有価証券報告書-第131期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
当社グループは、2022年度を最終年度とする中期経営ビジョン「2022年 住友理工グループVision(2022V)」に基づき「自動車」「インフラ・住環境」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4分野に注力し、また、「事業環境が大きな変革期を迎える中で、着実な成長と体質強化を目指す」をVisionのテーマとして、以下の内容を遂行していきます。
<経営戦略>「新事業・新規顧客創出」
① 新事業創出
② グローバル拡販
「モノづくり革新」
① 競争を勝ち抜く強い現場づくり(SRIM 22 Act)
② 技術革新(環境技術)・世界No.1品質
「グローバル経営基盤強化」
① グローバル人材力強化
② グローバルインフラ強化
これらの取り組みにより、「人・社会・地球の安全・快適・環境に貢献する企業」を目指すべき姿として“Global Excellent Manufacturing Company”の実現を追求し続けます。2022年度の財務目標としては、売上高5,300億円、営業利益率5%を掲げています。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境においては、中国や欧州などで景気減速への懸念が高まっていることに加え、米中貿易摩擦や英国のEU離脱が予断を許さない状況となっていることから、世界経済の先行きに対する不透明感が増しています。当社グループの主要取引先である自動車業界では、米国自動車販売の減速が懸念されるほか、中国自動車市場についても成長の鈍化が見込まれます。
当社グループにおきましては、近年の収益力低下を真摯に受け止め、早期の収益力回復に取り組みます。
[自動車用品部門]
当会計年度においては、事業計画の遅れを受け、欧州など海外子会社のれん等の減損損失を計上しました。当社グループとしましては、買収した子会社の持つ海外自動車メーカー向けの顧客ネットワークなどを活用し、海外自動車メーカーに対しての拡販活動をはじめ、買収した子会社の生産拠点を活用することで日系自動車メーカー向けの受注をさらに拡大させるなど、グローバルでの成果を着実にあげており、これらグローバル拡販に加え、生産性改善、原価低減を実行し、今後も業績改善に努めます。
自動車業界においては、CASE「C:コネクテッド(つながる)」「A:オートノマス(自動運転)」「S:シェアリング(共同所有)」「E:エレクトリシティー(電動化)」のもとに技術革新が生まれています。世界各国で厳しい環境規制や新エネルギー車の導入目標が設定され、EV(電気自動車)シフトが進んでいます。
このようなCASEやEVをはじめとする電動車の急速な普及に伴い、新たなビジネスチャンスが到来するものと考えています。当社グループとしましては、長年培ってきた「高分子材料技術」「総合評価技術」をもとに、防振ゴム開発で積み重ねてきた振動騒音制御技術や、ホース開発で磨きをかけてきた流体搬送技術を駆使し、車室における居心地の良い空間づくりに貢献するなど、これからの自動車に新たな快適性を提供する製品の創出と開発を進めます。
また、EV向け製品だけでなく、「究極のエコカー」と言われる燃料電池自動車(FCV)向けの基幹部品をすでに供給しているほか、体圧を検知する「スマートラバー(SR)センサ」を自動車のシートに埋め込んだ新製品の開発を、2016年に設置した自動車新商品開発センターが主体となって進めています。これは、呼吸や心拍などの生体情報(バイタルデータ)によってドライバーの異変を検知し、危険を回避させるなど乗員状態検知機能の実用化を目指すもので、来たる自動運転時代を見据えた新たな挑戦と位置付けています。加えて、次世代の先進車両向け製品の開発強化と戦略的拡販を加速するため、今年4月に「NEVデバイス事業部」を新設し、組織の改編を推し進めています。
さらに、これからの自動車事業をグローバルかつ、よりスピーディに運営するため、昨年6月に自動車関連の各事業本部を統合する「自動車事業統合本部」を設置し、事業部間の連携強化を進めています。自動車用防振ゴム事業については、機動的な運営と適正な規模での管理を行うため「防振事業部」を地域ごとに「日本・アジア事業部」「中国事業部」「米州事業部」「欧州事業部」へと再編しました。特に欧州事業部ではグローバル拡販の推進を、米州事業部では北米・中南米拠点での生産性の改善に引き続き努めます。
世界最大の自動車市場である中国は、当社グループにとっても最重要エリアの一つです。同国内12の生産・開発拠点、そして今年4月に新設した中国自動車営業本部が一体となって、中国系自動車メーカーを中心に、上海モーターショーへの出展などを契機に、同国内に拠点を持つ全ての自動車メーカーに向けて拡販活動を強力に進めます。
加えて、各事業部の調達機能を「グローバル調達本部」に集約し、グローバルネットワークと調達活動の強化を図ることにより、グローバルでの原価低減活動を推し進め、収益改善に努めます。
当社グループは、快適な車室内空間を提供する自動車用防振ゴムのトップメーカーとして、自動車を利用する全ての人々にとって快適な車とは何かを考え、これまで以上に、高付加価値の製品の開発・販売に努めます。
[一般産業用品部門]
一般産業用品部門では、昨年7月に産業用ホース事業において、製造・販売子会社である株式会社住理工ホーステックス(京都府綾部市)と、同ホースのアセンブリ加工・国内販売子会社、住理工ホース販売株式会社(愛知県小牧市)を統合し、住友理工ホーステックス株式会社(本社:京都府綾部市)に商号を変更しました。この統合により、グループの経営資源を集約し、意思決定の迅速化、事業の効率化による収益力の向上と事業基盤の強化を図ります。加えて、製販一体化により、多様化するニーズに即応できる体制の構築を進めます。また、インフラ需要の旺盛な中国・インドでの拡販のみならず、欧州市場での認知度の向上を図るため、ハノーバーメッセなどの展示会にも積極的に出展しています。
化工品事業では、北米での鉄道車両用防振ゴムの拡販、住宅用制震ダンパーの販促強化、ロボット安全センサの開発促進に努めます。
[新規事業部門]
新規事業部門では、IoT化技術開発推進、センサ、アクチュエータ新商品の開発効率および製法開発を含めた開発スピード向上のため、昨年9月に「IoTデバイスセンター」を新設しました。今年3月には心拍や呼吸など生体情報を同時に計測できる診断用機器である「体動センサ」を開発、圧電ゴム技術を応用したバイタルセンシング機器として、世界で初めて実用化しました。今後は、医療分野のほか、介護や健康、スポーツなど幅広い分野での活用が期待されます。この体動センサについては、研究開発者向けにモニター販売を開始しており、医療機関や研究開発機関、介護施設や企業などへの提供を通じて、ヘルスケア分野での新たな商品開発に繋げ、人々の暮らしへのさらなる貢献を目指します。
このような中、当社グループは、「事業環境が大きな変革期を迎える中で、着実な成長と体質強化を目指す」をテーマに中期経営ビジョン「2022年 住友理工グループVision」(2022V)のもと、「新事業・新規顧客創出」「モノづくり革新」「グローバル経営基盤強化」を経営戦略の柱として、引き続き企業価値向上に取り組みます。
私たちは、住友事業精神が謳う「信用確実」「不趨浮利(ふすうふり)」を忠実に守りながら、世界中で必要とされる“Global Excellent Manufacturing Company”への飛躍を目指し、進化を続けてまいります。皆様におかれましては、当社グループの企業活動についての一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
(1) 経営方針・経営戦略等
当社グループは、2022年度を最終年度とする中期経営ビジョン「2022年 住友理工グループVision(2022V)」に基づき「自動車」「インフラ・住環境」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4分野に注力し、また、「事業環境が大きな変革期を迎える中で、着実な成長と体質強化を目指す」をVisionのテーマとして、以下の内容を遂行していきます。
<経営戦略>「新事業・新規顧客創出」
① 新事業創出
② グローバル拡販
「モノづくり革新」
① 競争を勝ち抜く強い現場づくり(SRIM 22 Act)
② 技術革新(環境技術)・世界No.1品質
「グローバル経営基盤強化」
① グローバル人材力強化
② グローバルインフラ強化
これらの取り組みにより、「人・社会・地球の安全・快適・環境に貢献する企業」を目指すべき姿として“Global Excellent Manufacturing Company”の実現を追求し続けます。2022年度の財務目標としては、売上高5,300億円、営業利益率5%を掲げています。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境においては、中国や欧州などで景気減速への懸念が高まっていることに加え、米中貿易摩擦や英国のEU離脱が予断を許さない状況となっていることから、世界経済の先行きに対する不透明感が増しています。当社グループの主要取引先である自動車業界では、米国自動車販売の減速が懸念されるほか、中国自動車市場についても成長の鈍化が見込まれます。
当社グループにおきましては、近年の収益力低下を真摯に受け止め、早期の収益力回復に取り組みます。
[自動車用品部門]
当会計年度においては、事業計画の遅れを受け、欧州など海外子会社のれん等の減損損失を計上しました。当社グループとしましては、買収した子会社の持つ海外自動車メーカー向けの顧客ネットワークなどを活用し、海外自動車メーカーに対しての拡販活動をはじめ、買収した子会社の生産拠点を活用することで日系自動車メーカー向けの受注をさらに拡大させるなど、グローバルでの成果を着実にあげており、これらグローバル拡販に加え、生産性改善、原価低減を実行し、今後も業績改善に努めます。
自動車業界においては、CASE「C:コネクテッド(つながる)」「A:オートノマス(自動運転)」「S:シェアリング(共同所有)」「E:エレクトリシティー(電動化)」のもとに技術革新が生まれています。世界各国で厳しい環境規制や新エネルギー車の導入目標が設定され、EV(電気自動車)シフトが進んでいます。
このようなCASEやEVをはじめとする電動車の急速な普及に伴い、新たなビジネスチャンスが到来するものと考えています。当社グループとしましては、長年培ってきた「高分子材料技術」「総合評価技術」をもとに、防振ゴム開発で積み重ねてきた振動騒音制御技術や、ホース開発で磨きをかけてきた流体搬送技術を駆使し、車室における居心地の良い空間づくりに貢献するなど、これからの自動車に新たな快適性を提供する製品の創出と開発を進めます。
また、EV向け製品だけでなく、「究極のエコカー」と言われる燃料電池自動車(FCV)向けの基幹部品をすでに供給しているほか、体圧を検知する「スマートラバー(SR)センサ」を自動車のシートに埋め込んだ新製品の開発を、2016年に設置した自動車新商品開発センターが主体となって進めています。これは、呼吸や心拍などの生体情報(バイタルデータ)によってドライバーの異変を検知し、危険を回避させるなど乗員状態検知機能の実用化を目指すもので、来たる自動運転時代を見据えた新たな挑戦と位置付けています。加えて、次世代の先進車両向け製品の開発強化と戦略的拡販を加速するため、今年4月に「NEVデバイス事業部」を新設し、組織の改編を推し進めています。
さらに、これからの自動車事業をグローバルかつ、よりスピーディに運営するため、昨年6月に自動車関連の各事業本部を統合する「自動車事業統合本部」を設置し、事業部間の連携強化を進めています。自動車用防振ゴム事業については、機動的な運営と適正な規模での管理を行うため「防振事業部」を地域ごとに「日本・アジア事業部」「中国事業部」「米州事業部」「欧州事業部」へと再編しました。特に欧州事業部ではグローバル拡販の推進を、米州事業部では北米・中南米拠点での生産性の改善に引き続き努めます。
世界最大の自動車市場である中国は、当社グループにとっても最重要エリアの一つです。同国内12の生産・開発拠点、そして今年4月に新設した中国自動車営業本部が一体となって、中国系自動車メーカーを中心に、上海モーターショーへの出展などを契機に、同国内に拠点を持つ全ての自動車メーカーに向けて拡販活動を強力に進めます。
加えて、各事業部の調達機能を「グローバル調達本部」に集約し、グローバルネットワークと調達活動の強化を図ることにより、グローバルでの原価低減活動を推し進め、収益改善に努めます。
当社グループは、快適な車室内空間を提供する自動車用防振ゴムのトップメーカーとして、自動車を利用する全ての人々にとって快適な車とは何かを考え、これまで以上に、高付加価値の製品の開発・販売に努めます。
[一般産業用品部門]
一般産業用品部門では、昨年7月に産業用ホース事業において、製造・販売子会社である株式会社住理工ホーステックス(京都府綾部市)と、同ホースのアセンブリ加工・国内販売子会社、住理工ホース販売株式会社(愛知県小牧市)を統合し、住友理工ホーステックス株式会社(本社:京都府綾部市)に商号を変更しました。この統合により、グループの経営資源を集約し、意思決定の迅速化、事業の効率化による収益力の向上と事業基盤の強化を図ります。加えて、製販一体化により、多様化するニーズに即応できる体制の構築を進めます。また、インフラ需要の旺盛な中国・インドでの拡販のみならず、欧州市場での認知度の向上を図るため、ハノーバーメッセなどの展示会にも積極的に出展しています。
化工品事業では、北米での鉄道車両用防振ゴムの拡販、住宅用制震ダンパーの販促強化、ロボット安全センサの開発促進に努めます。
[新規事業部門]
新規事業部門では、IoT化技術開発推進、センサ、アクチュエータ新商品の開発効率および製法開発を含めた開発スピード向上のため、昨年9月に「IoTデバイスセンター」を新設しました。今年3月には心拍や呼吸など生体情報を同時に計測できる診断用機器である「体動センサ」を開発、圧電ゴム技術を応用したバイタルセンシング機器として、世界で初めて実用化しました。今後は、医療分野のほか、介護や健康、スポーツなど幅広い分野での活用が期待されます。この体動センサについては、研究開発者向けにモニター販売を開始しており、医療機関や研究開発機関、介護施設や企業などへの提供を通じて、ヘルスケア分野での新たな商品開発に繋げ、人々の暮らしへのさらなる貢献を目指します。
このような中、当社グループは、「事業環境が大きな変革期を迎える中で、着実な成長と体質強化を目指す」をテーマに中期経営ビジョン「2022年 住友理工グループVision」(2022V)のもと、「新事業・新規顧客創出」「モノづくり革新」「グローバル経営基盤強化」を経営戦略の柱として、引き続き企業価値向上に取り組みます。
私たちは、住友事業精神が謳う「信用確実」「不趨浮利(ふすうふり)」を忠実に守りながら、世界中で必要とされる“Global Excellent Manufacturing Company”への飛躍を目指し、進化を続けてまいります。皆様におかれましては、当社グループの企業活動についての一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。