有価証券報告書-第96期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2021年3月30日現在において判断したもの
です。
(1)経営の基本方針
当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念としてのグループビジョン“Look Beyond” を定めています。このグループビジョンにおいて、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちの使命」を掲げています。
[私たちの使命]
“AGC、いつも世界の大事な一部”
~独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~
また、グループビジョン“Look Beyond” では、以下のとおり、グループ全体で共有すべき最も重要な価値観及びグループメンバーが世代を超えて受け継ぎ、実践していく基本精神(スピリット)を掲げています。
[私たちの価値観]
「イノベーション&オペレーショナル・エクセレンス(革新と卓越)」、
「ダイバーシティ(多様性)」、「エンバイロンメント(環境)」、「インテグリティ(誠実)」
[私たちのスピリット]
“易きになじまず難きにつく”
(2)新経営方針AGC plus 2.0及び新長期経営戦略「2030年のありたい姿」について
当社グループは、新経営方針AGC plus 2.0及び長期経営戦略「2030年のありたい姿」を以下の通り定めました。
新経営方針AGC plus 2.0
新長期経営戦略 2030年のありたい姿
「2030年のありたい姿」実現のために、コア事業と戦略事業を両輪として、最適な事業ポートフォリオへの転換を図り、継続的に経済的・社会的価値を創出することを目指します。
建築用ガラス、自動車用ガラス、ディスプレイ、基礎化学品、フッ素化学品などのコア事業においては、各事業の競争力を高め、強固で長期安定的な収益基盤を構築します。
また高成長分野であるエレクトロニクス、ライフサイエンス、モビリティの戦略事業においては、自社の強みを活かし、当社グループの将来の柱となる高収益事業を創出・拡大します。
この戦略に基づき各種施策を実施することで、以下の財務目標達成を目指します。
*過去最高益: 2010年度 営業利益2,292億円
また財務目標の達成に加えて、「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立が求められる中、当社グループが直面する重要機会と重要リスクを踏まえ、あらゆる事業活動においてサステナビリティ目標に取り組み、以下5つの社会課題解決に貢献します。
■持続可能な地球環境の実現
■安全・快適な都市インフラの実現
■安心・健康な暮らしの実現
■健全・安心な社会の維持
■公正・安全な働く場所の創出
(3)新中期経営計画AGC plus-2023について
当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」を確実に実現するため、新たな中期経営計画AGC plus-2023を策定しました。その経営財務目標と主要戦略は以下の通りです。
<経営財務目標>
<事業セグメント別業績イメージ>(単位:億円)
<主要戦略>
①“両利きの経営”の追求
<各事業の方向性>当社グループは、経営方針 AGC plusを2015年2月に策定して以来、コア事業の深化と戦略事業の探索を実現する「両利きの経営」を実践しています。AGC plus-2023における各事業の主要課題と方向性は以下の通りです。

AGC plus-2023では、両利きの経営を更に追求し、戦略事業領域においては成長を加速させるとともに、エネルギー関連など新たな事業領域を探索し、2023年に戦略事業の売上高3,000億円、営業利益700億円を目指します。
一方、建築用ガラス・自動車用ガラスにおいては、需要に見合った生産体制へのシフト、高効率設備投入による生産集約や人員削減、減価償却費の8割以下までの投資縮減など、2023年までに両事業において固定費を中心として150億円削減します(2019年比)。また建築用ガラスについては、業界リーダーとして業界再編も視野に入れた構造改革をスピード感を持って実施するため、CFOをトップとする構造改革プロジェクトを発足しました。
<投資資源配分及び資産効率向上への取組み>投資資源配分については、戦略事業をはじめとする成長事業への投資を強化し、本中計期間において全社投資金額の33%に相当する2,000億円を戦略事業に投じる予定です。また、全社投資金額におけるガラス3事業(建築用ガラス、自動車用ガラス、ディスプレイ)への投資割合を、前中計期間の52%から33%まで削減します。

これらの取組みにより、全ての事業の資産効率を改善し、事業ポートフォリオ変革を行うことで、2023年に全社ROCE(営業資産利益率)7.5%、EBITDA3,440億円を目指します。

<株主還元方針の変更及びキャッシュフロー計画>中長期的な財務健全性を維持しつつ、成長事業への投資機会を確保するため、以下の通り株主還元方針を変更することとしました。

以上の事業計画、投資計画、株主還元方針によるAGC plus-2023におけるキャッシュフロー計画は以下の通りです。

財務健全性の確保を前提とした上で、創出したキャッシュを資産効率の高い事業や成長事業に重点配分することにより、成長を実現します。
②サステナビリティ経営の推進
当社グループは創業以来、お客様との信頼関係を礎として、長期視点による研究開発と事業化のチャレンジによって、時代の要請に応えて社会課題の解決に取り組んできました。 これからも独自の素材・ソリューションの力で、私たちの使命である“AGC、いつも世界の大事な一部”を果たし続け、地球・社会のサステナビリティ実現に貢献します。
当社グループは、2014年、2020年に年間CO2排出量の6倍を省エネ・創エネ製品で削減することを目標に設定しました。事業活動におけるCO2排出量削減と、省エネガラスや環境対応型次世代低GWP冷媒など省エネ・創エネ製品の普及、販売拡大に取り組んできた結果、その目標を概ね達成しました。
今般、持続可能な地球環境の実現に向け、2050年カーボン・ネットゼロを目指し、そのマイルストーンとして、2030年GHG(温室効果ガス)排出量30%削減、GHG排出量の売上高原単位*50%削減を目標に設定しました。
(*GHG排出量売上高原単位=GHG排出量/売上高)
この目標達成に向け、当社のガラス溶解プロセスにおいて、エネルギー効率の高い酸素燃焼方式や燃料使用削減につながる溶解用電気ブースターの導入を推進するとともに、今後は溶解熱源の電化を加速します。また高性能省エネガラスや燃料電池膜用フッ素系電解質ポリマーなどの供給を通じて、世の中のネットゼロ実現にも貢献していきます。
③DXの加速による競争力の強化
AGCはこれまで、開発・製造、営業・マーケティング、物流などの領域でデジタル技術を活用し、ビジネスプロセスの変革に取り組んできました。また、これらを支える専門性の高い業務知識と高度なデータ解析スキルを併せ持つ「二刀流」デジタル人財の育成にも注力しています。独自の育成プログラムを活用し、データサイエンティストを2020年末までに1,600名、データサイエンスを用いて自部門の課題を解決可能な上級人財40名を育成しました。2025年までにデータサイエンティスト5,000名、上級人材100名を育成予定です。
今後は、これまでの取組みを深化・複合化させるとともに、DXによるAGCグループのビジネスモデル変革に取り組みます。これにより競争優位性を築き、お客様と社会に新たな付加価値を提供します。
AGCグループは、新中期経営計画AGC plus-2023で掲げた戦略の実行による経営財務目標の達成及びサステナビリティ経営の推進により、世の中、お客様・取引先様、従業員、投資家の皆様、将来世代など全てのステークホルダーに様々な価値をプラスします。
です。
(1)経営の基本方針
当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念としてのグループビジョン“Look Beyond” を定めています。このグループビジョンにおいて、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちの使命」を掲げています。
[私たちの使命]
“AGC、いつも世界の大事な一部”
~独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~
また、グループビジョン“Look Beyond” では、以下のとおり、グループ全体で共有すべき最も重要な価値観及びグループメンバーが世代を超えて受け継ぎ、実践していく基本精神(スピリット)を掲げています。
[私たちの価値観]
「イノベーション&オペレーショナル・エクセレンス(革新と卓越)」、
「ダイバーシティ(多様性)」、「エンバイロンメント(環境)」、「インテグリティ(誠実)」
[私たちのスピリット]
“易きになじまず難きにつく”
(2)新経営方針AGC plus 2.0及び新長期経営戦略「2030年のありたい姿」について
当社グループは、新経営方針AGC plus 2.0及び長期経営戦略「2030年のありたい姿」を以下の通り定めました。
新経営方針AGC plus 2.0
新長期経営戦略 2030年のありたい姿
「2030年のありたい姿」実現のために、コア事業と戦略事業を両輪として、最適な事業ポートフォリオへの転換を図り、継続的に経済的・社会的価値を創出することを目指します。建築用ガラス、自動車用ガラス、ディスプレイ、基礎化学品、フッ素化学品などのコア事業においては、各事業の競争力を高め、強固で長期安定的な収益基盤を構築します。
また高成長分野であるエレクトロニクス、ライフサイエンス、モビリティの戦略事業においては、自社の強みを活かし、当社グループの将来の柱となる高収益事業を創出・拡大します。
この戦略に基づき各種施策を実施することで、以下の財務目標達成を目指します。
| 2020年度実績 | 2023年度目標 | 2025年度目標 | 2030年度目標 | |
| 営業利益 | 758億円 | 1,600億円 | 2,000億円 | 2030年までに最高益*を更新し安定的にROE10%以上を確保 |
| ROE | 2.9% | 8% | 9% | |
| 戦略事業 営業利益 | 444億円 | 700億円 | 1,000億円 | |
| D/E比率 | 0.63 | 0.5以下 | 0.5以下 |
*過去最高益: 2010年度 営業利益2,292億円
また財務目標の達成に加えて、「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立が求められる中、当社グループが直面する重要機会と重要リスクを踏まえ、あらゆる事業活動においてサステナビリティ目標に取り組み、以下5つの社会課題解決に貢献します。
■持続可能な地球環境の実現
■安全・快適な都市インフラの実現
■安心・健康な暮らしの実現
■健全・安心な社会の維持
■公正・安全な働く場所の創出
(3)新中期経営計画AGC plus-2023について
当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」を確実に実現するため、新たな中期経営計画AGC plus-2023を策定しました。その経営財務目標と主要戦略は以下の通りです。
<経営財務目標>
| 2020年度実績 | 2023年度目標 | |
| 営業利益 | 758億円 | 1,600億円 |
| ROE | 2.9% | 8% |
| 戦略事業営業利益 | 444億円 | 700億円 |
| D/E比率 | 0.63 | 0.5以下 |
<事業セグメント別業績イメージ>(単位:億円)
| 売上 | 営業利益 | |||||
| 19年実績 | 20年実績 | 23年目標 | 19年実績 | 20年実績 | 23年目標 | |
| ガラス | 7,429 | 6,510 | 7,100 | 93 | △166 | 330 |
| 電子 | 2,767 | 2,894 | 3,500 | 256 | 378 | 400 |
| 化学品 | 4,758 | 4,512 | 5,600 | 630 | 505 | 850 |
| その他 | 226 | 208 | 300 | 38 | 41 | 20 |
| 計 | 15,180 | 14,123 | 16,500 | 1,016 | 758 | 1,600 |
<主要戦略>

①“両利きの経営”の追求
<各事業の方向性>当社グループは、経営方針 AGC plusを2015年2月に策定して以来、コア事業の深化と戦略事業の探索を実現する「両利きの経営」を実践しています。AGC plus-2023における各事業の主要課題と方向性は以下の通りです。

AGC plus-2023では、両利きの経営を更に追求し、戦略事業領域においては成長を加速させるとともに、エネルギー関連など新たな事業領域を探索し、2023年に戦略事業の売上高3,000億円、営業利益700億円を目指します。
一方、建築用ガラス・自動車用ガラスにおいては、需要に見合った生産体制へのシフト、高効率設備投入による生産集約や人員削減、減価償却費の8割以下までの投資縮減など、2023年までに両事業において固定費を中心として150億円削減します(2019年比)。また建築用ガラスについては、業界リーダーとして業界再編も視野に入れた構造改革をスピード感を持って実施するため、CFOをトップとする構造改革プロジェクトを発足しました。
<投資資源配分及び資産効率向上への取組み>投資資源配分については、戦略事業をはじめとする成長事業への投資を強化し、本中計期間において全社投資金額の33%に相当する2,000億円を戦略事業に投じる予定です。また、全社投資金額におけるガラス3事業(建築用ガラス、自動車用ガラス、ディスプレイ)への投資割合を、前中計期間の52%から33%まで削減します。

これらの取組みにより、全ての事業の資産効率を改善し、事業ポートフォリオ変革を行うことで、2023年に全社ROCE(営業資産利益率)7.5%、EBITDA3,440億円を目指します。

<株主還元方針の変更及びキャッシュフロー計画>中長期的な財務健全性を維持しつつ、成長事業への投資機会を確保するため、以下の通り株主還元方針を変更することとしました。

以上の事業計画、投資計画、株主還元方針によるAGC plus-2023におけるキャッシュフロー計画は以下の通りです。

財務健全性の確保を前提とした上で、創出したキャッシュを資産効率の高い事業や成長事業に重点配分することにより、成長を実現します。
②サステナビリティ経営の推進
当社グループは創業以来、お客様との信頼関係を礎として、長期視点による研究開発と事業化のチャレンジによって、時代の要請に応えて社会課題の解決に取り組んできました。 これからも独自の素材・ソリューションの力で、私たちの使命である“AGC、いつも世界の大事な一部”を果たし続け、地球・社会のサステナビリティ実現に貢献します。
当社グループは、2014年、2020年に年間CO2排出量の6倍を省エネ・創エネ製品で削減することを目標に設定しました。事業活動におけるCO2排出量削減と、省エネガラスや環境対応型次世代低GWP冷媒など省エネ・創エネ製品の普及、販売拡大に取り組んできた結果、その目標を概ね達成しました。
今般、持続可能な地球環境の実現に向け、2050年カーボン・ネットゼロを目指し、そのマイルストーンとして、2030年GHG(温室効果ガス)排出量30%削減、GHG排出量の売上高原単位*50%削減を目標に設定しました。
(*GHG排出量売上高原単位=GHG排出量/売上高)
この目標達成に向け、当社のガラス溶解プロセスにおいて、エネルギー効率の高い酸素燃焼方式や燃料使用削減につながる溶解用電気ブースターの導入を推進するとともに、今後は溶解熱源の電化を加速します。また高性能省エネガラスや燃料電池膜用フッ素系電解質ポリマーなどの供給を通じて、世の中のネットゼロ実現にも貢献していきます。
③DXの加速による競争力の強化
AGCはこれまで、開発・製造、営業・マーケティング、物流などの領域でデジタル技術を活用し、ビジネスプロセスの変革に取り組んできました。また、これらを支える専門性の高い業務知識と高度なデータ解析スキルを併せ持つ「二刀流」デジタル人財の育成にも注力しています。独自の育成プログラムを活用し、データサイエンティストを2020年末までに1,600名、データサイエンスを用いて自部門の課題を解決可能な上級人財40名を育成しました。2025年までにデータサイエンティスト5,000名、上級人材100名を育成予定です。
今後は、これまでの取組みを深化・複合化させるとともに、DXによるAGCグループのビジネスモデル変革に取り組みます。これにより競争優位性を築き、お客様と社会に新たな付加価値を提供します。
AGCグループは、新中期経営計画AGC plus-2023で掲げた戦略の実行による経営財務目標の達成及びサステナビリティ経営の推進により、世の中、お客様・取引先様、従業員、投資家の皆様、将来世代など全てのステークホルダーに様々な価値をプラスします。