有価証券報告書-第91期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 14:04
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、消費税増税後の景況感悪化や大型台風到来による影響などにより、減速感が拡大いたしました。
世界経済は、米中貿易摩擦の部分合意や、英国のEU離脱問題が収束化に向かいつつあるものの、中東情勢の地政学的リスクの高まりや、中国経済の停滞影響が依然として続いている状況でありました。更には、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行拡大から不透明感が増しており、収束時期次第では、世界経済の先行きは非常に厳しくなるものと予想しております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、新型コロナウイルスによる影響が当連結会計年度においては僅少であるものの、翌連結会計年度においては不確定要素が多く、この状況は一定期間継続することを想定しております。
可鍛事業では、消費税増税以後、自動車需要は乗用車、トラック共に力強さを欠き、当社の主力である自動車部品は軟調なまま推移したものの、中国国内での建機需要は依然高く、好調裡のまま推移いたしました。また、金属家具事業では、消費税増税後の景況感悪化に伴う買い替え需要の低迷が見られました。
このような環境の中、当社グループは持続的成長に向けた中期経営計画「CMC2020」の実現を目指し、「成長戦略」と「基盤固め」の2つの側面にて取り組みを推進しております。
その結果、売上高は315億25百万円(前年同期比5.8%増加)となり、過去最高だった前期を大幅に上回る実績を達成いたしました。一方、利益につきましては、新工場建設に伴う設備償却費用の増加や自動車の海外減産の影響により、営業利益は1億42百万円(前年同期比9.1%減少)、経常利益は11億9百万円(前年同期比34.9%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億53百万円(前年同期比22.4%増加)となりました。
なお、当連結会計年度における各セグメントの概況は、次のとおりです。
(a)可鍛事業
当セグメントにおきましては、「成長戦略」として、次世代の柱となりえる事業の確立に向け、「軽量化シーズの開発」や「自動車メーカーへの情報収集体制の強化」等に取り組みました。また産業車両用鋳物製品への事業領域の拡大とともに、粗加一貫体制の構築といった事業シナジーの最大化を目的として、武山鋳造株式会社を子会社化いたしました。
また「基盤固め」として、最新鋭の鋳造設備を導入した岐阜久尻工場の本格稼働を開始し、業界トップレベルの生産性を実現すべく、日々活動を進めています。その結果、売上高は305億84百万円(前年同期比6.3%増加)、セグメント利益(営業利益)は10億93百万円(前年同期比4.8%減少)となりました。
(b)金属家具事業
当セグメントにおきましては、コスト競争力の向上と業容拡大を目的として、台湾(中華民国)において樹脂部品等の開発・製造・販売を事業内容とする孫会社(中宣科技股份有限公司)を設立し、2021年より生産開始を予定しております。売上高は9億41百万円(前年同期比8.2%減少)、セグメント損失(営業損失)は11百万円(前年同期はセグメント損失1百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ2億9百万円減少し、39億43百万円(前年同期比5.0%減少)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益15億46百万円、減価償却費26億96百万円、売上債権の減少11億30百万円などにより、49億28百万円の収入(前年同期は13億59百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出35億94百万円などにより、36億66百万円の支出(前年同期は31億57百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出17億36百万円などにより、14億63百万円の支出(前年同期は18億41百万円の収入)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
可鍛事業29,685,269103.1
金属家具事業437,76981.7
合計30,123,038102.7

(注) 1 金額は、販売価格により算出しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
金属家具事業479,20194.5
合計479,20194.5

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 可鍛事業についての商品仕入実績はないため、商品仕入高の記載は行っておりません。
(c) 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
可鍛事業29,939,917101.05,616,10989.7
合計29,939,917101.05,616,10989.7

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金属家具事業については受注生産ではないため、受注高及び受注残高の記載は行っておりません。
(d) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
可鍛事業30,584,045106.3
金属家具事業941,53291.7
合計31,525,578105.8

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
トヨタ自動車㈱11,642,52439.012,458,92139.5
日野自動車㈱5,263,37317.64,284,49613.5

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、133億26百万円(前連結会計年度末は147億72百万円)となり、14億45百万円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が減少(57億64百万円から51億23百万円へ6億41百万円減少)したこと、電子記録債権が減少(17億22百万円から14億45百万円へ2億76百万円減少)したこと、その他(未収入金など)が減少(5億90百万円から2億94百万円へ2億95百万円減少)したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、225億85百万円(前連結会計年度末は214億92百万円)となり、10億92百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が減少(8億61百万円から3億53百万円へ5億8百万円減少)したものの、武山鋳造株式会社を連結子会社化したことにより土地が増加(13億27百万円から26億16百万円へ12億89百万円増加)及び関係会社出資金が増加(36億74百万円から41億79百万円へ5億5百万円増加)したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、80億74百万円(前連結会計年度末は98億34百万円)となり、17億60百万円減少いたしました。これは主に設備関係電子記録債務が減少(19億79百万円から2億45百万円へ17億33百万円減少)したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、80億5百万円(前連結会計年度末は73億85百万円)となり、6億19百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債が増加(6億52百万円から11億62百万円へ5億9百万円増加)したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、198億32百万円(前連結会計年度末は190億44百万円)となり、7億88百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が増加(155億28百万円から164億99百万円へ9億70百万円増加)したことによるものであります。
自己資本比率は、前連結会計年度末の51.2%から53.6%となりました。
(b)経営成績の分析
第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況の概要に記載したとおりであります。
(c)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載したとおりであります。
(d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画「CMC2020」において、基本方針や数値目標を定めております。この中期経営計画の客観的な指標である2020年度の連結売上高310億円、連結営業利益率4%以上、連結経常利益率6%以上に対し、当連結会計年度の実績は、連結売上高315億25百万円、連結営業利益率0.4%、連結経常利益率3.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュフローは、以下の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは49億28百万円となり、前連結会計年度に比べ35億69百万円増加いたしました。これは主に売上の増加、消費税の還付、補助金収入によるものであります。このように当社グループが得た資金により、成長戦略に基づいた持続的成長を維持するため、主に得意先からの受注に対応する生産設備の更新及び新工場である岐阜久尻工場への設備投資の支払いを行いました。また、借入金の返済及び配当政策に則った配当金の支払いによる株主還元を実施いたしました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りであります。
資金需要を満たすための資金は、原則として、営業活動によるキャッシュ・フローを財源としますが、巨額の資金需要に対応する場合等は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保及び財務の健全性・安定性を維持するため、銀行等から借入等を行う方針であります。資金調達を行う際は、期間や国内外の市場金利動向等、また自己資本比率といった財務指標への影響度等を総合的に勘案しながら、最適な調達を実施いたします。
当連結会計年度においては、2019年9月29日付にて取引銀行2行と総額10億円のコミットメントライン契約を締結しており、運転資金の安定的かつ効率的な調達手段を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(a)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、翌期経営計画の前提となった数値を、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(過去における経営計画の達成状況、予算など)と整合的に修正し見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、世界経済に係る先行きは依然として不透明な状況が継続しており、今後の収束時期等についての統一的な見解はありません。このため当社グループは客先からの情報等を勘案し、新型コロナウイルスの感染症による影響は翌連結会計年度の上期中に収束し、下期には一定の水準まで回復する見込みであると仮定しております。このような環境の中、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

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