有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 15:01
【資料】
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【項目】
171項目
② 戦略
人的資本経営の推進にあたっては、まず当社の「2030年のありたい姿」と現状との人材面のギャップ分析から人事の重要課題を整理するとともに、当社の人的資本経営の基本的な考え方を明文化しています。
さらにそれらを踏まえたうえで3つの人材戦略「挑戦する個の育成」「会社と社員の相互信頼が向上する組織づくり」「組織のパフォーマンスを最大化させる文化の醸成」を設定し、これらの戦略と人事部門が推進している各種人事施策が連動する仕組みを整えることで、経営戦略と人材戦略及び各施策の連携を強化しています。
これらの戦略に基づき「人」への投資を進めることで、強い“個”と“組織”が生産性向上とイノベーションを実現し、創出した企業価値を再び「人」に投資していく。人的資本経営においては、こうした好循環サイクルの確立を目指しています。
[人的資本経営の全体像]

[ありたい姿に向けた人事の重要課題]
事業戦略の達成と2030年のありたい姿の実現に向け、人的資本経営のあるべき姿(To-Be)の現状(As-Is)からのギャップを分析し、以下の2つを人事の重要課題として設定しています。
① イノベーションを創出できる人材の確保・強化
戦略事業及び基盤事業において、変化に対応し新たな価値を創造できる人材の育成と採用を強化します。
② 社員が最大のパフォーマンスを発揮できる土台づくり・強化
心身の健康、働きがいを確保する職場環境の整備並びにキャリア支援やスキル開発の仕組み化、効率化に注力し、従業員エンゲージメント向上施策の充実化を図ります。
[人的資本経営の基本的な考え方]
重要課題の解決に向け、当社では以下の考え方を基本に人的資本経営を推進しています。
ぶれない考え方
会社にとって最も重要な資本である「人」に積極的に投資して、従業員エンゲージメントを高め個人の成長につなげ、企業価値向上を実現し、さらなる人材への投資につながる好循環を進める。
目指す人と組織
・「無ければつくる」のチャレンジ精神をもって自ら行動し、成長する自律した人と組織
・ 多様な個や変革への挑戦をお互いが尊重し、相互に成長を促す組織文化
[人材戦略]
「挑戦する個の育成」により、個人のパフォーマンスを最大化し、イノベーションを創出できる人材の確保・強化を行うとともに、「会社と社員の相互信頼が向上する組織づくり」により社員が最大のパフォーマンスを発揮できる土台づくり・ 強化を進めています。さらに「組織のパフォーマンスを最大化させる文化の醸成」を進めることで、生産性の向上を実現し、当社のあるべき姿に向けた事業戦略を推進してまいります。

なお、前「2023中期経営計画」期間中では制度整備は進展した一方、事業戦略と人材配置の接続が弱く成長領域への人材シフトが十分に進まなかったことや、人的資本と経営戦略との繋がりを説明する指標の不足等が課題だと認識しています。
これらを踏まえ、今年度より始動した「2026中期経営計画」では、最終年度となる2028年度に向けた人材ポートフォリオを明示し、成長領域への人材シフトに向けた体制整備を進めるとともに、リスキリングと専門性強化を両輪で進め、現場の中核人材と将来の経営人材を計画的に育成していく方針です。
これらの施策推進により、これまで築いてきた人的資本の実績を基盤に、事業戦略と連動した人材基盤への転換を進めてまいります。さらに、これらの取り組みの進捗と課題を継続開示し、市場との対話を重ねることで、人的資本経営を通した企業価値向上を図ってまいります。
従業員エンゲージメントサーベイの実施
組織の「強み」と「弱み」を客観的に把握するため、年1回のエンゲージメントサーベイを実施しています。3回目となる2025年度の調査では、スコアが初回から着実に向上しており、組織改善に向けた取り組みの成果が表れ始めています。一方で初回となる2023年度の調査で明らかになった「職場環境(施設・設備面)」や「上司と部下のコミュニケーションや部下の育成」については、着実に改善傾向にはあるものの、引き続き重要な課題として、改善に向けた施策に取り組んでまいります。
(従業員エンゲージメントサーベイのスコア推移については、「④ 指標と目標」をご覧ください。)
(調査で明らかになった重要課題に対する対応)
・職場環境(施設・設備面)
事業の根幹である製造現場の環境整備については、総額5億円の予算を投じて、各製作所における計画的な暑さ対策や設備メンテナンスを進めています。
・上司と部下のコミュニケーションや部下の育成
部下一人ひとりと向き合い、その能力と意欲を最大限に引き出すことができる管理職の育成強化に取り組んでいます。ロールプレイングを用いた研修を実施し、部下の自律性を促進し、モチベーションを維持するための効果的なコミュニケーションの習得を図るとともに、個々のレベルを測定し課題の抽出を進め、マネジメント層の質の底上げを行うことで、部下育成の強化を進めています。
(部署ごとの個別の課題に対しての取り組み)
サーベイで明らかになった各部署の課題に対しては、管理職を対象に「エンゲージメントサーベイ結果共有会」を実施し、サーベイ結果の分析やアクションプラン策定等について学ぶ機会を設けるとともに、策定したアクションプランに対して、定期的にフォーカスサーベイ(個別の項目に絞った意識調査)を実施し、対策の効果を測定しています。さらに、各部署のプラン推進者を対象とした相談会を開催し、アクションプランの推進における課題や悩みを外部の専門家に相談する機会を設けることで、調査で明らかになった課題の解決に向け、全社レベルだけでなく各部署単位の取り組みも推進しています。なお、これらのエンゲージメントサーベイの結果については、経営会議・取締役会で報告を行うとともに、社内広報媒体にて、結果概要の報告を行っています。

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