有価証券報告書-第100期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/29 13:56
【資料】
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【項目】
109項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、行動制限の緩和などにより社会経済活動の正常化が徐々に進み、緩やかな持ち直しの動きがみられましたが、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・原材料価格の高騰、急激な円安の進行に伴う物価上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
医薬品業界では、薬価制度改革をはじめとして後発医薬品の使用促進策の強化など、医療費適正化諸施策が引き続き推進されており、経営のさらなる強化が求められるなか、研究開発費の増加、開発リスクの増大など収益環境の厳しさが増しております。
このような状況のもと、当社は、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品及び輸液などのより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は後発医薬品の販売増等により510億15百万円と前期と比べ13億82百万円(2.8%)の増加となりました。利益面につきましては、売上高の増加により営業利益は22億6百万円と前期と比べ2億82百万円(14.7%)の増加、経常利益は22億15百万円と前期と比べ2億18百万円(11.0%)の増加、また、当期純利益は16億5百万円と前期と比べ1億22百万円(8.3%)の増加となりました。
当事業年度の総資産は、建物(純額)の減少等があったものの、現金及び預金や売掛金、商品及び製品、原材料及び貯蔵品、建設仮勘定の増加等により前事業年度末から31億31百万円(4.5%)増加し、724億66百万円となりました。
負債は1年内返済予定の長期借入金の減少等があったものの、電子記録債務や設備関係支払手形の増加等により前事業年度末から20億15百万円(5.8%)増加し、368億17百万円となりました。
純資産は自己株式の取得による減少等があったものの、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加により前事業年度末から11億16百万円(3.2%)増加し、356億49百万円となり、自己資本比率は49.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ6億67百万円増加し、80億14百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加等があったものの、税引前当期純利益や減価償却費の計上等により28億53百万円の収入となりました。(前事業年度は34億98百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により13億73百万円の支出となりました。(前事業年度は15億53百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の減少や配当金の支払等により8億13百万円の支出となりました。(前事業年度は16億71百万円の支出)

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績は次のとおりであります。
事業の名称生産高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業25,1771.9

(注) 金額は、卸売価格によっております。
b.受注実績
当社は、主に見込生産を行っているため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。
事業の名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業50,8402.8
不動産事業1750.0
合計51,0152.8

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
㈱スズケン6,80113.89,90419.4
アルフレッサ㈱7,80415.89,01217.7
㈱メディセオ6,50713.26,82913.4
東邦薬品㈱4,4289.06,17912.1


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、売上高は510億15百万円と前年同期と比べ13億82百万円(2.8%)の増加となりました。利益面では、売上総利益は137億40百万円と前年同期と比べ3億42百万円(2.6%)の増加、営業利益は22億6百万円と前年同期と比べ2億82百万円(14.7%)の増加、経常利益は22億15百万円と前年同期と比べ2億18百万円(11.0%)の増加、また、当期純利益は16億5百万円と前年同期と比べ1億22百万円(8.3%)の増加となりました。
主な事業内容である医薬品事業においては、後発医薬品の販売増等により、売上高は508億40百万円と前年同期と比べ13億82百万円(2.8%)の増加となりました。利益面につきましては、売上高の増加により売上総利益は136億52百万円と前年同期と比べ3億41百万円(2.6%)の増加、営業利益は21億19百万円と前年同期と比べ2億80百万円(15.3%)の増加となりました。
当社は人工腎臓用透析剤や輸液製剤といった基礎的な医薬品を多く取り扱い、安定供給への重大な責任を有していることから、地震等の自然災害やパンデミックとなった新型コロナウイルス感染症等、突発的に発生する事象に備えて、安定供給に支障を来たしかねない事象が判明した際には、直ちに緊急対策会議を開催し、優先してその解消に努める等の対策を常日頃より行っております。
製造設備に関しても大規模な拠点を東西に分散設置し、製品保管庫を各地に設けており、想定外の需要が生じた場合にも対応可能な在庫数量を確保していることに加え、製品が全体的に重量物の占める割合が高いため、物流コストの上昇による影響は大きく、必然的に売上原価や販売費及び一般管理費は非常に高くなり、営業利益率は低くなる傾向となっております。
その上で、製造原価の低減等のコスト削減に努め、また、販売面においても既存の主力製品だけではなく後発医薬品の販売促進にも注力した結果、売上総利益以下各利益で増益の結果となりました。
医薬品の安定供給の社会的使命を全うし、同時に経営基盤の強化を行っていくことが今後も必須であると考えております。
なお、文中に記載した内容を以下の表に示しております。(割合(%)には、売上高に対する比率を記載しております。)
前事業年度当事業年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
売上高49,632100.051,015100.0
売上原価36,23573.037,27573.1
販売費及び一般管理費11,47323.111,53322.6
うち、運送費及び保管費等2,6575.42,7145.3
営業利益1,9243.92,2064.3

② 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する状況
当社の資本の財源及び資金の流動性について、主要な資金需要は、製品製造に使用される原材料の調達、商品の仕入、販売費及び一般管理費並びに生産設備の新設、更新や、透析医療のさらなる活性化や新領域への研究開発に係るものであります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、生産設備投資・研究開発の計画に照らして、金融機関からの借入による資金調達にて対応していく方針であります。
当事業年度におきましては、茨城工場第2製剤棟の粉末型透析剤製造設備への新規ライン増設に関する投資や、研究開発活動を当該方針のもと資金調達を行いました。翌事業年度におきましても、当事業年度に引き続き、茨城工場第2製剤棟の粉末型透析剤製造設備への新規ライン増設及びその他の医薬品製造設備等への投資を、また、透析医療のさらなる活性化や新領域への研究開発活動を推進していく予定であり、その資金調達につきましても、必要に応じ、当該方針の通り対応いたします。
④ 目標とする経営指標について
経営指標につきましては、特定の経営指標を定めておりませんが、当社は、医療用医薬品を主力とする医薬品メーカーであり、社会の高齢化が進むなか、医療技術の進歩と国民意識の健康福祉指向を背景に、医療ニーズの増大、多様化に対応する医薬品の開発とその安定供給に努め、「より良き医薬」のスローガンのもと、生命関連産業の一員としての本分を尽くしております。その上で、株主をはじめとした関係者の皆様の期待に応えていくことを経営の基本方針としながら、健全性、収益性、効率性、成長性などを総合的に勘案し、持続的かつ安定的な企業価値の向上を重視し、経営を行ってまいります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 棚卸資産の評価
当社の棚卸資産の評価は、各在庫品目について滞留により破棄することが見込まれる数量を算出し、該当数量分の正味売却価額を零として評価損の金額を算出した上で、収益性の低下に基づき簿価を切り下げております。その際、当事業年度の販売数量に関する趨勢を踏まえた各在庫品目の将来の販売予測数量を重要な仮定として用いております。当該仮定として用いた販売数量に関する趨勢が変動した場合には、翌事業年度以降の医薬品部門売上原価に追加の評価損を計上する可能性があります。
② 固定資産の減損
当社は、一部の製造設備において減損テストを実施するにあたり、回収可能価額を使用価値により測定しております。使用価値は見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値により測定を行い、重要な仮定は、販売単価、市場規模、市場シェア及び割引率等であります。
使用価値の算定結果は、一定のリスクを反映させた上で不確実性を評価しておりますが、重要な仮定の変動により、翌事業年度以降の財務諸表において、減損損失が発生する可能性があります。

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