有価証券報告書

【提出】
2020/06/23 14:07
【資料】
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【項目】
148項目
(1)経営成績等の状況の概要
①業績
当連結会計年度における世界経済は、2019年11月に中国湖北省武漢で新型コロナウイルス感染症がアウトブレイクし、瞬く間に世界各国へ感染拡大しました。各国政府は、人の移動を規制しました。我が国経済は、2019年10月に、消費税率が10%に引き上げられ、個人消費は減速しました。また、輸出と生産は弱含みで推移しました。労働力市場は逼迫したままで、実質的な完全雇用の状態にありました。当社グループ(当社および連結子会社)の主要原材料である銅の建値は、コロナショックにより、2020年3月末には、1トン58万円まで下落しました。
このような経営環境のもと、当社グループの連結業績については、伸銅事業の販売量が、住宅・建設や、電気・電子機器などの分野での需要低迷により減少したため、売上高は754億47百万円(前年同期比10.8%減少)となり、営業利益は銅相場下落に伴う相場差損の発生で43億29百万円(同12.4%減少)となりました。経常利益は銅の価格が下落したことで、相場リスクをヘッジするためのデリバティブ取引で利益が発生したため58億62百万円(同17.2%増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は34億76百万円(同4.8%増加)となりました。
各セグメントの業績は、次のとおりであります。
伸銅
伸銅事業では、住宅・建設向けや、電気・電子機器向けなどの分野で需要が低迷し、また主要原材料である銅の価格が下落基調にあったことなどにより、販売量は9万8,288トン(前年同期比7.2%減少)、売上高は614億91百万円(同13.3%減少)となり、銅価格下落に伴う相場差損が発生したため、セグメント損益は26億68百万円(同15.2%減少)のセグメント利益となりました。
精密部品
精密部品事業では、レンズ交換式カメラに使用されるカメラマウントの需要が低迷したため、売上高は38億39百万円(前年同期比11.0%減少)、セグメント損益は、80百万円のセグメント損失(前年同期はセグメント利益2億27百万円)となりました。
配管・鍍金
配管・鍍金事業では、ハウジング型継手や、管端つば出し加工機や、管端めっき除去装置の販売が好調だったため、売上高は101億16百万円(前年同期比7.5%増加)となり、セグメント損益は、14億5百万円(同6.2%増加)のセグメント利益となりました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期借入金の減少や仕入債務の減少、配当金の支払額による支出等があったものの、税金等調整前当期純利益を59億73百万円計上し、減価償却費の計上、売上債権やたな卸資産の減少による収入等があったため、前連結会計年度末に比べ28億55百万円増加し、当連結会計年度末には42億92百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は120億70百万円(前年同期比57億14百万円収入の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益59億73百万円、減価償却費16億30百万円、売上債権の減少額41億55百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は27億92百万円(前年同期比8億81百万円支出の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が27億7百万円(前年同期比12億43百万円の支出の増加))であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は64億21百万円(前年同期比26億17百万円支出の増加)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出が59億円(前年同期比27億60百万円支出の増加)、配当金の支払額が5億31百万円(前年同期比1億32百万円の支出の減少)であったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年増減率(%)
伸銅63,184△12.5
精密部品3,534△16.7
配管・鍍金7,1956.2
合計73,914△11.2

(注)1.金額は販売価格および製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数字によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年増減率(%)受注残高(百万円)前年増減率(%)
伸銅60,303△14.03,956△23.1
精密部品3,851△9.24423.0
合計64,155△13.74,398△21.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.配管・鍍金事業は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年増減率(%)
伸銅61,491△13.3
精密部品3,839△11.0
配管・鍍金10,1167.5
合計75,447△10.8

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
東泉産業株式会社12,88915.211,24314.9

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
(経営成績に関する分析)
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2020年3月期75,4474,3295,8623,476
2019年3月期84,6144,9455,0013,318
増減
(増減率%)
△9,167
(△10.8)
△615
(△12.4)
860
(17.2)
158
(4.8)

売上高は、伸銅事業の販売量が、住宅・建設や、電気・電子機器などの分野での需要低迷により減少したため、754億47百万円(前年同期比10.8%減少)となり、営業利益は銅相場下落に伴う相場差損の発生で43億29百万円(同12.4%減少)となりました。経常利益は銅の価格が下落したことで、相場リスクをヘッジするためのデリバティブ取引で利益が発生したため58億62百万円(同17.2%増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は34億76百万円(同4.8%増加)となりました。
なお、経常利益の主な増減要因は次のとおりであります。
数量・構成△4.3億円
相場差損益2.7億円
デリバティブ損益14.9億円
その他△4.7億円

(財政状態に関する分析)
当連結会計年度末の資産につきましては、主に現金及び預金が28億55百万円、建物及び構築物(純額)及び建設仮勘定が19億24百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が41億66百万円、たな卸資産が22億88百万円減少したため、前連結会計年度末に比べ13億91百万円減少し、560億4百万円となりました。
負債につきましては、主に未払法人税等が7億11百万円増加したものの、短期借入金が59億円減少したため、前連結会計年度末に比べ46億99百万円減少し、156億43百万円となりました。
純資産につきましては、主に利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ33億7百万円増加し、403億61百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループは、国際相場商品である銅や亜鉛を主要原材料として使用しています。このため、銅や亜鉛の相場が下がり局面にある場合は、保有原材料や工程内仕掛品などのたな卸資産等に含み損が発生するため、棚卸資産評価損の計上を要したり、製品販売価格が下落して売上高が減少したりする可能性があります。
(戦略的現状と見通し)
当社グループといたしましては、これらの現状を踏まえて、当社グループが原料相場に影響されないような企業体質を確立するため、高付加価値製品の開発・生産・販売に注力しています。
(経営者の問題認識と今後の方針について)
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めていますが、未だ収益力と成長力が不足しています。今後はより一層、新製品の開発と新市場の開拓に注力して行く所存です。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「業績等の概要」に記載のとおりであります。
また、当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より57億14百万円多い120億70百万円のキャッシュを得ています。これは主に税金等調整前当期純利益59億73百万円、減価償却費16億30百万円、売上債権の減少額41億55百万円等があったものの、法人税等の支払額が12億7百万円等あったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローでは、主に有形固定資産の取得等により、27億92百万円のキャッシュを使用しました。また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、主に短期借入金の返済により、64億21百万円のキャッシュを使用しました。投資活動によるキャッシュ・フローは27億92百万円に対し、営業活動によるキャッシュ・フローは120億70百万円ですので、内部留保資金により、投資活動を行ったことになります。ただ、今後も継続的な設備投資が見込まれます。また、M&Aによる資金が必要になる可能性もあります。さらには、原料相場が上昇した場合には運転資金を確保する必要があります。これらの影響によって、資金需要が増加する際には、内部留保資金に加え、取引金融機関からの借入により資金調達をすることになりますが、当社グループの自己資本比率は63.3%であり、なお十分な資金調達余力を保有しております。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今後、販売量が落ち込み、生産調整のために工場を臨時休業することにより、売上高の減少等、当社グループの業績への影響が見込まれますが、資金繰りについては、将来の不確実性に備え、借入金を増額することで、十分な資金を確保する対策を講じております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
固定資産の減損について、減損の兆候がある資産又は資産グループがある場合は、当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が、これらの帳簿価額を下回るかどうかにより、減損損失認識の要否を判断しております。
また、繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しており、企業分類に応じた繰延税金資産の計上額の決定のために、将来の課税所得を見積っております。
将来キャッシュ・フローや将来の課税所得は、受注見込み数量や原料相場等の仮定に基づく業績予想を基礎に見積もっております。将来の経済状況の変化などの不確実性により、当該見積り及び仮定について見直しが必要となった結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、固定資産の減損損失認識の要否等の判断及び繰延税金資産の計上額に重要な影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響について重要性があると認められる固定資産の減損損失の認識要否の判断、繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りに関しては、第5「経理の状況」(追加情報)に記載のとおりであります。

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