7746 岡本硝子

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訂正有価証券報告書-第68期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

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2015/03/31 11:04
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の採用や、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、フライアイレンズの急激な受注増加に対応したことによる成型工程での歩留り悪化と、切断、研磨、蒸着工程の外注費の増加などのため売上原価は増加し、営業損失となりました。
フライアイレンズの受注増を専用炉に加えて、主に照明製品などを作っている炉でも生産することで対応しましたが、成型条件が確立するまで、歩留りが大幅に悪化いたしました。
また、切断、研磨、蒸着工程について、これまで内製化や海外での蒸着加工先の確保を進めていましたが、これらの加工能力を超えた分については、スポット的に高い単価での外注依頼となったものもありました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、当社並びに子会社である台湾岡本硝子股份有限公司、岡本光学科技股份有限公司、新潟岡本硝子株式会社、蘇州岡本貿易有限公司の5社で構成され、特殊ガラス及び薄膜製品の製造販売を主な事業としております。
セグメントの業績は、売上高において光学事業への依存度が高水準となっております。光学事業では、主にプロジェクター用反射鏡の製造販売を行っており、当社グループの業績は、プロジェクター用反射鏡の製造販売状況及びプロジェクター市場の推移の影響を受けます。
当社グループの業績は、セイコーエプソン株式会社、 Epson Precision(Hong Kong)Ltd.、Epson Engineering(Shenzhen) Ltd.、Epson Precision (Philippines), Inc.(以下「セイコーエプソングループ」)、Philips Innovative Applications NV、Philips Electronics Technology(Shanghai)Co.,Ltd.(以下「Royal Philips Electronicsグループなどの主要顧客との取引状況の影響を受けます。現在、セイコーエプソングループ及びRoyal Philips Electronicsグループとは良好な取引関係を維持しておりますが、将来にわたり、当社グループの製品が採用される保証はありません。
当社グループが保有する主要な特許は、「光源装置の製造方法、およびプロジェクタの製造方法、ならびに光源装置用リフレクタの成形型」、「耐熱性ガラス」、「可視光用ガラス偏光子」、及び「ガラス偏光子およびその製造方法」、及び「投射型映像表示装置」に関するものであります。将来、特許期限を過ぎましても、製品化に関する技術・ノウハウは内部に蓄積しているため、当該特許に記載されている組成や製法が他社に利用されることにより当社グループの業績が重大な影響を受けるとは認識しておりません。また、大部分は国内特許であり、外国の同業他社から日本国外に出荷される最終製品についての対抗力は有しておりませんが、「可視光用ガラス偏光子」及び「ガラス偏光子およびその製造方法」につきましては、日本、中国、香港、米国、欧州で特許成立しており、国内のみならず当該諸外国においても、当社は当社技術及び最終製品に関する独占権(特許権)を保有しております。
なお、当社グループでは他社の特許を侵害している可能性はないと考えておりますので、他社から特許侵害の訴訟を受ける懸念は少ないと評価しております。ただし、他社の類似製品の進出で当社グループの業績が影響を受ける可能性はあります。
(4) 経営戦略の現状と見通し
データプロジェクターは、教育分野での利用も多く、この用途の反射鏡及びフライアイレンズの需要は、今後も安定的に推移すると想定しております。しかしながら、新興国、発展途上国を含めた教育分野へのデータプロジェクターは、低価格製品の普及が進み、反射鏡及びフライアイレンズについても需要は大きいものの価格対応力が要求されます。このため、製造原価の低減を今後も推し進めるとともに、付加価値を高めて既存事業での安定した収益確保を図ります。
今後の主柱事業として、フリット(ガラス粉末)、機能性薄膜事業などの新事業を育成する方針です。フリットについては、多様な顧客ニーズに対応した、多品種小ロット生産に特化することで展開を図ります。
当社は、平成26年4月に、薄板精密成型ガラス事業へ参入することを目的として、100%子会社であるJAPAN 3D DEVICES株式会社を設立いたしました。
スマートフォン用カバーガラス、自動車用HUD(ヘッドアップディスプレイ)用凹面鏡など、薄板で3D形状を有するガラス製品の需要が高まっており、当社グループが長年培ってきた、プレスにより精密なガラス成型を行う技術は、この分野で競争力を持ちうると考えております。
当社は、平成26年3月25日付で、スマートフォン用カバーガラス製造設備(投資予定1,890百万円)の一部に対し、平成24年度円高・エネルギー制約対策のための先端設備等投資促進事業費補助金の交付決定を受けており、当該補助事業をJAPAN 3D DEVICES株式会社が承継することの承認を受けております。
上記補助金、金融機関からの借入、加えて事業を共同して行う企業1社以上から資本参加を得ることを検討しており、これにより平成27年3月までに、JAPAN 3D DEVICES株式会社は薄板精密成型製造設備を導入する予定です。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動により371百万円の資金が増加(前連結会計年度は315百万円の増加)しております。フライアイレンズの製造原価の大幅な増加により税金等調整前当期純損失が358百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失293百万円)と増加いたしましたが、当連結会計年度に入って販売が好調だったことから、たな卸資産が190百万円減少(前連結会計年度は91百万円の増加)したことなどにより、対前期比で営業活動による資金の増加額は大きくなりました。
投資活動により当連結会計年度は59百万円の減少(前連結会計年度は784百万円の減少)となりました。有形固定資産の取得による支出は前連結会計年度より611百万円少ない367百万円であったことなどによります。
財務活動により資金は25百万円減少(前連結会計年度は198百万円増加)しました。長期借入れによる収入639百万円に対し、短期借入金の純減59百万円、長期借入金の返済510百万円、リース債務の返済による支出95百万円などの減少要因がありました。
当連結会計年度末の流動負債残高は3,768百万円であり前連結会計年度末に比べて2,028百万円増加しております。これは、シンジケートローンの返済期限が平成27年3月31日に到来することなどにより、1年内返済予定の長期借入金残高が2,606百万円(前年連結会計年度末の残高480百万円)となったことなどによります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。
当社グループは、「3 対処すべき課題」にも記載のとおり、損益の黒字化のため既存事業の収益性改善を中心とした事業計画を策定し、当該事業計画に基づく諸施策を実行することで着実に改善の実績を出すことにまい進いたします。事業計画の基本方針として、①フライアイレンズを中心とした既存事業の収益改善、②経営資源の最適配分、③新規事業の早期立上げ、を掲げ損益改善に向けて取り組んでまいります。また、取引金融機関より借入契約に係る財務制限条項への抵触に対して期限の利益喪失猶予の同意を受け、又は財務制限条項の変更の契約締結をしておりますが、着実な収益改善により今後も引き続き取引金融機関からの支援体制の維持を図っていきます。
これらの施策の実行により、収益性の回復とともに、経営の安定と強化のためのパルテノン経営の実現(企業の存立を支える事業の柱の複数化)を目指します。
今後の主柱事業として、フリット(ガラス粉末)、機能性薄膜、薄板精密成型ガラスなどの新事業を育成していくのは当然のこと、従来の開発志向から、お客様のニーズから出発するニーズ・オリエンテッドな開発サイクルへの転換を進め、技術開発力の強化を図ります。車載電装品向けガラス部品など今後の成長が期待される分野で当社グループの材料開発技術、精密成型技術、真空蒸着技術を生かした製品開発を目指していきます。
(7)重要事象等の分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策について
当社グループは、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク ⑦」に記載のとおり、当連結会計年度において重要な営業損失509百万円を計上し、2期継続して営業損失を計上いたしました。また、当社グループの一部借入契約に関して財務制限条項が付されておりますが、当連結会計年度における連結および単体の純資産の額及び連結経常損失の計上により、当連結会計年度末において当該財務制限条項に抵触いたしました。
このような状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しておりますが、当該状況を解消又は改善するため、損益の黒字化に向けた既存事業の収益改善を中心とする平成27年3月期事業計画を策定し、当該事業計画に基づく諸施策を含む下記の対応策を講じることにより継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
①借入契約に係る財務制限条項抵触への対応
財務制限条項に抵触したすべての借入契約について、既に期限の利益喪失猶予の同意を受け、又は財務制限条項の変更の契約締結をしております。また、今後も着実な収益改善の実績を出していくことにより取引金融機関からの支援体制の維持を図っていきます。
②フライアイレンズを中心とした既存事業の収益改善
当社グループへのフライアイレンズの著しい発注量増加により生産能力増強が間に合わない中で、ガラス基板の専用炉以外での生産や外注加工対応によりフライアイレンズ製品の採算が悪化したことが、当連結会計年度において営業損失となった最大の原因となっております。そのため、平成27年3月期事業計画における中心的な施策として、(Ⅰ)生産性の向上、(Ⅱ)外注管理の徹底、(Ⅲ)製品単価の適正化、等を掲げ収益性の回復を推し進めてまいります。
(Ⅰ)生産性の向上
(ⅰ)良品率の向上
フライアイレンズの受注増加に対応するために、フライアイレンズの成型を専用炉であるC4炉に加えて、一部品種について、他の製品も生産しているC5炉に振り替えております。平成26年1月以降は、C5炉でも概ね専用炉並みの良品率となりましたが、引き続き歩留り改善を進め、製造原価の低減を図ります。
また、蒸着工程では蒸着条件の一層の安定化により、歩留りの更なる向上を図ります。
(ⅱ)切断、研磨工程の内製化
増設した自動スクライブ機で、フライアイレンズの切断工程の内製化率を向上させることにより製造原価の低減を図るとともに、研磨工程についても増設した面取り機により、内製化率を向上させるなど製造原価の低減を図ります。
(Ⅱ)外注管理の徹底
外注管理の徹底により外注先での良品率の向上、外注単価の低減等を実施して原価低減を図っていきます。また、受注増加が続くフライアイレンズについて、当社グループの生産能力を超えた蒸着加工に関して輸出先の現地外注業者の活用を進めていくことにより、生産計画の再構築を図り、外注数量の適正化や生産プロセスの効率性を高めていきます。なお、平成26年1月以降は、外注先の選択と集中により、スポット的な高い外注単価での発注はほぼ解消され、外注コストは安定化してきております。
(Ⅲ)製品単価の適正化
(Ⅰ)及び(Ⅱ)の施策により徹底した原価低減を図るとともに、得意先に対して製品単価の適正価格への改定を依頼しております。既存製品については価格見直しが進んでおりますが、今後は新製品について、得意先と製品合格基準をきめ細かく協議することにより、合理的な価格設定を図ります。
③経営資源の最適配分
(Ⅰ)人材の活性化
活人化による人件費の削減は原価低減の大きな要因ですが、良品率の改善、重点管理費目のコスト削減も人材の活性化があって実現されたものです。改善活動による一人ひとりの意識の向上と活発な提案活動が原価低減に結びついており、引き続き取組みを続けます。今後は、間接業務に従事する従業員の比率の引下げや原価管理の仕組み整備のため、間接部門の人材の活性化を進めます。
(Ⅱ)技術開発力の強化
従来の開発志向から、お客様のニーズから出発するニーズ・オリエンテッドな開発サイクルへの転換を進め、技術開発力の強化を図ります。
(Ⅲ)キャッシュ・フローの創出
収益性の向上を図るとともに、納期短縮によるたな卸資産の削減など運転資金の削減にも取り組みます。加えて、設備投資については、投資採算性判断を厳格に運用するとともに、設備投資総額を減価償却費の範囲内に納めることを基本として、フリー・キャッシュ・フローを創出します。
④新事業での着実な顧客拡大と販売状況を踏まえた経費の予算執行
当社グループは、前述のとおり既に平成27年3月期の事業計画を策定しており、そこでの収益改善の大部分は、既存事業の収益改善策によることを見込んでおりますが、フリット事業などの新事業において着実な顧客拡大と販売状況を踏まえた経費の予算執行により、収益の上積みを図ります。
(Ⅰ)フリット(ガラス粉末)の黒字化
多様な顧客ニーズに対応することで製造及び販売を本格化し、早期の黒字化を図ります。
(Ⅱ)機能性薄膜事業の事業化
当社グループの薄膜技術を光学以外の分野に応用することで新商品を開発していきます。
(Ⅲ)JAPAN 3D DEVICES株式会社による薄板精密成型ガラス事業への参入
予定している共同事業者からJAPAN 3D DEVICES株式会社への出資を受けるとともに金融機関からの資金調達を進めることで、平成27年3月までに製造設備の導入をいたします。

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