訂正有価証券報告書-第57期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/11/25 12:00
【資料】
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【項目】
123項目

業績等の概要

(1)当期の概況
当連結会計年度における日本経済は、日銀の金融緩和策や財政政策を契機に、円高是正・株高傾向により、企業収益の改善が進み、個人消費も底堅く推移し、景気は穏やかな回復基調にありました。一方、世界経済は、アジア地域など新興国においては金融引き締め等のインフレ抑制策により経済成長率の低下がみられるものの、米国経済は堅調な個人消費や輸出拡大に支えられ、引き続き経済成長を続け、欧州経済も政府債務問題から回復の兆しを見せています。
このような状況のもと、当社グループは拡大するアジアでの需要に応えるため、タイ・中国での生産能力の増強を進めるとともに、国内外での積極的な販売を推進し、品質や生産効率向上の他、新規製品の開発に努めました。また、一部子会社の売却も進め、強固な事業基盤構築に努めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、293億27百万円(前連結会計年度比7.2%増、19億72百万円増)となりました。営業利益は35億39百万円(同9.8%増、3億15百万円増)、経常利益は35億86百万円(同11.0%増、3億54百万円増)、当期純利益は22億58百万円(同18.6%増、3億54百万円増)と増益になりました。
当社グループの報告セグメントの業績は、次のとおりです。
(ライフサイエンス事業)
ライフサイエンス事業の業績は、外部顧客に対する売上高が200億90百万円(前連結会計年度比6.9%増、13億4百万円増)、営業利益は23億13百万円(同5.4%減、1億32百万円減)となりました。
国内においては、リンゴ酸、クエン酸をはじめとした果実酸類の拡販、工業向け製品の販売増、および主要原料価格上昇に対応した販売価格改定に努めた結果、売上高は前連結会計年度を上回りました。また、海外においては、中国の連結子会社である青島扶桑精製加工有限公司の中国国内での販売が堅調だったことに加え、円安効果も加わり、円換算後の売上高は増加しました。一方、営業利益については原料価格の上昇や輸入仕入価格の円安による影響を販売価格に十分に転嫁しきれず、収益を押し下げる要因となりました。これらの結果、ライフサイエンス事業全体では増収減益となりました。
(電子材料および機能性化学品事業)
電子材料および機能性化学品事業全体の業績は、外部顧客に対する売上高が92億37百万円(前連結会計年度比7.8%増、6億67百万円増)、営業利益は19億49百万円(同27.2%増、4億16百万円増)となりました。
主力製品である超高純度コロイダルシリカ関連では、ナノパウダー等の新製品の販売や輸出における円安効果などの増加要因、またパソコン需要の減少は続いたものの、スマートフォンやタブレット等の旺盛な需要に牽引された半導体市場の安定した成長により、当社製品の出荷は堅調に推移しました。これらの結果、電子材料および機能性化学品事業全体では増収増益となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益により取得した資金を長期借入金の返済に充てた結果、前連結会計年度末に比べ13億63百万円減少し、32億42百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は、前連結会計年度に比べ6億93百万円減少し、35億73百万円(前連結会計年度は42億66百万円の取得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益および減価償却費による収入によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ17億2百万円増加し、20億24百万円(前連結会計年度は3億22百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ5億89百万円減少し、30億47百万円(前連結会計年度は36億37百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済を行ったためです。