有価証券報告書-第43期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 9:55
【資料】
PDFをみる
【項目】
135項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、鉄スクラップを鉄鋼製品にリサイクルし、省資源・省エネルギーを通じて地球環境の保全に努めるとともに、社会の発展に貢献する電炉グループです。顧客ニーズを追求し、合理的でオープンな経営により、ゆるぎない競争力を持ち、信頼される企業グループを目指します。私達は、この目標の実現に向け、自らの成長と変革を通じ、挑戦を続けます。
(2) 会社の対処すべき課題と中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、電炉法による鉄リサイクルを通じて、循環型社会、および脱炭素社会へ貢献するとともに、トップサプライヤーとして需要家のニーズに合った製品を供給するため、製造実力、コスト・品質競争力の更なる強化を図り、社会に貢献していくことを主眼とした「大阪製鐵グループ中期経営計画」を、本年4月28日に策定・公表しております。
(環境認識)
国内一般形鋼、棒鋼需要は、足下新型コロナウイルス感染症の影響により低水準となっておりますが、今後一定程度は回復するものの、以前の水準には戻らず国内需要は構造的に縮小するものと認識しております。
主原料であるスクラップは、中国の輸入再開等により、スクラップ需給は構造的に変化していくものと見ています。
電力における再生可能エネルギー比率アップによる供給構造の変化や、少子高齢化の更なる進展等、当社経営を取り巻く環境は絶え間なく変化していくものと考えています。
(主要課題と取り組み)
①盤石な国内事業基盤の構築
イ.大阪事業所の収益、事業基盤の更なる強化
当社の中核事業所である大阪事業所(堺工場、恩加島工場)において、前中期計画期間中に前倒しで着手した「Sプロ(大阪事業所圧延ライン強化対策)」の最大活用を通じた事業基盤の一層の強化を図ってまいります。
ロ.グループ全体構造の見直し、グループ経営の深化
日本スチール㈱の吸収合併を本年8月に実行致します。両社のシナジーの追求、製鋼~圧延の一貫管理強化等を通じ、当社グループ平鋼事業の一層の競争力強化を図ってまいります。また、東西拠点である大阪製鐵と東京鋼鐵のシナジー拡大を図ってまいりましたが、今後、更に一体的運営を追求してまいります。各機能を担うグループ会社全体の最適な体制構築を推進していきます。
ハ.お客様満足度の向上に向けて
お客様からの信頼に応えるべく、基本品位強化、技術サービス機能の一層の強化を図るとともに、需要構造変化に応じた商品メニューの充実化等、引き続き「大鐵MADE」活動を推進してまいります。
二.設備投資の選択と集中
固定費マネジメントの強化を図りつつ、次代に向けた設備投資案件の選別を強化するとともに、設備技術機能の充実を通じたメンテナンスエンジニア視点での保全強化を図ります。
ホ.業務効率化の一層の推進
グループ全体の作業標準化及び新しいシステム基盤の構築、IoT導入推進による効率性を追求してまいります。
②今後も成長が期待できる東南アジア需要の確実な捕捉を通じた成長戦略
KOS(PT.KRAKATAU OSAKA STEEL:インドネシア)の黒字定着化、収益拡大によるKOSのグループ収益への貢献を果たすべく、JVパートナーのPT.KRAKATAU STEELとの連携、協業強化を図るとともに、営業面では、輸出を含めた向け先拡大、形鋼の用途拡大、大阪製鐵輸出営業とのシナジー拡大を推進致します。また、グループ国内3拠点からのビレットの安定(数量・品質)供給を通じた安定生産、デリバリー力の一層の向上を目指します。
③事業環境変化への対応
イ.省エネ施策の推進/電力構造変化への対応
製鋼~圧延の直行率の更なる向上等、徹底的な省エネ対策を推進していきます。
再生可能エネルギーの拡大等に伴い電力構造が変化している中、その変化に対応した稼働形態の追求、生産シフト見直しを検討してまいります。
ロ.当社グループガバナンスの一層の強化
グループ全体の連携強化に向けた組織体制の構築、安全環境防災・品質コンプライアンス等の企業としての原点となる活動の徹底等を通じて、グループガバナンス強化諸施策を強化、実行してまいります。
ハ.働き方改革の推進
働き方改革として、本年4月より65歳定年制をスタートし、その定着フォローを行います。ダイバーシティ雇用を推進するとともに、在宅勤務、AI導入等を通じて、少子高齢化への対応を図るとともに、多様な働き方を実現してまいります。
(収益・投資計画)
2025年度ROS目標 10%程度
2021~25年度設備投資計画 230億円/5年
配当性向 30%程度目安
長期投資につきましては、十分な検証を踏まえ、国内外の事業成長のための投資を行ってまいります。また、グループ内最適化、最効率化の観点からグループ全体基盤の構築に向けたシステム投資を行います。
(2020年度連結中期計画の達成状況)
2018年3月に公表しております2020年度連結中期計画の目標とそれに対する達成状況は以下のとおりです。
2020年度計画(A)2020年度実績(B)差異
(B)-(A)
計画比
(B)/(A)
売上高
海外比率(*1)
1,000億円
37.0%
766億円
29.9%
△234億円
△7.1%
77%
81%
鋼材出荷量150万t108万t△42万t72%
経常利益
ROS(*2)
100億円
10.0%
13億円
1.7%
△87億円
△8.3%
13%
17%
配当性向30%程度を目安30.4%

(*1)海外比率=KOS社売上高+日本からの輸出売上高のグループ売上高合計に占めるウエイト
(*2)売上高経常利益率(ROS)
当社の事業は鉄鋼業であり、鉄鋼業の経営指標としては売上高経常利益率が最適であると考えております。
①2020年度の状況
2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により国内鋼材需要が低迷し、鋼材出荷量が大幅な未達となったことや年度を通じた主原料価格の高騰によるコストの増加により、需要家の皆さまのご理解を頂きながら販売価格の改善に努めたものの、利益目標を達成することができませんでした。
また、インドネシアにおける当社の海外子会社であるKOS社につきましても、グループ国内拠点からのビレットの安定供給等の諸施策を実行し、収益は改善傾向にあるものの、同感染症拡大の影響によるインドネシア国内の鋼材需要の停滞等により、当社の連結収益に寄与するには至りませんでした。
②重点課題等の進捗状況
イ.コンプライアンスの徹底と鉄リサイクルを通じた循環型社会への貢献による社会との共生
当社はリスクマネジメント委員会を軸とした自律的内部統制活動を通じて、業務全般についてチェックを徹底し、弱点を克服する活動を行ってきました。また昨年に引き続き、パワーハラスメントやセクシャルハラスメント等の研修を行い、ハラスメントの防止に取り組むとともに、従業員意識調査アンケートの継続実施、内部通報窓口の活用・フォロー等を着実に進めております。
ロ.成長戦略の推進 ~海外事業(KOS社)の着実な推進等
KOS社につきましては、国内からのビレット供給を含めグループ一貫での連携強化に引き続き取り組むとともに、財務基盤強化策として、KOS社に対する増資引受、長期融資、KOS社の短期借入金の債務保証を順次実行しております。今後の事業成長に向けたPT.KRAKATAU STEELとの連携、協業強化や更なる販売先の拡大等の取り組みを検討・実行しております。
ハ.品質・商品力の更なる強化 ~ナンバーワン、オンリーワン商品の充実
当社グループは、「お客様とともに誠実・安心・成長」をモットーに、製品ブランド「大鐵MADE」を旗印とし、連結子会社である東京鋼鐵㈱、日本スチール㈱、KOS社も含めて、同じ製品思想、品質設計、品質管理に則った鋼材製品を提供することを通じ、グループ全体の製品品質に関する信頼性向上に努めてまいりました。
二.グループ国内事業の効率的な生産・物流体制の構築、省エネルギー・コスト対策の推進
前倒しで実施している大阪事業所圧延ライン強化対策につきましては、主要設備である新粗圧延機2機の設置を終え、2021年度からの営業生産開始に向け、着実に実行してまいりました。また、大阪事業所堺工場に電気炉溶鋼攪拌能力の向上に資する設備導入を行うなど、省エネルギー・コスト削減に資する投資も引き続き進めております。また鋼材生産に係る老朽化設備についても、可能な限り生産性向上等を織込みつつ、更新を進めております。
ホ.事業の持続可能性をもたらす基盤整備の推進
当社は、人材の確保・育成や技能伝承に向け、従業員の階層別研修等の人材育成プログラムを着実に実行しつつ、福利厚生施設の充実化、WEB会議やテレワークの実施、65歳定年制の導入等、少子高齢化等の社会環境変化への対応を図ってまいりました。また、IT技術による生産性向上や安全衛生・環境・防災に対する諸施策についても、引き続き、鋭意取り組んでおります。
(3)経営環境および対処すべき課題
2021年度の経営環境については、以下のように認識しております。
今後の当社グループを取り巻く経営環境については、新型コロナウイルス感染症による大きな落ち込みから、経済活動が回復していくことに伴い、鉄鋼需要は回復していくと思われますが、中長期的には国内建築・土木向け鋼材需要は構造的に縮小していき、同感染症が終息した後も以前のような水準には回復しないものと想定しております。また、コスト面につきましては、中国のスクラップ輸入再開により、鉄スクラップ価格が高止まりするなど、今後も厳しい状況が続くと懸念されます。
こうした経営環境の下、当社グループは、本年4月に策定した「大阪製鐵グループ中期経営計画」のとおり、電炉法による鉄リサイクルを通じて循環型社会や脱炭素社会へ貢献するとともに、トップサプライヤーとして需要家のニーズに合った製品を供給するため、製造実力、コスト・品質競争力の更なる強化に向け、盤石な国内事業基盤の構築、今後も成長が期待できる東南アジア需要の確実な捕捉を通じた成長戦略、事業環境変化への対応に取り組んでまいります。
なお、本年8月に当社グループの平鋼事業の一層の競争力強化を目的として、連結子会社である日本スチール㈱の吸収合併を実行いたします。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。