有価証券報告書-第39期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)
近年、全世界の医療用医薬品市場におけるバイオ医薬品は売上が上昇を続け、全体の三分の一以上を占めるまでに至っているとされており、注目度がますます高まっています。また、iPS細胞などにより細胞性医薬品や再生医療の研究の進展にも目覚ましいものがあります。
当社は、創業以来ヒト生体由来の製品を取り扱うとともに、遺伝子組換え技術や細胞培養技術を利用したバイオ医薬品の研究開発に早くから取り組んでまいりました。その成果は、国産初のバイオ後続品の発売につながり、そして今、日本で最初の細胞性医薬品の承認取得を目指すまでに至りました。
このようにバイオ医薬品に特化し、長年、研究・開発・生産で培った高い技術力と安定した経営基盤により、当社は組換え医薬品から細胞性医薬品まで幅広く手掛けることができるバイオ医薬品企業として成長してまいりました。当社は、この成長するバイオ医薬品市場の中でさらなる存在感を発揮していくために、以下の点を重要課題と認識し、積極的な事業活動を展開してまいります。
① 主力事業拡大への取り組み
遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」は、平成24年に発売した第二世代の電動式注入器「グロウジェクター2」、および新たな適応症(SGA性低身長症)取得の効果が通期で寄与したことで好調に売上を伸ばし、当期は過去最高の売上となりました。今後も患者さんの視点に立った新しいデバイスや剤型の開発による付加価値の向上を継続的に行っていくとともに、一層の市場調査と市場分析による戦略的かつ組織的な営業活動を積極的に展開し、シェアのさらなる拡大を図ってまいります。
また、本年で発売5周年を迎える腎性貧血治療薬「エポエチンアルファBS」(EPO-JCR)については、短期作用型EPO製剤の国内シェアにおいて50%を超え、当社にとって重要な製品となりました。今後もEPO-JCRの透析領域でのプレゼンスをさらに高めるために、これまでの品質面での高い評価に加えて戦略的なコ・プロモーションを積極的に展開してまいります。
一方で、腎性貧血治療薬市場はEPO-JCRなどの短期作用型製剤から長期持続型製剤へのシフトが進んでおり、平成25年には約80%が長期持続型製剤となっているものとみられます。当社は長期持続型製剤市場への参入を目指して、キッセイ薬品工業株式会社と長期持続型ダルベポエチンアルファ後続品(JR-131)の共同研究開発契約を締結いたしました。JR-131は将来の重要な収益源として期待されるため、研究開発分野の重要課題の一つとして進めてまいります。「エポエチンアルファBS」の販売拡大はJR-131による収益の最大化を図る上で重要な施策となります。
② 日本初細胞性医薬品の上市にむけた取り組み
当社は、早くから間葉系幹細胞(MSC)の細胞特性に注目して、健康なドナーから採取したMSCを拡大培養して製品化し、不特定多数の急性GVHDの患者さんの治療に用いることを可能とする細胞性医薬品(JR-031)の開発に取り組んでまいりました。そして、良好な臨床試験の結果をうけて、GMP製造施設の建設等の製造販売承認申請に向けた準備が整ってまいりました。引き続き平成27年を目標とする日本初の細胞性医薬品(JR-031)の上市を達成できるよう注力してまいります。
③ 希少疾病医薬品の開発の加速
ライソゾーム病は、患者数が数百人から数千人と推定される希少疾病ですが、日本で治療に用いられている酵素製剤が非常に高価で、供給元も海外メーカーに限られている現状であるため、安定的な供給が可能な高品質の国産バイオ医薬品が求められています。
当社は、予てより開発を進めているファブリー病治療酵素製剤(α-ガラクトシダーゼ:JR-051)およびハンター症候群治療酵素製剤(イズロネート-2-スルファターゼ:JR-032)については、当初は国内での開発を優先し、さらにJR-051は、今年度中の治験開始を目標として開発を推し進めてまいります。
④ 次世代テクノロジーへの挑戦
現在注力しておりますライソゾーム病の領域では、当社独自のバイオ技術を最大限活用することで、血液脳関門通過技術をはじめとする組織ターゲティング技術や補充酵素の免疫原性抑制技術の開発に取り組み、患者さんのQOLを高めることを目的として既存の医薬品にない付加価値の高い新たなバイオ医薬品の開発を積極的に進めてまいります。
また、当社は産学連携企業として、京都府立医科大学などが取り組む角膜内皮再生医療プロジェクトに参画し、高機能性角膜内皮細胞の拡大培養の技術開発を進めてまいりました。その成果として、昨年末に水疱性角膜症の患者さんに対する世界で初めての細胞治療による再生医療が医師主導の臨床研究として開始されました。
当社は引き続き、これまでに培った経験と技術を基盤に、細胞や組織を応用する新しい治療法の開発や再生医療の実用化へ向けて積極的に挑戦してまいります。さらに、当社が参画している再生医療プロジェクトにおいて、水疱性角膜症に適用可能なヒト角膜内皮細胞の培養法検討を進めており、本疾患に有効な新しい治療法として、角膜内皮の再生医療の実用化を目指しております。
なお、昨今社会問題になっております企業活動と医療機関等との関係については、コンプライアンスの遵守を徹底するとともに、企業活動における医療機関や患者団体への資金提供をはじめとする情報を公開し、経営の透明性の確保に取り組んでまいります。
当社は、創業以来ヒト生体由来の製品を取り扱うとともに、遺伝子組換え技術や細胞培養技術を利用したバイオ医薬品の研究開発に早くから取り組んでまいりました。その成果は、国産初のバイオ後続品の発売につながり、そして今、日本で最初の細胞性医薬品の承認取得を目指すまでに至りました。
このようにバイオ医薬品に特化し、長年、研究・開発・生産で培った高い技術力と安定した経営基盤により、当社は組換え医薬品から細胞性医薬品まで幅広く手掛けることができるバイオ医薬品企業として成長してまいりました。当社は、この成長するバイオ医薬品市場の中でさらなる存在感を発揮していくために、以下の点を重要課題と認識し、積極的な事業活動を展開してまいります。
① 主力事業拡大への取り組み
遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」は、平成24年に発売した第二世代の電動式注入器「グロウジェクター2」、および新たな適応症(SGA性低身長症)取得の効果が通期で寄与したことで好調に売上を伸ばし、当期は過去最高の売上となりました。今後も患者さんの視点に立った新しいデバイスや剤型の開発による付加価値の向上を継続的に行っていくとともに、一層の市場調査と市場分析による戦略的かつ組織的な営業活動を積極的に展開し、シェアのさらなる拡大を図ってまいります。
また、本年で発売5周年を迎える腎性貧血治療薬「エポエチンアルファBS」(EPO-JCR)については、短期作用型EPO製剤の国内シェアにおいて50%を超え、当社にとって重要な製品となりました。今後もEPO-JCRの透析領域でのプレゼンスをさらに高めるために、これまでの品質面での高い評価に加えて戦略的なコ・プロモーションを積極的に展開してまいります。
一方で、腎性貧血治療薬市場はEPO-JCRなどの短期作用型製剤から長期持続型製剤へのシフトが進んでおり、平成25年には約80%が長期持続型製剤となっているものとみられます。当社は長期持続型製剤市場への参入を目指して、キッセイ薬品工業株式会社と長期持続型ダルベポエチンアルファ後続品(JR-131)の共同研究開発契約を締結いたしました。JR-131は将来の重要な収益源として期待されるため、研究開発分野の重要課題の一つとして進めてまいります。「エポエチンアルファBS」の販売拡大はJR-131による収益の最大化を図る上で重要な施策となります。
② 日本初細胞性医薬品の上市にむけた取り組み
当社は、早くから間葉系幹細胞(MSC)の細胞特性に注目して、健康なドナーから採取したMSCを拡大培養して製品化し、不特定多数の急性GVHDの患者さんの治療に用いることを可能とする細胞性医薬品(JR-031)の開発に取り組んでまいりました。そして、良好な臨床試験の結果をうけて、GMP製造施設の建設等の製造販売承認申請に向けた準備が整ってまいりました。引き続き平成27年を目標とする日本初の細胞性医薬品(JR-031)の上市を達成できるよう注力してまいります。
③ 希少疾病医薬品の開発の加速
ライソゾーム病は、患者数が数百人から数千人と推定される希少疾病ですが、日本で治療に用いられている酵素製剤が非常に高価で、供給元も海外メーカーに限られている現状であるため、安定的な供給が可能な高品質の国産バイオ医薬品が求められています。
当社は、予てより開発を進めているファブリー病治療酵素製剤(α-ガラクトシダーゼ:JR-051)およびハンター症候群治療酵素製剤(イズロネート-2-スルファターゼ:JR-032)については、当初は国内での開発を優先し、さらにJR-051は、今年度中の治験開始を目標として開発を推し進めてまいります。
④ 次世代テクノロジーへの挑戦
現在注力しておりますライソゾーム病の領域では、当社独自のバイオ技術を最大限活用することで、血液脳関門通過技術をはじめとする組織ターゲティング技術や補充酵素の免疫原性抑制技術の開発に取り組み、患者さんのQOLを高めることを目的として既存の医薬品にない付加価値の高い新たなバイオ医薬品の開発を積極的に進めてまいります。
また、当社は産学連携企業として、京都府立医科大学などが取り組む角膜内皮再生医療プロジェクトに参画し、高機能性角膜内皮細胞の拡大培養の技術開発を進めてまいりました。その成果として、昨年末に水疱性角膜症の患者さんに対する世界で初めての細胞治療による再生医療が医師主導の臨床研究として開始されました。
当社は引き続き、これまでに培った経験と技術を基盤に、細胞や組織を応用する新しい治療法の開発や再生医療の実用化へ向けて積極的に挑戦してまいります。さらに、当社が参画している再生医療プロジェクトにおいて、水疱性角膜症に適用可能なヒト角膜内皮細胞の培養法検討を進めており、本疾患に有効な新しい治療法として、角膜内皮の再生医療の実用化を目指しております。
なお、昨今社会問題になっております企業活動と医療機関等との関係については、コンプライアンスの遵守を徹底するとともに、企業活動における医療機関や患者団体への資金提供をはじめとする情報を公開し、経営の透明性の確保に取り組んでまいります。