩と国民意識の健康福祉指向を背景に、医療ニーズの増大、多様化に対応する医薬品の開発とその安定供給に努め、「より良き医薬」のスローガンのもと、生命関連産業の一員としての本分を尽くしております。その上で、株主をはじめとした関係者の皆様の期待に応えていくことを経営の基本方針としながら、健全性、収益性、効率性、成長性などを総合的に勘案し、持続的かつ安定的な企業価値の向上を重視し、経営を行ってまいります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、設備投資が底堅く推移し緩やかな回復基調が続いたものの、長期化する米中間の貿易摩擦や中国経済の減速等による世界経済の下振れ懸念もあり、先行きは依然として不透明な状況が続きました。
医薬品業界では、薬価制度の抜本的改革をはじめとして後発医薬品の使用促進策の強化など、医療費適正化諸施策が引き続き推進されており、経営のさらなる強化が求められるなか、研究開発費の増加、開発リスクの増大、企業間競争の激化など収益環境の厳しさが増しております。
このような状況のもと、当社は、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品および輸液などのより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は ろ過型人工腎臓用補液サブラッドBSGなど一部の製品の減収がありましたが、460億74百万円と前年同期と比べ1億73百万円(0.4%)の増加となりました。利益面では製造原価の低減並びに販売費及び一般管理費の減少等により、営業利益は12億61百万円と前年同期と比べ4億63百万円(58.0%)の増加、経常利益は12億79百万円と前年同期と比べ4億47百万円(53.7%)の増加となりました。一方、当期純利益につきましては、前年同期は特別利益に保有不動産の固定資産売却益を計上したため、8億94百万円と前年同期と比べ75百万円(7.7%)の減少となりました。
当事業年度末の総資産は、建物や機械及び装置の減少等があったものの、商品及び製品や建設仮勘定の増加等により前事業年度末から14億98百万円(2.1%)増加し、716億87百万円となりました。
負債は、退職給付引当金の減少等があったものの、未払金や長期借入金の増加等により前事業年度末から12億35百万円(3.3%)増加し、388億44百万円となりました。
純資産は、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加により前事業年度末から2億62百万円(0.8%)増加し、328億42百万円となり、自己資本比率は45.8%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ6億30百万円減少し、48億26百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加や法人税等の支払等があったものの、税引前当期純利益や減価償却費の計上等により20億51百万円の収入となりました。(前事業年度は14億20百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動によるキャッシュ・フロ-は、投資事業組合からの分配による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により23億69百万円の支出となりました。(前事業年度は9億84百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の増加等があったものの、短期借入金の減少や配当金の支払等により3億13百万円の支出となりました。(前事業年度は69百万円の収入)
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績を医薬品事業の薬効別に示すと、次のとおりであります。
医薬品事業
| 内訳 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 神経系用薬 | 240 | 3.3 |
| アレルギー用薬 | 8 | 6.6 |
| 循環呼吸器用薬 | 382 | 35.2 |
| 消化器官用薬 | 491 | 9.4 |
| ビタミン剤 | 640 | △5.9 |
| 滋養強壮変質剤 | 942 | 9.1 |
| 血液体液用薬 | 21,173 | 3.4 |
| その他の代謝性用薬 | 118 | △17.1 |
| 調剤用薬 | 821 | 21.0 |
| その他 | 10 | △12.7 |
| 合計 | 24,828 | 4.2 |
(注) 1 金額は、卸売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
| 事業の名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 医薬品事業 | 45,907 | 0.4 |
| 不動産事業 | 166 | △2.0 |
| 合計 | 46,074 | 0.4 |
| 医薬品事業の内訳 | ||
| 神経系用薬 | 811 | 104.9 |
| アレルギー用薬 | 5 | △51.1 |
| 循環呼吸器用薬 | 473 | 17.6 |
| 消化器官用薬 | 805 | △3.2 |
| 泌尿生殖器用薬 | 2,385 | △2.0 |
| ビタミン剤 | 1,025 | 42.6 |
| 滋養強壮変質剤 | 1,660 | 3.5 |
| 血液体液用薬 | 30,837 | △2.2 |
| その他の代謝性用薬 | 1,015 | △1.1 |
| 化学療法剤 | 44 | △13.4 |
| 調剤用薬 | 822 | 3.6 |
| その他 | 620 | 20.6 |
| 医療用機械器具 | 5,398 | △0.2 |
| 合計 | 45,907 | 0.4 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| アルフレッサ㈱ | 7,290 | 15.9 | 7,336 | 16.0 |
| ㈱スズケン | 6,549 | 14.3 | 6,620 | 14.4 |
| ㈱メディセオ | 5,380 | 11.8 | 5,433 | 11.8 |
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、輸液などの基礎的医薬品の安定供給に努めるほか、業績の確保に向け、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品のより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は ろ過型人工腎臓用補液サブラッドBSGなど一部の製品の減収がありましたが、460億74百万円と前年同期と比べ1億73百万円(0.4%)の増加となりました。利益面では製造原価の低減並びに販売費及び一般管理費の減少等により、営業利益は12億61百万円と前年同期と比べ4億63百万円(58.0%)の増加、経常利益は12億79百万円と前年同期と比べ4億47百万円(53.7%)の増加となりました。一方、当期純利益につきましては、前年同期は特別利益に保有不動産の固定資産売却益を計上したため、8億94百万円と前年同期と比べ75百万円(7.7%)の減少となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、製薬業界は、技術の進歩が急速であるという特性に加え、業界内はもとより、海外企業との激しい市場競争下にあり、当社医薬品事業の主力製品である人工腎臓用透析剤も厳しい市場競争下にあります。透析剤メーカーとしてトップシェアを占める当社では、常に原価低減に努めておりますが、「2 事業等のリスク」に記載しております市場環境等が大幅に変化した場合には、現状の業績に影響を与える可能性があります。
当事業年度の医薬品事業においては、ろ過型人工腎臓用補液サブラッドBSGなど一部の製品は減収となったものの、後発医薬品の寄与により、前年同期と比べ1億77百万円(0.4%)の増収となり、売上原価率は製造原価の低減等により0.2%減少し、売上総利益は1億50百万円(1.1%)増加いたしました。
なお、主力製品である輸液等の基礎的医薬品や人工腎臓用透析剤キンダリーは安定供給が欠かせず、大規模な製造設備が必要であり、また輸送費用も高額となることから、全体的な製品コストが高くなる傾向にあります。
その上で、製造原価の低減等のコスト削減の結果が、当社の経営指標を示した以下の表の各事業年度の売上原価率と売上高経常利益率の推移に表れております。
医薬品の安定供給の社会的使命を全うし、同時に経営基盤の強化を行っていくことが今後も必須であると考えております。
| 回次 | 第94期 | 第95期 | 第96期 | |
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | |
| 売上高 | (百万円) | 46,782 | 45,900 | 46,074 |
| 売上原価 | (百万円) | 33,532 | 32,630 | 32,644 |
| 経常利益 | (百万円) | 642 | 832 | 1,279 |
| 売上原価率 | (%) | 71.7 | 71.1 | 70.9 |
| 売上高経常利益率 | (%) | 1.4 | 1.8 | 2.8 |
当社の資本の財源及び資金の流動性について、主要な資金需要は、医薬品の製造販売を行うための製造費用、販売費及び一般管理費並びに生産設備の新設、更新や、透析医療のさらなる活性化や新領域への研究開発に係るものであります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、生産設備投資・研究開発の計画に照らして、金融機関からの借入による資金調達にて対応していく方針であります。
当事業年度におきましては、主に城東工場の医薬品製造装置への投資や、研究開発活動を当該方針のもと資金調達を行いました。翌事業年度におきましては、資本的支出として、主に各工場の医薬品製造装置への投資を、また当事業年度と同水準の研究開発活動をすすめていく予定であり、その資金調達につきましても、当該方針の通り対応いたします。
経営指標につきましては、特定の経営指標を定めておりませんが、当社は、医療用医薬品を主力とする医薬品メーカーであり、社会の高齢化が進むなか、医療技術の進歩と国民意識の健康福祉指向を背景に、医療ニーズの増大、多様化に対応する医薬品の開発とその安定供給に努め、「より良き医薬」のスローガンのもと、生命関連産業の一員としての本分を尽くしております。その上で、株主をはじめとした関係者の皆様の期待に応えていくことを経営の基本方針としながら、健全性、収益性、効率性、成長性などを総合的に勘案し、持続的かつ安定的な企業価値の向上を重視し、経営を行ってまいります。