有価証券報告書-第88期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、継続する物価上昇や人手不足、金融資本市場の変動や海外経済の減速懸念、アメリカの通商政策の動向の影響等から、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は641億7千万円(前連結会計年度末比9.7%増)となりました。
流動資産は256億9千万円(前連結会計年度末比15.9%増)、固定資産は384億8千万円(前連結会計年度末比5.9%増)となりました。
負債は209億1千万円(前連結会計年度末比50.0%増)となり、それぞれ、流動負債は123億7千万円(前連結会計年度末比92.3%増)、固定負債は85億3千万円(前連結会計年度末比13.8%増)となりました。
純資産は、432億6千万円(前連結会計年度末比2.9%減)となりました。この結果、自己資本比率は67.4%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における連結損益は、完成工事高238億4千万円(前年同期比2.2%増)、営業損失3億8千万円(前年同期は6億2千万円の営業利益)、経常利益3億3千万円(前年同期比72.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、2億円(前年同期比79.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
また、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
(a)鋼構造物製造事業
橋梁業界におきましては、鋼道路橋発注量は前年比14.5%減の約11万トンで、過去最低水準の厳しい状況で推移し、依然として受注競争の熾烈化が続いております。一方、橋梁保全工事の発注量は減少が見込まれるものの堅調に推移している環境にあります。
また、鉄骨業界におきましては、2024年暦年の発注量は前年に引き続いて400万トンを下回る状況にあり、また建設コストの高騰や人材不足等の長引く影響による厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中で、当社グループは、新設橋梁工事では、自治体発注物件を中心に大型案件を受注することができ、また技術提案・交渉方式の対象工事において工事契約締結に至ったことから、橋梁部門の受注高は196億2千万円(前年同期比70.4%増)となりました。
鉄骨部門では、首都圏再開発事業を主に民間建築案件の受注に努めた結果、鉄骨部門の受注高は44億2千万円(前年同期比11.5%増)となり、当連結会計年度における鋼構造物製造事業の総受注高は240億5千万円(前年同期比55.3%増)となりました。
主な受注工事は、橋梁部門につきましては名古屋高速道路公社の新洲崎工区改築工事、愛知県の青海IC上部工事(その1)、大田IC上部工事(その1)(その2)、岐阜県の濃飛2号橋、保全部門につきましては中部地方整備局の潮高架橋西上部拡幅工事、鉄骨部門につきましては虎ノ門一丁目東地区施設建築物新設工事であります。
鋼構造物製造事業につきましては、橋梁部門では、当社工場における生産高は前期より下振れとなりましたが、新橋架設・保全工事などの現場施工高は、大型案件の進捗により堅調に推移しました。また、鉄骨部門では、新規連結子会社の追加計上などもあり、前連結会計年度に比べ完成工事高は増加しました。一方、当社では首都圏の大型鉄骨工事等で工事損失引当金を計上したことから大幅に利益を押し下げる結果となり、完成工事高206億7千万円(前年同期比5.5%増)、営業損失5億4千万円(前年同期は4億2千万円の営業利益)となりました。
当連結会計年度に売上計上いたしました主な工事は、橋梁部門につきましては西日本高速道路㈱の佐世保高架橋拡幅工事、中部地方整備局の海津高架橋、川島大橋、近畿地方整備局の六甲アイランド第三高架橋、保全部門につきましては中日本高速道路㈱の長良川橋床版取替工事、浜名湖橋支承取替工事、木曽川大橋補修補強工事、鉄骨部門につきましてはみなとみらい52街区、日本製鉄㈱名古屋製鉄所/次世代熱延新設工事、ラピダス千歳などであります。
(b)不動産賃貸事業
不動産賃貸事業につきましては、売上高の基礎となる家賃収入は子会社の土地賃貸先の更新による収益増などにより増収となりました。一方、損益面では、新築の大型マンション案件の初年度収支が減価償却費等の支出先行となることから、事業利益は減少する結果となり、売上高は9億5千万円(前年同期比6.6%増)、営業利益4億7千万円(前年同期比6.2%減)となりました。
(c)材料販売事業
材料販売事業につきましては、厚板部門は、当社向けの橋梁用厚板取引が高位で推移し、一定の売上高は確保しましたが、国内の建設需要の遅延を背景とした鉄骨用切板取引と外販数量の落ち込みもあり、前期と比較して若干の増収に留まりました。鉄筋建材部門は、主力品種である鉄筋材料と当社鉄骨主要材等の取引数量の大幅な減少により前期と比較して減収減益となりました。レベラー部門は、主要客先では生産状況は未だ回復せず、製造業関連の薄板加工の国内需要も低調でありましたが、加工単価の値上げと織機向けの取引が復調に転じたため、前期に比べ増収増益となりました。この結果、売上高23億8千万円(前年同期比26.1%減)、営業損失2千万円(前年同期は3千万円の営業損失)となりました。
(d)運送事業
運送事業につきましては、2024年問題への対応による取引価格の見直しを実施しつつ、グループ内取引については、鉄骨工事関係の遠距離輸送取引の増加により収益は改善傾向となりました。一方で、グループ外取引につきましては、売上の先送りも発生するなど厳しい結果となり、売上高5億3千万円(前年同期比0.9%減)、営業利益2千万円(前年同期は1百万円の営業利益)となりました。
(e)工作機械製造事業
工作機械製造事業につきましては、2024年度も引き続き自動車産業の設備投資が低調な状況の中、異業種の新規取引先からの設備投資案件を受注し、売上計上することができました。しかし、採算の面では新規案件のため非常に厳しいものとなり、売上高2億3千万円(前年同期比121.4%増)、営業損失4千万円(前年同期は1千万円の営業損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果は、未成工事受入金の増加額24億8千万円等により、36億2千万円の資金収入(前年同期は43億
8千万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果は、有形固定資産の取得による支出23億2千万円等により24億6千万円の資金支出(前年同期は3億8千万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果は、短期借入金の純増加額の30億円等により、25億6千万円の資金収入(前年同期は3億円の支出)となりました。
(現金及び現金同等物)
上記の要因により、現金及び現金同等物期末残高は67億8千万円(前年同期比122.0%増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.生産実績金額は当期発生原価によっております。
3.不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業及びその他の事業につきましては、生産活動がないため、生産実績の記載をしておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.鋼構造物製造事業、不動産賃貸事業、運送事業、工作機械製造事業及びその他の事業につきましては、商品仕入活動がないため、商品仕入実績の記載をしておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業、工作機械製造事業及びその他の事業については、受注活動がないため、受注実績の記載をしておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度の連結貸借対照表における前連結会計年度比較
当連結会計年度の連結財政状態は、資産合計は641億7千万円(前連結会計年度末比9.7%増)、負債合計は209億1千万円(前連結会計年度末比50.0%増)となりました。
流動資産は、現金預金の増加(前連結会計年度末比118.9%増)などにより、流動資産合計は256億9千万円(前連結会計年度末比15.9%増)となりました。
固定資産のうち、建物や賃貸不動産をはじめ、有形固定資産の増加(前連結会計年度末比13.6%増)などにより、固定資産合計は384億8千万円(前連結会計年度末比5.9%増)となりました。
流動負債は、短期借入金30億円の新規発生や未成工事受入金の増加(前連結会計年度末比429.4%増)などにより、流動負債合計は123億7千万円(前連結会計年度末比92.3%増)となりました。
固定負債は、長期借入金の増加(前連結会計年度末比147.7%増)などにより、固定負債合計は85億3千万円(前連結会計年度末比13.8%増)となりました。
純資産は、自己株式の増加(前連結会計年度末比44.8%増)などにより、純資産合計は432億6千万円(前連結会計年度末比2.9%減)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の連結損益計算書における前連結会計年度比較
当連結会計年度の連結業績は、第5次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の初年度であり、第5次中期経営計画の基本方針である「『変革とチャレンジ』をキーワードとして、事業戦略として中長期的に基幹事業ポートフォリオの最適化を図り、事業利益のさらなる向上を目指す。」を掲げて、事業環境の変化に対応するため、人財や設備、資金等の資源を有効に活用し、事業利益のさらなる向上を目指すため、各事業の事業方針及び経営基盤強化等を実施してまいりました。
当連結会計年度の受注実績につきましては、橋梁・保全工事では、昨年度と同様に発注規模の大型化や配置人員の課題等に向き合いながら対応する環境にありましたが、196億2千万円(前年同期比70.4%増)を確保することが出来ました。また、鉄骨工事については、首都圏の案件が材料費や人件費の高騰により、プロジェクトが見直される背景となったことから、既存工事の設計変更を中心とした44億2千万円(前年同期比11.5%増)の確保となり、連結受注高は240億5千万円(前年同期比55.3%増)となりました。
当社グループの当連結会計年度に係る完成工事高については、鋼構造物製造事業では、当社の工場生産高は製作工程の先送りなどを背景に昨年度より落ち込む結果となりましたが、新橋架設・保全の現場では、大型案件が堅調に進捗したため、昨年度より8億4千万円増加(前年同期比5.1%増)いたしました。一方、子会社では、新規に㈱菊池鉄工所を連結に迎えることができましたが、既存の子会社の完成工事高は、昨年度を下回り、この結果、当連結会計年度の鋼構造物製造事業の完成工事高は、206億7千万円(前年同期比5.5%増)の微増となりました。不動産賃貸事業は、当社の大型マンションが完成し、既存契約の家賃収入と併せて前年同期比で6.7%の収入増加となりました、また、子会社での土地賃貸案件でも、新規契約による増収が貢献したため、売上高9億5千万円(前年同期比6.6%増)となりました。材料販売事業は、鉄筋建材部門が国内の建設需要の遅延などから、売上高は大幅に落ち込んだため、売上高18億1千万円(内部取引相殺後)(前年同期比28.7%減)となりました。その他の事業では、運送事業は1億1千万円(内部取引相殺後)(前年同期比24.1%減)、工作機械製造事業は2億3千万円(前年同期比121.4%増)で連結売上高は238億4千万円(前年同期比2.2%増)となりました。
完成工事総利益については、鋼構造物製造事業では、橋梁部門は材料費や人件費の増加等から、全般的に利益率が低下したこと加えて、鉄骨部門では、首都圏の大型鉄骨工事等で工事損失引当金を計上したことから、完成工事総利益は大幅に減少する結果となりました。不動産賃貸事業は、賃貸収入の増加要因はありましたが、当社の大型マンションの減価償却費等の計上や、築年数が一定期間経過した賃貸アパート等の計画修繕費が影響し、前年同期を下回る結果となりました。材料販売事業は、外販数量の減少はありましたが、レベラー部門の単価交渉などの要因もあり、若干の利益改善となりました。この結果、当連結会計年度の完成工事総利益は17億4千万円(前年同期比34.4%減)となりました。
営業損益は、販売費及び一般管理費が、新規子会社の増加分も含めて21億3千万円(前年同期比5.1%増)となり、3億8千万円の営業損失(前年同期は6億2千万円の営業利益)となりました。
経常損益は、当社において受取配当金の大幅な増加要因はありましたが、上記の営業損失の影響が大きく、その結果、経常利益は3億3千万円(前年同期比72.3%減)となりました。
特別損益の純額の影響は軽微でありましたが、経常利益の大幅な減少が影響したため、税金等調整前当期純利益は3億2千万円(前年同期比77.0%減)となりました。
上記の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は2億円(前年同期比79.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書における前連結会計年度比較
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主要なものは、鋼構造物製造事業における主要材料費や購入部品費等の材料費及び工場製作や現場施工に係る各種外注費のほか、製造労務費・製造経費及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要については、各種製造セグメントでは、生産設備の維持更新が中心であり、不動産賃貸事業では、賃貸不動産の維持修繕や建築及び投資対象物件の取得費用などであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を可能な限り自己資金で賄うことを基本としておりますが、やむを得ない場合に限り、金融機関からの短期借入や長期借入金による調達も想定しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、50億5千万円(前年同期比538.5%増)となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、67億8千万円(前年同期比122.0%増)となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)及び2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、継続する物価上昇や人手不足、金融資本市場の変動や海外経済の減速懸念、アメリカの通商政策の動向の影響等から、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は641億7千万円(前連結会計年度末比9.7%増)となりました。
流動資産は256億9千万円(前連結会計年度末比15.9%増)、固定資産は384億8千万円(前連結会計年度末比5.9%増)となりました。
負債は209億1千万円(前連結会計年度末比50.0%増)となり、それぞれ、流動負債は123億7千万円(前連結会計年度末比92.3%増)、固定負債は85億3千万円(前連結会計年度末比13.8%増)となりました。
純資産は、432億6千万円(前連結会計年度末比2.9%減)となりました。この結果、自己資本比率は67.4%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における連結損益は、完成工事高238億4千万円(前年同期比2.2%増)、営業損失3億8千万円(前年同期は6億2千万円の営業利益)、経常利益3億3千万円(前年同期比72.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、2億円(前年同期比79.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
また、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
(a)鋼構造物製造事業
橋梁業界におきましては、鋼道路橋発注量は前年比14.5%減の約11万トンで、過去最低水準の厳しい状況で推移し、依然として受注競争の熾烈化が続いております。一方、橋梁保全工事の発注量は減少が見込まれるものの堅調に推移している環境にあります。
また、鉄骨業界におきましては、2024年暦年の発注量は前年に引き続いて400万トンを下回る状況にあり、また建設コストの高騰や人材不足等の長引く影響による厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中で、当社グループは、新設橋梁工事では、自治体発注物件を中心に大型案件を受注することができ、また技術提案・交渉方式の対象工事において工事契約締結に至ったことから、橋梁部門の受注高は196億2千万円(前年同期比70.4%増)となりました。
鉄骨部門では、首都圏再開発事業を主に民間建築案件の受注に努めた結果、鉄骨部門の受注高は44億2千万円(前年同期比11.5%増)となり、当連結会計年度における鋼構造物製造事業の総受注高は240億5千万円(前年同期比55.3%増)となりました。
主な受注工事は、橋梁部門につきましては名古屋高速道路公社の新洲崎工区改築工事、愛知県の青海IC上部工事(その1)、大田IC上部工事(その1)(その2)、岐阜県の濃飛2号橋、保全部門につきましては中部地方整備局の潮高架橋西上部拡幅工事、鉄骨部門につきましては虎ノ門一丁目東地区施設建築物新設工事であります。
鋼構造物製造事業につきましては、橋梁部門では、当社工場における生産高は前期より下振れとなりましたが、新橋架設・保全工事などの現場施工高は、大型案件の進捗により堅調に推移しました。また、鉄骨部門では、新規連結子会社の追加計上などもあり、前連結会計年度に比べ完成工事高は増加しました。一方、当社では首都圏の大型鉄骨工事等で工事損失引当金を計上したことから大幅に利益を押し下げる結果となり、完成工事高206億7千万円(前年同期比5.5%増)、営業損失5億4千万円(前年同期は4億2千万円の営業利益)となりました。
当連結会計年度に売上計上いたしました主な工事は、橋梁部門につきましては西日本高速道路㈱の佐世保高架橋拡幅工事、中部地方整備局の海津高架橋、川島大橋、近畿地方整備局の六甲アイランド第三高架橋、保全部門につきましては中日本高速道路㈱の長良川橋床版取替工事、浜名湖橋支承取替工事、木曽川大橋補修補強工事、鉄骨部門につきましてはみなとみらい52街区、日本製鉄㈱名古屋製鉄所/次世代熱延新設工事、ラピダス千歳などであります。
(b)不動産賃貸事業
不動産賃貸事業につきましては、売上高の基礎となる家賃収入は子会社の土地賃貸先の更新による収益増などにより増収となりました。一方、損益面では、新築の大型マンション案件の初年度収支が減価償却費等の支出先行となることから、事業利益は減少する結果となり、売上高は9億5千万円(前年同期比6.6%増)、営業利益4億7千万円(前年同期比6.2%減)となりました。
(c)材料販売事業
材料販売事業につきましては、厚板部門は、当社向けの橋梁用厚板取引が高位で推移し、一定の売上高は確保しましたが、国内の建設需要の遅延を背景とした鉄骨用切板取引と外販数量の落ち込みもあり、前期と比較して若干の増収に留まりました。鉄筋建材部門は、主力品種である鉄筋材料と当社鉄骨主要材等の取引数量の大幅な減少により前期と比較して減収減益となりました。レベラー部門は、主要客先では生産状況は未だ回復せず、製造業関連の薄板加工の国内需要も低調でありましたが、加工単価の値上げと織機向けの取引が復調に転じたため、前期に比べ増収増益となりました。この結果、売上高23億8千万円(前年同期比26.1%減)、営業損失2千万円(前年同期は3千万円の営業損失)となりました。
(d)運送事業
運送事業につきましては、2024年問題への対応による取引価格の見直しを実施しつつ、グループ内取引については、鉄骨工事関係の遠距離輸送取引の増加により収益は改善傾向となりました。一方で、グループ外取引につきましては、売上の先送りも発生するなど厳しい結果となり、売上高5億3千万円(前年同期比0.9%減)、営業利益2千万円(前年同期は1百万円の営業利益)となりました。
(e)工作機械製造事業
工作機械製造事業につきましては、2024年度も引き続き自動車産業の設備投資が低調な状況の中、異業種の新規取引先からの設備投資案件を受注し、売上計上することができました。しかし、採算の面では新規案件のため非常に厳しいものとなり、売上高2億3千万円(前年同期比121.4%増)、営業損失4千万円(前年同期は1千万円の営業損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果は、未成工事受入金の増加額24億8千万円等により、36億2千万円の資金収入(前年同期は43億
8千万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果は、有形固定資産の取得による支出23億2千万円等により24億6千万円の資金支出(前年同期は3億8千万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果は、短期借入金の純増加額の30億円等により、25億6千万円の資金収入(前年同期は3億円の支出)となりました。
(現金及び現金同等物)
上記の要因により、現金及び現金同等物期末残高は67億8千万円(前年同期比122.0%増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼構造物製造事業 | 17,048 | +13.5 |
| 工作機械製造事業 | 152 | △25.9 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.生産実績金額は当期発生原価によっております。
3.不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業及びその他の事業につきましては、生産活動がないため、生産実績の記載をしておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 材料販売事業 | 4,483 | △9.2 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.鋼構造物製造事業、不動産賃貸事業、運送事業、工作機械製造事業及びその他の事業につきましては、商品仕入活動がないため、商品仕入実績の記載をしておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | |||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
| 鋼構造物製造事業 | 橋梁 | 19,628 | +70.4 | 34,708 | +9.3 |
| 鉄骨 | 4,423 | +11.5 | 3,946 | +12.1 | |
| 合計 | 24,051 | +55.3 | 38,655 | +9.6 | |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.不動産賃貸事業、材料販売事業、運送事業、工作機械製造事業及びその他の事業については、受注活動がないため、受注実績の記載をしておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売実績 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
| 鋼構造物製造事業 | 橋梁 | 16,682 | +9.6 |
| 鉄骨 | 3,997 | △8.7 | |
| 計 | 20,679 | +5.5 | |
| 不動産賃貸事業 | 958 | +6.6 | |
| 材料販売事業 | 1,812 | △28.7 | |
| 運送事業 | 116 | △24.1 | |
| 工作機械製造事業 | 239 | +121.4 | |
| その他 | 33 | +6.2 | |
| 合計 | 23,840 | +2.2 | |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||
| 相手先 | 金額 (百万円) | 割合(%) | 相手先 | 金額 (百万円) | 割合(%) |
| 国土交通省 | 4,275 | 18.3 | 国土交通省 | 5,658 | 23.7 |
| 中日本高速道路㈱ | 3,433 | 14.7 | 西日本高速道路㈱ | 3,669 | 15.4 |
| 西日本高速道路㈱ | 3,136 | 13.4 | 中日本高速道路㈱ | 3,201 | 13.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度の連結貸借対照表における前連結会計年度比較
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 比率(%) | |
| 流動資産 | 22,170 | 25,693 | 3,523 | +15.9 |
| 固定資産 | 36,349 | 38,483 | 2,133 | +5.9 |
| 資産合計 | 58,519 | 64,177 | 5,657 | +9.7 |
| 流動負債 | 6,435 | 12,374 | 5,938 | +92.3 |
| 固定負債 | 7,503 | 8,537 | 1,033 | +13.8 |
| 負債合計 | 13,939 | 20,911 | 6,972 | +50.0 |
| 純資産合計 | 44,580 | 43,265 | △1,314 | △2.9 |
当連結会計年度の連結財政状態は、資産合計は641億7千万円(前連結会計年度末比9.7%増)、負債合計は209億1千万円(前連結会計年度末比50.0%増)となりました。
流動資産は、現金預金の増加(前連結会計年度末比118.9%増)などにより、流動資産合計は256億9千万円(前連結会計年度末比15.9%増)となりました。
固定資産のうち、建物や賃貸不動産をはじめ、有形固定資産の増加(前連結会計年度末比13.6%増)などにより、固定資産合計は384億8千万円(前連結会計年度末比5.9%増)となりました。
流動負債は、短期借入金30億円の新規発生や未成工事受入金の増加(前連結会計年度末比429.4%増)などにより、流動負債合計は123億7千万円(前連結会計年度末比92.3%増)となりました。
固定負債は、長期借入金の増加(前連結会計年度末比147.7%増)などにより、固定負債合計は85億3千万円(前連結会計年度末比13.8%増)となりました。
純資産は、自己株式の増加(前連結会計年度末比44.8%増)などにより、純資産合計は432億6千万円(前連結会計年度末比2.9%減)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の連結損益計算書における前連結会計年度比較
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 比率(%) | |
| 完成工事高 | 23,328 | 23,840 | 512 | +2.2 |
| 完成工事総利益 | 2,652 | 1,740 | △912 | △34.4 |
| 販売費及び一般管理費 | 2,026 | 2,130 | 103 | +5.1 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 625 | △389 | △1,015 | - |
| 経常利益 | 1,219 | 337 | △882 | △72.3 |
| 税金等調整前当期純利益 | 1,411 | 325 | △1,085 | △77.0 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 986 | 200 | △786 | △79.7 |
当連結会計年度の連結業績は、第5次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の初年度であり、第5次中期経営計画の基本方針である「『変革とチャレンジ』をキーワードとして、事業戦略として中長期的に基幹事業ポートフォリオの最適化を図り、事業利益のさらなる向上を目指す。」を掲げて、事業環境の変化に対応するため、人財や設備、資金等の資源を有効に活用し、事業利益のさらなる向上を目指すため、各事業の事業方針及び経営基盤強化等を実施してまいりました。
当連結会計年度の受注実績につきましては、橋梁・保全工事では、昨年度と同様に発注規模の大型化や配置人員の課題等に向き合いながら対応する環境にありましたが、196億2千万円(前年同期比70.4%増)を確保することが出来ました。また、鉄骨工事については、首都圏の案件が材料費や人件費の高騰により、プロジェクトが見直される背景となったことから、既存工事の設計変更を中心とした44億2千万円(前年同期比11.5%増)の確保となり、連結受注高は240億5千万円(前年同期比55.3%増)となりました。
当社グループの当連結会計年度に係る完成工事高については、鋼構造物製造事業では、当社の工場生産高は製作工程の先送りなどを背景に昨年度より落ち込む結果となりましたが、新橋架設・保全の現場では、大型案件が堅調に進捗したため、昨年度より8億4千万円増加(前年同期比5.1%増)いたしました。一方、子会社では、新規に㈱菊池鉄工所を連結に迎えることができましたが、既存の子会社の完成工事高は、昨年度を下回り、この結果、当連結会計年度の鋼構造物製造事業の完成工事高は、206億7千万円(前年同期比5.5%増)の微増となりました。不動産賃貸事業は、当社の大型マンションが完成し、既存契約の家賃収入と併せて前年同期比で6.7%の収入増加となりました、また、子会社での土地賃貸案件でも、新規契約による増収が貢献したため、売上高9億5千万円(前年同期比6.6%増)となりました。材料販売事業は、鉄筋建材部門が国内の建設需要の遅延などから、売上高は大幅に落ち込んだため、売上高18億1千万円(内部取引相殺後)(前年同期比28.7%減)となりました。その他の事業では、運送事業は1億1千万円(内部取引相殺後)(前年同期比24.1%減)、工作機械製造事業は2億3千万円(前年同期比121.4%増)で連結売上高は238億4千万円(前年同期比2.2%増)となりました。
完成工事総利益については、鋼構造物製造事業では、橋梁部門は材料費や人件費の増加等から、全般的に利益率が低下したこと加えて、鉄骨部門では、首都圏の大型鉄骨工事等で工事損失引当金を計上したことから、完成工事総利益は大幅に減少する結果となりました。不動産賃貸事業は、賃貸収入の増加要因はありましたが、当社の大型マンションの減価償却費等の計上や、築年数が一定期間経過した賃貸アパート等の計画修繕費が影響し、前年同期を下回る結果となりました。材料販売事業は、外販数量の減少はありましたが、レベラー部門の単価交渉などの要因もあり、若干の利益改善となりました。この結果、当連結会計年度の完成工事総利益は17億4千万円(前年同期比34.4%減)となりました。
営業損益は、販売費及び一般管理費が、新規子会社の増加分も含めて21億3千万円(前年同期比5.1%増)となり、3億8千万円の営業損失(前年同期は6億2千万円の営業利益)となりました。
経常損益は、当社において受取配当金の大幅な増加要因はありましたが、上記の営業損失の影響が大きく、その結果、経常利益は3億3千万円(前年同期比72.3%減)となりました。
特別損益の純額の影響は軽微でありましたが、経常利益の大幅な減少が影響したため、税金等調整前当期純利益は3億2千万円(前年同期比77.0%減)となりました。
上記の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は2億円(前年同期比79.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書における前連結会計年度比較
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △4,382 | 3,620 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △388 | △2,465 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △304 | 2,569 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 3,054 | 6,780 |
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主要なものは、鋼構造物製造事業における主要材料費や購入部品費等の材料費及び工場製作や現場施工に係る各種外注費のほか、製造労務費・製造経費及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要については、各種製造セグメントでは、生産設備の維持更新が中心であり、不動産賃貸事業では、賃貸不動産の維持修繕や建築及び投資対象物件の取得費用などであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を可能な限り自己資金で賄うことを基本としておりますが、やむを得ない場合に限り、金融機関からの短期借入や長期借入金による調達も想定しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、50億5千万円(前年同期比538.5%増)となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、67億8千万円(前年同期比122.0%増)となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)及び2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。