有価証券報告書-第149期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 9:53
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、堅調な企業業績や雇用・所得情勢改善などにより、景気は緩やかではありますが拡大傾向にありました。しかしながら米中の貿易摩擦への懸念に伴い輸出が伸び悩み、設備投資も鈍く、外需が減速し企業業績に影響が見られました。かかる状況下ではありますが内需が堅調に推移していることもあり、先行き依然不透明な状況ではありますが、総じて業績堅調に推移しました。
このような状況のもとで、当社は事業全体で前年同期比9.9%増の10,682,834千円と初めて売上高100億円を超える記録となり当初予想も上回ることができました。営業利益につきましては前年同期比12.6%増の1,161,795千円、経常利益につきましては前年同期比14.3%増の1,228,320千円、当期純利益につきましては、かねてより偶発債務として記載しておりましたSNT-07ボールの開発当初の不具合に伴う製品補償引当金の見積額が76,970千円となりましたので、大変不本意ながら次年度以降の決算に影響を及ぼさないためにも特別損失として一括計上させていただきましたが、当初予想の760,000千円を上回り、前年同期比5.3%増の791,491千円となりました。
また、当社目標数値としているROE(自己資本当期純利益率)8%以上、EPS(1株当たり当期純利益)50円以上で、当事業年度の実績はROE7.4%(前年同期7.4%)、EPS66円31銭(前年同期63円00銭)となり、EPSにつきましては2期連続50円を上回る結果となりました。今後も資本の効率的な運用及び利益率改善等に取組み、更なる目標数値を目指していくものであります。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
セラミックス事業
年間を通じてセラミックス事業が電子部品業界向けYTZボールを中心に好調に推移しました結果、売上高は前年同期比8.8%増の8,061,784千円となりました。また、営業利益につきましては生産効率改善などに取組み一部改善傾向にあるものの大きく粗利率改善に寄与するまでにはいたらず前年同期比13.4%増の1,174,654千円となりました。
なお、市場別による分類では、電子部品向けが56.0%と相変わらず過半を占め、化学・窯業・鉄鋼向け14.9%、機械・ベアリング向け8.0%となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業におきましてもセラミックス事業同様に安定した受注により前年同期比13.6%増の売上高2,621,049千円となりました。しかしながら営業利益につきましては12,858千円の損失(前年同期は4,478千円の損失)と厳しい状況となりました。
これは昨今の厳しい競争環境における利ざやが低下したこと及び受注の小口先が増えたことによる経費増等に伴うものであります。かかる状況下エンジニアリング事業の組織体制を見直し、一層の効率化及び事業の見直しを実施してまいります。
市場別の分類では、例年大きな割合を占める電子部品向けが30.5%でトップになりましたが大幅に比率をおとし、環境・エネルギー向け23.0%、自動車・重機向け14.8%、半導体向け13.7%、化学・窯業・鉄鋼向けが6.9%と続きました。
財政状態の状況の概要は次の通りであります。
当事業年度末の財政状態については、総資産が前期末比3.0%増の15,080,961千円となりました。内訳としては流動資産が前期末比5.0%増の9,135,719千円となり、主に棚卸資産が22.5%増の2,625,438千円、売掛債権が3.5%増の3,749,013千円であり、これらの増加要因はセラミックス事業における売上増加に伴うものであります。また、固定資産が前期末比0.1%増の5,945,241千円となり、主に機械及び装置が22.7%増の1,329,210千円であり、これは生産効率改善等を見据えた機械設備の新規及び更新によるものであります。また、投資有価証券が前期末比13.3%減の1,920,999千円となり、これは投資有価証券の評価額見直し及び政策保有株式の保有目的に合わない銘柄の一部売却によるものであります。
一方負債は、前期末比3.0%増の4,192,025千円となりました。内訳としては流動負債が前期末比5.4%増の3,824,618千円となり、主に買入債務が15.3%増の2,364,222千円であり、主な増加要因としては機械設備の新規及び更新に伴うものであります。また、固定負債は前期末比16.8%減の367,406千円となり、主に長期借入金が前期末比88.6%減の6,500千円と減少したことによるものであります。
また、純資産が前期末比3.0%増の10,888,936千円となりました。内訳としては株主資本が前期末比5.2%増の10,456,484千円となり、主に利益剰余金が前期末比6.9%増の7,997,612千円であり、これは当事業年度の内部留保の蓄積による繰越利益剰余金の増加によるものであります。また、評価・換算差額金等が前期末比31.3%減の432,451千円となり、これは投資有価証券株価下落によりその他有価証券評価差額金が前期末比31.3%減の432,451千円に減少したことによるものであります。尚、当事業年度の自己資本比率は前期末比同水準の72.2%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
前事業年度
(千円)
当事業年度
(千円)
前年同期比増減額
(千円)
営業活動によるキャッシュ・フロー959,195738,202△220,993
投資活動によるキャッシュ・フロー△775,269△501,175274,094
財務活動によるキャッシュ・フロー△273,286△392,473△119,187
現金及び現金同等物期末残高2,782,6842,627,237△155,446
借入金期末残高574,548457,196△117,352

当事業年度末における現金及び現金同等物は2,627,237千円と前年同期に比べ155,446千円(5.6%)の減少となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、セラミックス事業の好調に支えられ税引前当期純利益1,116,004千円と前年同期比44,317千円(4.1%)増加しました。一方生産効率改善等による棚卸資産の回転率改善に取組みましたが、売上増に伴う生産増加によりその回転率改善には寄与せず棚卸資産の増加額△481,790千円と前年同期比153,574千円(46.8%)支出が増加いたしました。その結果営業活動によるキャッシュ・フローは738,202千円と前年同期比220,993千円(23.0%)収入が減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、生産性の改善及び生産能力増加等々、設備の新規導入や更新に積極的に取組んでおりますが土地の取得が減少したことで、有形固定資産の取得による支出は△625,633千円と前年同期比239,718千円(27.7%)減少となりました。この結果投資活動によるキャッシュ・フローは△501,175千円となり前年同期比274,094千円(35.4%)支出が減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の借入がなくなり前年同期比100,000千円(100.0%)収入が減少しました。この結果財務活動によるキャッシュ・フローは△392,473千円と前年同期比119,187千円(43.6%)支出が増加いたしました。

③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
セラミックス事業8,087,88310.4%

(注) 1 金額は売価換算値で示してあります。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b. 仕入実績
当事業年度における製品・商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
セラミックス事業212,966△6.1%
エンジニアリング事業2,254,05514.2%
合計2,467,02212.1%

(注) 1 金額は仕入価格で示してあります。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c. 受注状況
当事業年度における受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
セラミックス事業8,375,3046.2%2,534,07914.1%
エンジニアリング事業2,627,2571.5%521,2731.2%
合計11,002,5625.1%3,055,35311.7%

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
セラミックス事業8,061,7848.8%
エンジニアリング事業2,621,04913.6%
合計10,682,8349.9%

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されています。この財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、賞与引当金、役員賞与引当金、退職給付引当金(又は前払年金費用)、役員退職慰労引当金及び製品補償引当金や繰延税金資産であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
売上高は下記の如く、10,682,834千円となりました。
2019年3月期
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)構成比
(%)
前期比(%)
セラミックス事業
機能性セラミックス473,0134.418.5
耐摩耗セラミックス5,216,58148.98.0
耐熱セラミックス2,157,55020.29.7
理化学用陶磁器その他214,6392.00.5
小計8,061,78475.58.8
エンジニアリング事業
加熱装置807,9347.515.5
計測機器その他1,813,11517.012.7
小計2,621,04924.513.6
合計10,682,834100.09.9

b.売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価率が前年同期より0.5ポイント増加し、75.7%となりました。これは、主力のセラミックス事業で売上高が前年同期比8.8%増加したものの、製造原価で人件費や減価償却費が増加したことにより売上原価率が前年同期比0.2ポイント増加し、またエンジニアリング事業でも売上高が前年同期比13.6%増加しましたが、厳しい競争環境におかれたことにより売上原価率が0.9ポイント増加したことによります。
販売費及び一般管理費は、製品売上増加による販売費の増加、また業績回復により賞与等の人件費が増加しました結果、前年同期比4.0%増加し1,435,117千円となりました。また、売上高販売管理費率は販売管理費は増加したものの売上高が全社で前年同期比9.9%増加したことにより、前年同期比0.8ポイント減少の13.4%となりました。
c.営業外収益、営業外費用
営業外収益は、77,508千円となりました。
営業外収益は、前年同期比3.2%増加しました。主な内容としては受取配当金53,391千円であります。
営業外費用は、10,983千円となりました。
営業外費用は、65.4%減少しました。主な内容としては支払利息4,707千円であり、昨年度はお別れの会関連費用として19,348千円計上しましたため大幅に減少しております。
d.特別利益、特別損失
特別損失は、112,315千円となりました。
特別損失は、前年同期比大幅に増加しました。主な内容はとしては開発当初段階に製造しましたSNT-07ボールの一部に発生している品質上の不具合に対し回収を行うこととなり、今後発生が予想される費用の見積額を製品補償引当金繰入額として76,970千円計上しております。
③ 財政状態の分析
a.資産
資産は前期末比3.0%増の15,080,961千円となりました。内訳としては流動資産が前期末比5.0%増の9,135,719千円となり、主に棚卸資産が22.5%増の2,625,438千円、売掛債権が3.5%増の3,749,013千円であり、これらの増加要因はセラミックス事業における売上増加に伴うものであります。また、固定資産が前期末比0.1%増の5,945,241千円となり、主に機械及び装置が22.7%増の1,329,210千円であり、これは生産効率改善等を見据えた機械設備の新規及び更新によるものであります。また、投資有価証券が前期末比13.3%減の1,920,999千円となり、これは投資有価証券の評価額見直し及び政策保有株式の保有目的に合わない銘柄の一部売却によるものであります
b.負債
負債につきましては前期末比3.0%増の4,192,025千円となりました。内訳としては流動負債が前期末比5.4%増の3,824,618千円となり、主に営業外電子記録債務が355,963千円増加したためであり、主な増加要因としては機械設備の新規及び更新に伴うものであります。また、固定負債は前期末比16.8%減の367,406千円となり、製品補償引当金の計上が76,970千円あったものの繰延税金負債が131,468千円、長期借入金が50,696千円減少したことによるものであります。
c.純資産
純資産は前期末比3.0%増の10,888,936千円となりました。内訳としては株主資本が前期末比5.2%増の10,456,484千円となり、主に利益剰余金が前期末比6.9%増の7,997,612千円であり、これは当事業年度の内部留保の蓄積による繰越利益剰余金の増加によるものであります。また、評価・換算差額金等が前期末比31.3%減の432,451千円となり、これは投資有価証券株価下落によりその他有価証券評価差額金が前期末比31.3%減の432,451千円に減少したことによるものであります。尚、当事業年度の自己資本比率は前期末比同水準の72.2%となりました。
④ キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの概況につきましては「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性について
当社の主要な資金需要は、主に製品製造のための原材料並びに生産設備の新設・改修等生産体制の構築及び新製品の開発などへの投資であり、これらの資金は営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借り入れによる資金調達にて対応していくこととしております。なお、運転資金の効率的な調達のため取引金融機関との間に500,000千円のコミットメント契約(実行残高400,000千円)を締結しております。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の見通しといたしましては、国内での2020年オリンピック開催や2025年大阪万博等による訪日客の増加見込等々明るい材料もあるものの、米中の通商問題、それに伴う景気減速、輸出減等々、不安定要素も多く予断を許しませんが、各企業の設備投資は足元弱含みであるものの、設備投資マインドは堅調で底堅いと考えております。
このような状況のもと、当社は多種多様に増大する客先のニーズにお応えすべく、増産体制の確立と将来の主力製商品の開発を図るため、「新3ヶ年中期経営計画」におきまして、大幅な設備増強と人的資源に対する投資及び人材育成、さらには今まで以上の合理化を推し進めてまいります。しかしながら、2020年3月期の業績につきましては、売上高101億円、営業利益9億5千万円、経常利益9億8千万円、当期純利益6億8千万円の減収減益を予想しております。これは米中の通商問題に伴う市場環境が芳しくなく、上述の通り全体的な設備投資マインドは堅調で底堅いものの、2020年3月期においては、電子部品業界をはじめ全体的に受注状況が弱含みであり、かつそれに伴い生産見込みも2019年3月期同程度かそれを下回る状況と推測されるため、誠に不本意ながら業績見込みを減収減益とさせていただきました。また、当社は上述の通り今後を見据えた、生産効率改善及び更なる生産性向上に取組んでおり、生産設備の新規導入及び更新に積極的に投資いたします。この投資に伴う減価償却費増等により製造原価率が上がり、結果、営業利益等の2019年3期比減少要因となっております。引き続き持続的成長及び中長期的な企業価値向上に努めてまいります。

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