有価証券報告書-第95期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境が徐々に改善し、緩やかに回復しています。世界経済は、景気が持ち直しているものの、米国の通商政策等による影響や、中国における不動産市場の停滞に伴う景気の足踏み、地政学リスクの高まりなど、先行きの不透明感が強まっております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、2021年度よりスタートしました第5次中期5ヵ年経営実行計画の方針(KIZUNA経営の推進とKIZUNA指標の達成)に沿った重点施策を進め、コア技術・素材を中核とした事業ポートフォリオ改革や新事業の創出などによる持続可能な地球環境と社会を実現するための取り組みに注力しております。特に、事業ポートフォリオ改革においては、既存事業の収益力の回復にも努めており、ロジン誘導体・サイズ剤事業等における製造拠点の統廃合は2025年3月末をもって完了いたしました。また、ライフサイエンス分野(ヘルスケア、アグリ、コスメ)での事業創出に向け、松や微細藻類などの天然素材を活かした新規事業の展開を加速しております。
業績面では、スマートフォンの出荷台数の回復やデータセンターへの積極的投資などにより、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂やハードディスク用精密研磨剤などの販売は前年同期を上回りました。また、海外において板紙向け紙力増強剤や粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移したことも業績に寄与いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は802億36百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は10億57百万円(前年同期は営業損失26億17百万円)、経常利益は8億54百万円(前年同期は経常損失24億12百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益12億68百万円、固定資産売却益9億84百万円や当該売却益に伴う課税所得の増加による法人税等調整額3億86百万円の計上などにより26億44百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失10億42百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。また、報告セグメントに含まれないその他事業は、売上高は93百万円(前年同期比15.9%増)、セグメント利益は56百万円(同46.1%増)となりました。
機能性コーティング事業
電機・精密機器関連業界は、電子部品などの需要が回復基調で推移しています。このような環境のもと、当事業におきましては、今後の需要拡大に向けて人的・設備的な経営資源を積極的に投入している機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂は、スマートフォンやディスプレイ関連分野での需要回復が進み、販売が増加しました。
その結果、売上高は168億42百万円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は12億19百万円(同134.2%増)となりました。
製紙・環境事業
製紙業界は、中国の段ボール原紙工場の稼働が低い状況にあり、また国内においても市況の低迷が続いており、厳しい需要環境となりました。このような環境のもと、当事業におきましては、競争環境は一層厳しさを増しているものの、アジアでの需要の創出に注力している板紙向け紙力増強剤が堅調に推移したことなどにより、増益となりました。
その結果、売上高は220億41百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益は18億49百万円(同38.1%増)となりました。
粘接着・バイオマス事業
粘着・接着剤業界は、国内の自動車関連分野では一部で生産停止の影響があり、テープやシート類用途などの需要も弱含みとなりました。このような環境のもと、当事業におきましては、千葉アルコン製造株式会社の稼働率は改善傾向にありましたが、想定より機器の不具合等や修繕費も増加したことから水素化石油樹脂の収益を押し下げました。一方、ロジン系の粘着・接着剤用樹脂はアジア地域を中心に販売が堅調に推移しました。
その結果、売上高は278億円(前年同期比10.6%増)、セグメント損失は22億41百万円(前年同期はセグメント損失40億48百万円)となりました。
ファイン・エレクトロニクス事業
電子工業業界は、電子部品などの需要の回復や生成AIの需要増加に伴うデータセンターへの積極的投資が進んでおります。このような環境のもと、当事業におきましては、将来に向けて生産能力増強を進めている半導体関連先端材料のファインケミカル製品やハードディスク用精密研磨剤が大幅な増収となりました。
その結果、売上高は134億59百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント利益は8億47百万円(前年同期はセグメント損失3億93百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ31億21百万円減少し、1,222億97百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が2億1百万円、棚卸資産が5億24百万円増加した一方で、現金及び預金が21億46百万円、有形固定資産が9億12百万円減少したことによります。
負債は、支払手形及び買掛金が2億77百万円、短期借入金が1億92百万円、長期借入金が28億14百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ34億40百万円減少し、650億60百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億18百万円増加し、572億37百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億30百万円減少し、64億34百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、51億19百万円の増加となりました。これは税金等調整前当期純利益(28億67百万円)、減価償却費(57億20百万円)などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、32億43百万円の減少となりました。これは、投資有価証券の売却による収入(15億78百万円)などにより資金が増加した一方、固定資産の取得による支出(45億17百万円)などにより資金が減少した結果であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、47億4百万円の減少となりました。これは、借入金の純減少(31億75百万円)や配当金の支払額(9億52百万円)などにより資金が減少した結果であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) その他事業においては、生産をおこなっておりません。
b 受注実績
当社グループは過去の販売実績と将来の予測に基づいて見込生産方式をとっております。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は802億36百万円、営業利益は10億57百万円、経常利益は8億54百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は26億44百万円となりました。業績につきましては、スマートフォンの出荷台数の回復やデータセンターへの積極的投資などにより、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂やハードディスク用精密研磨剤などの販売は前年同期を上回りました。また、海外において板紙向け紙力増強剤や粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移したことも業績に寄与いたしました。
今後の見通しにつきましては、米国トランプ政権による主要政策見直しの影響、中国経済の先行き懸念、地政学リスクの高まりや各国の金融政策に伴う影響など国内外の経済の先行きは見通しがたい状況にあります。
当社グループにおきましては、千葉アルコン製造株式会社の状況について重要な全社課題と認識しておりますが、水素化石油樹脂「アルコン」は中長期的な成長を期待できる製品であり、社長執行役員を責任者とする「アルコン特別委員会」のもとで、販売面では高付加価値用途での拡販に向けたグローバル販売戦略の再構築を進め、生産面では短期的には稼働率の向上、中長期的には石油化学コンビナート再編を見据えた取り組みを強化していきます。
成長市場での需要増加が期待される「のばす」ミッションに位置づけた事業においては、今中計期間中に新たに生産能力増強投資をおこなっております。ハードディスク用精密研磨剤については、すでに顧客認証を取得し、量産化を進めており、電子部品の工程部材用途およびディスプレイ向け光硬化型樹脂や半導体関連市場などで使用される先端材料用のファインケミカル製品については、生産設備が完工し、今後、顧客認証取得と量産化に注力いたします。
2026年3月期の業績につきましては、売上高850億円、営業利益28億円、経常利益24億円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億円を見込んでおります。
(単位:百万円)
*EBITDA:償却前営業利益=営業利益+減価償却費+のれん償却額
(単位:百万円)
(参考)千葉アルコン製造㈱の減価償却費 (単位:百万円)
資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期的な資金需要に関しては、金融機関からの長期借入や社債の発行により調達しております。
また、グループ会社の資金調達につきましては、当社において一元管理しております。
なお、当社は格付を取得しており、本報告書提出日時点において、日本格付研究所「BBB+」となっております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持・拡大、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因および対応策につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境が徐々に改善し、緩やかに回復しています。世界経済は、景気が持ち直しているものの、米国の通商政策等による影響や、中国における不動産市場の停滞に伴う景気の足踏み、地政学リスクの高まりなど、先行きの不透明感が強まっております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、2021年度よりスタートしました第5次中期5ヵ年経営実行計画の方針(KIZUNA経営の推進とKIZUNA指標の達成)に沿った重点施策を進め、コア技術・素材を中核とした事業ポートフォリオ改革や新事業の創出などによる持続可能な地球環境と社会を実現するための取り組みに注力しております。特に、事業ポートフォリオ改革においては、既存事業の収益力の回復にも努めており、ロジン誘導体・サイズ剤事業等における製造拠点の統廃合は2025年3月末をもって完了いたしました。また、ライフサイエンス分野(ヘルスケア、アグリ、コスメ)での事業創出に向け、松や微細藻類などの天然素材を活かした新規事業の展開を加速しております。
業績面では、スマートフォンの出荷台数の回復やデータセンターへの積極的投資などにより、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂やハードディスク用精密研磨剤などの販売は前年同期を上回りました。また、海外において板紙向け紙力増強剤や粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移したことも業績に寄与いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は802億36百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は10億57百万円(前年同期は営業損失26億17百万円)、経常利益は8億54百万円(前年同期は経常損失24億12百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益12億68百万円、固定資産売却益9億84百万円や当該売却益に伴う課税所得の増加による法人税等調整額3億86百万円の計上などにより26億44百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失10億42百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。また、報告セグメントに含まれないその他事業は、売上高は93百万円(前年同期比15.9%増)、セグメント利益は56百万円(同46.1%増)となりました。
機能性コーティング事業
電機・精密機器関連業界は、電子部品などの需要が回復基調で推移しています。このような環境のもと、当事業におきましては、今後の需要拡大に向けて人的・設備的な経営資源を積極的に投入している機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂は、スマートフォンやディスプレイ関連分野での需要回復が進み、販売が増加しました。
その結果、売上高は168億42百万円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は12億19百万円(同134.2%増)となりました。
製紙・環境事業
製紙業界は、中国の段ボール原紙工場の稼働が低い状況にあり、また国内においても市況の低迷が続いており、厳しい需要環境となりました。このような環境のもと、当事業におきましては、競争環境は一層厳しさを増しているものの、アジアでの需要の創出に注力している板紙向け紙力増強剤が堅調に推移したことなどにより、増益となりました。
その結果、売上高は220億41百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益は18億49百万円(同38.1%増)となりました。
粘接着・バイオマス事業
粘着・接着剤業界は、国内の自動車関連分野では一部で生産停止の影響があり、テープやシート類用途などの需要も弱含みとなりました。このような環境のもと、当事業におきましては、千葉アルコン製造株式会社の稼働率は改善傾向にありましたが、想定より機器の不具合等や修繕費も増加したことから水素化石油樹脂の収益を押し下げました。一方、ロジン系の粘着・接着剤用樹脂はアジア地域を中心に販売が堅調に推移しました。
その結果、売上高は278億円(前年同期比10.6%増)、セグメント損失は22億41百万円(前年同期はセグメント損失40億48百万円)となりました。
ファイン・エレクトロニクス事業
電子工業業界は、電子部品などの需要の回復や生成AIの需要増加に伴うデータセンターへの積極的投資が進んでおります。このような環境のもと、当事業におきましては、将来に向けて生産能力増強を進めている半導体関連先端材料のファインケミカル製品やハードディスク用精密研磨剤が大幅な増収となりました。
その結果、売上高は134億59百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント利益は8億47百万円(前年同期はセグメント損失3億93百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ31億21百万円減少し、1,222億97百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が2億1百万円、棚卸資産が5億24百万円増加した一方で、現金及び預金が21億46百万円、有形固定資産が9億12百万円減少したことによります。
負債は、支払手形及び買掛金が2億77百万円、短期借入金が1億92百万円、長期借入金が28億14百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ34億40百万円減少し、650億60百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億18百万円増加し、572億37百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億30百万円減少し、64億34百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、51億19百万円の増加となりました。これは税金等調整前当期純利益(28億67百万円)、減価償却費(57億20百万円)などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、32億43百万円の減少となりました。これは、投資有価証券の売却による収入(15億78百万円)などにより資金が増加した一方、固定資産の取得による支出(45億17百万円)などにより資金が減少した結果であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、47億4百万円の減少となりました。これは、借入金の純減少(31億75百万円)や配当金の支払額(9億52百万円)などにより資金が減少した結果であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 数量(トン) | 前年同期比(%) |
| 機能性コーティング事業 | 16,107 | +8.3 |
| 製紙・環境事業 | 221,127 | +0.2 |
| 粘接着・バイオマス事業 | 84,932 | +11.0 |
| ファイン・エレクトロニクス事業 | 12,807 | +43.9 |
| 合計 | 334,973 | +4.4 |
(注) その他事業においては、生産をおこなっておりません。
b 受注実績
当社グループは過去の販売実績と将来の予測に基づいて見込生産方式をとっております。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 機能性コーティング事業 | 16,842 | +12.8 |
| 製紙・環境事業 | 22,041 | +4.4 |
| 粘接着・バイオマス事業 | 27,800 | +10.6 |
| ファイン・エレクトロニクス事業 | 13,459 | +22.9 |
| その他事業 | 93 | +15.9 |
| 合計 | 80,236 | +11.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は802億36百万円、営業利益は10億57百万円、経常利益は8億54百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は26億44百万円となりました。業績につきましては、スマートフォンの出荷台数の回復やデータセンターへの積極的投資などにより、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂やハードディスク用精密研磨剤などの販売は前年同期を上回りました。また、海外において板紙向け紙力増強剤や粘着・接着剤用樹脂の販売が堅調に推移したことも業績に寄与いたしました。
今後の見通しにつきましては、米国トランプ政権による主要政策見直しの影響、中国経済の先行き懸念、地政学リスクの高まりや各国の金融政策に伴う影響など国内外の経済の先行きは見通しがたい状況にあります。
当社グループにおきましては、千葉アルコン製造株式会社の状況について重要な全社課題と認識しておりますが、水素化石油樹脂「アルコン」は中長期的な成長を期待できる製品であり、社長執行役員を責任者とする「アルコン特別委員会」のもとで、販売面では高付加価値用途での拡販に向けたグローバル販売戦略の再構築を進め、生産面では短期的には稼働率の向上、中長期的には石油化学コンビナート再編を見据えた取り組みを強化していきます。
成長市場での需要増加が期待される「のばす」ミッションに位置づけた事業においては、今中計期間中に新たに生産能力増強投資をおこなっております。ハードディスク用精密研磨剤については、すでに顧客認証を取得し、量産化を進めており、電子部品の工程部材用途およびディスプレイ向け光硬化型樹脂や半導体関連市場などで使用される先端材料用のファインケミカル製品については、生産設備が完工し、今後、顧客認証取得と量産化に注力いたします。
2026年3月期の業績につきましては、売上高850億円、営業利益28億円、経常利益24億円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億円を見込んでおります。
(単位:百万円)
| 2024年度 (実績) | 2025年度 (予想) | 2025年度 (修正中計目標) | |
| 売上高 | 80,236 | 85,000 | 90,000 |
| 営業利益 | 1,057 | 2,800 | 3,500 |
| 経常利益 | 854 | 2,400 | 3,000 |
| 当期純利益 | 2,644 | 1,800 | 2,100 |
| 営業利益率(%) | 1.3 | 3.3 | 3.9 |
| EBITDA*(%) | 6,776 8.4% | 8,300 9.8% | 8,700 9.7% |
| ROE(%) | 4.6 | 3.0 | 3.6 |
| 税引前ROIC(%) | 1.4 | 3.3 | 4.0 |
*EBITDA:償却前営業利益=営業利益+減価償却費+のれん償却額
(単位:百万円)
| 2024年度 (実績) | 2025年度 (予想) | 2025年度 (修正中計目標) | ||
| 機能性コーティング事業 | 売上高 | 16,842 | 18,500 | 20,000 |
| セグメント利益 | 1,219 | 1,600 | 1,600 | |
| 製紙・環境事業 | 売上高 | 22,041 | 22,400 | 23,500 |
| セグメント利益 | 1,849 | 1,600 | 1,600 | |
| 粘接着・バイオマス事業 | 売上高 | 27,800 | 29,000 | 30,500 |
| セグメント利益 | △2,241 | △700 | 400 | |
| ファイン・エレクトロニクス事業 | 売上高 | 13,459 | 15,000 | 15,500 |
| セグメント利益 | 847 | 1,000 | 700 | |
(参考)千葉アルコン製造㈱の減価償却費 (単位:百万円)
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 (予想) | 2026年度 (予想) | |
| 減価償却費(百万円) | 1,043 | 2,315 | 1,954 | 約1,600 | 約1,400 |
資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期的な資金需要に関しては、金融機関からの長期借入や社債の発行により調達しております。
また、グループ会社の資金調達につきましては、当社において一元管理しております。
なお、当社は格付を取得しており、本報告書提出日時点において、日本格付研究所「BBB+」となっております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持・拡大、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因および対応策につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。