有価証券報告書-第95期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は2020年3月27日現在において判断したもの
です。
(1)経営の基本方針
当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念としてのグループビジョン“Look Beyond” を定めています。このグループビジョンにおいて、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちの使命」を掲げています。
[私たちの使命]
“AGC、いつも世界の大事な一部”
~独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~
また、グループビジョン“Look Beyond” では、以下のとおり、グループ全体で共有すべき最も重要な価値観およびグループメンバーが世代を超えて受け継ぎ、実践していく基本精神(スピリット)を掲げています。
[私たちの価値観]
「イノベーション&オペレーショナル・エクセレンス(革新と卓越)」、
「ダイバーシティ(多様性)」、「エンバイロンメント(環境)」、「インテグリティ(誠実)」
[私たちのスピリット]
“易きになじまず難きにつく”
(2)中期経営計画 AGC plus-2020 の進捗状況
当社グループは「2025年のありたい姿」とその実現のための長期経営戦略を以下のとおり定めています。
また、2025年度の経営財務目標として、これまでの最高益を更新する営業利益2,292億円以上、ROE10%以上、戦略事業利益貢献比率40%以上、D/E0.5以下とする目標を設定しています。
当社グループは、2018年から2020年までの3年間を「2025年のありたい姿 実現のための礎を築く期間」と位置付け、この3年間を対象とする中期経営計画において主要課題を次のとおり定め、事業運営を行っています。
[ AGC plus-2020の主要課題 ]
・市況変動に強い高付加価値事業を伸ばす
・戦略事業の成長戦略を推進する
・成長地域・勝てる地域へ経営資源を集中する
・戦略的なM&Aにより持続的成長を図る
<2019年度の進捗結果>中期経営計画の2年目にあたる2019年度は、世界的な景気減速の影響を受けたものの、各事業で主要課題に則した事業運営を行った結果、売上高は1兆5,180億円と前年度1兆5,229億円に対してほぼ横ばいとなりました。営業利益は製品市況の悪化や生産トラブルの影響等により、1,016億円と前年度1,206億円に対して減益となりましたが、戦略事業は順調に拡大しています。一方、北米自動車用ガラス事業における減損損失計上等に伴い、その他収支が悪化したことにより、親会社の所有者に帰属する当期純利益は444億円と前年度896億円に対して減益となり、ROEは3.9%と前年度7.7%から悪化しました。
また、将来の成長に向け、自動車用ガラスアンテナ開発拠点の新設(欧州)や大型・複雑形状の車載用カバーガラス製造拠点の新設(中国)、EUV露光用フォトマスクブランクス供給体制の増強(日本)、バイオ医薬品生産能力の増強(米国、欧州)等の投資及び米国Taconic社のAdvanced Dielectric部門グローバルオペレーションの買収を決定・実施しました。
株主還元方針については、「現在の1株当たり年間配当額以上の継続を基本に、自社株取得を含めた連結総還元性向50%以上を継続する」ことを掲げており、この方針に基づいた株主還元を実施しています。また、キャッシュの有効活用の観点から、政策保有株式を売却して戦略事業への積極投資を行っています。
<2020年度の見込み>中期経営計画の最終年度となる2020年度は、世界的な景気減速の影響等により、営業利益及びROEは当初目標に対して未達となりますが、D/E比率0.5以下を維持しながら積極的な投資を実施したことにより、戦略事業は引き続き成長する見込みです。また、コア事業も含めて、これまでに実施した投資の効果発現等により増益基調に戻すとともに、引き続き将来の成長実現のための投資を積極的に行います。
当社は経営財務目標の1つにROEを掲げていますが、各事業の運営にあたってはROCE(営業資産利益率)およびEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)を経営指標として使用しています。ROEの目標である8.0%達成には全社ROCEとして概ね10.0%の達成が必要で、この実現に向け建築用ガラス事業、自動車用ガラス事業やディスプレイ用ガラス事業などについては、収益性および資産効率の改善に努めています。また電子部材事業やライフサイエンス、クロールアルカリ・ウレタン、フッ素・スペシャリティなど化学品事業については、現状の高い資産効率を維持・向上させつつ、積極的な投資により事業規模を拡大し、収益の拡大を目指します。

株主還元方針については、「現在の1株あたり年間配当額以上の継続を基本に、自社株取得を含めた連結総還元性向50%以上を継続する」ことを掲げています。この方針に基づき、2017年より4期連続増配を予定、2017年および2018年に自己株式取得を実施しています。
また政策保有株式売却により得たキャッシュを、戦略事業への積極投資や株主還元に充当しています。
中期経営計画AGC plus-2020の期間である2018年から2020年のキャッシュの使途は以下を見込んでいます。

(3)「2025年のありたい姿」の実現に向けた取り組み
当社グループは「2025年のありたい姿」として、「コア事業が確固たる収益基盤となり、戦略事業が成長エンジンとして一層の収益拡大を牽引する、高収益のグローバルな優良素材メーカー」を目指しています。
コア事業および戦略事業における主な取り組みは以下のとおりです。
[コア事業]
[戦略事業]
以上に掲げた施策の実行により、中期経営計画AGC plus-2020の目標に掲げた、戦略事業の一層の収益拡大を目指します。
当社グループは、持続的成長により「2025年のありたい姿」を実現し、全てのステークホルダーに価値をプラスします。
です。
(1)経営の基本方針
当社グループでは、グループの全ての事業活動、社会活動を貫く企業理念としてのグループビジョン“Look Beyond” を定めています。このグループビジョンにおいて、当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義を示すものとして「私たちの使命」を掲げています。
[私たちの使命]
“AGC、いつも世界の大事な一部”
~独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えます~
また、グループビジョン“Look Beyond” では、以下のとおり、グループ全体で共有すべき最も重要な価値観およびグループメンバーが世代を超えて受け継ぎ、実践していく基本精神(スピリット)を掲げています。
[私たちの価値観]
「イノベーション&オペレーショナル・エクセレンス(革新と卓越)」、
「ダイバーシティ(多様性)」、「エンバイロンメント(環境)」、「インテグリティ(誠実)」
[私たちのスピリット]
“易きになじまず難きにつく”
(2)中期経営計画 AGC plus-2020 の進捗状況
当社グループは「2025年のありたい姿」とその実現のための長期経営戦略を以下のとおり定めています。
また、2025年度の経営財務目標として、これまでの最高益を更新する営業利益2,292億円以上、ROE10%以上、戦略事業利益貢献比率40%以上、D/E0.5以下とする目標を設定しています。当社グループは、2018年から2020年までの3年間を「2025年のありたい姿 実現のための礎を築く期間」と位置付け、この3年間を対象とする中期経営計画において主要課題を次のとおり定め、事業運営を行っています。
[ AGC plus-2020の主要課題 ]
・市況変動に強い高付加価値事業を伸ばす
・戦略事業の成長戦略を推進する
・成長地域・勝てる地域へ経営資源を集中する
・戦略的なM&Aにより持続的成長を図る
<2019年度の進捗結果>中期経営計画の2年目にあたる2019年度は、世界的な景気減速の影響を受けたものの、各事業で主要課題に則した事業運営を行った結果、売上高は1兆5,180億円と前年度1兆5,229億円に対してほぼ横ばいとなりました。営業利益は製品市況の悪化や生産トラブルの影響等により、1,016億円と前年度1,206億円に対して減益となりましたが、戦略事業は順調に拡大しています。一方、北米自動車用ガラス事業における減損損失計上等に伴い、その他収支が悪化したことにより、親会社の所有者に帰属する当期純利益は444億円と前年度896億円に対して減益となり、ROEは3.9%と前年度7.7%から悪化しました。
また、将来の成長に向け、自動車用ガラスアンテナ開発拠点の新設(欧州)や大型・複雑形状の車載用カバーガラス製造拠点の新設(中国)、EUV露光用フォトマスクブランクス供給体制の増強(日本)、バイオ医薬品生産能力の増強(米国、欧州)等の投資及び米国Taconic社のAdvanced Dielectric部門グローバルオペレーションの買収を決定・実施しました。
株主還元方針については、「現在の1株当たり年間配当額以上の継続を基本に、自社株取得を含めた連結総還元性向50%以上を継続する」ことを掲げており、この方針に基づいた株主還元を実施しています。また、キャッシュの有効活用の観点から、政策保有株式を売却して戦略事業への積極投資を行っています。
<2020年度の見込み>中期経営計画の最終年度となる2020年度は、世界的な景気減速の影響等により、営業利益及びROEは当初目標に対して未達となりますが、D/E比率0.5以下を維持しながら積極的な投資を実施したことにより、戦略事業は引き続き成長する見込みです。また、コア事業も含めて、これまでに実施した投資の効果発現等により増益基調に戻すとともに、引き続き将来の成長実現のための投資を積極的に行います。
| 2020年 | 2025年目標 | ||
| 当初目標 | 見込 | ||
| 営業利益 | 1,600億円以上 | 1,200億円 | 2,292億円以上 (過去最高益更新) |
| ROE | 8%以上 | 6.0% | 10%以上 |
| 戦略事業利益貢献比率 | 25%以上 | 29% | 40%以上 |
| D/E | 0.5以下 | 0.5以下 | 0.5以下 |
| 事業セグメント | 主な投資(利益発現見込時期) |
| ガラス | [建築用ガラス] ・欧州の設備改修による生産性、燃費向上(2020年) ・ブラジル新窯建設(2020年) [自動車用ガラス] ・中国車載用カバーガラス新拠点建設(2022年) |
| 電子 | [ディスプレイ] ・中国G11サイズ能力増強(2020年) [電子部材] ・日本EUV露光用フォトマスクブランクス能力増強 (2019年以降順次増強) |
| 化学品 | [基礎化学品] ・インドネシア塩化ビニル樹脂能力増強(2021年) ・タイ電解能力増強(2022年) [フッ素化学品] ・日本フッ素製品能力増強(2021年) [ライフサイエンス] ・日本GMP対応合成医薬品能力増強(2020年) ・米国バイオ医薬品能力増強(2020年) |
当社は経営財務目標の1つにROEを掲げていますが、各事業の運営にあたってはROCE(営業資産利益率)およびEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)を経営指標として使用しています。ROEの目標である8.0%達成には全社ROCEとして概ね10.0%の達成が必要で、この実現に向け建築用ガラス事業、自動車用ガラス事業やディスプレイ用ガラス事業などについては、収益性および資産効率の改善に努めています。また電子部材事業やライフサイエンス、クロールアルカリ・ウレタン、フッ素・スペシャリティなど化学品事業については、現状の高い資産効率を維持・向上させつつ、積極的な投資により事業規模を拡大し、収益の拡大を目指します。

株主還元方針については、「現在の1株あたり年間配当額以上の継続を基本に、自社株取得を含めた連結総還元性向50%以上を継続する」ことを掲げています。この方針に基づき、2017年より4期連続増配を予定、2017年および2018年に自己株式取得を実施しています。
また政策保有株式売却により得たキャッシュを、戦略事業への積極投資や株主還元に充当しています。
中期経営計画AGC plus-2020の期間である2018年から2020年のキャッシュの使途は以下を見込んでいます。

(3)「2025年のありたい姿」の実現に向けた取り組み
当社グループは「2025年のありたい姿」として、「コア事業が確固たる収益基盤となり、戦略事業が成長エンジンとして一層の収益拡大を牽引する、高収益のグローバルな優良素材メーカー」を目指しています。
コア事業および戦略事業における主な取り組みは以下のとおりです。
[コア事業]
| 建築用ガラス | 国内建築用ガラス市場の縮小に対応するため、セントラル硝子㈱と事業統合の検討を開始(2020年末の事業統合を目指す) |
| 自動車用ガラス | 各地域の状況に応じ、高機能製品への対応と生産効率改善を実施 [日本] 生産効率の改善やコスト削減を進め、高機能製品を拡販 [アジア] 需要変動に応じた柔軟な稼働体制を継続 [欧州] 需要動向を見極めて新設備へシフトすることで、高機能製品への対応と生産効率を改善 [北米] シェア拡大は狙わず、生産設備の合理化やコスト削減などの構造改善を実施 |
| ディスプレイ | 中国でのG11サイズ需要増加に対し、素板製造設備は増やさずに研磨能力増強で対応 |
| 基礎化学品 | 今後も堅調な需要増が見込め、域内生産能力が不足する東南アジアにおいて積極的に能力を増強 |
| フッ素化学品 | 半導体・次世代高速通信・輸送機器分野などでの需要増に対応し、原料を含む様々な製品群で段階的に設備能力を増強 |
[戦略事業]
| モビリティ | 各種交通システムを取り巻く環境・インフラの変化を機会と捉え、車載ディスプレイ用カバーガラスの採用拡大に対応し、大型・複雑形状のカバーガラス生産拠点を中国に新設(量産開始:2022年) |
| エレクトロニクス | IoTの進展や半導体の高度化に伴う半導体市場の拡大に対応し、ハイエンド消耗材を中心に売り上げを拡大 今後さらに市場が伸長するEUVマスクブランクスの売上を拡大 (2025年目標:売上高400億円以上・シェア50%) プリント基板材料であるCCL(銅張積層板)やガラスアンテナなど、様々な次世代高速通信関連の事業基盤の拡大 |
| ライフサイエンス | 買収や積極的な能力増強により、市場成長率を上回る高い成長を目指す 当初目標の2025年売上高1,000億円は前倒しで達成する見込み |
以上に掲げた施策の実行により、中期経営計画AGC plus-2020の目標に掲げた、戦略事業の一層の収益拡大を目指します。
当社グループは、持続的成長により「2025年のありたい姿」を実現し、全てのステークホルダーに価値をプラスします。