訂正有価証券報告書-第85期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「安全、安心、快適を提供することにより社会に貢献する」ことを使命とし、この「使命」を具体的に現すために「経営理念」および「行動指針」を定めています。
経営理念
「お客さますべてが満足する商品、サービスを提供します」
「世界の各地域で評価されるグローバルな企業グループとなります」
「個人の創造力を結集してチームワークにより、企業価値を高めます」
行動指針
「お客さまの信頼の向上のために感謝と誠意をもって業務活動を行ないます」
「国内外、社会のニーズに応える品質・コストを追求し、トップブランドを確立します」
「未来を先取りし、絶えずあらゆる部門の技術レベル・生産性を向上させます」
「ルールを遵守し、自由闊達で風通しのよい、やりがいのある職場づくりを行ないます」
「常に自己啓発し、自ら高い目標に挑戦し、自らの役割と責任を認識し価値創造に貢献します」
当社グループは、お客様をはじめとするステークホルダーの方々の信頼と期待に応え、「使命」「経営理念」「行動指針」を具現化した商品とサービスをお客様に提供することにより、当社企業価値および株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。
(2) 当社グループの成長基盤
グローバルに「安全、安心、快適を提供する」という普遍の理念を継承し、PDCAをレベルアップすることで、サステナブルに経営を進化させていくことに取り組んでおります。
(3) 経営環境
当社グループの製品は、世界25の国と地域で戸建、集合住宅、商業施設・オフィス、医療・福祉施設、工場・倉庫などビジネスや生活に必要な施設で幅広く使用されています。そのため、日本・北米・欧州・アジアを含む当社グループが属する地域の経済状況や市場動向の変化に適切に対応する必要があります。一方で、事業を通じた世界共通の社会課題の解決への貢献を事業成長の好機と捉え、事業活動を展開しています。
(4) 目標とする経営指標
当社グループでは、売上高、営業利益、営業利益率、ROE、自己資本比率、D/Eレシオの財務指標のほか、企業価値増大を目指し、株主・債権者の期待収益を意識した事業運営を行うことを目標に、当社グループ独自の経済的付加価値指標として「SVA」(Sanwa Value Added)を重要な指標として取り組んでおります。
注)SVA(Sanwa Value Added)は、当社独自の付加価値指標で、株主資本に加えて負債など事業全般の投下資本に対する収益力を示す指標です。
SVA=NOPAT(税引後営業利益)-投下資本×WACC(6%)
※投下資本=運転資本+固定資産=純資産+有利子負債-(現金同等物+投資有価証券)
(5) 中長期的な会社の経営戦略
◎ 長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」
「動く建材」のグローバル・メジャーとして、世界中のお客様に安全、安心、快適な商品とサービスを提供する。
当社グループは、「三和2010ビジョン」(2001年~2012年)の基本構想である「企業価値創出のグローバルグループ経営」を継承し、グローバル経営を初期段階から新たな飛躍の段階へと進化させるため、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」を策定し、2013年度よりスタート致しました。
<目指す姿>1.日・米・欧において、各地の市場特性に応じた発展により、トップブランドの地位を不動のものとする。
2.各地域でお客様が満足する最大の付加価値を提供するため、サービス分野の強化を中心にビジネスモデルを拡大する。
3.アジアを中心に新興国におけるシャッター・ドア事業を、グループの事業の一つの柱とし、トップブランドに育成する。
4.各地に展開する強みを結集し、グローバル市場における全体最適を推進する。
(6) 会社の対処すべき課題
○ 中期経営計画(第三次中期経営計画 2019年~2020年)
第二次3ヵ年(2016年~2018年)の成果を踏まえ、次の10年に繋がる事業展開を行い、「グローバル・メジャー」としてのトップブランドの基盤を確立する2ヵ年として以下の重点方針と経営目標を掲げ『第三次中期経営計画』(2019年~2020年)をスタート致しました。
<基本戦略>[コア事業]
・日・米・欧のコアビジネスの事業領域拡大と強化
[成長事業]
・サービス分野の強化とビジネスモデルの拡大
・アジア事業の基盤拡充
[基盤強化]
・働き方改革と生産性向上
・ESGを推進し、社会からより信頼される企業体質へ
(日本)
各事業分野でのポジション確立による動く建材企業としての成長を目指し、基幹事業では顧客戦略の推進と競合先の追随を許さない商品力の強化、成長事業では競合メーカーとのシェア競争に打ち勝つための戦略と防火設備の検査法制化拡大をテコにした修理・メンテ事業の拡大、また国内グループ事業においては連携によるシナジー強化と国内グループ会社の事業最適化に取り組んでまいります。
(北米)
基幹事業の維持・拡大とともに、周辺事業分野への参入による事業拡大を目指し、既存事業では、品質および顧客満足度向上による住宅・商業用ドアのシェア拡大、大都市圏への拠点追加などチャネル強化、製造・販売における西海岸戦略の実行、川下事業戦略の再構築、新規事業ではセキュリティに対応したアクセス制御の導入、周辺事業分野への参入、サービス分野では直販部門の事業拡大、フィールドサービスシステムの導入に取り組んでまいります。
(欧州)
産業用製品の更なる強化と、NF4.0によるデジタル化推進を目指し、産業用製品事業ではトータルソリューションプロバイダーとしての拡販、ヒンジドア事業では製品群拡充による欧州全体への販売拡大、ガレージドア事業ではブランド力強化、販路拡大による欧州全体でのシェア拡大、業務プロセス改革では、販売・サービス・生産・物流など各プロセスのデジタル化推進、サービス分野では産業用ドア事業を中心とした事業拡大、フィールドサービスシステムの導入に取り組んでまいります。
(アジア)
アジア事業の基盤拡充に向け、中国華東地区では宝産三和・NF上海の一体運営によるドア事業および物流施設向け事業の強化、中国華南地区では三和香港・鈴木香港・宝産三和との協業強化による事業拡大、台湾では生産能力の増強、ASEAN地域においては事業各社の生産及び施工体制の構築と域内における生産最適化に取り組んでまいります。
(グループ全体)
営業・設計・製造・施工・メンテ・管理の全てのプロセスで、AI、IoTなど最新の情報システムの活用による業務効率化、働き方改革などにより生産性を改善し、ESG重点課題については各部門が連携して推進することで「二つの信用」を高め、将来にわたる持続的成長へ取り組んでまいります。
<経営目標>
※第三次中期経営計画の目標の数値及び比率は、中期計画策定時の情報に基づいて算出しております。また、現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は世界経済に大きなダメージを与えており、当社グループにおいても2020年度においては、その影響が大きく、連結で大幅な減収が予想され、売上高予想を3,900億円(600億円減)、営業利益予想を220億円(155億円減)としております。
2020年度予想の数値及び比率は策定時の入手可能な情報に基づき算出しておりますので、環境や業況の変化により変更する可能性があります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「安全、安心、快適を提供することにより社会に貢献する」ことを使命とし、この「使命」を具体的に現すために「経営理念」および「行動指針」を定めています。
経営理念
「お客さますべてが満足する商品、サービスを提供します」
「世界の各地域で評価されるグローバルな企業グループとなります」
「個人の創造力を結集してチームワークにより、企業価値を高めます」
行動指針
「お客さまの信頼の向上のために感謝と誠意をもって業務活動を行ないます」
「国内外、社会のニーズに応える品質・コストを追求し、トップブランドを確立します」
「未来を先取りし、絶えずあらゆる部門の技術レベル・生産性を向上させます」
「ルールを遵守し、自由闊達で風通しのよい、やりがいのある職場づくりを行ないます」
「常に自己啓発し、自ら高い目標に挑戦し、自らの役割と責任を認識し価値創造に貢献します」
当社グループは、お客様をはじめとするステークホルダーの方々の信頼と期待に応え、「使命」「経営理念」「行動指針」を具現化した商品とサービスをお客様に提供することにより、当社企業価値および株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。
(2) 当社グループの成長基盤
グローバルに「安全、安心、快適を提供する」という普遍の理念を継承し、PDCAをレベルアップすることで、サステナブルに経営を進化させていくことに取り組んでおります。
(3) 経営環境
当社グループの製品は、世界25の国と地域で戸建、集合住宅、商業施設・オフィス、医療・福祉施設、工場・倉庫などビジネスや生活に必要な施設で幅広く使用されています。そのため、日本・北米・欧州・アジアを含む当社グループが属する地域の経済状況や市場動向の変化に適切に対応する必要があります。一方で、事業を通じた世界共通の社会課題の解決への貢献を事業成長の好機と捉え、事業活動を展開しています。
(4) 目標とする経営指標
当社グループでは、売上高、営業利益、営業利益率、ROE、自己資本比率、D/Eレシオの財務指標のほか、企業価値増大を目指し、株主・債権者の期待収益を意識した事業運営を行うことを目標に、当社グループ独自の経済的付加価値指標として「SVA」(Sanwa Value Added)を重要な指標として取り組んでおります。
注)SVA(Sanwa Value Added)は、当社独自の付加価値指標で、株主資本に加えて負債など事業全般の投下資本に対する収益力を示す指標です。
SVA=NOPAT(税引後営業利益)-投下資本×WACC(6%)
(5) 中長期的な会社の経営戦略
◎ 長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」
「動く建材」のグローバル・メジャーとして、世界中のお客様に安全、安心、快適な商品とサービスを提供する。
当社グループは、「三和2010ビジョン」(2001年~2012年)の基本構想である「企業価値創出のグローバルグループ経営」を継承し、グローバル経営を初期段階から新たな飛躍の段階へと進化させるため、長期経営ビジョン「三和グローバルビジョン2020」を策定し、2013年度よりスタート致しました。
<目指す姿>1.日・米・欧において、各地の市場特性に応じた発展により、トップブランドの地位を不動のものとする。
2.各地域でお客様が満足する最大の付加価値を提供するため、サービス分野の強化を中心にビジネスモデルを拡大する。
3.アジアを中心に新興国におけるシャッター・ドア事業を、グループの事業の一つの柱とし、トップブランドに育成する。
4.各地に展開する強みを結集し、グローバル市場における全体最適を推進する。
(6) 会社の対処すべき課題
○ 中期経営計画(第三次中期経営計画 2019年~2020年)
第二次3ヵ年(2016年~2018年)の成果を踏まえ、次の10年に繋がる事業展開を行い、「グローバル・メジャー」としてのトップブランドの基盤を確立する2ヵ年として以下の重点方針と経営目標を掲げ『第三次中期経営計画』(2019年~2020年)をスタート致しました。
<基本戦略>[コア事業]
・日・米・欧のコアビジネスの事業領域拡大と強化
[成長事業]
・サービス分野の強化とビジネスモデルの拡大
・アジア事業の基盤拡充
[基盤強化]
・働き方改革と生産性向上
・ESGを推進し、社会からより信頼される企業体質へ
(日本)
各事業分野でのポジション確立による動く建材企業としての成長を目指し、基幹事業では顧客戦略の推進と競合先の追随を許さない商品力の強化、成長事業では競合メーカーとのシェア競争に打ち勝つための戦略と防火設備の検査法制化拡大をテコにした修理・メンテ事業の拡大、また国内グループ事業においては連携によるシナジー強化と国内グループ会社の事業最適化に取り組んでまいります。
(北米)
基幹事業の維持・拡大とともに、周辺事業分野への参入による事業拡大を目指し、既存事業では、品質および顧客満足度向上による住宅・商業用ドアのシェア拡大、大都市圏への拠点追加などチャネル強化、製造・販売における西海岸戦略の実行、川下事業戦略の再構築、新規事業ではセキュリティに対応したアクセス制御の導入、周辺事業分野への参入、サービス分野では直販部門の事業拡大、フィールドサービスシステムの導入に取り組んでまいります。
(欧州)
産業用製品の更なる強化と、NF4.0によるデジタル化推進を目指し、産業用製品事業ではトータルソリューションプロバイダーとしての拡販、ヒンジドア事業では製品群拡充による欧州全体への販売拡大、ガレージドア事業ではブランド力強化、販路拡大による欧州全体でのシェア拡大、業務プロセス改革では、販売・サービス・生産・物流など各プロセスのデジタル化推進、サービス分野では産業用ドア事業を中心とした事業拡大、フィールドサービスシステムの導入に取り組んでまいります。
(アジア)
アジア事業の基盤拡充に向け、中国華東地区では宝産三和・NF上海の一体運営によるドア事業および物流施設向け事業の強化、中国華南地区では三和香港・鈴木香港・宝産三和との協業強化による事業拡大、台湾では生産能力の増強、ASEAN地域においては事業各社の生産及び施工体制の構築と域内における生産最適化に取り組んでまいります。
(グループ全体)
営業・設計・製造・施工・メンテ・管理の全てのプロセスで、AI、IoTなど最新の情報システムの活用による業務効率化、働き方改革などにより生産性を改善し、ESG重点課題については各部門が連携して推進することで「二つの信用」を高め、将来にわたる持続的成長へ取り組んでまいります。
<経営目標>
2019年度実績 | 第三次中期経営計画 2020年度目標 | 2020年度予想 | |
売上高 | 4,401億円 | 4,500億円 | 3,900億円 |
営業利益 | 342億円 | 375億円 | 220億円 |
営業利益率 | 7.8% | 8.3% | 5.6% |
SVA | 140億円 | 159億円 | 54億円 |
ROE | 13.3% | 14.1% | 7.5% |
自己資本比率 | 46.3% | 47.8% | 46.9% |
D/Eレシオ | 0.38 | 0.35 | 0.36 |
※第三次中期経営計画の目標の数値及び比率は、中期計画策定時の情報に基づいて算出しております。また、現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は世界経済に大きなダメージを与えており、当社グループにおいても2020年度においては、その影響が大きく、連結で大幅な減収が予想され、売上高予想を3,900億円(600億円減)、営業利益予想を220億円(155億円減)としております。
2020年度予想の数値及び比率は策定時の入手可能な情報に基づき算出しておりますので、環境や業況の変化により変更する可能性があります。