有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:13
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117項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が見られましたが、米中通商問題の影響や中国経済の減速に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大を背景とした世界経済の停滞もあり、依然として不透明感が一層強まる状況で推移いたしました。
医薬品業界では、薬価制度改革をはじめとして後発医薬品の使用促進策の強化など、医療費適正化諸施策が引き続き推進されており、経営のさらなる強化が求められるなか、研究開発費の増加、開発リスクの増大、企業間競争の激化など収益環境の厳しさが増しております。
このような状況のもと、当社は、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品及び輸液などのより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は後発医薬品の販売増により469億2百万円と前年同期と比べ8億28百万円(1.8%)の増加となりました。利益面では、売上高の増加があったものの、売上原価率の上昇により、営業利益は10億10百万円と前年同期と比べ2億50百万円(19.9%)の減少、経常利益は10億66百万円と前年同期と比べ2億12百万円(16.6%)の減少、また当期純利益は7億7百万円と前年同期と比べ1億87百万円(21.0%)の減少となりました。
当事業年度末の総資産は、機械及び装置の増加等があったものの、売掛金や建設仮勘定の減少等により前事業年度末から25億33百万円(3.5%)減少し、691億53百万円となりました。
負債は、支払手形の増加等があったものの、未払金や長期借入金の減少等により前事業年度末から19億92百万円(5.1%)減少し、368億51百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加があったものの、その他有価証券評価差額金の減少等により前事業年度末から5億40百万円(1.6%)減少し、323億2百万円となり、自己資本比率は46.7%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ24億42百万円増加し、72億68百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払等があったものの、税引前当期純利益や減価償却費の計上、売上債権の減少等により57億26百万円の収入となりました。(前事業年度は20億51百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により14億85百万円の支出となりました。(前事業年度は23億69百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の減少や配当金の支払等により17億99百万円の支出となりました。(前事業年度は3億13百万円の支出)
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績を医薬品事業の薬効別に示すと、次のとおりであります。
医薬品事業
内訳生産高(百万円)前年同期比(%)
神経系用薬202△15.7
アレルギー用薬3△57.5
循環呼吸器用薬283△25.9
消化器官用薬456△7.1
ビタミン剤596△6.8
滋養強壮変質剤858△8.9
血液体液用薬20,275△4.2
その他の代謝性用薬13816.4
調剤用薬90810.6
その他1111.4
合計23,734△4.4

(注) 1 金額は、卸売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は、主に見込生産を行っているため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業46,7391.8
不動産事業163△1.8
合計46,9021.8
医薬品事業の内訳
神経系用薬1,03327.3
アレルギー用薬5△12.0
循環呼吸器用薬86983.7
消化器官用薬756△6.1
泌尿生殖器用薬2,344△1.7
ビタミン剤1,41538.0
滋養強壮変質剤1,7153.3
血液体液用薬30,330△1.6
その他の代謝性用薬930△8.3
化学療法剤43△1.7
調剤用薬8614.8
その他75121.1
医療用機械器具5,6805.2
合計46,7391.8

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
アルフレッサ㈱7,33616.07,32415.7
㈱スズケン6,62014.46,58114.1
㈱メディセオ5,43311.85,56111.9

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、輸液などの基礎的医薬品の安定供給に努めるほか、業績の確保に向け、主力製品の人工腎臓用透析剤キンダリーなど人工透析関連製商品のより強固な浸透を図るとともに、後発医薬品の販売促進にも注力してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は後発医薬品の販売増により469億2百万円と前年同期と比べ8億28百万円(1.8%)の増加となりました。利益面では、売上高の増加があったものの、売上原価率の上昇により、営業利益は10億10百万円と前年同期と比べ2億50百万円(19.9%)の減少、経常利益は10億66百万円と前年同期と比べ2億12百万円(16.6%)の減少、また当期純利益は7億7百万円と前年同期と比べ1億87百万円(21.0%)の減少となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、製薬業界は、技術の進歩が急速であるという特性に加え、業界内はもとより、海外企業との激しい市場競争下にあり、当社医薬品事業の主力製品である人工腎臓用透析剤も厳しい市場競争下にあります。透析剤メーカーとしてトップシェアを占める当社では、常に原価低減に努めておりますが、「2 事業等のリスク」に記載しております市場環境等が大幅に変化した場合には、現状の業績に影響を与える可能性があります。
当事業年度の医薬品事業においては、人工腎臓用透析剤キンダリーや後発医薬品等の販売促進に注力した結果、前年同期と比べ8億31百万円(1.8%)の増収となりましたが、売上原価が14億55百万円(4.5%)増加したことにより、売上総利益は6億23百万円(4.7%)の減少となりました。
当社は人工腎臓用透析剤や輸液製剤といった基礎的な医薬品を多く取り扱っており、安定供給への重大な責任を有しております。
地震等の自然災害やパンデミックとなった新型コロナウイルス感染症等、突発的に発生する事象に備えて、安定供給に支障を来たしかねない事象が判明した際には、直ちに緊急対策会議を開催し、優先してその解消に努める等の対策を常日頃より行っております。
製造設備に関しても大規模な拠点を東西に分散設置し、製品保管庫を各地に設けており、想定外の需要が生じた場合にも対応可能な在庫数量を確保している事に加え、製品が全体的に重量物の占める割合が高いため、物流コストの上昇による影響は大きく、必然的に売上原価や販売費及び一般管理費は非常に高くなる傾向となっております。
その上で、製造原価の低減等のコスト削減に努めておりますが、当事業年度に関しましては、新規製造設備の稼働による減価償却費の増加等により、売上原価率が上昇し、売上総利益以下各利益で減益の結果となりました。
医薬品の安定供給の社会的使命を全うし、同時に経営基盤の強化を行っていくことが今後も必須であると考えております。
回次第95期第96期第97期
決算年月2018年3月2019年3月2020年3月
売上高(百万円)45,90046,07446,902
売上原価(百万円)32,63032,64434,101
経常利益(百万円)8321,2791,066
売上原価率(%)71.170.972.7
売上高経常利益率(%)1.82.82.3

当社の資本の財源及び資金の流動性について、主要な資金需要は、医薬品の製造販売を行うための製造費用、販売費及び一般管理費並びに生産設備の新設、更新や、透析医療のさらなる活性化や新領域への研究開発に係るものであります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、生産設備投資・研究開発の計画に照らして、金融機関からの借入による資金調達にて対応していく方針であります。
当事業年度におきましては、主に茨城工場の医薬品製造装置への投資や、研究開発活動を当該方針のもと資金調達を行いました。翌事業年度におきましても資本的支出として、主に茨城工場の医薬品製造装置への投資を、また当事業年度と同水準の研究開発活動をすすめていく予定であり、その資金調達につきましても、当該方針の通り対応いたします。
経営指標につきましては、特定の経営指標を定めておりませんが、当社は、医療用医薬品を主力とする医薬品メーカーであり、社会の高齢化が進むなか、医療技術の進歩と国民意識の健康福祉指向を背景に、医療ニーズの増大、多様化に対応する医薬品の開発とその安定供給に努め、「より良き医薬」のスローガンのもと、生命関連産業の一員としての本分を尽くしております。その上で、株主をはじめとした関係者の皆様の期待に応えていくことを経営の基本方針としながら、健全性、収益性、効率性、成長性などを総合的に勘案し、持続的かつ安定的な企業価値の向上を重視し、経営を行ってまいります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 棚卸資産の評価
当社の棚卸資産の評価は、収益性の低下に基づき簿価を切り下げ、原価と正味売却価額のうち低い方の金額を用いた上で、将来の販売見込みに関する予測を実施し、それらの重要な仮定として、該当在庫の市場規模及び市場シェアを用いております。
当該仮定として用いた市場規模及び市場シェアに関する趨勢が将来変動した場合には、翌事業年度以降の財務諸表において、主として医薬品売上原価に影響を与える可能性があります。
② 固定資産の減損
当社は、一部の製造設備において減損テストを実施するにあたり、回収可能価額を使用価値により測定しております。使用価値は見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値により測定を行い、重要な仮定は、販売単価、市場規模、市場シェア及び割引率等であります。
使用価値の算定結果は、一定のリスクを反映させた上で不確実性を評価しておりますが、重要な仮定の変動により、翌事業年度以降の財務諸表において、減損損失が発生する可能性があります。
③ 新型コロナウイルス感染症による影響
新型コロナウイルス感染症による影響は、世界的な感染拡大により予断を許さない状況となっておりますが、当事業年度の財務諸表において、重要な影響は生じておりません。

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