有価証券報告書-第66期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 10:37
【資料】
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【項目】
114項目

研究開発活動

当企業集団における研究開発活動は、当社が行っております。シーリングシステム&フォームエンジニアリングの専門メーカーとして、先端技術の開発や設計ノウハウの集積を行うとともに、既存分野にとらわれず幅広い技術開発に取り組んでおります。当連結会計年度は、これまで各本部体制であった自動車関連と一般産業資材関連の開発部署を同一本部へ統合し、これにより相互間の技術・ノウハウ・人的資源の共有化・活用化・活性化を進め、スピーディーな業務展開をはかっております。
当連結会計年度における当社が支出した研究開発費の総額は5億48百万円であり、各セグメントの研究開発活動状況は次のとおりであります。
当連結会計年度中の主な研究開発活動
(1) 自動車用部品事業
自動車市場では、軽量化、防音性向上、環境対応の技術に重点を置いたシール材の開発に注力しております。厳しいグローバル受注競争に打ち勝つため、シール設計・材料開発・工程開発の各方面で従来の活動の枠を越えた開発を鋭意進めております。
① 軽量化技術の開発
自動車の燃費向上を目的とした部品軽量化要請に対し、世界最小断面(当社調査)によるドアアウターシールや、内在する芯材を軽量化したドアインナーシール、微発泡化を進めているグラスランチャンネルなどに加え、保持部品を金属から樹脂に材料置換してそこにシール材を複合保持させるインテグレーション部品など、ドラスティックな設計変革も加えながら開発を進めております。
② 防音性向上技術の開発
現在展開中であるドアホールシールの防音性能向上については、昨年、新規開発をした高性能仕様品を上市に向けて準備進行中です。また、他の既存製品への活用およびドア部以外への展開拡大を図るべく、関連ベンチマーク活動の充実化および発泡技術の深耕や異種材料との複合化などの研究を継続実施しております。
③ 環境対応技術の開発
グラスランチャンネルなどの材料の樹脂化や、省エネルギーで加工できる材料開発が着実に進んでいます。加えて、生産設備の仕様やその最適条件追求から達成した製造ライン短縮による省エネ、材料ロス低減も成果を上げております。今後も環境にやさしいモノづくりを追求してまいります。
これら自動車用部品事業に係る研究開発費の金額は、4億19百万円であります。
(2) 一般産業資材事業
住宅市場では耐久性向上および機能性向上させたシール材開発に、土木市場では大規模地震を視野に入れた補修事業対応にそれぞれ重点をおく製品開発に注力しております。具体的には、まず住宅関連では、得意先の住宅ライフサイクルコスト低減の動向に応えて、30年耐久 樹脂シール材の開発・量産化を達成しております。また、新たな押出成形防火シール材も開発完了して採用展開中で、加えて防振性を有した材料開発も完了しており、棟当り単価アップに向けた開発活動を確実に進めております。
一方土木関連では、下水道補強事業に対応して、耐震性を付与したジョイント材の自社ブランド品を開発完了しております。今後、販売PR活動を展開してまいります。
これら一般産業資材事業に係る研究開発費の金額は、1億28百万円であります。