四半期報告書-第122期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
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- 2018/02/14 10:00
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四半期連結財務諸表注記事項(US GAAP)
四半期連結財務諸表に対する注記
1 経営活動の概況
当社は、イメージング、インフォメーション及びドキュメントの分野において、事業展開を行っております。イメージング ソリューションでは、カラーフィルム、デジタルカメラ、写真プリント用カラーペーパー・サービス・機器、インスタントフォトシステム、光学デバイス等の開発、製造、販売、サービスを行っております。インフォメーション ソリューションでは、メディカルシステム機材、医薬品、医薬品プロセス開発・製造受託サービス、再生医療製品、ライフサイエンス製品、ディスプレイ材料、産業機材、記録メディア、電子材料、ファインケミカル、グラフィックシステム機材、インクジェット機材等の開発、製造、販売、サービスを行っております。ドキュメント ソリューションでは、オフィス用複写機・複合機、プリンター、プロダクションサービス関連商品、オフィスサービス、用紙、消耗品等の開発、製造、販売、サービスを行っております。当社は世界各国で営業活動を行っており、海外売上高は59.5%を占め、北米、欧州及びアジアが主要市場であります。主な生産拠点は日本、米国、中国、オランダ及びベトナムに所在しております。
2 重要な連結会計方針の概要
当四半期連結財務諸表は、米国で一般に公正妥当と認められている企業会計の基準(米国財務会計基準審議会による会計基準編纂書 (Accounting Standards Codification™;以下、「基準書」と記述します。))に基づいて作成されております。
当社は1970年のユーロドル建て転換社債発行に係る約定により、以後、米国で一般に公正妥当と認められている企業会計の基準による連結財務諸表(米国式連結財務諸表)を作成し、開示しております。また、当社は米国預託証券を1971年以来、NASDAQにアン・スポンサードとして上場しておりましたが、2009年7月31日をもって、上場を廃止致しました。なお、当社は今後も米国式連結財務諸表の作成、開示を継続致します。
我が国における会計処理の原則及び手続並びに表示方法と当社が採用している米国で一般に公正妥当と認められている会計処理の原則及び手続並びに表示方法との主要な相違の内容は次のとおりであります。
(イ)基準書715に基づき、年金数理計算による退職給付費用を計上しております。年金数理計算上の純損益は、コリドーアプローチ(回廊方式)により従業員の平均残存勤務期間にわたって償却しております。
(ロ)基準書350に基づき、営業権及び耐用年数を確定できないその他の無形固定資産は償却せず、毎年減損の有無を検討しており、必要に応じて減損処理を行っております。
主要な会計方針は次のとおりであります。
(1) 連結の方針及び関連会社に対する持分法の適用
当四半期連結財務諸表は、当社及び当社が直接的又は間接的に支配している子会社の財務諸表を含んでおり、連結会社間の重要な取引及び勘定残高はすべて消去しております。
当社が、直接又は間接にその議決権の20%から50%を保有し、重要な影響を及ぼし得る関連会社に対する投資額は持分法により評価しております。四半期純利益には、未実現利益消去後のこれら関連会社の四半期純損益のうち、当社持分が含まれております。
(2) 見積の使用
米国で一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて四半期連結財務諸表を作成するために、当社の経営陣は必要に応じて仮定と見積を行って財務諸表や注記に記載された金額を算出しております。
それらの仮定と見積は、受取債権、棚卸資産、有価証券及び投資有価証券、及び繰延税金資産の評価、減損を含む有形固定資産及び無形固定資産の評価、耐用年数及び償却方法、不確実な税務ポジション、年金数理計算による従業員年金債務の見積に関係する仮定、並びに環境問題、訴訟、当局による調査等から生じる偶発債務等といった重要性のある項目を含んでおります。実際の結果がこれらの見積と異なることもあり得ます。
(3) 外貨換算
当社の海外子会社は、原則として現地通貨を機能通貨として使用しており、これら外貨建財務諸表の円貨への換算は、資産及び負債は貸借対照表日の為替相場により、また収益及び費用は期中平均為替相場により行われており、換算により生じた換算差額は為替換算調整額として純資産の部の独立項目である「その他の包括利益(△損失)累積額」に含めて表示しております。
外貨建金銭債権債務は貸借対照表日の為替相場により換算しており、換算によって生じた換算差額は損益に計上しております。
(4) 現金同等物
当社は随時に現金化が可能な取得日より3ヶ月以内に満期の到来するすべての流動性の高い投資を現金同等物として処理しております。
取得日より3ヶ月以内に満期の到来する一部の負債証券は、連結貸借対照表及び連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」に含めております。これらの前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における公正価値はそれぞれ529,590百万円及び277,490百万円であります。
(5) 有価証券及び投資有価証券
当社は有価証券及び投資有価証券を売却可能有価証券に分類し、公正価値で評価を行い、関連税効果調整後の未実現損益を純資産の部の「その他の包括利益(△損失)累積額」に含めて表示しております。当社は、有価証券の価値の下落が一時的でないと判断される場合は、持分証券に係る減損損失を損益に計上し、負債証券に係る減損損失のうち負債証券の信用リスクから生じる価格の下落部分については損益に計上し、それ以外の要因に基づく部分については「その他の包括利益(△損失)累積額」に含めて表示しております。価値の下落が一時的でないかどうかの判断に関し、持分証券については、公正価値が帳簿価額を下回っている期間と程度、被投資会社の財政状態と近い将来の見通し及び将来における公正価値の回復まで投資を継続する当社の意図と能力を考慮し、負債証券については投資の将来における売却意図又は必要性及び帳簿価額の回収可能性を考慮しております。有価証券の原価は移動平均法によって評価されております。売却可能有価証券に係る配当金は四半期連結損益計算書の「受取利息及び配当金」に含めております。
(6) 製品保証
当社は一部の製品について、顧客に対して製品保証を提供しており、その製品保証期間は一般的に顧客の購入日より1年間であります。製品保証に関する見積費用は、関連する収益が認識された時点で計上しております。製品保証債務の見積金額は、過去の実績に基づいて算出しております。
(7) 法人税等
法人税等は基準書740に基づき資産負債法により算出しております。
当社は資産及び負債の財務会計上の金額と税務上の金額の差異に基づいて繰延税金資産及び負債を認識しており、その算出にあたっては差異が解消される年度に適用される税率及び税法を適用しております。繰延税金資産のうち回収されない可能性が高い部分については、評価性引当金を計上しております。
当社は、同基準書に基づき、税務当局による調査において50%超の可能性をもって税務ベネフィットが認められる場合にその影響額を認識しております。税務ポジションに関連するベネフィットは、税務当局との解決により、50%超の可能性で実現が期待される最大金額で測定されます。
2017年12月22日に、米国の税制を改正する法律が成立しました。この改正による主な影響として、米国子会社に適用される連邦法人税率が、現行の35.0%から2018年1月1日以降は21.0%に減少することとなりました。この税率変更による繰延税金資産及び負債の調整額は1,990百万円(利益)であり、当第3四半期連結損益計算書の「法人税等」に含めております。
(8) 1株当たり当社株主帰属四半期純利益
基本的1株当たり当社株主帰属四半期純利益は前第3四半期連結累計期間、当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間の加重平均発行済株式数に基づいて計算しております。希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益は、ストックオプションが行使された場合に発行される追加株式の希薄化効果を含んでおります。
(9) 後発事象
基準書855に基づき当第3四半期連結会計期間末後の後発事象は、四半期連結財務諸表が提出可能となった日である2018年2月14日までの期間において評価しております。
(10) 組替再表示
前連結会計年度の連結財務諸表及び注記を当第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結会計期間の表示にあわせて組替再表示しております。
(11) 新会計基準
2015年11月に、米国財務会計基準審議会は、会計基準アップデート2015-17「繰延税金の貸借対照表における分類」を発行しました。会計基準アップデート2015-17は、全ての繰延税金資産・負債を貸借対照表で固定に区分することを規定しております。当社は、この基準を第1四半期より将来に向かって適用し、過年度の期間については遡及修正しておりません。
3 負債証券及び持分証券投資
売却可能有価証券に関して、前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末の主な有価証券の種類別の取得原価、未実現利益、未実現損失及び見積公正価値は次のとおりであります。なお、取得日より3ヶ月以内に満期となる一部の負債証券は、連結貸借対照表の「現金及び現金同等物」に含まれており、これらの前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における未実現利益額及び未実現損失額に重要性はありません。
前第3四半期連結累計期間における売却可能有価証券の売却収入額は13,851百万円、売却利益額は7,465百万円であり、売却損失額に重要性はありません。前第3四半期連結会計期間における売却可能有価証券の売却収入額は5,980百万円、売却利益額は3,455百万円であり、売却損失額に重要性はありません。当第3四半期連結累計期間における売却可能有価証券の売却収入額は26,112百万円、売却利益額は19,467百万円であり、売却損失額に重要性はありません。当第3四半期連結会計期間における売却可能有価証券の売却収入額は25,854百万円、売却利益額は19,251百万円であり、売却損失額に重要性はありません。
当第3四半期連結会計期間末における満期別に分類された負債証券の取得原価及び見積公正価値は次のとおりであります。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における売却可能有価証券のうち、未実現損失の状態が継続しているものの見積公正価値及び未実現損失は次のとおりであります。
2017年12月31日現在、公正価値が原価に対して下落している売却可能有価証券のうち、主なものは日本国内の市場性のある株式であり、その銘柄数は12であります。未実現損失が発生している主要な銘柄について、投資先の財政状態や将来見込みに基づき、下落率及び下落期間を勘案した結果、当第3四半期連結累計期間は、株式の公正価値の下落が一時的ではないと判断するには尚早であること、また当社及び連結子会社は当該株式を近い将来売却する予定はなく、公正価値が将来回復するのに十分な合理的期間にわたり株式の保有を継続する意図と能力を有していることから、当社はこれらの未実現損失を含む投資につき、一時的でない価値の下落にあたらないものと判断しました。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末において原価法により評価された市場性のない有価証券の取得原価は、それぞれ7,138百万円及び10,208百万円であります。前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末において、上記投資額のうち減損の評価を行っていない有価証券の取得原価は、それぞれ4,961百万円及び8,008百万円であります。減損の評価を行わなかったのは、投資の公正価値に著しく不利な影響を及ぼす事象や状況の変化が見られなかったためであります。
4 棚卸資産
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における棚卸資産の内訳は次のとおりであります。
5 関連会社に対する投資
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における持分法適用の関連会社に対する投資はそれぞれ27,081百万円及び30,639百万円であります。これらの関連会社は主にイメージング ソリューション、インフォメーション ソリューション及びドキュメント ソリューション事業の業務を行っております。当社の持分法適用の関連会社について合算した経営成績は次のとおりであります。
6 退職給付制度
確定給付型退職給付制度の前第3四半期連結累計期間、当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間における退職給付費用の内訳は次のとおりであります。
7 純資産
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における純資産の変動は次のとおりであります。
8 その他の包括利益(損失)
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における「その他の包括利益(△損失)累積額」の変動は次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるその他の包括利益(損失)累積額から当期損益へ組替えられた金額は次のとおりであります。
前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間におけるその他の包括利益(損失)累積額から当期損益へ組替えられた金額は次のとおりであります。
9 契約債務及び偶発債務
債務保証
当社は、他者の特定の負債及びその他債務について保証しております。当第3四半期連結会計期間末において、保証に基づいて当社が将来支払う可能性のある割引前の金額は最大で7,105百万円であり、そのうち、金融機関に対する従業員の住宅ローンの保証が3,907百万円であります。従業員が支払不能な状態に陥った場合は、一部の子会社は従業員に代わり不履行の住宅ローンを支払う必要があります。一部の保証については従業員の財産により担保されており、その金額は3,901百万円であります。住宅ローン保証の期間は、1年から18年であります。これまで、保証債務に関して多額の支払が生じたことはなく、当第3四半期連結会計期間末において、保証に対して債務計上している金額は重要性がありません。
購入契約、その他の契約債務及び偶発債務
当第3四半期連結会計期間末における契約債務残高は主として有形固定資産の建設及び購入に関するものであり、その金額は11,322百万円であります。当第3四半期連結会計期間末における当社が銀行に対して負っている割引手形に関する偶発債務は、5,526百万円であります。
事業の性質上、当社は種々の係争案件や当局の調査に係わっております。当社は環境問題、訴訟、当局による調査等、将来に生じる可能性が高く、かつ、損失金額が合理的に見積可能な偶発事象がある場合は、必要な引当を計上しております。これらの損失金額は現時点では確定しておりませんが、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼすものではないと考えております。
製品保証
当社は一部の製品について、顧客に対して製品保証を提供しており、これら製品保証期間は一般的に製品購入日より1年間であります。当社の製品保証引当金の増減の明細は、次のとおりであります。
10 1株当たり当社株主帰属四半期純利益
基本的1株当たり当社株主帰属四半期純利益及び希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算は次のとおりであります。
当社は、前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間において、希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算より除いたストックオプションをそれぞれ187,200株及び48,600株有しております。前第3四半期連結会計期間において、希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算より除いたストックオプションを187,200株有しております。当第3四半期連結会計期間における、希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算より除いたストックオプションはありません。
11 デリバティブ
当社は国際的に事業を展開しており、外国為替相場、市場金利及び一部の商品価格の変動から生じる市場リスクを負っております。当社はこれらのリスクを減少させる目的でのみデリバティブ取引を利用しております。
当社はデリバティブ取引の承認、報告、監視等の手続についてリスク管理規程を作成し、それに従いデリバティブ取引を利用しております。当該リスク管理規程はトレーディング目的でデリバティブ取引を保有又は発行することを禁止しております。以下は当社のリスク管理規程の概要及び連結財務諸表に与える影響であります。
キャッシュ・フローヘッジ
当社は借入債務に関する金利の変動リスクを軽減するために金利スワップ契約を結んでおり、外貨建借入債務に関する金利の変動リスク及び外貨の変動リスクを軽減するために通貨金利スワップ契約を結んでおります。また、一部の子会社は将来予定されている外貨建ての取引先及び関係会社との輸入仕入や輸出売上及び関連する外貨建債権債務に関する外貨の変動リスクを軽減するために外国為替予約契約を結んでおります。円の価値が外貨(主として米ドル)に対して下落した場合に、将来の外貨の価値の上昇に伴う支出もしくは収入の増加は、ヘッジ指定された外国為替予約の価値の変動に伴う損益と相殺されます。反対に円の価値が外貨に対して上昇した場合には、将来の外貨の価値の下落に伴う支出もしくは収入の減少は、ヘッジ指定された外国為替予約の価値の変動に伴う損益と相殺されます。
これらのキャッシュ・フローヘッジとして扱われているデリバティブの公正価値の変動は税効果調整後の金額で四半期連結貸借対照表の「その他の包括利益(△損失)累積額」に表示しております。この金額はヘッジ対象に関する損益を計上した期に損益に組替えられることとなります。ヘッジとして有効でない又はヘッジの有効性評価から除外されたデリバティブ又はその一部に関する損益が当社の経営成績及び財政状態に与える重要な影響はありません。
当第3四半期連結会計期間末において、今後12ヶ月の間にデリバティブ取引による未実現損失560百万円(税効果調整前)をその他の包括利益(損失)累積額から当期損益へ組替える見込みであります。
ヘッジ指定されていないデリバティブ
一部の子会社は外貨建ての予定取引や外貨建債権債務に関する外貨の変動リスクを軽減するために外国為替予約契約及び通貨スワップ契約を結んでおります。また、変動利付債務に関する金利の変動リスクを軽減するために金利スワップ契約を結んでおり、外貨建貸付債権に関する金利の変動リスク及び外貨の変動リスクを軽減するために通貨金利スワップ契約を結んでおります。これらのデリバティブは経済的な観点からはヘッジとして有効でありますが、一部の子会社はこれらの契約についてヘッジ会計を適用するために必要とされているヘッジ指定をしておりません。その結果、これらデリバティブの公正価値の変動額については、ただちに当期損益として認識されます。
デリバティブ活動の規模
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における外国為替予約契約、通貨スワップ契約、通貨金利スワップ契約、金利スワップ契約及びその他の契約の残高は次のとおりであります。
連結財務諸表に与える影響
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末におけるデリバティブに関する連結貸借対照表上の表示科目及び公正価値は次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるデリバティブに関する四半期連結損益計算書上の表示科目及び計上金額は次のとおりであります。
前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間におけるデリバティブに関する四半期連結損益計算書上の表示科目及び計上金額は次のとおりであります。
12 金融商品の公正価値及び信用リスクの集中
金融商品の公正価値
金融商品の公正価値は、入手可能な市場価格又は他の適切な評価方法によって算定しております。金融商品の公正価値の見積に際して、当社は最適な判断をしておりますが、見積の方法及び仮定は元来主観的なものであります。従って見積額は、現在の市場で実現するかあるいは支払われる金額を必ずしも表わしているものではありません。金融商品の公正価値の見積にあたっては、次の方法及び仮定が採用されております。
・現金及び現金同等物、受取債権、社債(1年以内償還分)及び短期借入金、支払債務:
満期までの期間が短いため、公正価値は概ね帳簿価額と同額であります。
・有価証券、投資有価証券:
活発な市場のある国債、株式及び公募投資信託等の公正価値は、公表されている相場価格に基づいております。活発な市場のない負債証券及び私募投資信託等については、直接的又は間接的に観察可能なインプットを用いて評価しております。
・社債及び長期借入金:
社債及び長期借入金の公正価値は、公表されている相場価格、又は貸借対照表日における類似の資金調達契約に適用される利率で割り引いた将来のキャッシュ・フローの現在価値に基づいて算定しております。社債及び長期借入金の公正価値及び帳簿価額(1年以内償還・返済予定分を含む)は、前連結会計年度末において、それぞれ541,150百万円及び538,804百万円であり、当第3四半期連結会計期間末において、それぞれ444,968百万円及び443,546百万円であります。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における社債及び長期借入金の公正価値はレベル2に分類しております。なお、公正価値の測定手法に用いられるインプットの優先順位を設定する公正価値の階層については、注記13「公正価値の測定」に記述しております。
・デリバティブ:
外国為替予約契約、通貨スワップ契約、通貨金利スワップ契約及び金利スワップ契約等の公正価値は、取引金融機関又は第三者から入手した市場価値に基づいており、観察可能なインプットを用いて評価しております。前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末におけるデリバティブ資産の公正価値及び帳簿価額はそれぞれ3,591百万円及び6,495百万円であり、またデリバティブ負債の公正価値及び帳簿価額はそれぞれ10,237百万円及び10,176百万円であります。
信用リスクの集中
当社の保有している金融商品のうち潜在的に著しい信用リスクにさらされているものは、主に現金及び現金同等物、有価証券及び投資有価証券、営業債権及びリース債権、及びデリバティブであります。
当社は現金及び現金同等物、短期投資をさまざまな金融機関に預託しております。当社の方針として、一つの金融機関にリスクを集中させないこととしており、また、定期的にこれらの金融機関の信用度を評価しております。
営業債権については、大口顧客に対する営業債権を含んでいるために、信用リスクにさらされていますが、預り保証金の保持及び継続的な信用評価の見直しによって、リスクは限定されております。貸倒引当金は、潜在的な損失を補うために必要と思われる金額の水準を維持しております。
デリバティブについては、契約の相手方の契約不履行から生じる信用リスクにさらされていますが、これらは信用度の高い金融機関を相手方とすることで、リスクを軽減しております。
13 公正価値の測定
基準書820は、公正価値の定義を「市場参加者の間での通常の取引において、資産を売却するために受け取るであろう価格、又は負債を移転するために支払うであろう価格」とした上で、測定手法に用いられるインプットの優先順位を設定する公正価値の階層を、その測定のために使われるインプットの観察可能性に応じて次の3つのレベルに区分することを規定しております。
レベル1 :活発な市場における同一資産又は同一負債の(調整不要な)相場価格
レベル2 :レベル1に分類された相場価格以外の観察可能なインプット。例えば、類似資産又は負債の相場価格、取引量又は取引頻度の少ない市場(活発でない市場)における相場価格、又は資産・負債のほぼ全期間について、全ての重要なインプットが観察可能である、あるいは主に観察可能な市場データから得られる又は裏付けられたモデルに基づく評価。
レベル3 :資産又は負債の公正価値の測定にあたり、評価手法に対する重要な観察不能なインプット
当社が経常的に公正価値で評価している資産及び負債は、現金同等物、有価証券、投資有価証券、デリバティブ資産及び負債であります。前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における公正価値の階層は次のとおりであります。
レベル1に含まれる資産は、主に上場株式及び公募投資信託であり、活発な市場における同一資産の調整不要な相場価格により評価しております。レベル2に含まれる資産及び負債は、主に譲渡性預金、社債、私募投資信託及びデリバティブであり、譲渡性預金、社債及び私募投資信託については、マーケット・アプローチに基づく活発でない市場における直接的又は間接的に観察可能なインプットを用いて評価しております。デリバティブ資産及び負債は、マーケット・アプローチに基づく取引金融機関又は第三者から入手した観察可能な市場データによって裏付けられたインプットを用いて評価しているため、レベル2に分類しております。レベル3に含まれる資産は、私募投資信託であり、評価手法に対する重要な観察不能なインプットを用いて評価しております。また、レベル3に区分された金額に重要性がないため、レベル3の調整表は開示しておりません。
前連結会計年度において当社が非経常的に公正価値で評価している資産は、減損損失を認識した有形固定資産及び無形固定資産であります。有形固定資産及び無形固定資産については見積将来キャッシュ・フロー等の観察不能なインプットに基づく割引現在価値法で公正価値を測定した結果、回収可能性がないと判断されたため、前連結会計年度において、4,667百万円及び3,243百万円の減損損失を認識しており、当該有形固定資産及び無形固定資産の全額を減損しております。減損損失は連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含めております。当該有形固定資産及び無形固定資産は観察不能なインプットを用いて評価しているため、レベル3に分類しております。また、当第3四半期連結累計期間において当社が非経常的に公正価値で評価している資産及び負債に重要性はありません。
14 金融債権の状況
金融債権及びそれに関する貸倒引当金
金融債権は、債務者の財政状態や支払の延滞状況に応じて一括評価債権と個別評価債権とに分け、前者については過去の貸倒実績に基づいた引当率を、後者については個別の状況に応じた引当率をそれぞれ用いて貸倒引当金を決定しております。債務者の財政状態や支払の延滞状況に関する情報は、四半期ごとに収集しており、これらに基づいて著しい信用リスクにさらされていると判断された金融債権については、個別の状況に応じた貸倒引当金を設定しております。裁判所による決定等によって、回収不能であることが明らかになった金融債権は、その時点で帳簿価額を直接減額しております。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における、1年以内に決済される営業債権を除く、金融債権に関する貸倒引当金の増減の明細及び貸倒引当金の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における、1年以内に決済される営業債権を除く、金融債権の内訳は次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間における金融債権の売買の金額に重要性はありません。
期日経過金融債権の年齢分析
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における、1年以内に決済される営業債権を除く、支払期日を経過している金融債権の内訳は次のとおりであります。
15 事業買収
当社の完全子会社である富士フイルム株式会社(以下、「富士フイルム」と記載します。)は、ヘルスケア、高機能材料のさらなる事業成長を目的として、2016年12月15日に総合試薬メーカーである和光純薬工業株式会社(以下、「和光純薬」と記載します。)の発行済普通株式を公開買付けにより追加取得することを決定し、2017年4月3日に公開買付けを終了しました。その結果、当社持株比率は14.82%から93.50%となり、和光純薬は4月21日をもって連結子会社となりました。追加取得前に保有していた株式を公開買付け価格により再測定した公正価値は21,163百万円であり、簿価との差額の20,838百万円を連結損益計算書の「その他損益・純額」として計上しております。取得価額は174,046百万円であり、取得価額の配分が完了した結果、認識した資産及び引き継いだ負債は次のとおりであります。
認識した顧客関連の無形固定資産、技術関連の無形固定資産及びその他の無形固定資産はそれぞれ43,221百万円、15,158百万円、3,868百万円であり、償却年数はそれぞれ22から24年、6から20年及び20年であります。営業権は、インフォメーション ソリューションに配分されており、主として、将来の成長や当社既存事業とのシナジー効果から構成されております。なお、当該営業権については、税務上損金算入することはできません。
さらに2017年10月17日を効力発生日として、富士フイルムを株式交換完全親会社、和光純薬を株式交換完全子会社とする株式交換を実施し、和光純薬は当社の完全子会社となりました。
当該買収における取得関連費用を連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しており、この金額に重要性はありません。
買収によって取得した事業の取得日以降の経営成績は、連結損益計算書に含まれております。2016年4月1日において買収が行われたと仮定した場合の売上高及び当社株主帰属四半期純利益に与える影響に重要性はありません。
また、前第3四半期連結累計期間において重要な事業買収は行っておりません。
16 セグメント情報
(1) オペレーティングセグメント
当社のオペレーティングセグメントは以下の3つの区分であり、経営者による業績評価方法及び経営資源の配分の決定方法を反映し、製造技術、製造工程、販売方法及び市場の類似性に基づき決定しております。イメージング ソリューションは、主に一般消費者向けにカラーフィルム、デジタルカメラ、写真プリント用カラーペーパー・サービス・機器、インスタントフォトシステム、光学デバイス等の開発、製造、販売、サービスを行っております。インフォメーション ソリューションは、主に業務用分野向けにメディカルシステム機材、医薬品、医薬品プロセス開発・製造受託サービス、再生医療製品、ライフサイエンス製品、ディスプレイ材料、産業機材、記録メディア、電子材料、ファインケミカル、グラフィックシステム機材、インクジェット機材等の開発、製造、販売、サービスを行っております。ドキュメント ソリューションは、主に業務用分野向けにオフィス用複写機・複合機、プリンター、プロダクションサービス関連商品、オフィスサービス、用紙、消耗品等の開発、製造、販売、サービスを行っております。
a.売上高
b.セグメント損益
オペレーティングセグメント間取引は市場価格に基づいております。「b.セグメント損益」における全社費用は、当社のコーポレート部門に係る費用であります。
(2) 主要顧客及びその他情報
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間において、単一顧客に対する売上高が連結売上高の10%を超えるような重要な顧客はありません。
ドキュメント ソリューションでは非支配持分に対してオフィス用複写機、その他機器、消耗品等を販売し、また非支配持分より棚卸資産を購入しております。前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間の販売金額はそれぞれ129,408百万円及び134,233百万円、購入金額はそれぞれ5,826百万円及び4,574百万円であります。前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間の販売金額はそれぞれ41,395百万円及び41,890百万円、購入金額はそれぞれ1,596百万円及び2,185百万円であります。
非支配持分とのライセンス契約その他の取引に関連して、ドキュメント ソリューションではロイヤルティ及び研究開発費等の費用を前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間でそれぞれ10,866百万円及び10,659百万円計上し、また、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間でそれぞれ3,484百万円及び3,635百万円計上しました。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における当該非支配持分に対する受取債権額はそれぞれ41,113百万円及び37,954百万円、支払債務額はそれぞれ4,768百万円及び4,385百万円であります。
17 重要な後発事象
1. 当社は、2018年1月31日開催の取締役会において、当社子会社である富士ゼロックス㈱(以下「富士ゼロックス」という。)を取り巻く市場環境が厳しさを増す中で、今後の競争を勝ち抜き、事業成長を力強く確実なものとするため、構造改革を実施することを決議しました。
構造改革の具体的な施策は以下の通りです。
・国内外営業体制再編
・生産拠点の統廃合と開発体制の再編
・事業採算改善に向けた製品構成の見直し
・本社機能の統廃合とシェアード化の拡大
・固定資産の圧縮
当該構造改革により希望退職者の募集に係る損失等が見込まれますが、その応募人数等は未確定であるため、当連結会計年度以降の損益に与える影響は、現時点においては未確定であります。
2. 当社は、2018年1月31日開催の取締役会において、当社グループとして現金の外部流出を伴わずにゼロックスコーポレーション(米国ニューヨーク証券取引所に上場する米国法人。以下「ゼロックス」という。)の発行する株式の50.1%を取得することについて、富士ゼロックスとゼロックスとの間で、以下の契約を締結することを決議し、当該契約を締結しました。
・当社が保有する富士ゼロックスの発行済株式総数の75%を富士ゼロックスが自己株式として取得することにより、富士ゼロックスの発行済株式総数の25%を保有していたゼロックスが富士ゼロックスを完全子会社化すること。
・その後に、富士ゼロックスの自己株式取得により受け取る対価をもとに、ゼロックスの第三者割当増資を当社が引き受けることによりゼロックス株式の50.1%を取得すること。
なお、当社によるゼロックスの第三者割当増資の払込みのためには、ゼロックスの株主総会における承認や法規制により要求される手続の完了を含む一定の条件を満たす必要があります。
(1) 契約締結の理由
ワールドワイドで一貫した経営戦略に基づくオペレーションを展開することによって事業成長の更なる加速と顧客への新たな価値提供を実現すること、また、当社の幅広い技術、新規事業創出の経験・ノウハウなどを活用することで、オフィスドキュメント事業のみならず、インクジェットを中心とした商業印刷やさまざまなインダストリアルプリンティング、業務プロセス・生産性を向上するソリューション・サービス分野で幅広くビジネスを展開するリーディングカンパニーとして、企業変革を加速させることであります。
(2) 異動する子会社(新たに子会社となる会社)の概要
名称 Xerox Corporation
事業内容 印刷機器及び関連サービス
連結純資産 4,841百万米ドル(2016年12月期)
連結総資産 18,145百万米ドル(2016年12月期)
(3) 株式取得の時期
2018年度第2四半期中を予定
(4) 取得する株式の数
当社はゼロックス株式の総議決権数の50.1%に相当する株式を取得します。当社による取得株式数は、現時点では未確定です。
(5) 取得価額
6,100百万米ドル
1 経営活動の概況
当社は、イメージング、インフォメーション及びドキュメントの分野において、事業展開を行っております。イメージング ソリューションでは、カラーフィルム、デジタルカメラ、写真プリント用カラーペーパー・サービス・機器、インスタントフォトシステム、光学デバイス等の開発、製造、販売、サービスを行っております。インフォメーション ソリューションでは、メディカルシステム機材、医薬品、医薬品プロセス開発・製造受託サービス、再生医療製品、ライフサイエンス製品、ディスプレイ材料、産業機材、記録メディア、電子材料、ファインケミカル、グラフィックシステム機材、インクジェット機材等の開発、製造、販売、サービスを行っております。ドキュメント ソリューションでは、オフィス用複写機・複合機、プリンター、プロダクションサービス関連商品、オフィスサービス、用紙、消耗品等の開発、製造、販売、サービスを行っております。当社は世界各国で営業活動を行っており、海外売上高は59.5%を占め、北米、欧州及びアジアが主要市場であります。主な生産拠点は日本、米国、中国、オランダ及びベトナムに所在しております。
2 重要な連結会計方針の概要
当四半期連結財務諸表は、米国で一般に公正妥当と認められている企業会計の基準(米国財務会計基準審議会による会計基準編纂書 (Accounting Standards Codification™;以下、「基準書」と記述します。))に基づいて作成されております。
当社は1970年のユーロドル建て転換社債発行に係る約定により、以後、米国で一般に公正妥当と認められている企業会計の基準による連結財務諸表(米国式連結財務諸表)を作成し、開示しております。また、当社は米国預託証券を1971年以来、NASDAQにアン・スポンサードとして上場しておりましたが、2009年7月31日をもって、上場を廃止致しました。なお、当社は今後も米国式連結財務諸表の作成、開示を継続致します。
我が国における会計処理の原則及び手続並びに表示方法と当社が採用している米国で一般に公正妥当と認められている会計処理の原則及び手続並びに表示方法との主要な相違の内容は次のとおりであります。
(イ)基準書715に基づき、年金数理計算による退職給付費用を計上しております。年金数理計算上の純損益は、コリドーアプローチ(回廊方式)により従業員の平均残存勤務期間にわたって償却しております。
(ロ)基準書350に基づき、営業権及び耐用年数を確定できないその他の無形固定資産は償却せず、毎年減損の有無を検討しており、必要に応じて減損処理を行っております。
主要な会計方針は次のとおりであります。
(1) 連結の方針及び関連会社に対する持分法の適用
当四半期連結財務諸表は、当社及び当社が直接的又は間接的に支配している子会社の財務諸表を含んでおり、連結会社間の重要な取引及び勘定残高はすべて消去しております。
当社が、直接又は間接にその議決権の20%から50%を保有し、重要な影響を及ぼし得る関連会社に対する投資額は持分法により評価しております。四半期純利益には、未実現利益消去後のこれら関連会社の四半期純損益のうち、当社持分が含まれております。
(2) 見積の使用
米国で一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて四半期連結財務諸表を作成するために、当社の経営陣は必要に応じて仮定と見積を行って財務諸表や注記に記載された金額を算出しております。
それらの仮定と見積は、受取債権、棚卸資産、有価証券及び投資有価証券、及び繰延税金資産の評価、減損を含む有形固定資産及び無形固定資産の評価、耐用年数及び償却方法、不確実な税務ポジション、年金数理計算による従業員年金債務の見積に関係する仮定、並びに環境問題、訴訟、当局による調査等から生じる偶発債務等といった重要性のある項目を含んでおります。実際の結果がこれらの見積と異なることもあり得ます。
(3) 外貨換算
当社の海外子会社は、原則として現地通貨を機能通貨として使用しており、これら外貨建財務諸表の円貨への換算は、資産及び負債は貸借対照表日の為替相場により、また収益及び費用は期中平均為替相場により行われており、換算により生じた換算差額は為替換算調整額として純資産の部の独立項目である「その他の包括利益(△損失)累積額」に含めて表示しております。
外貨建金銭債権債務は貸借対照表日の為替相場により換算しており、換算によって生じた換算差額は損益に計上しております。
(4) 現金同等物
当社は随時に現金化が可能な取得日より3ヶ月以内に満期の到来するすべての流動性の高い投資を現金同等物として処理しております。
取得日より3ヶ月以内に満期の到来する一部の負債証券は、連結貸借対照表及び連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」に含めております。これらの前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における公正価値はそれぞれ529,590百万円及び277,490百万円であります。
(5) 有価証券及び投資有価証券
当社は有価証券及び投資有価証券を売却可能有価証券に分類し、公正価値で評価を行い、関連税効果調整後の未実現損益を純資産の部の「その他の包括利益(△損失)累積額」に含めて表示しております。当社は、有価証券の価値の下落が一時的でないと判断される場合は、持分証券に係る減損損失を損益に計上し、負債証券に係る減損損失のうち負債証券の信用リスクから生じる価格の下落部分については損益に計上し、それ以外の要因に基づく部分については「その他の包括利益(△損失)累積額」に含めて表示しております。価値の下落が一時的でないかどうかの判断に関し、持分証券については、公正価値が帳簿価額を下回っている期間と程度、被投資会社の財政状態と近い将来の見通し及び将来における公正価値の回復まで投資を継続する当社の意図と能力を考慮し、負債証券については投資の将来における売却意図又は必要性及び帳簿価額の回収可能性を考慮しております。有価証券の原価は移動平均法によって評価されております。売却可能有価証券に係る配当金は四半期連結損益計算書の「受取利息及び配当金」に含めております。
(6) 製品保証
当社は一部の製品について、顧客に対して製品保証を提供しており、その製品保証期間は一般的に顧客の購入日より1年間であります。製品保証に関する見積費用は、関連する収益が認識された時点で計上しております。製品保証債務の見積金額は、過去の実績に基づいて算出しております。
(7) 法人税等
法人税等は基準書740に基づき資産負債法により算出しております。
当社は資産及び負債の財務会計上の金額と税務上の金額の差異に基づいて繰延税金資産及び負債を認識しており、その算出にあたっては差異が解消される年度に適用される税率及び税法を適用しております。繰延税金資産のうち回収されない可能性が高い部分については、評価性引当金を計上しております。
当社は、同基準書に基づき、税務当局による調査において50%超の可能性をもって税務ベネフィットが認められる場合にその影響額を認識しております。税務ポジションに関連するベネフィットは、税務当局との解決により、50%超の可能性で実現が期待される最大金額で測定されます。
2017年12月22日に、米国の税制を改正する法律が成立しました。この改正による主な影響として、米国子会社に適用される連邦法人税率が、現行の35.0%から2018年1月1日以降は21.0%に減少することとなりました。この税率変更による繰延税金資産及び負債の調整額は1,990百万円(利益)であり、当第3四半期連結損益計算書の「法人税等」に含めております。
(8) 1株当たり当社株主帰属四半期純利益
基本的1株当たり当社株主帰属四半期純利益は前第3四半期連結累計期間、当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間の加重平均発行済株式数に基づいて計算しております。希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益は、ストックオプションが行使された場合に発行される追加株式の希薄化効果を含んでおります。
(9) 後発事象
基準書855に基づき当第3四半期連結会計期間末後の後発事象は、四半期連結財務諸表が提出可能となった日である2018年2月14日までの期間において評価しております。
(10) 組替再表示
前連結会計年度の連結財務諸表及び注記を当第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結会計期間の表示にあわせて組替再表示しております。
(11) 新会計基準
2015年11月に、米国財務会計基準審議会は、会計基準アップデート2015-17「繰延税金の貸借対照表における分類」を発行しました。会計基準アップデート2015-17は、全ての繰延税金資産・負債を貸借対照表で固定に区分することを規定しております。当社は、この基準を第1四半期より将来に向かって適用し、過年度の期間については遡及修正しておりません。
3 負債証券及び持分証券投資
売却可能有価証券に関して、前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末の主な有価証券の種類別の取得原価、未実現利益、未実現損失及び見積公正価値は次のとおりであります。なお、取得日より3ヶ月以内に満期となる一部の負債証券は、連結貸借対照表の「現金及び現金同等物」に含まれており、これらの前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における未実現利益額及び未実現損失額に重要性はありません。
前連結会計年度末 | 当第3四半期連結会計期間末 | ||||||||||||||
取得原価 | 未実現 利益 | 未実現 損失 | 見積公正 価値 | 取得原価 | 未実現 利益 | 未実現 損失 | 見積公正 価値 | ||||||||
(百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | ||||||||
有価証券 | |||||||||||||||
社債 | 6,000 | 1 | 1 | 6,000 | 3,000 | 0 | - | 3,000 | |||||||
合計 | 6,000 | 1 | 1 | 6,000 | 3,000 | 0 | - | 3,000 |
前連結会計年度末 | 当第3四半期連結会計期間末 | ||||||||||||||
取得原価 | 未実現 利益 | 未実現 損失 | 見積公正 価値 | 取得原価 | 未実現 利益 | 未実現 損失 | 見積公正 価値 | ||||||||
(百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | ||||||||
投資有価証券 | |||||||||||||||
株式 | 59,658 | 67,942 | 924 | 126,676 | 53,117 | 70,440 | 638 | 122,919 | |||||||
投資信託 | 306 | - | 44 | 262 | 390 | - | 13 | 377 | |||||||
合計 | 59,964 | 67,942 | 968 | 126,938 | 53,507 | 70,440 | 651 | 123,296 |
前第3四半期連結累計期間における売却可能有価証券の売却収入額は13,851百万円、売却利益額は7,465百万円であり、売却損失額に重要性はありません。前第3四半期連結会計期間における売却可能有価証券の売却収入額は5,980百万円、売却利益額は3,455百万円であり、売却損失額に重要性はありません。当第3四半期連結累計期間における売却可能有価証券の売却収入額は26,112百万円、売却利益額は19,467百万円であり、売却損失額に重要性はありません。当第3四半期連結会計期間における売却可能有価証券の売却収入額は25,854百万円、売却利益額は19,251百万円であり、売却損失額に重要性はありません。
当第3四半期連結会計期間末における満期別に分類された負債証券の取得原価及び見積公正価値は次のとおりであります。
取得原価 (百万円) | 見積公正価値 (百万円) | ||
1年以内 | 3,000 | 3,000 | |
合計 | 3,000 | 3,000 |
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における売却可能有価証券のうち、未実現損失の状態が継続しているものの見積公正価値及び未実現損失は次のとおりであります。
前連結会計年度末 | |||||||||||
12ヶ月未満 | 12ヶ月以上 | 合計 | |||||||||
見積公正価値 | 未実現損失 | 見積公正価値 | 未実現損失 | 見積公正価値 | 未実現損失 | ||||||
(百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | ||||||
社債 | 3,000 | 1 | - | - | 3,000 | 1 | |||||
株式 | 1,339 | 68 | 3,583 | 856 | 4,922 | 924 | |||||
投資信託 | 262 | 44 | - | - | 262 | 44 | |||||
合計 | 4,601 | 113 | 3,583 | 856 | 8,184 | 969 |
当第3四半期連結会計期間末 | |||||||||||
12ヶ月未満 | 12ヶ月以上 | 合計 | |||||||||
見積公正価値 | 未実現損失 | 見積公正価値 | 未実現損失 | 見積公正価値 | 未実現損失 | ||||||
(百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | ||||||
株式 | 748 | 48 | 2,653 | 590 | 3,401 | 638 | |||||
投資信託 | - | - | 377 | 13 | 377 | 13 | |||||
合計 | 748 | 48 | 3,030 | 603 | 3,778 | 651 |
2017年12月31日現在、公正価値が原価に対して下落している売却可能有価証券のうち、主なものは日本国内の市場性のある株式であり、その銘柄数は12であります。未実現損失が発生している主要な銘柄について、投資先の財政状態や将来見込みに基づき、下落率及び下落期間を勘案した結果、当第3四半期連結累計期間は、株式の公正価値の下落が一時的ではないと判断するには尚早であること、また当社及び連結子会社は当該株式を近い将来売却する予定はなく、公正価値が将来回復するのに十分な合理的期間にわたり株式の保有を継続する意図と能力を有していることから、当社はこれらの未実現損失を含む投資につき、一時的でない価値の下落にあたらないものと判断しました。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末において原価法により評価された市場性のない有価証券の取得原価は、それぞれ7,138百万円及び10,208百万円であります。前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末において、上記投資額のうち減損の評価を行っていない有価証券の取得原価は、それぞれ4,961百万円及び8,008百万円であります。減損の評価を行わなかったのは、投資の公正価値に著しく不利な影響を及ぼす事象や状況の変化が見られなかったためであります。
4 棚卸資産
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における棚卸資産の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度末 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間末 (百万円) | ||
製品・商品 | 202,538 | 243,543 | |
半製品・仕掛品 | 50,088 | 60,278 | |
原材料・貯蔵品 | 86,616 | 95,619 | |
合計 | 339,242 | 399,440 |
5 関連会社に対する投資
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における持分法適用の関連会社に対する投資はそれぞれ27,081百万円及び30,639百万円であります。これらの関連会社は主にイメージング ソリューション、インフォメーション ソリューション及びドキュメント ソリューション事業の業務を行っております。当社の持分法適用の関連会社について合算した経営成績は次のとおりであります。
前第3四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | |||
売上高 | 178,452 | 170,613 | ||
四半期純利益(△損失) | △7,116 | △4,896 |
前第3四半期 連結会計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間 (百万円) | |||
売上高 | 60,578 | 59,009 | ||
四半期純利益(△損失) | △224 | △1,767 |
6 退職給付制度
確定給付型退職給付制度の前第3四半期連結累計期間、当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間における退職給付費用の内訳は次のとおりであります。
前第3四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | |||
退職給付費用の内訳 | ||||
勤務費用 | 16,848 | 17,027 | ||
利息費用 | 5,955 | 6,406 | ||
期待運用収益 | △15,895 | △17,058 | ||
数理計算上の差異の償却額 | 8,055 | 6,817 | ||
過去勤務債務の償却額 | △1,954 | △1,602 | ||
制度縮小による利益 | △588 | - | ||
退職給付費用 | 12,421 | 11,590 |
前第3四半期 連結会計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間 (百万円) | |||
退職給付費用の内訳 | ||||
勤務費用 | 5,741 | 5,697 | ||
利息費用 | 1,931 | 2,103 | ||
期待運用収益 | △5,235 | △5,743 | ||
数理計算上の差異の償却額 | 2,667 | 2,278 | ||
過去勤務債務の償却額 | △666 | △536 | ||
制度縮小による利益 | △588 | - | ||
退職給付費用 | 3,850 | 3,799 |
7 純資産
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における純資産の変動は次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間 | 当第3四半期連結累計期間 | ||||||||||
株主資本 (百万円) | 非支配持分 (百万円) | 純資産計 (百万円) | 株主資本 (百万円) | 非支配持分 (百万円) | 純資産計 (百万円) | ||||||
期首残高 | 2,014,826 | 217,171 | 2,231,997 | 2,043,559 | 224,499 | 2,268,058 | |||||
四半期純利益 | 78,738 | 10,840 | 89,578 | 124,510 | 9,406 | 133,916 | |||||
その他の包括利益(△損失) | |||||||||||
有価証券未実現損益変動額 | 131 | 164 | 295 | 1,344 | 194 | 1,538 | |||||
為替換算調整額 | △4,966 | △1,693 | △6,659 | 36,595 | 3,629 | 40,224 | |||||
年金負債調整額 | 3,667 | 666 | 4,333 | 3,074 | 468 | 3,542 | |||||
デリバティブ未実現損益 変動額 | 513 | 20 | 533 | 407 | 13 | 420 | |||||
四半期包括利益 | 78,083 | 9,997 | 88,080 | 165,930 | 13,710 | 179,640 | |||||
自己株式取得 | △50,014 | - | △50,014 | △29,432 | - | △29,432 | |||||
当社株主への配当金 | △15,524 | - | △15,524 | △16,393 | - | △16,393 | |||||
非支配持分への配当金 | - | △6,355 | △6,355 | - | △6,521 | △6,521 | |||||
非支配持分との資本取引その他 | 582 | △9 | 573 | 10,234 | △133 | 10,101 | |||||
期末残高 | 2,027,953 | 220,804 | 2,248,757 | 2,173,898 | 231,555 | 2,405,453 |
8 その他の包括利益(損失)
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における「その他の包括利益(△損失)累積額」の変動は次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間 | |||||||||
有価証券未実現損益 (百万円) | 為替換算調整額 (百万円) | 年金負債調整額 (百万円) | デリバティブ 未実現損益 (百万円) | 合計 (百万円) | |||||
期首残高 | 50,864 | 29,655 | △109,747 | △1,552 | △30,780 | ||||
当期変動額 | 5,291 | △4,966 | 988 | 464 | 1,777 | ||||
当期損益への組替額 | △5,160 | - | 2,679 | 49 | △2,432 | ||||
純変動額 | 131 | △4,966 | 3,667 | 513 | △655 | ||||
期末残高 | 50,995 | 24,689 | △106,080 | △1,039 | △31,435 |
当第3四半期連結累計期間 | |||||||||
有価証券未実現損益 (百万円) | 為替換算調整額 (百万円) | 年金負債調整額 (百万円) | デリバティブ 未実現損益 (百万円) | 合計 (百万円) | |||||
期首残高 | 42,693 | 4,057 | △100,486 | △984 | △54,720 | ||||
当期変動額 | 14,696 | 36,595 | 470 | 68 | 51,829 | ||||
当期損益への組替額 | △13,352 | - | 2,604 | 339 | △10,409 | ||||
純変動額 | 1,344 | 36,595 | 3,074 | 407 | 41,420 | ||||
期末残高 | 44,037 | 40,652 | △97,412 | △577 | △13,300 |
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるその他の包括利益(損失)累積額から当期損益へ組替えられた金額は次のとおりであります。
損益計算書科目 (△は損失) | 前第3四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | ||||
有価証券未実現損益 | ||||||
投資有価証券売却損益・純額 | 7,460 | 19,466 | ||||
その他損益・純額 | △3 | - | ||||
法人税等 | △2,297 | △5,996 | ||||
非支配持分帰属損益 | - | △118 | ||||
当社株主帰属四半期純利益 | 5,160 | 13,352 | ||||
年金負債調整額 | ||||||
注記6「退職給付制度」をご参照下さい。 | △5,513 | △5,217 | ||||
法人税等 | 2,076 | 1,959 | ||||
非支配持分帰属損益 | 758 | 654 | ||||
当社株主帰属四半期純利益 | △2,679 | △2,604 | ||||
デリバティブ未実現損益 | ||||||
為替差損益・純額 | 436 | △110 | ||||
その他損益・純額 | △405 | △416 | ||||
法人税等 | △4 | 168 | ||||
非支配持分帰属損益 | △76 | 19 | ||||
当社株主帰属四半期純利益 | △49 | △339 | ||||
当期組替額合計 | 2,432 | 10,409 |
前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間におけるその他の包括利益(損失)累積額から当期損益へ組替えられた金額は次のとおりであります。
損益計算書科目 (△は損失) | 前第3四半期 連結会計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間 (百万円) | ||||
有価証券未実現損益 | ||||||
投資有価証券売却損益・純額 | 3,450 | 19,251 | ||||
法人税等 | △1,063 | △5,930 | ||||
非支配持分帰属損益 | - | △107 | ||||
当社株主帰属四半期純利益 | 2,387 | 13,214 | ||||
年金負債調整額 | ||||||
注記6「退職給付制度」をご参照下さい。 | △1,413 | △1,744 | ||||
法人税等 | 532 | 655 | ||||
非支配持分帰属損益 | 244 | 218 | ||||
当社株主帰属四半期純利益 | △637 | △871 | ||||
デリバティブ未実現損益 | ||||||
為替差損益・純額 | 252 | △685 | ||||
その他損益・純額 | △135 | △139 | ||||
法人税等 | △34 | 256 | ||||
非支配持分帰属損益 | △44 | 118 | ||||
当社株主帰属四半期純利益 | 39 | △450 | ||||
当期組替額合計 | 1,789 | 11,893 |
9 契約債務及び偶発債務
債務保証
当社は、他者の特定の負債及びその他債務について保証しております。当第3四半期連結会計期間末において、保証に基づいて当社が将来支払う可能性のある割引前の金額は最大で7,105百万円であり、そのうち、金融機関に対する従業員の住宅ローンの保証が3,907百万円であります。従業員が支払不能な状態に陥った場合は、一部の子会社は従業員に代わり不履行の住宅ローンを支払う必要があります。一部の保証については従業員の財産により担保されており、その金額は3,901百万円であります。住宅ローン保証の期間は、1年から18年であります。これまで、保証債務に関して多額の支払が生じたことはなく、当第3四半期連結会計期間末において、保証に対して債務計上している金額は重要性がありません。
購入契約、その他の契約債務及び偶発債務
当第3四半期連結会計期間末における契約債務残高は主として有形固定資産の建設及び購入に関するものであり、その金額は11,322百万円であります。当第3四半期連結会計期間末における当社が銀行に対して負っている割引手形に関する偶発債務は、5,526百万円であります。
事業の性質上、当社は種々の係争案件や当局の調査に係わっております。当社は環境問題、訴訟、当局による調査等、将来に生じる可能性が高く、かつ、損失金額が合理的に見積可能な偶発事象がある場合は、必要な引当を計上しております。これらの損失金額は現時点では確定しておりませんが、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼすものではないと考えております。
製品保証
当社は一部の製品について、顧客に対して製品保証を提供しており、これら製品保証期間は一般的に製品購入日より1年間であります。当社の製品保証引当金の増減の明細は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | ||
引当金期首残高 | 9,142 | 9,753 | |
期中引当金繰入額 | 10,763 | 8,084 | |
期中目的取崩額 | △9,542 | △8,333 | |
失効を含むその他増減 | △610 | △184 | |
引当金期末残高 | 9,753 | 9,320 |
10 1株当たり当社株主帰属四半期純利益
基本的1株当たり当社株主帰属四半期純利益及び希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算は次のとおりであります。
前第3四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | ||
当社株主帰属四半期純利益 | 78,738 | 124,510 |
前第3四半期 連結累計期間 (株) | 当第3四半期 連結累計期間 (株) | ||
平均発行済株式数 | 445,937,967 | 437,654,855 | |
希薄化効果のある証券 | |||
ストックオプション | 1,569,674 | 1,458,427 | |
希薄化後発行済株式数 | 447,507,641 | 439,113,282 |
前第3四半期 連結累計期間 (円) | 当第3四半期 連結累計期間 (円) | ||
基本的1株当たり当社株主帰属四半期純利益 | 176.57 | 284.49 | |
希薄化後1株当たり当社株主 帰属四半期純利益 | 175.95 | 283.55 |
前第3四半期 連結会計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間 (百万円) | ||
当社株主帰属四半期純利益 | 44,354 | 53,611 |
前第3四半期 連結会計期間 (株) | 当第3四半期 連結会計期間 (株) | ||
平均発行済株式数 | 439,348,340 | 437,254,976 | |
希薄化効果のある証券 | |||
ストックオプション | 1,619,392 | 1,399,052 | |
希薄化後発行済株式数 | 440,967,732 | 438,654,028 |
前第3四半期 連結会計期間 (円) | 当第3四半期 連結会計期間 (円) | ||
基本的1株当たり当社株主帰属四半期純利益 | 100.95 | 122.61 | |
希薄化後1株当たり当社株主 帰属四半期純利益 | 100.58 | 122.22 |
当社は、前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間において、希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算より除いたストックオプションをそれぞれ187,200株及び48,600株有しております。前第3四半期連結会計期間において、希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算より除いたストックオプションを187,200株有しております。当第3四半期連結会計期間における、希薄化効果を有しないため希薄化後1株当たり当社株主帰属四半期純利益の計算より除いたストックオプションはありません。
11 デリバティブ
当社は国際的に事業を展開しており、外国為替相場、市場金利及び一部の商品価格の変動から生じる市場リスクを負っております。当社はこれらのリスクを減少させる目的でのみデリバティブ取引を利用しております。
当社はデリバティブ取引の承認、報告、監視等の手続についてリスク管理規程を作成し、それに従いデリバティブ取引を利用しております。当該リスク管理規程はトレーディング目的でデリバティブ取引を保有又は発行することを禁止しております。以下は当社のリスク管理規程の概要及び連結財務諸表に与える影響であります。
キャッシュ・フローヘッジ
当社は借入債務に関する金利の変動リスクを軽減するために金利スワップ契約を結んでおり、外貨建借入債務に関する金利の変動リスク及び外貨の変動リスクを軽減するために通貨金利スワップ契約を結んでおります。また、一部の子会社は将来予定されている外貨建ての取引先及び関係会社との輸入仕入や輸出売上及び関連する外貨建債権債務に関する外貨の変動リスクを軽減するために外国為替予約契約を結んでおります。円の価値が外貨(主として米ドル)に対して下落した場合に、将来の外貨の価値の上昇に伴う支出もしくは収入の増加は、ヘッジ指定された外国為替予約の価値の変動に伴う損益と相殺されます。反対に円の価値が外貨に対して上昇した場合には、将来の外貨の価値の下落に伴う支出もしくは収入の減少は、ヘッジ指定された外国為替予約の価値の変動に伴う損益と相殺されます。
これらのキャッシュ・フローヘッジとして扱われているデリバティブの公正価値の変動は税効果調整後の金額で四半期連結貸借対照表の「その他の包括利益(△損失)累積額」に表示しております。この金額はヘッジ対象に関する損益を計上した期に損益に組替えられることとなります。ヘッジとして有効でない又はヘッジの有効性評価から除外されたデリバティブ又はその一部に関する損益が当社の経営成績及び財政状態に与える重要な影響はありません。
当第3四半期連結会計期間末において、今後12ヶ月の間にデリバティブ取引による未実現損失560百万円(税効果調整前)をその他の包括利益(損失)累積額から当期損益へ組替える見込みであります。
ヘッジ指定されていないデリバティブ
一部の子会社は外貨建ての予定取引や外貨建債権債務に関する外貨の変動リスクを軽減するために外国為替予約契約及び通貨スワップ契約を結んでおります。また、変動利付債務に関する金利の変動リスクを軽減するために金利スワップ契約を結んでおり、外貨建貸付債権に関する金利の変動リスク及び外貨の変動リスクを軽減するために通貨金利スワップ契約を結んでおります。これらのデリバティブは経済的な観点からはヘッジとして有効でありますが、一部の子会社はこれらの契約についてヘッジ会計を適用するために必要とされているヘッジ指定をしておりません。その結果、これらデリバティブの公正価値の変動額については、ただちに当期損益として認識されます。
デリバティブ活動の規模
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における外国為替予約契約、通貨スワップ契約、通貨金利スワップ契約、金利スワップ契約及びその他の契約の残高は次のとおりであります。
前連結会計年度末 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間末 (百万円) | ||
外国為替予約契約(売却) | 97,838 | 96,023 | |
外国為替予約契約(購入) | 58,634 | 39,664 | |
通貨スワップ契約 | 71,861 | 63,389 | |
通貨金利スワップ契約 | 23,507 | 23,606 | |
金利スワップ契約 | 147,647 | 143,634 | |
その他の契約 | 7,796 | 43,645 |
連結財務諸表に与える影響
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末におけるデリバティブに関する連結貸借対照表上の表示科目及び公正価値は次のとおりであります。
デリバティブ資産 | |||||
貸借対照表科目 | 前連結会計年度末 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間末 (百万円) | |||
ヘッジ商品に指定されている デリバティブ商品 | |||||
外国為替予約 | 前払費用及びその他の流動資産 | 692 | 148 | ||
通貨金利スワップ | 長期リース債権及びその他の長期債権 | 1,008 | 1,232 | ||
合計 | 1,700 | 1,380 | |||
ヘッジ商品に指定されていない デリバティブ商品 | |||||
外国為替予約 | 前払費用及びその他の流動資産 | 244 | 17 | ||
通貨スワップ | 前払費用及びその他の流動資産 | 350 | 73 | ||
通貨スワップ | 長期リース債権及びその他の長期債権 | 109 | 29 | ||
通貨金利スワップ | 前払費用及びその他の流動資産 | - | 970 | ||
通貨金利スワップ | 長期リース債権及びその他の長期債権 | 1,048 | - | ||
その他 | 前払費用及びその他の流動資産 | 140 | 3,158 | ||
その他 | 長期リース債権及びその他の長期債権 | - | 868 | ||
合計 | 1,891 | 5,115 | |||
デリバティブ資産合計 | 3,591 | 6,495 |
デリバティブ負債 | |||||
貸借対照表科目 | 前連結会計年度末 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間末 (百万円) | |||
ヘッジ商品に指定されている デリバティブ商品 | |||||
外国為替予約 | その他の流動負債 | 1,229 | 1,613 | ||
外国為替予約 | その他の固定負債 | 232 | - | ||
金利スワップ | その他の固定負債 | 2,275 | 1,915 | ||
合計 | 3,736 | 3,528 | |||
ヘッジ商品に指定されていない デリバティブ商品 | |||||
外国為替予約 | その他の流動負債 | 39 | 182 | ||
通貨スワップ | その他の流動負債 | 1,395 | 5,560 | ||
通貨スワップ | その他の固定負債 | 4,527 | 541 | ||
金利スワップ | その他の流動負債 | 64 | 36 | ||
金利スワップ | その他の固定負債 | 407 | 329 | ||
その他 | その他の流動負債 | 69 | - | ||
合計 | 6,501 | 6,648 | |||
デリバティブ負債合計 | 10,237 | 10,176 |
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるデリバティブに関する四半期連結損益計算書上の表示科目及び計上金額は次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間 | |||||||||
キャッシュ・フロー ヘッジ | その他の包括利益(損失) 累積額への計上額 (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(損失) 累積額から損益への組替額 (ヘッジ有効部分) | 損益認識額 (ヘッジの非有効性部分及び 有効性評価より除外) | ||||||
(百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | |||||
外国為替予約 | 552 | 為替差損益・純額 | 436 | - | - | ||||
通貨金利スワップ | 252 | - | - | - | - | ||||
金利スワップ | - | その他損益・純額 | △405 | その他損益・純額 | 1,097 | ||||
合計 | 804 | 31 | 1,097 |
前第3四半期連結累計期間 | |||
ヘッジ指定されて いないデリバティブ | 損益計算書科目 | (百万円) | |
外国為替予約 | 為替差損益・純額 | 382 | |
通貨スワップ | 為替差損益・純額 | △737 | |
通貨金利スワップ | 為替差損益・純額 | △353 | |
金利スワップ | その他損益・純額 | 307 | |
その他 | その他損益・純額 | 695 | |
合計 | 294 |
当第3四半期連結累計期間 | |||||||||
キャッシュ・フロー ヘッジ | その他の包括利益(損失) 累積額への計上額 (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(損失) 累積額から損益への組替額 (ヘッジ有効部分) | 損益認識額 (ヘッジの非有効性部分及び 有効性評価より除外) | ||||||
(百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | |||||
外国為替予約 | △36 | 為替差損益・純額 | △110 | - | - | ||||
通貨金利スワップ | 125 | - | - | - | - | ||||
金利スワップ | - | その他損益・純額 | △416 | その他損益・純額 | 360 | ||||
合計 | 89 | △526 | 360 |
当第3四半期連結累計期間 | |||
ヘッジ指定されて いないデリバティブ | 損益計算書科目 | (百万円) | |
外国為替予約 | 為替差損益・純額 | △1,025 | |
通貨スワップ | 為替差損益・純額 | △583 | |
通貨金利スワップ | 為替差損益・純額 | △78 | |
金利スワップ | その他損益・純額 | 117 | |
その他 | その他損益・純額 | 4,631 | |
合計 | 3,062 |
前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間におけるデリバティブに関する四半期連結損益計算書上の表示科目及び計上金額は次のとおりであります。
前第3四半期連結会計期間 | |||||||||
キャッシュ・フローヘッジ | その他の包括利益(損失) 累積額への計上額 (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(損失) 累積額から損益への組替額 (ヘッジ有効部分) | 損益認識額 (ヘッジの非有効性部分及び 有効性評価より除外) | ||||||
(百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | |||||
外国為替予約 | 443 | 為替差損益・純額 | 252 | - | - | ||||
通貨金利スワップ | 97 | - | - | - | - | ||||
金利スワップ | - | その他損益・純額 | △135 | その他損益・純額 | 603 | ||||
合計 | 540 | 117 | 603 |
前第3四半期連結会計期間 | |||
ヘッジ指定されて いないデリバティブ | 損益計算書科目 | (百万円) | |
外国為替予約 | 為替差損益・純額 | △1,275 | |
通貨スワップ | 為替差損益・純額 | △6,574 | |
通貨金利スワップ | 為替差損益・純額 | △1,282 | |
金利スワップ | その他損益・純額 | 300 | |
その他 | その他損益・純額 | 422 | |
合計 | △8,409 |
当第3四半期連結会計期間 | |||||||||
キャッシュ・フローヘッジ | その他の包括利益(損失) 累積額への計上額 (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(損失) 累積額から損益への組替額 (ヘッジ有効部分) | 損益認識額 (ヘッジの非有効性部分及び 有効性評価より除外) | ||||||
(百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | 損益計算書科目 | (百万円) | |||||
外国為替予約 | △974 | 為替差損益・純額 | △685 | - | - | ||||
通貨金利スワップ | 116 | - | - | - | - | ||||
金利スワップ | - | その他損益・純額 | △139 | その他損益・純額 | 148 | ||||
合計 | △858 | △824 | 148 |
当第3四半期連結会計期間 | |||
ヘッジ指定されて いないデリバティブ | 損益計算書科目 | (百万円) | |
外国為替予約 | 為替差損益・純額 | △237 | |
通貨スワップ | 為替差損益・純額 | 737 | |
通貨金利スワップ | 為替差損益・純額 | 100 | |
金利スワップ | その他損益・純額 | 53 | |
その他 | その他損益・純額 | 2,937 | |
合計 | 3,590 |
12 金融商品の公正価値及び信用リスクの集中
金融商品の公正価値
金融商品の公正価値は、入手可能な市場価格又は他の適切な評価方法によって算定しております。金融商品の公正価値の見積に際して、当社は最適な判断をしておりますが、見積の方法及び仮定は元来主観的なものであります。従って見積額は、現在の市場で実現するかあるいは支払われる金額を必ずしも表わしているものではありません。金融商品の公正価値の見積にあたっては、次の方法及び仮定が採用されております。
・現金及び現金同等物、受取債権、社債(1年以内償還分)及び短期借入金、支払債務:
満期までの期間が短いため、公正価値は概ね帳簿価額と同額であります。
・有価証券、投資有価証券:
活発な市場のある国債、株式及び公募投資信託等の公正価値は、公表されている相場価格に基づいております。活発な市場のない負債証券及び私募投資信託等については、直接的又は間接的に観察可能なインプットを用いて評価しております。
・社債及び長期借入金:
社債及び長期借入金の公正価値は、公表されている相場価格、又は貸借対照表日における類似の資金調達契約に適用される利率で割り引いた将来のキャッシュ・フローの現在価値に基づいて算定しております。社債及び長期借入金の公正価値及び帳簿価額(1年以内償還・返済予定分を含む)は、前連結会計年度末において、それぞれ541,150百万円及び538,804百万円であり、当第3四半期連結会計期間末において、それぞれ444,968百万円及び443,546百万円であります。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における社債及び長期借入金の公正価値はレベル2に分類しております。なお、公正価値の測定手法に用いられるインプットの優先順位を設定する公正価値の階層については、注記13「公正価値の測定」に記述しております。
・デリバティブ:
外国為替予約契約、通貨スワップ契約、通貨金利スワップ契約及び金利スワップ契約等の公正価値は、取引金融機関又は第三者から入手した市場価値に基づいており、観察可能なインプットを用いて評価しております。前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末におけるデリバティブ資産の公正価値及び帳簿価額はそれぞれ3,591百万円及び6,495百万円であり、またデリバティブ負債の公正価値及び帳簿価額はそれぞれ10,237百万円及び10,176百万円であります。
信用リスクの集中
当社の保有している金融商品のうち潜在的に著しい信用リスクにさらされているものは、主に現金及び現金同等物、有価証券及び投資有価証券、営業債権及びリース債権、及びデリバティブであります。
当社は現金及び現金同等物、短期投資をさまざまな金融機関に預託しております。当社の方針として、一つの金融機関にリスクを集中させないこととしており、また、定期的にこれらの金融機関の信用度を評価しております。
営業債権については、大口顧客に対する営業債権を含んでいるために、信用リスクにさらされていますが、預り保証金の保持及び継続的な信用評価の見直しによって、リスクは限定されております。貸倒引当金は、潜在的な損失を補うために必要と思われる金額の水準を維持しております。
デリバティブについては、契約の相手方の契約不履行から生じる信用リスクにさらされていますが、これらは信用度の高い金融機関を相手方とすることで、リスクを軽減しております。
13 公正価値の測定
基準書820は、公正価値の定義を「市場参加者の間での通常の取引において、資産を売却するために受け取るであろう価格、又は負債を移転するために支払うであろう価格」とした上で、測定手法に用いられるインプットの優先順位を設定する公正価値の階層を、その測定のために使われるインプットの観察可能性に応じて次の3つのレベルに区分することを規定しております。
レベル1 :活発な市場における同一資産又は同一負債の(調整不要な)相場価格
レベル2 :レベル1に分類された相場価格以外の観察可能なインプット。例えば、類似資産又は負債の相場価格、取引量又は取引頻度の少ない市場(活発でない市場)における相場価格、又は資産・負債のほぼ全期間について、全ての重要なインプットが観察可能である、あるいは主に観察可能な市場データから得られる又は裏付けられたモデルに基づく評価。
レベル3 :資産又は負債の公正価値の測定にあたり、評価手法に対する重要な観察不能なインプット
当社が経常的に公正価値で評価している資産及び負債は、現金同等物、有価証券、投資有価証券、デリバティブ資産及び負債であります。前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における公正価値の階層は次のとおりであります。
前連結会計年度末 | |||||||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | ||||
資産 | |||||||
現金同等物 | - | 529,590 | - | 529,590 | |||
有価証券 | |||||||
社債 | - | 6,000 | - | 6,000 | |||
投資有価証券 | |||||||
株式 | 126,676 | - | - | 126,676 | |||
投資信託 | - | - | 262 | 262 | |||
短期デリバティブ資産 | |||||||
外国為替予約 | - | 936 | - | 936 | |||
通貨スワップ | - | 350 | - | 350 | |||
その他 | - | 140 | - | 140 | |||
長期デリバティブ資産 | |||||||
通貨スワップ | - | 109 | - | 109 | |||
通貨金利スワップ | - | 2,056 | - | 2,056 | |||
負債 | |||||||
短期デリバティブ負債 | |||||||
外国為替予約 | - | 1,268 | - | 1,268 | |||
通貨スワップ | - | 1,395 | - | 1,395 | |||
金利スワップ | - | 64 | - | 64 | |||
その他 | - | 69 | - | 69 | |||
長期デリバティブ負債 | |||||||
外国為替予約 | - | 232 | - | 232 | |||
通貨スワップ | - | 4,527 | - | 4,527 | |||
金利スワップ | - | 2,682 | - | 2,682 |
当第3四半期連結会計期間末 | |||||||
レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | ||||
資産 | |||||||
現金同等物 | - | 277,490 | - | 277,490 | |||
有価証券 | |||||||
社債 | - | 3,000 | - | 3,000 | |||
投資有価証券 | |||||||
株式 | 122,919 | - | - | 122,919 | |||
投資信託 | - | - | 377 | 377 | |||
短期デリバティブ資産 | |||||||
外国為替予約 | - | 165 | - | 165 | |||
通貨スワップ | - | 73 | - | 73 | |||
通貨金利スワップ | - | 970 | - | 970 | |||
その他 | - | 3,158 | - | 3,158 | |||
長期デリバティブ資産 | |||||||
通貨スワップ | - | 29 | - | 29 | |||
通貨金利スワップ | - | 1,232 | - | 1,232 | |||
その他 | - | 868 | - | 868 | |||
負債 | |||||||
短期デリバティブ負債 | |||||||
外国為替予約 | - | 1,795 | - | 1,795 | |||
通貨スワップ | - | 5,560 | - | 5,560 | |||
金利スワップ | - | 36 | - | 36 | |||
長期デリバティブ負債 | |||||||
通貨スワップ | - | 541 | - | 541 | |||
金利スワップ | - | 2,244 | - | 2,244 |
レベル1に含まれる資産は、主に上場株式及び公募投資信託であり、活発な市場における同一資産の調整不要な相場価格により評価しております。レベル2に含まれる資産及び負債は、主に譲渡性預金、社債、私募投資信託及びデリバティブであり、譲渡性預金、社債及び私募投資信託については、マーケット・アプローチに基づく活発でない市場における直接的又は間接的に観察可能なインプットを用いて評価しております。デリバティブ資産及び負債は、マーケット・アプローチに基づく取引金融機関又は第三者から入手した観察可能な市場データによって裏付けられたインプットを用いて評価しているため、レベル2に分類しております。レベル3に含まれる資産は、私募投資信託であり、評価手法に対する重要な観察不能なインプットを用いて評価しております。また、レベル3に区分された金額に重要性がないため、レベル3の調整表は開示しておりません。
前連結会計年度において当社が非経常的に公正価値で評価している資産は、減損損失を認識した有形固定資産及び無形固定資産であります。有形固定資産及び無形固定資産については見積将来キャッシュ・フロー等の観察不能なインプットに基づく割引現在価値法で公正価値を測定した結果、回収可能性がないと判断されたため、前連結会計年度において、4,667百万円及び3,243百万円の減損損失を認識しており、当該有形固定資産及び無形固定資産の全額を減損しております。減損損失は連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含めております。当該有形固定資産及び無形固定資産は観察不能なインプットを用いて評価しているため、レベル3に分類しております。また、当第3四半期連結累計期間において当社が非経常的に公正価値で評価している資産及び負債に重要性はありません。
14 金融債権の状況
金融債権及びそれに関する貸倒引当金
金融債権は、債務者の財政状態や支払の延滞状況に応じて一括評価債権と個別評価債権とに分け、前者については過去の貸倒実績に基づいた引当率を、後者については個別の状況に応じた引当率をそれぞれ用いて貸倒引当金を決定しております。債務者の財政状態や支払の延滞状況に関する情報は、四半期ごとに収集しており、これらに基づいて著しい信用リスクにさらされていると判断された金融債権については、個別の状況に応じた貸倒引当金を設定しております。裁判所による決定等によって、回収不能であることが明らかになった金融債権は、その時点で帳簿価額を直接減額しております。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における、1年以内に決済される営業債権を除く、金融債権に関する貸倒引当金の増減の明細及び貸倒引当金の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | ||
貸倒引当金期首残高 | △7,406 | △7,856 | |
期中取崩額 | 2,382 | 2,201 | |
期中引当金繰入(△) | △2,806 | △4,351 | |
その他増減 | △26 | △431 | |
貸倒引当金期末残高 | △7,856 | △10,437 | |
内:個別評価 | △2,979 | △3,647 | |
内:一括評価 | △4,877 | △6,790 |
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における、1年以内に決済される営業債権を除く、金融債権の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度末 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間末 (百万円) | ||
金融債権残高 | 187,850 | 185,919 | |
内:個別評価 | 2,980 | 3,805 | |
内:一括評価 | 184,870 | 182,114 |
当第3四半期連結累計期間における金融債権の売買の金額に重要性はありません。
期日経過金融債権の年齢分析
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における、1年以内に決済される営業債権を除く、支払期日を経過している金融債権の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度末 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間末 (百万円) | ||
31日超90日以内 | 2,380 | 2,196 | |
90日超 | 9,182 | 11,956 | |
合計 | 11,562 | 14,152 |
15 事業買収
当社の完全子会社である富士フイルム株式会社(以下、「富士フイルム」と記載します。)は、ヘルスケア、高機能材料のさらなる事業成長を目的として、2016年12月15日に総合試薬メーカーである和光純薬工業株式会社(以下、「和光純薬」と記載します。)の発行済普通株式を公開買付けにより追加取得することを決定し、2017年4月3日に公開買付けを終了しました。その結果、当社持株比率は14.82%から93.50%となり、和光純薬は4月21日をもって連結子会社となりました。追加取得前に保有していた株式を公開買付け価格により再測定した公正価値は21,163百万円であり、簿価との差額の20,838百万円を連結損益計算書の「その他損益・純額」として計上しております。取得価額は174,046百万円であり、取得価額の配分が完了した結果、認識した資産及び引き継いだ負債は次のとおりであります。
(百万円) | |
流動資産 | 76,097 |
有形固定資産 | 39,563 |
営業権及びその他の無形固定資産 | 160,278 |
投資及びその他の資産 | 8,140 |
流動負債 | 26,165 |
固定負債 | 83,867 |
取得した純資産 | 174,046 |
認識した顧客関連の無形固定資産、技術関連の無形固定資産及びその他の無形固定資産はそれぞれ43,221百万円、15,158百万円、3,868百万円であり、償却年数はそれぞれ22から24年、6から20年及び20年であります。営業権は、インフォメーション ソリューションに配分されており、主として、将来の成長や当社既存事業とのシナジー効果から構成されております。なお、当該営業権については、税務上損金算入することはできません。
さらに2017年10月17日を効力発生日として、富士フイルムを株式交換完全親会社、和光純薬を株式交換完全子会社とする株式交換を実施し、和光純薬は当社の完全子会社となりました。
当該買収における取得関連費用を連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しており、この金額に重要性はありません。
買収によって取得した事業の取得日以降の経営成績は、連結損益計算書に含まれております。2016年4月1日において買収が行われたと仮定した場合の売上高及び当社株主帰属四半期純利益に与える影響に重要性はありません。
また、前第3四半期連結累計期間において重要な事業買収は行っておりません。
16 セグメント情報
(1) オペレーティングセグメント
当社のオペレーティングセグメントは以下の3つの区分であり、経営者による業績評価方法及び経営資源の配分の決定方法を反映し、製造技術、製造工程、販売方法及び市場の類似性に基づき決定しております。イメージング ソリューションは、主に一般消費者向けにカラーフィルム、デジタルカメラ、写真プリント用カラーペーパー・サービス・機器、インスタントフォトシステム、光学デバイス等の開発、製造、販売、サービスを行っております。インフォメーション ソリューションは、主に業務用分野向けにメディカルシステム機材、医薬品、医薬品プロセス開発・製造受託サービス、再生医療製品、ライフサイエンス製品、ディスプレイ材料、産業機材、記録メディア、電子材料、ファインケミカル、グラフィックシステム機材、インクジェット機材等の開発、製造、販売、サービスを行っております。ドキュメント ソリューションは、主に業務用分野向けにオフィス用複写機・複合機、プリンター、プロダクションサービス関連商品、オフィスサービス、用紙、消耗品等の開発、製造、販売、サービスを行っております。
a.売上高
前第3四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | ||
イメージング ソリューション | |||
外部顧客に対するもの | 257,483 | 297,727 | |
セグメント間取引 | 1,887 | 1,781 | |
計 | 259,370 | 299,508 | |
インフォメーション ソリューション | |||
外部顧客に対するもの | 642,413 | 728,261 | |
セグメント間取引 | 966 | 639 | |
計 | 643,379 | 728,900 | |
ドキュメント ソリューション | |||
外部顧客に対するもの | 792,365 | 783,694 | |
セグメント間取引 | 5,848 | 5,664 | |
計 | 798,213 | 789,358 | |
セグメント間取引消去 | △8,701 | △8,084 | |
連結合計 | 1,692,261 | 1,809,682 |
前第3四半期 連結会計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間 (百万円) | ||
イメージング ソリューション | |||
外部顧客に対するもの | 103,149 | 122,889 | |
セグメント間取引 | 585 | 562 | |
計 | 103,734 | 123,451 | |
インフォメーション ソリューション | |||
外部顧客に対するもの | 220,456 | 247,484 | |
セグメント間取引 | 279 | 204 | |
計 | 220,735 | 247,688 | |
ドキュメント ソリューション | |||
外部顧客に対するもの | 255,039 | 251,371 | |
セグメント間取引 | 2,022 | 2,004 | |
計 | 257,061 | 253,375 | |
セグメント間取引消去 | △2,886 | △2,770 | |
連結合計 | 578,644 | 621,744 |
b.セグメント損益
前第3四半期 連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結累計期間 (百万円) | ||
営業利益 | |||
イメージング ソリューション | 28,403 | 50,027 | |
インフォメーション ソリューション | 55,737 | 61,227 | |
ドキュメント ソリューション | 56,649 | 40,505 | |
計 | 140,789 | 151,759 | |
全社費用及びセグメント間取引消去 | △22,472 | △23,172 | |
連結合計 | 118,317 | 128,587 | |
その他損益・純額 | 12,200 | 45,952 | |
税金等調整前四半期純利益 | 130,517 | 174,539 |
前第3四半期 連結会計期間 (百万円) | 当第3四半期 連結会計期間 (百万円) | ||
営業利益 | |||
イメージング ソリューション | 19,190 | 26,126 | |
インフォメーション ソリューション | 23,080 | 23,263 | |
ドキュメント ソリューション | 16,173 | 11,425 | |
計 | 58,443 | 60,814 | |
全社費用及びセグメント間取引消去 | △7,480 | △8,104 | |
連結合計 | 50,963 | 52,710 | |
その他損益・純額 | 15,201 | 21,662 | |
税金等調整前四半期純利益 | 66,164 | 74,372 |
オペレーティングセグメント間取引は市場価格に基づいております。「b.セグメント損益」における全社費用は、当社のコーポレート部門に係る費用であります。
(2) 主要顧客及びその他情報
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間において、単一顧客に対する売上高が連結売上高の10%を超えるような重要な顧客はありません。
ドキュメント ソリューションでは非支配持分に対してオフィス用複写機、その他機器、消耗品等を販売し、また非支配持分より棚卸資産を購入しております。前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間の販売金額はそれぞれ129,408百万円及び134,233百万円、購入金額はそれぞれ5,826百万円及び4,574百万円であります。前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間の販売金額はそれぞれ41,395百万円及び41,890百万円、購入金額はそれぞれ1,596百万円及び2,185百万円であります。
非支配持分とのライセンス契約その他の取引に関連して、ドキュメント ソリューションではロイヤルティ及び研究開発費等の費用を前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間でそれぞれ10,866百万円及び10,659百万円計上し、また、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間でそれぞれ3,484百万円及び3,635百万円計上しました。
前連結会計年度末及び当第3四半期連結会計期間末における当該非支配持分に対する受取債権額はそれぞれ41,113百万円及び37,954百万円、支払債務額はそれぞれ4,768百万円及び4,385百万円であります。
17 重要な後発事象
1. 当社は、2018年1月31日開催の取締役会において、当社子会社である富士ゼロックス㈱(以下「富士ゼロックス」という。)を取り巻く市場環境が厳しさを増す中で、今後の競争を勝ち抜き、事業成長を力強く確実なものとするため、構造改革を実施することを決議しました。
構造改革の具体的な施策は以下の通りです。
・国内外営業体制再編
・生産拠点の統廃合と開発体制の再編
・事業採算改善に向けた製品構成の見直し
・本社機能の統廃合とシェアード化の拡大
・固定資産の圧縮
当該構造改革により希望退職者の募集に係る損失等が見込まれますが、その応募人数等は未確定であるため、当連結会計年度以降の損益に与える影響は、現時点においては未確定であります。
2. 当社は、2018年1月31日開催の取締役会において、当社グループとして現金の外部流出を伴わずにゼロックスコーポレーション(米国ニューヨーク証券取引所に上場する米国法人。以下「ゼロックス」という。)の発行する株式の50.1%を取得することについて、富士ゼロックスとゼロックスとの間で、以下の契約を締結することを決議し、当該契約を締結しました。
・当社が保有する富士ゼロックスの発行済株式総数の75%を富士ゼロックスが自己株式として取得することにより、富士ゼロックスの発行済株式総数の25%を保有していたゼロックスが富士ゼロックスを完全子会社化すること。
・その後に、富士ゼロックスの自己株式取得により受け取る対価をもとに、ゼロックスの第三者割当増資を当社が引き受けることによりゼロックス株式の50.1%を取得すること。
なお、当社によるゼロックスの第三者割当増資の払込みのためには、ゼロックスの株主総会における承認や法規制により要求される手続の完了を含む一定の条件を満たす必要があります。
(1) 契約締結の理由
ワールドワイドで一貫した経営戦略に基づくオペレーションを展開することによって事業成長の更なる加速と顧客への新たな価値提供を実現すること、また、当社の幅広い技術、新規事業創出の経験・ノウハウなどを活用することで、オフィスドキュメント事業のみならず、インクジェットを中心とした商業印刷やさまざまなインダストリアルプリンティング、業務プロセス・生産性を向上するソリューション・サービス分野で幅広くビジネスを展開するリーディングカンパニーとして、企業変革を加速させることであります。
(2) 異動する子会社(新たに子会社となる会社)の概要
名称 Xerox Corporation
事業内容 印刷機器及び関連サービス
連結純資産 4,841百万米ドル(2016年12月期)
連結総資産 18,145百万米ドル(2016年12月期)
(3) 株式取得の時期
2018年度第2四半期中を予定
(4) 取得する株式の数
当社はゼロックス株式の総議決権数の50.1%に相当する株式を取得します。当社による取得株式数は、現時点では未確定です。
(5) 取得価額
6,100百万米ドル