有価証券報告書

【提出】
2021/06/22 14:14
【資料】
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【項目】
140項目
(1)経営成績等の状況の概要
①業績
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、2020年春以降急速に景気が悪化しましたが、昨秋以降は、半導体や自動車などの製造業で、需要が急回復しました。当社グループ(当社及び連結子会社)の主要原材料で製造業全般の動向を映す銅の価格は、世界同時的な金融緩和の影響もあり、一本調子に上昇を続けました。
このような経営環境のもと、当社グループでは、昨夏、一時的に需要が減少したため、臨時休業日を設けて雇用調整助成金を受給しましたが、昨年末には、通常操業に復しました。なお、2020年6月26日に、当社の100%子会社のサンエツ金属株式会社は、①日立アロイ株式会社から黄銅棒事業及び加工品事業と黄銅線製造設備を譲り受ける契約を締結し、2021年1月5日に譲受しました。②日立金属株式会社から同社桶川工場の銅合金事業譲り受け、日立金属商事株式会社から当該事業に関する営業権を譲り受ける契約を締結し、2021年3月1日に譲受しました。また、当社の子会社のシーケー金属株式会社は、昨年廃業した同業他社から配管機器製造設備を譲受し、それらを収容するための工場の建設に着手しました。
当社グループの連結業績については、感染拡大の影響により、伸銅事業の販売量が、住宅・建設や、電気・電子機器などの分野で減少したため、売上高は691億30百万円(前年同期比8.4%減少)となりました。営業利益は、銅相場上昇に伴う原料相場差益が発生し、53億92百万円(同24.5%増加)となりました。経常利益は、銅や亜鉛の相場変動によって生じる損益への影響を打ち消すためにデリバティブ取引を行っていることから、相場の上昇によって営業利益が嵩上げされた一方で、デリバティブ損失が52億49百万円、デリバティブ評価損が2億57百万円発生したため、4億22百万円(同92.8%減少)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1億74百万円(同95.0%減少)となりました。
各セグメントの業績は、次のとおりであります。
伸銅
伸銅事業では、感染拡大の影響により、住宅・建設や、電気・電子機器などの分野での需要が低迷したため、販売量は8万8,588トン(前年同期比9.9%減少)となりました。売上高は、銅相場が前年同期と比較して高い水準であったものの、感染拡大の影響により、568億46百万円(同7.6%減少)となりました。セグメント損益は、銅相場の上昇に伴う原料相場差益が発生したため、42億50百万円(同59.3%増加)のセグメント利益となりました。
精密部品
精密部品事業では、感染拡大の影響により、レンズ交換式カメラに使用されるカメラマウントなどの需要が低迷したため、売上高は31億71百万円(前年同期比17.4%減少)となり、セグメント損益は2億8百万円のセグメント損失(前年同期はセグメント損失80百万円)となりました。
配管・鍍金
配管・鍍金事業では、感染拡大の影響により、配管機器需要が低迷したため、売上高は91億11百万円(前年同期比9.9%減少)となり、セグメント損益は10億28百万円(同26.8%減少)のセグメント利益となりました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、減価償却費の計上、短期借入金の増加による収入等があったものの、売上債権やたな卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出、事業譲受による支出等があったため、前連結会計年度末に比べ25億57百万円減少し、当連結会計年度末には17億35百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は53億98百万円(前年同期比174億68百万円支出の増加)となりました。これは主に減価償却費20億48百万円等があったものの、売上債権の増加額45億1百万円、たな卸資産の増加額30億86百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は73億72百万円(前年同期比45億79百万円支出の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が41億83百万円(前年同期比14億75百万円の支出の増加)、事業譲受による支出が25億3百万円であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は102億13百万円(前年同期比166億35百万円収入の増加)となりました。これは主に短期借入金の増加額が106億円(前年同期比165億円収入の増加)であったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年増減率(%)
伸銅58,687△7.1
精密部品3,068△13.2
配管・鍍金6,580△8.5
合計68,337△7.5

(注)1.金額は販売価格および製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数字によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年増減率(%)受注残高(百万円)前年増減率(%)
伸銅59,846△0.86,95575.8
精密部品3,264△15.253521.1
合計63,111△1.67,49170.3

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.配管・鍍金事業は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年増減率(%)
伸銅56,846△7.6
精密部品3,171△17.4
配管・鍍金9,111△9.9
合計69,130△8.4

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
東泉産業株式会社11,24314.910,08714.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容
(経営成績に関する分析)
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2021年3月期69,1305,392422174
2020年3月期75,4474,3295,8623,476
増減
(増減率%)
△6,317
(△8.4)
1,062
(24.5)
△5,439
(△92.8)
△3,302
(△95.0)

売上高は、感染拡大の影響により、伸銅事業の販売量が、住宅・建設や、電気・電子機器などの分野で減少したため、691億30百万円(前年同期比8.4%減少)となり、営業利益は、銅相場上昇に伴う原料相場差益が発生し、53億92百万円(同24.5%増加)となりました。経常利益は、銅や亜鉛の相場変動によって生じる損益への影響を打ち消すためにデリバティブ取引を行っていることから、相場の上昇によって営業利益が嵩上げされた一方で、デリバティブ損失が52億49百万円、デリバティブ評価損が2億57百万円発生したため、4億22百万円(同92.8%減少)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1億74百万円(同95.0%減少)となりました。
なお、経常利益の主な増減要因は次のとおりであります。
数量・構成△11.3億円
相場差損益24.8億円
デリバティブ損益△68.1億円
その他0.2億円

(財政状態に関する分析)
当連結会計年度末の資産につきましては、主に棚卸資産が47億97百万円、受取手形及び売掛金が45億9百万円、繰延税金資産が6億24百万円増加したため、前連結会計年度末に比べ101億40百万円増加し、661億45百万円となりました。
負債につきましては、主に短期借入金が106億円増加したため、前連結会計年度末に比べ100億88百万円増加し、257億31百万円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ52百万円増加し、404億13百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループは、国際相場商品である銅や亜鉛を主要原材料として使用しています。このため、銅や亜鉛の相場が下がり局面にある場合は、保有原材料や工程内仕掛品などのたな卸資産等に含み損が発生するため、棚卸資産評価損の計上を要したり、製品販売価格が下落して売上高が減少したりする可能性があります。
(戦略的現状と見通し)
当社グループといたしましては、これらの現状を踏まえて、当社グループが原料相場に影響されないような企業体質を確立するため、高付加価値製品の開発・生産・販売に注力しています。
(経営者の問題認識と今後の方針について)
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めていますが、未だ収益力と成長力が不足しています。今後はより一層、新製品の開発と新市場の開拓に注力して行く所存です。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「業績等の概要」に記載のとおりであります。また、当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より174億68百万円多い53億98百万円の資金を支出しました。これは主に減価償却費20億48百万円等があったものの、売上債権の増加額45億1百万円、たな卸資産の増加額30億86百万円等があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、主に有形固定資産の取得や事業譲受による支出等により、73億72百万円の資金を使用しました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、主に短期借入金の増加により、102億13百万円のキャッシュを得ました。
営業活動によるキャッシュ・フローは△53億98百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは△73億72百万円に対し、財務活動によるキャッシュ・フローは102億13百万円ですので、借入金等により、運転資金等を確保し、投資活動を行ったことになります。ただ、今後も継続的な設備投資が見込まれます。また、M&Aによる資金が必要になる可能性もあります。原料相場が上昇した場合にはさらに、運転資金を確保する必要があります。これらの影響によって、資金需要が増加する際には、内部留保資金に加え、取引金融機関からの借入により資金調達をすることになりますが、当社グループの自己資本比率は53.3%であり、なお十分な資金調達余力を保有しております。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今後、販売量が落ち込んだ場合、前連結会計年度と同様、生産調整のために工場を臨時休業することにより、売上高の減少等、当社グループの業績への影響が見込まれますが、資金繰りについては、将来の不確実性に備え、借入金を増額することで、十分な資金を確保する対策を講じております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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