有価証券報告書-第128期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 15:10
【資料】
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【項目】
104項目
当社グループでは、イノベーションの源泉は従業員の力と位置づけ、経営戦略と連動した人材戦略を進めています。長期CSR計画(SVP2030※1)、中期経営計画の実現に向け、人材戦略の3つの柱と企業文化の継承・進化の4つの考え方を描いております。
0102010_001.png人材戦略の3つの柱としては、
・事業戦略の実現に向け、4つのセグメントにおける人材のポートフォリオの最適化
・一人ひとりの従業員がしっかりと成長する、意欲高く働く、挑戦する環境の構築
・多様な人材の採用
の実現を目指しております。
その柱を支えるのが企業文化であり、ⅰ 人材開発、ⅱ 健康経営®※2、ⅲ 多様性、ⅳ 組織開発の4つの領域で、企業文化の継承・進化に取り組んでおります。
「人材開発」
仕事の基盤となる課題形成力を強化するための「See-Think-Plan-Do(STPD)※3」の浸透と、従業員の自己成長の基盤となる「+STORY(プラストーリー)※4」の展開、さらに、多種多様な教育プログラムによる人材育成を行っており、特にDX人材を強化しています。
「健康経営®」
従業員が心身ともにいきいきと働ける健康増進は経営の重要な課題です。健康推進施策の展開を通じて、5つの重点領域のKPIの実現に向け7つの健康行動を実践し、ワークエンゲージメントの向上に繋げます。
「多様性」
多様な従業員一人ひとりが個性や能力を最大限発揮することが変化を作り出す企業のイノベーションの源泉です。管理職に占める女性比率の向上や外国籍従業員の基幹ポストへの登用等、目標値を設定し推進しています。
「組織開発」
各グループ会社をエンゲージメントの高い状態にするため、エンゲージメントサーベイを活用し、継続的に組織開発を進めます。
※1 2017年8月発表の長期CSR計画「Sustainable Value Plan 2030」
※2 健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
※3 富士フイルム独自のマネジメントサイクル「S(See:情報収集)-T(Think:分析)-P(Plan:計画)-D(Do:実行)」
※4 自己成長の基盤を身に付けるための支援プログラム
(ⅰ)人材開発
~変化を成長のチャンスと捉えて、挑戦し、主体的に成長する意欲の高い従業員の育成~
「オープン、フェア、クリア」な企業風土のもと、従業員の成長と組織の成長がスパイラルアップし、従業員エンゲージメントが向上することを目指しています。そのために仕事の基盤と自己成長の基盤をしっかり身に付けていることを重視しています。
「実践」と「学び」をスパイラルで身に付けながら、変化に適応できるコアコンピタンシー(軸・拠り所)を持った従業員を育成します。
①仕事の基盤となる課題形成力を強化する「See-Think-Plan-Do(STPD)」の浸透
当社グループでは、すべての事業、機能において仕事をしていくうえで大事にする共通の基盤をFFメソッドと定め、展開しています。具体的には事実情報を大切にして(SEE)、深く考えて本質を見抜き(THINK)、課題を設定し(PLAN)、実行する(DO)というSTPDという業務サイクルです。新入社員から海外現法の社員までFFメソッドを身に付ける教育を行い浸透させています。
②従業員の自己成長の基盤となる+STORY(プラストーリー)展開
当社グループでは、従業員一人ひとりが「変化を成長のチャンス」と捉えて挑戦し、主体的に成長する意欲を高めることを目的に、挑戦サイクルを浸透させる自己成長支援プログラム「+STORY」を展開しています。本プログラムのひとつである「+STORY対話」では、すべての経験を自分の糧としながら自分のストーリーを積み重ねることを大切にするために、一年に一度、上長との対話を通じて経験を振り返ります。上長はこの対話を通じて価値観や考えを理解した上で、部下の+STORYをサポートし挑戦意欲を引き出します。また、従業員が自身の+STORYを紹介する社内WEBセミナー「+STORY LIVE」や「+STORYアカデミー」によって、従業員が主体的に学ぶ環境をつくっています。100人いれば100通りの+STORYが紡がれ、従業員の多様な+STORYが当社グループの成長の原動力になると考えています。
③DX人材育成強化
当社グループでは、基幹人材育成プログラムやグローバル人材育成プログラム等、多種多様な教育プログラムによる人材育成に力を入れています。
DX人材の育成は重要視しており、2023年度も引き続き注力して取り組んでおります。
当社がDXに取り組む必要性を理解し、知識武装やスキル習得を通して、成果を創出するという段階を踏むことで、一人ひとりが自らの仕事にDXを取り込むことを目指しています。基盤領域の施策としては、セルフBI初級講座を約40,000人の従業員が受講し、さらに実務適用を目的とした上級コースを250名が終了しました。また全従業員を対象にITパスポートの資格取得を奨励し、約5,000人が合格しています。
専門人材育成としては、新規ビジネスを立案する「ビジネスプランナー」や「アーキテクト」の育成のため、3か月間実課題に集中的に取り組み、学びと実践のサイクルを回すブートキャンプを実施しています。DXの実践を担うコア人材として活躍を促し、変革のスピードアップにつなげていきます。また部門全体の課題を解決するために、意欲が高い人材がIT部門に兼務することで、事業とITを行き来して活躍するハイブリッド人材の育成を進めています。
0102010_002.png
(ⅱ)富士フイルムグループならではの健康経営を推進
従業員が心身ともにいきいきと働ける健康づくりを目指し、当社グループでは、2019年に健康経営宣言を制定し、社長を「健康経営最高責任者」、人事部長を「健康経営責任者」とする推進体制を構築して、健康経営を推進しています。健康増進の取組みは、多岐にわたっています。例えば、グループ全社の従業員を対象とした健康づくりのために、生活習慣病、喫煙、がん、メンタルヘルス、長時間労働の5つの重点領域を設け、KPIを設定しています。その実現のため、健康増進の具体的な活動を推進しています。また、健康な生活習慣を身につけるために日々取り組むべき行動として富士フイルムグループ「7つの健康行動」を設定し、従業員一人ひとりに実践を促しています。
2022年4月には富士フイルムグループ健康保険組合が、従業員向けの健康診断を実施するための施設として、神奈川県横浜市のみなとみらい地区に「富士フイルムメディテラスよこはま」を開設しました。2023年6月から人間ドックサービスを、2024年1月からCT検査を開始しています。当社グループの最新の内視鏡やマンモグラフィ、CT等の医療機器、AI技術を活用した医療ITシステムを導入して従業員に高品質な健康診断サービスを提供しています。これらの健康増進の取組みが評価されて、「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人」に認定される等、当社の健康経営は社外からも高く評価いただいています。
富士フイルムグループ 健康課題におけるKPI、中期目標と実績
重点領域KPI中期目標
2025年度
実績
2022年度2023年度
生活習慣病対策BMI値25以上(比率)21%26.8%26.2%
HbA1c6.0以上(比率)6%7.9%8.6%
喫煙対策喫煙率12%18.3%17.4%
がん対策がん検診受診率(肺)100%99.3%99.3%
がん検診受診率(胃)100%80.0%83.1%
がん検診受診率(うち胃内視鏡)90%+64.1%77.5%
がん検診受診率(大腸)100%89.6%90.7%
がん検診受診率(乳)90%+80.1%84.0%
がん検診受診率(子宮)90%+67.2%71.7%

※対象:富士フイルムグループ国内従業員(胃・大腸がん検診受診率は40歳以上)
(ⅲ)多様性
~多様な従業員が活躍できるための仕組み・職場づくり~
当社グループは、2023年10月に、DE&I推進委員会を立ち上げ、「多様なストーリーを認め合う」をDE&Iのビジョンとして掲げました。一人ひとりの個性、価値観、経験を大切にし、お互いの多様性を認め合い、高め合う事で、安心して働く環境で挑戦する風土を作り、グループパーパスを実現することを目指していきます。女性社員の活躍推進、仕事と育児・介護の両立支援・男性の育児参画推進を目的として、育休明けの従業員とその上長を対象にした「仕事と育児の両立セミナー」や、従業員同士の交流の場「+STORY子育てサロン」等の施策を展開し、従業員のDE&Iへの理解を深め、多様性推進の風土醸成を目指します。
2023年度のグループ全体の基幹ポストにおける外国籍従業員比率は28.6%です。また、グループ全体で管理職に占める女性比率は17.1%です。国籍や性別を問わない登用の機会を設けることを推進し、2030年度までに基幹ポストにおける外国人比率を35%、管理職に占める女性比率をグローバルで25%まで増やす目標を設定しています。
(ⅳ)組織開発
当社グループは、従業員が会社の理念やビジョンに共感し、主体的に行動しているエンゲージメントの高い組織を維持していくことが、企業の成長に繋がると考えています。2022年より、グループ全体でのエンゲージメント状況を測るため、富士フイルムグループ全体の従業員を対象に「従業員エンゲージメント調査」を開始しました。
2023年は11月に第2回エンゲージメントサーベイを実施しました。調査の回答率は91%と高い水準であり、エンゲージメントスコア※5も80%で、「全体として良好である」という結果が得られました。
今後も調査を毎年実施し、グループ全体の課題を継続的に把握するとともに、調査結果をもとに、自組織の強みや改善課題について職場でディスカッションすることで、グループ全体の従業員エンゲージメントの向上と、従業員と組織の双方の成長の実現に繋げていきます。
※5 各設問の選択肢のうち「肯定的回答(5段階の上位2つ)」を選んだ割合。この数値が高いほど、従業員の
主体性や貢献意欲が高いことを示す。
年度回答率回答数エンゲージメントスコア
富士フイルムグループ全体
(日本含むグローバルの結果)
2023年度91%70,86280%
2022年度90%68,48580%

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