有価証券報告書-第122期(2025/04/01-2026/03/31)
[戦略] 気候関連のリスク及び機会に係る組織の事業・戦略・財務に対する影響
当社グループは気候変動リスクに対処するため、前述のように自社責任範囲と定められる製品ライフサイクルCO2排出量(スコープ1,2,3)において「2050年にネットゼロ」を目指す長期の目標を設定しております。気候変動に起因するリスクを事業リスクに融合し、気候変動対策にかかわる中期目標及び年度計画を、製品の企画・開発、生産・調達、販売等の事業中期計画と連動させることで、ビジネスを通じて目標の達成を目指しております。
また機会の観点では、顧客企業や社会におけるエネルギー・CO2削減への貢献度を高め事業成長を図ることを目指しております。創業以来各事業が育ててきたコア技術を、AI活用と事業領域を跨ぐ技術融合で“進化したコア技術群”として強化し、ワークフロー、サプライチェーンの変革によるエネルギー・CO2削減での貢献度を高め、インダストリー事業の成長と、社会に必要とされる企業となるための事業創出を進めてまいります。
<気候変動シナリオ分析の実施と結果>当社グループでは、気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合と、気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合の2つのシナリオを想定し、2030年時点で当社グループの業績に影響を及ぼす事業リスクと、気候変動における課題の解決に先手を打って対応することで創出できる事業機会を、それぞれ特定しております。
シナリオ分析を行う際の枠組みとして、気候変動シナリオ分析の対象事業分野の特定、重要な気候関連リスク及び機会の特定、気候変動に関する既存の科学的シナリオの検討、シナリオに対するリスク及び機会とその財務影響の検討と明確化、今後の対応の方針・戦略の検討のプロセスを経て実施しております。
●気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合
気候変動の「リスク」への対処
気候変動の「機会」
●気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合
気候変動の「リスク」への対処
気候変動の「機会」
「対象セグメント」
リスクと機会の「分類」
「財務影響」の定義と評価基準
「財務効果」の定義と評価基準
「時間軸」の定義と評価基準
使用した科学的シナリオ
シナリオ分析の評価時期
当社グループは気候変動リスクに対処するため、前述のように自社責任範囲と定められる製品ライフサイクルCO2排出量(スコープ1,2,3)において「2050年にネットゼロ」を目指す長期の目標を設定しております。気候変動に起因するリスクを事業リスクに融合し、気候変動対策にかかわる中期目標及び年度計画を、製品の企画・開発、生産・調達、販売等の事業中期計画と連動させることで、ビジネスを通じて目標の達成を目指しております。
また機会の観点では、顧客企業や社会におけるエネルギー・CO2削減への貢献度を高め事業成長を図ることを目指しております。創業以来各事業が育ててきたコア技術を、AI活用と事業領域を跨ぐ技術融合で“進化したコア技術群”として強化し、ワークフロー、サプライチェーンの変革によるエネルギー・CO2削減での貢献度を高め、インダストリー事業の成長と、社会に必要とされる企業となるための事業創出を進めてまいります。
<気候変動シナリオ分析の実施と結果>当社グループでは、気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合と、気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合の2つのシナリオを想定し、2030年時点で当社グループの業績に影響を及ぼす事業リスクと、気候変動における課題の解決に先手を打って対応することで創出できる事業機会を、それぞれ特定しております。
シナリオ分析を行う際の枠組みとして、気候変動シナリオ分析の対象事業分野の特定、重要な気候関連リスク及び機会の特定、気候変動に関する既存の科学的シナリオの検討、シナリオに対するリスク及び機会とその財務影響の検討と明確化、今後の対応の方針・戦略の検討のプロセスを経て実施しております。
●気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合
気候変動の「リスク」への対処
| 当社グループへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務影響 | 時間軸 | 対処 | |
| 調達・製造コストの増加 | ネットゼロ、再エネ化対応の遅れ | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 市場 評判 | 大 | 短期 | 生産・研究開発・販売拠点における再生可能エネルギー由来電力の導入 |
| 当社拠点の排出規制・化石燃料の代替化の必要性 | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 政策・法律 | 大 | 中~長期 | CO2フリー燃料・CCS等の導入検討、生産設備の電化、省エネ生産技術開発 | |
| 製品開発コストの増加 | 製品の環境性能の向上と情報開示への対応 | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 政策・法律 市場 | 大 | 短~中期 | 環境ラベル・製品規制の新基準要件への準拠、顧客調達要件への対応 |
| 製品サービスの需要変化による売上減少 | 森林資源の減少にともなう保護規制・紙需要の減少 | デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 市場 | 大 | 中~長期 | プリントチャージに依存しない収益モデルへの転換 |
気候変動の「機会」
| 当社グループへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務効果 | 時間軸 | |
| 製品サービスの需要変化による売上増加 | 商業/産業印刷サプライチェーンを変革するデジタルソリューション | プロフェッショナルプリント事業 | 製品/サービス | 大 | 短~中期 |
| 低カーボンフットプリント製品・サービスの提供、循環社会における材料種判別の高度化技術、オンデマンド生産プロセスの提供による製造工程効率化、次世代エネルギーの実装を支える品質検査技術・高耐久材料の適用拡大、半導体量産工程における安定稼働と生産性向上 | インダストリー事業 | 製品/サービス | 大 | 短~中期 | |
| 調達・製造コストの減少 | 当社拠点におけるエネルギー生産性向上(スコープ1,2削減) | インダストリー事業 | エネルギー | 小 | 短期 |
| 製品サービスの付加価値向上による売上増加 | 再生可能エネルギーによる製品生産(スコープ2削減) | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | エネルギー | 小 | 短期 |
| 循環資源を活用した製品の拡大(スコープ3) | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 | エネルギー 資源効率 | 中 | 短~中期 | |
●気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合
気候変動の「リスク」への対処
| 当社グループへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務影響 | 時間軸 | 対処 | |
| 生産能力減少による収益減 | 気候影響による天然資源の調達不安定化 | インダストリー事業 | 慢性物理 | 大 | 長期 | 特定の自然資源に依存しない製品設計と開発 |
| 大規模気候災害によるサプライチェーン分断 | デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 急性物理 | 大 | 中期 | 事業継続管理(BCM)の構築、消耗材の域別分散生産及び供給 | |
気候変動の「機会」
| 当社グループへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務効果 | 時間軸 | |
| 製品サービスの需要変化による売上増加 | 異常気象・自然災害への防災・減災に貢献する画像ソリューション、災害医療現場で画像診断を活用したヘルスケアソリューション | 画像ソリューション事業 | 製品/サービス | 小 | 中期 |
「対象セグメント」
| セグメント | インダストリー事業、デジタルワークプレイス事業、プロフェッショナルプリント事業、画像ソリューション事業 |
リスクと機会の「分類」
| 移行リスク | 政策・法律、技術、市場、評判 |
| 物理的リスク | 急性物理、慢性物理 |
| 機会 | 資源効率、エネルギー、製品/サービス、市場、レジリエンス |
「財務影響」の定義と評価基準
| 大 | 追加コスト又は利益減少 10億円以上 |
| 中 | 追加コスト又は利益減少 1億円以上~10億円未満 |
| 小 | 追加コスト又は利益減少 1億円未満 |
「財務効果」の定義と評価基準
| 大 | 利益創出 100億円以上 |
| 中 | 利益創出 10億円以上~100億円未満 |
| 小 | 利益創出 10億円未満 |
「時間軸」の定義と評価基準
| 長期 | 10年以上 |
| 中期 | 3年以上~10年未満 |
| 短期 | 1年以上~3年未満 |
使用した科学的シナリオ
| 気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合 | IPCC RCP2.6シナリオ、IEA NZE 2050シナリオ |
| 気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合 | IPCC RCP8.5シナリオ、IEA CPSシナリオ |
シナリオ分析の評価時期
| 評価時期 | 2026年3月 |