有価証券報告書-第23期(2025/01/01-2025/12/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当社は、創薬事業においてはアンメット・メディカル・ニーズの高い未だ有効な治療方法が確立されていない疾患を中心に、特にがん、免疫・炎症疾患を重点領域として画期的な新薬の開発を目指して研究開発に取り組み、また、創薬支援事業においては新たなキナーゼ阻害薬創製のための製品・サービスを製薬企業等へ提供するため営業活動に取り組んでおります。
当連結会計年度のセグメント別の事業活動は以下のとおりです。
①創薬事業
創薬事業においては、がん領域でベストインクラスの可能性を有する次世代非共有結合型BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763)に注力し、現在、患者を対象とした臨床試験を米国で実施しています。docirbrutinibは、現在までの非臨床試験の結果及び臨床試験の途中結果において、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。また、ファーストインクラスを目指して、CDC7阻害剤monzosertib(AS-0141)の開発も進めており、患者を対象とした臨床試験を日本で実施しています。
docirbrutinibについては、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。monzosertibについては、最大でフェーズ2試験まで自社で実施し、有効性を確認したのちに導出する方針ですが、並行して、製薬企業等とのパートナリング活動も積極的に行う方針です。
免疫・炎症疾患領域では、当社が創出した、もう1つの非共有結合型BTK阻害剤sofnobrutinib(AS-0871)の開発を進め、健康成人を対象としたフェーズ1試験が2023年第4四半期に完了しました。sofnobrutinibについては、フェーズ2試験以降をライセンス契約の締結若しくは共同開発先との提携により実施することを目指しており、現在、パートナリング活動を実施中です。
さらに、当社は、米国ギリアド・サイエンシズ社(以下「ギリアド社」)に、当社が創出した新規脂質キナーゼDGKα阻害剤の創薬プログラムを導出しており、住友ファーマ株式会社(以下「住友ファーマ」)とは、精神神経疾患を標的とした創薬プログラムの共同研究を行っています。
臨床開発段階のパイプライン
導出済みパイプライン
※本パイプラインの状況につきましては、後述の「ギリアド社に導出した創薬プログラム(DGKα阻害剤)」をご参照下さい。
*受領済の契約一時金及びマイルストーンは受領時の為替レート、マイルストーン総額は150円/ドルで換算。
各パイプラインの概況は以下のとおりです。
BTK阻害剤 docirbrutinib (AS-1763、対象疾患:慢性リンパ性白血病(CLL)などの血液がん)
docirbrutinib(AS-1763)は、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む成熟B細胞腫瘍(血液がんの一種)の治療を目的として開発中の経口投与可能なBTK阻害剤です。
現在までの臨床試験の途中結果及び非臨床試験の結果は、docirbrutinib(AS-1763)の高い安全性と幅広い薬剤耐性変異型BTKに対する効果を示唆しており、既存のBTK阻害薬に対して不耐(副作用により投与継続が困難な状態)の患者及び薬剤耐性の発生により既存のBTK阻害薬が効かなくなった患者の新たな治療の選択肢となることが期待されます。また、既存のBTK阻害薬市場は2024年時点で約120億ドル*(約1.8兆円、為替レート150円換算)に達しており、非常に大きな市場を形成していることから、docirbrutinib(AS-1763)は、3次治療での早期承認で、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、さらに2次治療、1次治療での承認の可能性も有していると考えております。着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。
*Source: Clarivate

docirbrutinib(AS-1763)の臨床試験は、ヒトでの安全性、薬物動態等の検討を早期に行うため、まず健康成人を対象としたフェーズ1試験をオランダにおいて実施しました。その後、フェーズ1試験の結果を基にして、米国において患者を対象としたフェーズ1b試験を計画し、2023年8月に投与を開始、現在実施中です。本剤については、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。
<フェーズ1b試験の状況>本剤のフェーズ1b試験は、2ライン以上の全身治療歴を有する慢性リンパ性白血病(CLL)・小リンパ球性リンパ腫(SLL)及びB細胞性非ホジキンリンパ腫(B-cell NHL)の患者を対象としており、用量漸増パートと用量拡大パートから構成されています。用量漸増パートについては、2023年8月に投与を開始し、2024年12月に全ての患者登録を完了しました。
用量拡大パートは、当初、用量漸増パートで計画していた最大用量(600mg BID*)の評価を行い、最大耐用量を確定した後に開始する予定でしたが、用量漸増パートの途中経過において、docirbrutinib(AS-1763)の高い安全性と忍容性、並びに治療効果の期待できる十分な血中薬物濃度と高い全奏効率を確認することができたことから、治験責任医師の合意のもと、6用量目(600mg BID*)の開始を待たずに、用量拡大パートへ移行することを決定し、2024年10月に投与を開始しました。用量拡大パートは、CLL・SLL患者を対象としたコホート1、B-cell NHL患者を対象としたコホート2、及びpirtobrutinib投与歴のある患者を対象としたコホート3の3つのコホートで構成されており、用量漸増パートの結果に基づき、コホート1及びコホート2については3用量(300、400、500mg BID*)、コホート3については2用量(400、500mg BID*)を選択しています。コホート1及びコホート2について、最初の用量(低用量 300mg BID*)への患者エントリーが完了しており、2026年2月時点で、次用量(中用量 400mg BID*)への患者組み入れが進行中です。コホート3については、最初の用量(中用量 400mg BID*)への患者組み入れが進んでいます。
また、治験実施施設は13施設に拡大しており、患者エントリーの加速が期待されます。
*BID : 1日2回
<学会発表:ASH2025>2025年12月開催の第67回アメリカ血液学会年次総会(American Society of Hematology Annual Meeting & Exposition)において、フェーズ1b試験の途中結果並びに新たな非臨床研究に関する発表が行われました。
治験データに関する発表は、治験主導医師であるテキサス大学MDアンダーソンがんセンター白血病科教授Nitin Jain医師により行われ、docirbrutinib(AS-1763)が、良好な安全性の結果とともに、複数の前治療歴を有する慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)及びワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症(WM)患者において有望かつ持続的な奏功を示したことが報告されました。
非臨床研究に関する発表では、MDアンダーソンがんセンター・トランスレーショナル・モレキュラー・パソロジー科教授のVarsha Gandhi 博士との共同研究成果として、docirbrutinib(AS-1763)が、薬剤耐性変異型BTKを導入したがん細胞株に対して細胞レベルで有効であること、ベネトクラクスと併用することで、薬剤耐性変異型BTKを導入したがん細胞株や患者由来のCLL細胞に対してより効果的に細胞死が誘導されることなどを報告いたしました。
BTK阻害剤 sofnobrutinib (AS-0871、対象疾患:免疫・炎症疾患)
sofnobrutinib(AS-0871)は、BTKキナーゼを阻害してB細胞、マクロファージ、マスト細胞などの免疫細胞の活性化を抑制することにより、免疫・炎症疾患の治療を目指す経口剤として開発を進めています。
本剤については、オランダにおいて、健康成人を対象としたフェーズ1試験を実施しました。本フェーズ1試験は、2021年中に完了したSAD試験及び2021年12月から開始した反復投与用量漸増(MAD)試験の2つの試験として実施し、2023年11月にMAD試験の臨床試験報告書が最終化されました。フェーズ1試験の結果から、sofnobrutinib(AS-0871)の安全性、忍容性、並びに良好な薬物動態プロファイルと薬力学作用が確認され、フェーズ2への移行が支持されました。
さらに、sofnobrutinib(AS-0871)の重要な標的疾患の一つとして、慢性突発性蕁麻疹(CSU)を想定しております。CSUは全世界の約1%が罹患していると考えられており、その市場規模は2023年で約22億ドル(約3,300億円、為替レート150円換算)とされています。さらに2032年には約54億ドル(約8,100億円、為替レート150円換算)に達すると予想されています*。既存のBTK阻害剤の多くは、催奇形性が認められるため妊娠可能な女性への使用が制限されていますが、sofnobrutinib(AS-0871)は、胚・胎児発生毒性試験において、催奇形性が認められなかったことから、皮膚疾患治療薬として多くの患者の治療の選択肢となることが期待されます。
sofnobrutinib(AS-0871)については、フェーズ2試験以降の開発をライセンス契約の締結若しくは共同開発先との提携により実施することを目指しており、フェーズ1試験及び追加した非臨床試験の結果を受けて、製薬企業等とのパートナリング活動を実施中です。
* https://www.credenceresearch.com/report/chronic-spontaneous-urticaria-market
CDC7阻害剤 monzosertib (AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)
monzosertib(AS-0141)は、CDC7キナーゼを阻害して細胞の増殖を抑制し悪性腫瘍の治療を目指す経口剤として開発を進めています。現在、固形がん、並びに急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia, AML)などの血液がんを対象としたフェーズ1試験を実施中です。
がん領域の本剤については、最大でフェーズ2試験まで実施して有効性を確認したのちに導出する方針ですが、並行して、製薬企業等とのパートナリング活動も積極的に行う方針です。
また、本剤に関して想定される市場規模については、血液がんに関して、急性骨髄性白血病(AML)治療薬の市場規模が2023年には約38億ドル(約5,700億円、為替レート150円換算)と見込まれており、今後も継続的な拡大が予測されています*。固形がんに関しては、現在、フェーズ1試験のデータを詳細に解析している段階であり、今後、開発方針が決まれば、monzosertib(AS-0141)の市場規模についてお知らせいたします。
* https://www.bccresearch.com/market-research/pharmaceuticals/acute-myeloid-leukemia-market.html

<フェーズ1試験>(固形がん)
本剤については、日本国内において、切除不能進行・再発又は遠隔転移を伴う固形がん患者を対象としたフェーズ1試験を、2021年6月に開始しました。本試験は用量漸増パート及び用量拡大パートの2段階で構成されています。用量漸増パートは、当初、1日2回、5日間連日経口投与、2日間休薬する投与スケジュールで実施し、80mg BID*までの用量において、安全性、忍容性が確認されました。その後、薬効を最大化するために、投与スケジュールを、2日間の休薬をしない連日投与に変更し、引き続き用量漸増パートを実施しました。2025年1月に、最大耐用量及び用量拡大パートで使用する用量を決定し、2025年4月に用量漸増パートの投与を完了しました。用量拡大パートについては、2025年2月に投与を開始し、2025年中に計画していた患者数の登録を完了し、最後の患者が治験を終了しました。現在、本パートで得られたデータの解析を進めております。
* BID : 1日2回
(血液がん)
成功確度を高めるため、非臨床試験の結果から有効性が期待される血液がん患者の登録も可能となるようにプロトコールを変更し、2024年8月にこれらの患者を対象とした用量漸増パートを開始しました。本パートでは、低用量群から固形がんで決定された用量拡大パートの用量群まで患者をエントリーし、高い安全性と忍容性を確認し、現在までに最後の患者が治験を終了しました。今後、本パートで得られたデータの解析を進めてまいります。
<非臨床研究>また、非臨床研究において、monzosertib(AS-0141)と急性骨髄性白血病(AML)治療薬であるDNAメチル基転移酵素(DNMT)阻害薬及びB細胞リンパ腫因子-2(BCL-2)阻害薬との3剤併用により優れた抗腫瘍効果が得られることが確認されました。この成果は、2025年4月に開催されたアメリカ癌学会年次総会(American Association for Cancer Research Annual Meeting)において発表されています。
<フェーズ1b試験(医師主導治験)>フェーズ1試験及び非臨床試験の知見を踏まえ、日本国内で実施している血液がんを対象としたフェーズ1試験(単剤)においては、用量拡大パートへの移行は行わず、急性骨髄性白血病(AML)の治療薬としてより効果が期待される3剤併用のフェーズ1b試験(医師主導治験)を計画しています。本フェーズ1b試験は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、白血病科のDr. Abhishek Maitiを責任医師とする医師主導治験(IIT)として実施することを目指しており、現在、Clinical Trial Agreement(CTA)の締結並びに試験開始に向けた準備を進めています。
ギリアド社に導出した創薬プログラム(DGKα阻害剤)
2019年6月に、米国のギリアド社と、当社が創製したDGKα阻害剤の創薬プログラムの開発・商業化にかかる全世界における独占的な権利を供与するライセンス契約を締結しています。本契約の対象には、本創薬プログラムから創出されるすべての化合物が含まれます。
本ライセンス契約に基づき、ギリアド社は本創薬プログラムからGS-9911を見出し、2023年12月に固形がん患者を対象としたフェーズ1試験を開始しましたが、2025年8月に、ギリアド社におけるポートフォリオの優先付けに基づく決定により、当該フェーズ1試験への新規患者登録が中止されました。
一方で、本ライセンス契約は、引き続き有効に存続しており、本プロジェクトチームが同プログラムの研究開発を引き続き主導しているとの連絡を受けております。
なお、本ライセンス契約においては、契約一時金20百万ドルのほか、開発状況や上市などの進捗に応じて最大で450百万ドル(約675億円、1ドル150円で換算)のマイルストーン・ペイメント、さらに、本プログラムにより開発された医薬品の上市後の売上高に応じたロイヤリティを受け取ることが定められています。
これまでに当社は、ギリアド社から契約一時金及び2回のマイルストーン・ペイメントを受領しており、合計で35百万ドル(約40億円)を受領しております。
住友ファーマとの共同研究プログラム
2018年3月に住友ファーマと共同研究契約を締結しており、精神神経疾患領域における新規キナーゼ阻害剤の創出を目指して共同研究を実施しています。本契約の共同研究期間は2025年3月27日まででしたが(2021年12月に延長)、当該研究期間において新薬候補化合物が見出されたことから、当該化合物のさらなる評価を行うため、共同研究期間を2027年3月27日までさらに延長し、共同研究を継続することで両社が合意いたしました(2025年3月)。
本共同研究により見出されたキナーゼ阻害剤のうち住友ファーマが事業化を進めると判断したもの(以下「本剤」)について、住友ファーマが臨床開発および販売を全世界で独占的に実施する権利を有します(がんを除く全疾患)。また、本契約に基づき、住友ファーマは当社に対して契約一時金および研究マイルストーンとして最大8千万円を支払うこととなっており、このうち契約一時金(50百万円)を2018年12月期第2四半期に受領しています。今後、住友ファーマが本剤の臨床開発・販売への移行を決定した場合、住友ファーマは当社に対して、開発段階、販売額目標達成に応じた開発・販売マイルストーンとして総額で最大約106億円を支払う可能性があります。さらに、販売後、住友ファーマは本剤の販売額に応じた一定のロイヤリティを当社に支払います。
以上の結果、臨床試験費用を中心に研究開発へ積極的に投資したことにより、当連結会計年度の同事業の研究開発費は1,766百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。また、創薬事業の売上計上はなく(前連結会計年度は売上の計上はなし)、営業損失は2,024百万円(前連結会計年度は2,041百万円の営業損失)となりました。
②創薬支援事業
創薬支援事業では、キナーゼに関する深い専門知識を生かした技術営業を中心に、品質の高い製品・サービスの訴求や既存顧客に対するきめ細やかなフォローを継続しています。また、新規顧客の発掘、獲得に注力しており、特に多くのメガファーマ、バイオベンチャーが集積している米国において、新規顧客へのリーチを重点的に進めています。さらに、当社製品・サービスの認知度向上および高品質であることの訴求を目的として、Webサイトや各種デジタルプラットフォームを活用した情報発信や、学会への積極的な参加などの広報活動に取り組んでおります。
収益の主力であるタンパク質販売に関しては、顧客の利便性向上を目的として、タンパク質を用いた実験(アッセイ)に不可欠な試薬(アッセイバッファー、基質)の販売を開始するとともに、当社ホームページ上に、実験系の立ち上げをサポートする情報をまとめた「キナーゼアッセイサポートポータル」を9月下旬に公開しました。同ポータルは、日本語、英語に加え、著しく拡大した中国市場への訴求のため、中国語においても公開しており、今後さらに情報の拡充を図る予定です。これらの試薬及び情報を活用することで、顧客は限られたリソースの中でも、当社タンパク質製品を用いて、簡便かつ効率的に、かつ迅速に信頼性の高い実験系を構築することが可能となり、当社製品のさらなる利用促進が期待されます。また、顧客のニーズに細やかに対応するため、ビオチン化タンパク質及び変異体タンパク質の品揃えの強化に取り組んでおります。
プロファイリングサービスにおいては、当社は、信頼性の高いMobility Shift Assay System を使用した試験を受託・実施できる唯一の企業として、現在、安定的にサービスを提供しています。さらに、顧客層の拡大を目指し、顧客ニーズの高いアッセイプラットフォームを使用したプロファイリングサービスの開発に着手しています。また、近年では、プロファイリングデータを創薬プロセス上必要とするAI創薬企業からの受注が売上に貢献しており、当社では引き続き新たな受注獲得を目指しています。2025年末には新規案件を獲得しており、2026年の売上に寄与する見込みです。
また、タンパク質販売、プロファイリングサービスともに、顧客の多様なニーズに精度高く対応した特注製品の開発や特注試験の受注を積極的に行っています。特注タンパク質の開発からアッセイまで一貫したサービスの提供も行っており、キナーゼにおける高度な技術力を生かした高付加価値のサービスを提供しています。
当連結会計年度において、国内では主要客向けの大型特注タンパクの受注が寄与し、タンパク質販売は好調に推移しました。一方で、大口顧客の研究フェーズがプロファイリングの利用頻度が低い段階にあることなどの影響により、プロファイリング・サービスの需要は低調に推移しました。
米国においては、タンパク質販売はバイオベンチャーからの受注獲得により前年並みを維持し、プロファイリングサービスはAI創薬企業からの受注が引き続き好調で増収となりました。一方、NanoBRETTMサービスの需要が低迷したため、米国全体では減収となりました。
欧州では、大口顧客の研究の進展に伴い、キナーゼタンパク質を使用しないフェーズに移行したため、引き続き低調に推移しました。
その他の地域においては、主要顧客である中国CRO向けのタンパク質販売が好調に推移し、増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度における創薬支援事業の売上高は579百万円(前連結会計年度比9.0%減)、営業損失は50百万円(前連結会計年度は34百万円の営業損失)となりました。売上高の内訳は、国内売上が169百万円(前連結会計年度比14.9%減)、北米地域は259百万円(前連結会計年度比6.2%減)、欧州地域は47百万円(前連結会計年度比22.2%減)、その他地域は102百万円(前連結会計年度比3.3%増)です。
これら創薬事業及び創薬支援事業の活動の結果、2025年12月期の連結売上高は579百万円(前連結会計年度比9.0%減)となりました。地域別の売上は、連結ベースで国内売上高が169百万円(前連結会計年度比14.9%減)、海外売上高は409百万円(前連結会計年度比6.3%減)となりました。損益面につきましては、営業損失が2,074百万円(前連結会計年度は2,076百万円の営業損失)、経常損失は2,144百万円(前連結会計年度は2,080百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,171百万円(前連結会計年度は2,178百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
第20期、第21期、第22期及び第23期のセグメントごとの売上、研究開発費及び営業損益は、以下の通りです。
(単位:千円)
(2) 財政状態の状況
当社グループの連結の財政状態の概要につきましては、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は1,229,648千円となり、前連結会計年度末と比べて1,542,466千円の減少となりました。その内訳は、現金及び預金の減少1,591,695千円等であります。
負債は920,430千円となり、前連結会計年度末と比べて623,670千円の増加となりました。その内訳は、転換社債型新株予約権付社債の増加681,250千円等であります。
純資産は309,217千円となり、前連結会計年度末と比べて2,166,137千円の減少となりました。その内訳は、親会社株主に帰属する当期純損失2,171,470千円の計上等であります。
また、自己資本比率は25.1%(前連結会計年度89.3%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて1,591,695千円減少し、516,789千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は2,159,363千円(前連結会計年度は1,374,806千円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失2,169,619千円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は25,009千円(前連結会計年度は13,060千円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,280千円、投資有価証券の取得による支出15,743千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は604,711千円(前連結会計年度は567,441千円の増加)となりました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の発行による収入632,821千円によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、キナーゼ阻害薬等を創製するための研究開発ならびにその基盤となる技術である「創薬基盤技術」を強化するための研究開発へ積極的に先行投資し、将来の飛躍的な成長を目指しております。そのための研究開発に係る費用は、創薬支援事業が生み出すキャッシュ・フロー及び創薬事業における導出契約やマイルストーン達成に基づく収入、ならびに資本市場等から調達した資金等により充当しております。
創薬事業からの収益は、導出契約の成否、導出先製薬企業等における開発の進捗、導出活動の進捗及び当社の研究開発の進捗等により影響を受け安定的ではなく、現時点においては、2本のパイプラインの臨床試験を実施中のため、研究開発費への先行投資が多額になっております。また、創薬支援事業の黒字を継続し安定的に推移してまいりましたが、前連結会計年度より業績が悪化いたしました。
しかしながら、当社グループは、中長期的な経営方針に基づき、積極的に創薬事業に先行投資を行い、研究開発を推し進めることで、当社の企業価値を高めていく方針です。そのための資金を獲得するために、創薬支援事業からの収益力を高めるとともに、当社にとって最適な資金調達方法を検討し、研究開発資金の確保に努めてまいります。
(5) 生産、受注及び販売の状況
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. 金額は、販売価格によっております。
2. 創薬事業については、生産を行っていないため記載しておりません。
2) 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. 金額は、仕入価格によっております。
2. 創薬事業については、商品仕入を行っていないため記載しておりません。
3) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(6) 経営方針・経営戦略または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針・経営戦略 ③目標とする経営指標」に記載のとおり、創薬支援事業については、安定的に収益を獲得する基盤事業として、継続的な事業成長と収益基盤の拡大を図るため、売上高、営業利益率の改善を重要な経営指標としております。
当連結会計年度においては、タンパク質販売は前年並みで推移したものの、前年に米国及び欧州の大口顧客において研究テーマやプロジェクトが進展したことに伴い需要が減少し、一昨年と比較すると低迷いたしました。また、プロファイリングサービスおよびセルベースアッセイサービスも低迷したことから、その結果、前年に引き続き、創薬支援事業において、営業損失を計上いたしました。
(7) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用した会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(注) *を付している専門用語については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に用語解説を設け、説明しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当社は、創薬事業においてはアンメット・メディカル・ニーズの高い未だ有効な治療方法が確立されていない疾患を中心に、特にがん、免疫・炎症疾患を重点領域として画期的な新薬の開発を目指して研究開発に取り組み、また、創薬支援事業においては新たなキナーゼ阻害薬創製のための製品・サービスを製薬企業等へ提供するため営業活動に取り組んでおります。
当連結会計年度のセグメント別の事業活動は以下のとおりです。
①創薬事業
創薬事業においては、がん領域でベストインクラスの可能性を有する次世代非共有結合型BTK阻害剤docirbrutinib(AS-1763)に注力し、現在、患者を対象とした臨床試験を米国で実施しています。docirbrutinibは、現在までの非臨床試験の結果及び臨床試験の途中結果において、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。また、ファーストインクラスを目指して、CDC7阻害剤monzosertib(AS-0141)の開発も進めており、患者を対象とした臨床試験を日本で実施しています。
docirbrutinibについては、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。monzosertibについては、最大でフェーズ2試験まで自社で実施し、有効性を確認したのちに導出する方針ですが、並行して、製薬企業等とのパートナリング活動も積極的に行う方針です。
免疫・炎症疾患領域では、当社が創出した、もう1つの非共有結合型BTK阻害剤sofnobrutinib(AS-0871)の開発を進め、健康成人を対象としたフェーズ1試験が2023年第4四半期に完了しました。sofnobrutinibについては、フェーズ2試験以降をライセンス契約の締結若しくは共同開発先との提携により実施することを目指しており、現在、パートナリング活動を実施中です。
さらに、当社は、米国ギリアド・サイエンシズ社(以下「ギリアド社」)に、当社が創出した新規脂質キナーゼDGKα阻害剤の創薬プログラムを導出しており、住友ファーマ株式会社(以下「住友ファーマ」)とは、精神神経疾患を標的とした創薬プログラムの共同研究を行っています。
臨床開発段階のパイプライン
| 化合物 | 標的 対象疾患 | 概況 |
| docirbrutinib (AS-1763) | BTK 血液がん | フェーズ1b試験(患者対象、米国)を実施中 多施設共同試験 主導:テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 白血病科 教授 Nitin Jain医師 ・用量拡大パート 前倒しで投与開始(2024年10月)、実施中 ・用量漸増パート 患者登録を完了(2024年12月) ・アメリカ血液学会(ASH2025)において有望な途中結果及び新たな非臨床研究の結果を発表(2025年12月) |
| sofnobrutinib (AS-0871) | BTK 免疫・炎症疾患 | ・フェーズ1試験(健康成人対象、オランダ)を完了 安全性、忍容性、並びに良好な薬物動態プロファイルと薬力学作用を確認 ・他のBTK阻害薬との差別化に重要な非臨床試験(胚・胎児発生毒性試験)を実施、良好な結果を入手 ・パートナリング活動を実施中 |
| monzosertib (AS-0141) | CDC7/ASK 固形がん 血液がん | フェーズ1試験(患者対象、日本)を実施中 治験実施施設: 国立がん研究センター中央病院及び東病院 がん研有明病院(固形がん・用量拡大パートから参加) (固形がん) 用量漸増パート:完了 用量拡大パート:最後の患者の治験が終了、データ解析中 (血液がん・単剤試験) 用量漸増パート:最後の患者の治験が終了、データ解析中 フェーズ1b試験(患者対象、米国)を準備中 (血液がん・3剤併用試験) 米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターと締結した覚書に従い、医師主導治験の開始に向けて準備中 主導:テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 白血病科 Abhishek Maiti医師 |
導出済みパイプライン
| 対象疾患 | 進捗状況 | 契約一時金 | マイルストーン総額 | ロイヤリティ | 契約地域 | 契約時期 | 受領済 マイルストーン | |
| DGKα阻害剤 ギリアド社へ導出 | がん免疫 | ※ | 20M$ (約21億円) | 450M $ (約675億円) | 上市後の売上高に応じた一定の料率 | 全世界 | 2019年6月 | マイルストーン 2回達成 計15M$ (約18億円) |
| 住友ファーマとの共同研究 | 精神神経 疾患 | 開発候補化合物を選定中 | 80百万円 (契約一時金+ 研究マイルストーン) | 約106億円 | 上市後の売上高に応じた一定の料率 | 全世界 | 2018年3月 |
※本パイプラインの状況につきましては、後述の「ギリアド社に導出した創薬プログラム(DGKα阻害剤)」をご参照下さい。
*受領済の契約一時金及びマイルストーンは受領時の為替レート、マイルストーン総額は150円/ドルで換算。
各パイプラインの概況は以下のとおりです。
BTK阻害剤 docirbrutinib (AS-1763、対象疾患:慢性リンパ性白血病(CLL)などの血液がん)
docirbrutinib(AS-1763)は、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む成熟B細胞腫瘍(血液がんの一種)の治療を目的として開発中の経口投与可能なBTK阻害剤です。
現在までの臨床試験の途中結果及び非臨床試験の結果は、docirbrutinib(AS-1763)の高い安全性と幅広い薬剤耐性変異型BTKに対する効果を示唆しており、既存のBTK阻害薬に対して不耐(副作用により投与継続が困難な状態)の患者及び薬剤耐性の発生により既存のBTK阻害薬が効かなくなった患者の新たな治療の選択肢となることが期待されます。また、既存のBTK阻害薬市場は2024年時点で約120億ドル*(約1.8兆円、為替レート150円換算)に達しており、非常に大きな市場を形成していることから、docirbrutinib(AS-1763)は、3次治療での早期承認で、ブロックバスター(年間売上1,000億円以上の医薬品)となるポテンシャルを十分に有していると考えており、さらに2次治療、1次治療での承認の可能性も有していると考えております。着実に臨床試験を進めることによりパイプラインの価値を高め、大型のライセンス契約に繋げてまいりたいと考えております。
*Source: Clarivate

docirbrutinib(AS-1763)の臨床試験は、ヒトでの安全性、薬物動態等の検討を早期に行うため、まず健康成人を対象としたフェーズ1試験をオランダにおいて実施しました。その後、フェーズ1試験の結果を基にして、米国において患者を対象としたフェーズ1b試験を計画し、2023年8月に投与を開始、現在実施中です。本剤については、現時点で、ライセンス契約締結後にパートナー(ライセンス先)によるフェーズ2試験の実施を想定しており、2026年中の契約締結を目指しています。
<フェーズ1b試験の状況>本剤のフェーズ1b試験は、2ライン以上の全身治療歴を有する慢性リンパ性白血病(CLL)・小リンパ球性リンパ腫(SLL)及びB細胞性非ホジキンリンパ腫(B-cell NHL)の患者を対象としており、用量漸増パートと用量拡大パートから構成されています。用量漸増パートについては、2023年8月に投与を開始し、2024年12月に全ての患者登録を完了しました。
用量拡大パートは、当初、用量漸増パートで計画していた最大用量(600mg BID*)の評価を行い、最大耐用量を確定した後に開始する予定でしたが、用量漸増パートの途中経過において、docirbrutinib(AS-1763)の高い安全性と忍容性、並びに治療効果の期待できる十分な血中薬物濃度と高い全奏効率を確認することができたことから、治験責任医師の合意のもと、6用量目(600mg BID*)の開始を待たずに、用量拡大パートへ移行することを決定し、2024年10月に投与を開始しました。用量拡大パートは、CLL・SLL患者を対象としたコホート1、B-cell NHL患者を対象としたコホート2、及びpirtobrutinib投与歴のある患者を対象としたコホート3の3つのコホートで構成されており、用量漸増パートの結果に基づき、コホート1及びコホート2については3用量(300、400、500mg BID*)、コホート3については2用量(400、500mg BID*)を選択しています。コホート1及びコホート2について、最初の用量(低用量 300mg BID*)への患者エントリーが完了しており、2026年2月時点で、次用量(中用量 400mg BID*)への患者組み入れが進行中です。コホート3については、最初の用量(中用量 400mg BID*)への患者組み入れが進んでいます。
また、治験実施施設は13施設に拡大しており、患者エントリーの加速が期待されます。
*BID : 1日2回
<学会発表:ASH2025>2025年12月開催の第67回アメリカ血液学会年次総会(American Society of Hematology Annual Meeting & Exposition)において、フェーズ1b試験の途中結果並びに新たな非臨床研究に関する発表が行われました。
治験データに関する発表は、治験主導医師であるテキサス大学MDアンダーソンがんセンター白血病科教授Nitin Jain医師により行われ、docirbrutinib(AS-1763)が、良好な安全性の結果とともに、複数の前治療歴を有する慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)及びワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症(WM)患者において有望かつ持続的な奏功を示したことが報告されました。
非臨床研究に関する発表では、MDアンダーソンがんセンター・トランスレーショナル・モレキュラー・パソロジー科教授のVarsha Gandhi 博士との共同研究成果として、docirbrutinib(AS-1763)が、薬剤耐性変異型BTKを導入したがん細胞株に対して細胞レベルで有効であること、ベネトクラクスと併用することで、薬剤耐性変異型BTKを導入したがん細胞株や患者由来のCLL細胞に対してより効果的に細胞死が誘導されることなどを報告いたしました。
BTK阻害剤 sofnobrutinib (AS-0871、対象疾患:免疫・炎症疾患)
sofnobrutinib(AS-0871)は、BTKキナーゼを阻害してB細胞、マクロファージ、マスト細胞などの免疫細胞の活性化を抑制することにより、免疫・炎症疾患の治療を目指す経口剤として開発を進めています。
本剤については、オランダにおいて、健康成人を対象としたフェーズ1試験を実施しました。本フェーズ1試験は、2021年中に完了したSAD試験及び2021年12月から開始した反復投与用量漸増(MAD)試験の2つの試験として実施し、2023年11月にMAD試験の臨床試験報告書が最終化されました。フェーズ1試験の結果から、sofnobrutinib(AS-0871)の安全性、忍容性、並びに良好な薬物動態プロファイルと薬力学作用が確認され、フェーズ2への移行が支持されました。
さらに、sofnobrutinib(AS-0871)の重要な標的疾患の一つとして、慢性突発性蕁麻疹(CSU)を想定しております。CSUは全世界の約1%が罹患していると考えられており、その市場規模は2023年で約22億ドル(約3,300億円、為替レート150円換算)とされています。さらに2032年には約54億ドル(約8,100億円、為替レート150円換算)に達すると予想されています*。既存のBTK阻害剤の多くは、催奇形性が認められるため妊娠可能な女性への使用が制限されていますが、sofnobrutinib(AS-0871)は、胚・胎児発生毒性試験において、催奇形性が認められなかったことから、皮膚疾患治療薬として多くの患者の治療の選択肢となることが期待されます。
sofnobrutinib(AS-0871)については、フェーズ2試験以降の開発をライセンス契約の締結若しくは共同開発先との提携により実施することを目指しており、フェーズ1試験及び追加した非臨床試験の結果を受けて、製薬企業等とのパートナリング活動を実施中です。
* https://www.credenceresearch.com/report/chronic-spontaneous-urticaria-market
CDC7阻害剤 monzosertib (AS-0141、対象疾患:固形がん・急性骨髄性白血病(AML)などの血液がん)
monzosertib(AS-0141)は、CDC7キナーゼを阻害して細胞の増殖を抑制し悪性腫瘍の治療を目指す経口剤として開発を進めています。現在、固形がん、並びに急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia, AML)などの血液がんを対象としたフェーズ1試験を実施中です。
がん領域の本剤については、最大でフェーズ2試験まで実施して有効性を確認したのちに導出する方針ですが、並行して、製薬企業等とのパートナリング活動も積極的に行う方針です。
また、本剤に関して想定される市場規模については、血液がんに関して、急性骨髄性白血病(AML)治療薬の市場規模が2023年には約38億ドル(約5,700億円、為替レート150円換算)と見込まれており、今後も継続的な拡大が予測されています*。固形がんに関しては、現在、フェーズ1試験のデータを詳細に解析している段階であり、今後、開発方針が決まれば、monzosertib(AS-0141)の市場規模についてお知らせいたします。
* https://www.bccresearch.com/market-research/pharmaceuticals/acute-myeloid-leukemia-market.html

<フェーズ1試験>(固形がん)
本剤については、日本国内において、切除不能進行・再発又は遠隔転移を伴う固形がん患者を対象としたフェーズ1試験を、2021年6月に開始しました。本試験は用量漸増パート及び用量拡大パートの2段階で構成されています。用量漸増パートは、当初、1日2回、5日間連日経口投与、2日間休薬する投与スケジュールで実施し、80mg BID*までの用量において、安全性、忍容性が確認されました。その後、薬効を最大化するために、投与スケジュールを、2日間の休薬をしない連日投与に変更し、引き続き用量漸増パートを実施しました。2025年1月に、最大耐用量及び用量拡大パートで使用する用量を決定し、2025年4月に用量漸増パートの投与を完了しました。用量拡大パートについては、2025年2月に投与を開始し、2025年中に計画していた患者数の登録を完了し、最後の患者が治験を終了しました。現在、本パートで得られたデータの解析を進めております。
* BID : 1日2回
(血液がん)
成功確度を高めるため、非臨床試験の結果から有効性が期待される血液がん患者の登録も可能となるようにプロトコールを変更し、2024年8月にこれらの患者を対象とした用量漸増パートを開始しました。本パートでは、低用量群から固形がんで決定された用量拡大パートの用量群まで患者をエントリーし、高い安全性と忍容性を確認し、現在までに最後の患者が治験を終了しました。今後、本パートで得られたデータの解析を進めてまいります。
<非臨床研究>また、非臨床研究において、monzosertib(AS-0141)と急性骨髄性白血病(AML)治療薬であるDNAメチル基転移酵素(DNMT)阻害薬及びB細胞リンパ腫因子-2(BCL-2)阻害薬との3剤併用により優れた抗腫瘍効果が得られることが確認されました。この成果は、2025年4月に開催されたアメリカ癌学会年次総会(American Association for Cancer Research Annual Meeting)において発表されています。
<フェーズ1b試験(医師主導治験)>フェーズ1試験及び非臨床試験の知見を踏まえ、日本国内で実施している血液がんを対象としたフェーズ1試験(単剤)においては、用量拡大パートへの移行は行わず、急性骨髄性白血病(AML)の治療薬としてより効果が期待される3剤併用のフェーズ1b試験(医師主導治験)を計画しています。本フェーズ1b試験は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、白血病科のDr. Abhishek Maitiを責任医師とする医師主導治験(IIT)として実施することを目指しており、現在、Clinical Trial Agreement(CTA)の締結並びに試験開始に向けた準備を進めています。
ギリアド社に導出した創薬プログラム(DGKα阻害剤)
2019年6月に、米国のギリアド社と、当社が創製したDGKα阻害剤の創薬プログラムの開発・商業化にかかる全世界における独占的な権利を供与するライセンス契約を締結しています。本契約の対象には、本創薬プログラムから創出されるすべての化合物が含まれます。
本ライセンス契約に基づき、ギリアド社は本創薬プログラムからGS-9911を見出し、2023年12月に固形がん患者を対象としたフェーズ1試験を開始しましたが、2025年8月に、ギリアド社におけるポートフォリオの優先付けに基づく決定により、当該フェーズ1試験への新規患者登録が中止されました。
一方で、本ライセンス契約は、引き続き有効に存続しており、本プロジェクトチームが同プログラムの研究開発を引き続き主導しているとの連絡を受けております。
なお、本ライセンス契約においては、契約一時金20百万ドルのほか、開発状況や上市などの進捗に応じて最大で450百万ドル(約675億円、1ドル150円で換算)のマイルストーン・ペイメント、さらに、本プログラムにより開発された医薬品の上市後の売上高に応じたロイヤリティを受け取ることが定められています。
これまでに当社は、ギリアド社から契約一時金及び2回のマイルストーン・ペイメントを受領しており、合計で35百万ドル(約40億円)を受領しております。
住友ファーマとの共同研究プログラム
2018年3月に住友ファーマと共同研究契約を締結しており、精神神経疾患領域における新規キナーゼ阻害剤の創出を目指して共同研究を実施しています。本契約の共同研究期間は2025年3月27日まででしたが(2021年12月に延長)、当該研究期間において新薬候補化合物が見出されたことから、当該化合物のさらなる評価を行うため、共同研究期間を2027年3月27日までさらに延長し、共同研究を継続することで両社が合意いたしました(2025年3月)。
本共同研究により見出されたキナーゼ阻害剤のうち住友ファーマが事業化を進めると判断したもの(以下「本剤」)について、住友ファーマが臨床開発および販売を全世界で独占的に実施する権利を有します(がんを除く全疾患)。また、本契約に基づき、住友ファーマは当社に対して契約一時金および研究マイルストーンとして最大8千万円を支払うこととなっており、このうち契約一時金(50百万円)を2018年12月期第2四半期に受領しています。今後、住友ファーマが本剤の臨床開発・販売への移行を決定した場合、住友ファーマは当社に対して、開発段階、販売額目標達成に応じた開発・販売マイルストーンとして総額で最大約106億円を支払う可能性があります。さらに、販売後、住友ファーマは本剤の販売額に応じた一定のロイヤリティを当社に支払います。
以上の結果、臨床試験費用を中心に研究開発へ積極的に投資したことにより、当連結会計年度の同事業の研究開発費は1,766百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。また、創薬事業の売上計上はなく(前連結会計年度は売上の計上はなし)、営業損失は2,024百万円(前連結会計年度は2,041百万円の営業損失)となりました。
②創薬支援事業
創薬支援事業では、キナーゼに関する深い専門知識を生かした技術営業を中心に、品質の高い製品・サービスの訴求や既存顧客に対するきめ細やかなフォローを継続しています。また、新規顧客の発掘、獲得に注力しており、特に多くのメガファーマ、バイオベンチャーが集積している米国において、新規顧客へのリーチを重点的に進めています。さらに、当社製品・サービスの認知度向上および高品質であることの訴求を目的として、Webサイトや各種デジタルプラットフォームを活用した情報発信や、学会への積極的な参加などの広報活動に取り組んでおります。
収益の主力であるタンパク質販売に関しては、顧客の利便性向上を目的として、タンパク質を用いた実験(アッセイ)に不可欠な試薬(アッセイバッファー、基質)の販売を開始するとともに、当社ホームページ上に、実験系の立ち上げをサポートする情報をまとめた「キナーゼアッセイサポートポータル」を9月下旬に公開しました。同ポータルは、日本語、英語に加え、著しく拡大した中国市場への訴求のため、中国語においても公開しており、今後さらに情報の拡充を図る予定です。これらの試薬及び情報を活用することで、顧客は限られたリソースの中でも、当社タンパク質製品を用いて、簡便かつ効率的に、かつ迅速に信頼性の高い実験系を構築することが可能となり、当社製品のさらなる利用促進が期待されます。また、顧客のニーズに細やかに対応するため、ビオチン化タンパク質及び変異体タンパク質の品揃えの強化に取り組んでおります。
プロファイリングサービスにおいては、当社は、信頼性の高いMobility Shift Assay System を使用した試験を受託・実施できる唯一の企業として、現在、安定的にサービスを提供しています。さらに、顧客層の拡大を目指し、顧客ニーズの高いアッセイプラットフォームを使用したプロファイリングサービスの開発に着手しています。また、近年では、プロファイリングデータを創薬プロセス上必要とするAI創薬企業からの受注が売上に貢献しており、当社では引き続き新たな受注獲得を目指しています。2025年末には新規案件を獲得しており、2026年の売上に寄与する見込みです。
また、タンパク質販売、プロファイリングサービスともに、顧客の多様なニーズに精度高く対応した特注製品の開発や特注試験の受注を積極的に行っています。特注タンパク質の開発からアッセイまで一貫したサービスの提供も行っており、キナーゼにおける高度な技術力を生かした高付加価値のサービスを提供しています。
当連結会計年度において、国内では主要客向けの大型特注タンパクの受注が寄与し、タンパク質販売は好調に推移しました。一方で、大口顧客の研究フェーズがプロファイリングの利用頻度が低い段階にあることなどの影響により、プロファイリング・サービスの需要は低調に推移しました。
米国においては、タンパク質販売はバイオベンチャーからの受注獲得により前年並みを維持し、プロファイリングサービスはAI創薬企業からの受注が引き続き好調で増収となりました。一方、NanoBRETTMサービスの需要が低迷したため、米国全体では減収となりました。
欧州では、大口顧客の研究の進展に伴い、キナーゼタンパク質を使用しないフェーズに移行したため、引き続き低調に推移しました。
その他の地域においては、主要顧客である中国CRO向けのタンパク質販売が好調に推移し、増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度における創薬支援事業の売上高は579百万円(前連結会計年度比9.0%減)、営業損失は50百万円(前連結会計年度は34百万円の営業損失)となりました。売上高の内訳は、国内売上が169百万円(前連結会計年度比14.9%減)、北米地域は259百万円(前連結会計年度比6.2%減)、欧州地域は47百万円(前連結会計年度比22.2%減)、その他地域は102百万円(前連結会計年度比3.3%増)です。
これら創薬事業及び創薬支援事業の活動の結果、2025年12月期の連結売上高は579百万円(前連結会計年度比9.0%減)となりました。地域別の売上は、連結ベースで国内売上高が169百万円(前連結会計年度比14.9%減)、海外売上高は409百万円(前連結会計年度比6.3%減)となりました。損益面につきましては、営業損失が2,074百万円(前連結会計年度は2,076百万円の営業損失)、経常損失は2,144百万円(前連結会計年度は2,080百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,171百万円(前連結会計年度は2,178百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
第20期、第21期、第22期及び第23期のセグメントごとの売上、研究開発費及び営業損益は、以下の通りです。
(単位:千円)
| 回次 | 第20期(連結) | 第21期(連結) | 第22期(連結) | 第23期(連結) |
| 決算年月 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
| 売上高 | 1,386,748 | 1,625,889 | 636,235 | 579,057 |
| 創薬支援事業 | 1,100,703 | 918,239 | 636,235 | 579,057 |
| 創薬事業 | 286,045 | 707,650 | ― | ― |
| 研究開発費 | 1,882,319 | 1,903,859 | 1,886,906 | 1,851,353 |
| 創薬支援事業 | 122,041 | 130,511 | 124,762 | 84,824 |
| 創薬事業 | 1,760,278 | 1,773,348 | 1,762,143 | 1,766,529 |
| 営業利益(△損失) | △1,269,888 | △1,116,978 | △2,076,104 | △2,074,972 |
| 創薬支援事業 | 452,752 | 225,567 | △34,159 | △50,690 |
| 創薬事業 | △1,722,641 | △1,342,546 | △2,041,945 | △2,024,281 |
(2) 財政状態の状況
当社グループの連結の財政状態の概要につきましては、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は1,229,648千円となり、前連結会計年度末と比べて1,542,466千円の減少となりました。その内訳は、現金及び預金の減少1,591,695千円等であります。
負債は920,430千円となり、前連結会計年度末と比べて623,670千円の増加となりました。その内訳は、転換社債型新株予約権付社債の増加681,250千円等であります。
純資産は309,217千円となり、前連結会計年度末と比べて2,166,137千円の減少となりました。その内訳は、親会社株主に帰属する当期純損失2,171,470千円の計上等であります。
また、自己資本比率は25.1%(前連結会計年度89.3%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて1,591,695千円減少し、516,789千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は2,159,363千円(前連結会計年度は1,374,806千円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失2,169,619千円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は25,009千円(前連結会計年度は13,060千円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,280千円、投資有価証券の取得による支出15,743千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は604,711千円(前連結会計年度は567,441千円の増加)となりました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の発行による収入632,821千円によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、キナーゼ阻害薬等を創製するための研究開発ならびにその基盤となる技術である「創薬基盤技術」を強化するための研究開発へ積極的に先行投資し、将来の飛躍的な成長を目指しております。そのための研究開発に係る費用は、創薬支援事業が生み出すキャッシュ・フロー及び創薬事業における導出契約やマイルストーン達成に基づく収入、ならびに資本市場等から調達した資金等により充当しております。
創薬事業からの収益は、導出契約の成否、導出先製薬企業等における開発の進捗、導出活動の進捗及び当社の研究開発の進捗等により影響を受け安定的ではなく、現時点においては、2本のパイプラインの臨床試験を実施中のため、研究開発費への先行投資が多額になっております。また、創薬支援事業の黒字を継続し安定的に推移してまいりましたが、前連結会計年度より業績が悪化いたしました。
しかしながら、当社グループは、中長期的な経営方針に基づき、積極的に創薬事業に先行投資を行い、研究開発を推し進めることで、当社の企業価値を高めていく方針です。そのための資金を獲得するために、創薬支援事業からの収益力を高めるとともに、当社にとって最適な資金調達方法を検討し、研究開発資金の確保に努めてまいります。
(5) 生産、受注及び販売の状況
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 創薬支援事業 | 772,370 | 69.6 |
(注) 1. 金額は、販売価格によっております。
2. 創薬事業については、生産を行っていないため記載しておりません。
2) 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| 創薬支援事業 | 42,462 | 90.4 |
(注) 1. 金額は、仕入価格によっております。
2. 創薬事業については、商品仕入を行っていないため記載しておりません。
3) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 創薬支援事業 | 588,977 | 96.6 | 23,012 | 175.8 |
| 創薬事業 | ― | ― | ― | ― |
| 合計 | 588,977 | 96.6 | 23,012 | 175.8 |
4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 創薬支援事業 | 579,057 | 91.0 |
| 創薬事業 | ― | ― |
| 合計 | 579,057 | 91.0 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| Shanghai Universal Biotech Co., Ltd. | 92,472 | 14.5 | 96,554 | 16.7 |
(6) 経営方針・経営戦略または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針・経営戦略 ③目標とする経営指標」に記載のとおり、創薬支援事業については、安定的に収益を獲得する基盤事業として、継続的な事業成長と収益基盤の拡大を図るため、売上高、営業利益率の改善を重要な経営指標としております。
当連結会計年度においては、タンパク質販売は前年並みで推移したものの、前年に米国及び欧州の大口顧客において研究テーマやプロジェクトが進展したことに伴い需要が減少し、一昨年と比較すると低迷いたしました。また、プロファイリングサービスおよびセルベースアッセイサービスも低迷したことから、その結果、前年に引き続き、創薬支援事業において、営業損失を計上いたしました。
(7) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用した会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(注) *を付している専門用語については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」の末尾に用語解説を設け、説明しております。