有価証券報告書-第101期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/19 15:16
【資料】
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【項目】
184項目
② 戦略
[従業員エンゲージメントの向上]
当社では、人的資本経営の実現に向けて、毎年以下のサイクルを継続して実施し、経営層が先頭に立って変革を推進していくことで、“すべての社員がその能力を十分に発揮できる環境”をつくり、生産性向上とイノベーションの実現を目指してまいります。
具体的には、「2030年のありたい姿」の実現に向けて、人的資本経営に向けた各施策を進めつつ、経営トップとの各階層別タウンホールミーティング実施による当社ビジョンや価値観の共有と意見の吸い上げや、エンゲージメントサーベイを通した評価・分析を行うことで、継続的に改善を進めています。

1.課題達成に向けた計画の立案
当社グループでは、2023年度~2025年度を対象とする「2023中期経営計画」にて、2030年のありたい姿「人を活かし、技術を活かし、時代の波に乗り続ける企業でありたい」に向けた4つの基本方針の一つとして「人材への投資」を掲げています。
・人を活かす職場環境づくり
・人を活かす仕掛けづくり
・人材の多様性がもたらす柔軟な創造力
に向けた各施策を進めるとともに、人材への投資として、教育・資格取得支援、福利厚生充実等として中計3年間で5億円の予算を設けています。
2.改善施策・実行
当社では、中期経営計画で掲げた「人材への投資」の方針のもと、従業員が「働きやすく、やりがいを持って働くことのできる」職場環境づくりに向けて、さまざまな取り組みを実施しています。
・エンゲージメントサーベイによる従業員の期待値や評価の可視化・モニタリング
(詳細は「3.モニタリング・可視化(エンゲージメントサーベイ)」)
・2024年に引き続く高水準の賃金改善や福利厚生・手当の拡充
・等級・評価制度等の制度面の見直しによる「人を活かす仕掛けづくり」を推進中
・教育・研修制度、資格取得支援制度の拡充等
・製造現場の作業環境改善や独身寮の新設
・健康増進活動および職場環境の整備に向けた取り組みの成果として、2024年度で当社として初めて「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定される。
3.モニタリング・可視化(エンゲージメントサーベイ)
当社では、従業員の期待値や評価の可視化・モニタリングを目的として、2023年度よりエンゲージメントサーベイを実施しています。
初回となった、2023年度の調査の結果、主に以下の点が当社の弱みとして明らかになりました。
・職場環境(施設・設備面)
・上司と部下のコミュニケーションや部下の育成
こうした調査結果の分析をもとに、課題として挙がった項目の改善を中心に、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みを進めています(詳しくは「4. さらなる改善に向けた結果の分析と共有」をご覧ください)
また2024年7〜8月にかけて、第2回のエンゲージメントサーベイを実施しました。中計で掲げた「人材への投資」については、質問に対する肯定的回答率が大幅に改善するなど、施策に対して一定の効果が見られました。また、従業員の中にも「声を挙げれば会社も動いてくれる」といった意識が徐々に浸透し、経営と従業員間のコミュニケーションがより深まってきています。
一方で、全体のスコアも前年比僅かに改善したものの、依然として満足のいく水準とはいえず、さらなる取り組みが必要と考えています。前回明らかになった「職場環境(施設・設備面)」や「上司と部下のコミュニケーションや部下の育成」は、引き続き重要な課題であり、これらの課題解消に向けた施策の実行と定期的な効果の測定を行うことで、持続的な改善を図ってまいります。
4.さらなる改善に向けた結果の分析と共有
[結果の共有]
エンゲージメントサーベイの結果については、経営会議・取締役会で報告を行うとともに、社内広報媒体にて、結果概要の報告を行っています。また管理職については、各拠点にて別途「エンゲージメントサーベイ結果共有会」を実施し、サーベイ結果の読み解き方やそれに対するアクションプランの立て方を外部の専門業者の方から説明いただく機会を設けています。
さらに各部署で立案・実行したアクションプランの進捗評価として、フォーカスサーベイ(個別の項目に絞った意識調査)を実施するとともに、各部署のプラン推進者を対象とした相談会を開催し、アクションプランの推進における課題や悩みを外部の専門家に相談する機会を設けることで、調査で明らかになった課題の解決に向け、全社レベルだけでなく、各部署単位でも取り組みを進めています。
[改善に向けた取り組み]
サーベイで明らかになった課題に対し、現在以下の取り組みを進めています。
・職場環境(施設・設備面)
主に各製作所の現場において、夏季の暑さ対策や、駐車場・風呂場等の職場環境の改善の要望が多く挙がりました。これを受け、各事業所における施設環境の改善費用として約5億円の予算を設け、施設環境の改善を進めました。
・上司と部下のコミュニケーションや部下の育成
ロールプレイングを用いた研修を実施し、部下の自律性を促進し、モチベーションを維持するための効果的なコミュニケーションの習得を図るとともに、個々のレベルを測定し課題の抽出を進め、マネジメント層の質の底上げを行うことで、部下育成の強化を進めています。
●改善サイクルを支える仕組み(会社と従業員の対話の機会)
当社では、会社と従業員が対話できる機会を積極的に設けることで、さらなるエンゲージメント向上に向けた改善活動を進めています。
従来から、人事部や各事業所と労働組合との対話の機会を定期的に設けているほか、「生活総点検活動」として、従業員の要望を労働組合から書面で会社側に提出する仕組みを構築しています。
また2022年より、経営トップより当社のビジョンや価値観・ミッションを伝えるとともに、従業員の日頃の困りごとや要望等の“生の声”を吸い上げることを目的に、タウンホールミーティングを実施しています。ここで出た意見や要望は、エンゲージメントサーベイの結果等とあわせて、改善に向けた施策に取り入れることで、より実効性の高い従業員エンゲージメントの向上策につなげてまいります。
[持続的成長に向けた人材戦略について]
当社では、2030年のありたい姿を「人を活かし、技術を活かし、時代の波に乗り続ける企業でありたい」と設定し、現行の「2023中期経営計画」では、ありたい姿に向けた土台づくりを進めてきました。
(人材育成・教育の強化)
・教育・研修制度、資格取得支援制度の強化等
[1人当たり教育投資額] 105千円(前期比25%増)
・新規事業の創出に向けたイントラプレナーシップ人材の育成(「新規事業創出チャレンジ」)
・デジタル化の進展に対応したDX人材の育成
(中途採用の強化)
・従来の欠員補充から、戦略的な人材確保へ(戦略事業の技術的知見・経験を持つ人材獲得等)
・様々なバックグラウンドや経験による多様性創出
さらに今後は、ありたい姿の実現に向け戦略事業への人材の配置や必要スキルの育成等、「戦略事業を伸ばす人的資本投資」を具体的に加速させ、持続的成長を実現させてまいります。
(戦略事業を伸ばす人的資本投資)
・戦略事業に直結した採用・配置計画を明確化し、経営戦略と人材戦略の連動を強化
・高機能素材・デジタル技術など重点分野の専門研修を拡充し、必要スキルを計画的に育成
・異動の仕組みを見直し、適材を迅速に戦略事業へ配置できる体制を整備
・「新規事業創出チャレンジ」の取り組みを継続し、成果連動型の評価・処遇で挑戦人材の成長と事業の芽を育む

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