有価証券報告書-第70期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 9:40
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147項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な雇用・所得環境を背景に緩やかな回復基調が継続しておりましたが、消費税増税による一部弱含みに加えて、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大により、大きな下振れリスクを警戒する状況に変わりました。
このような情勢下、当社グループにおきましては、「工具をTOKOTON究め、TRASASでつながり、安全・安心の見える化をグローバルに展開する」を基本方針に掲げ、工具事業を核とした成長戦略を展開し、収益・利益の拡大に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は82億56百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は6億66百万円(前年同期比2.1%増)、経常利益は6億99百万円(前年同期比2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては5億82百万円(前年同期比55.4%増)となりました。
事業セグメントごとの経営成績の概要につきましては、以下のとおりであります。
[工具事業]
主力の当事業部門では、「安全、快適、能率・効率、環境」をキーワードに、既存顧客の深耕、新規顧客の開拓並びにブランド価値向上等の事業戦略を展開してまいりました。
開発面では、「安全、快適、能率・効率、環境」を追求するR&Dコンセプト「新・工具大進化」の具現化に向けた次世代工具開発に注力しております。具体的には、自動車整備における「点検記録簿」をスマートフォンやタブレット端末を使って簡単に作成、印刷することが可能な点検記録簿アプリ「e-整備」を2019年7月にリリースいたしました。「e-整備」は2018年10月に発売した自動車整備向け作業管理システム『TRASAS for AUTO』シリーズとも連携し、タイヤの溝やブレーキパッドの残量、ホイールナットの締め付けトルク等を測定と同時に記録簿へ自動的に入力することができるなど、自動車アフターマーケットのさらなる「安全」と「作業品質」の向上を実現いたします。
また、ネプロスブランドの新しい収納具シリーズとして「nepros neXT(ネプロス ネクスト)」を2019年7月に発売いたしました。最新の構造最適化手法である「トポロジー最適化」を用いて設計したフレームとモジュールを自由に組み合わせることが出来る拡張性を持ち、使いやすさと強さ、美しさを備え、単なる収納具の枠を超えた多彩なシーンでの活用を提案してまいりました。
販売面では、TRASASシリーズの販売拡大や、お客様の様々な問題・課題を解決するソリューション営業、得意先向け研修会の開催などに加え、多くのお客様にTRASASシリーズをはじめ、KTCソリューションを実体験いただくため積極的に展示会へ出展し、自社ブースはもちろん、パートナー企業のブースにおいても製品をPRし、引続き認知度の向上に努めてまいりました。
生産面では、たゆまぬ生産性の向上とコストダウンの推進でKTCグループにおける「ものづくりの最適化」を図ってまいりました。さらに、中長期的な生産拠点戦略を展開し、生産革新の実現に向け最新のロボット技術を活用した先進的な自働化、省力化設備の開発や、全社の設備監視を包括的に行うなど工場のIoT化による中枢的機能の集約を図ってまいりました。
これらの結果、自動車及び一般産業市場を中心とした市販部門に加え、付加価値の高いソリューション案件を中心とした直販部門が堅調に推移したことから、売上高は80億24百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は5億3百万円(前年同期比2.0%増)となりました。
なお、工具事業における生産拠点戦略の一環として中国の生産子会社である福清京達師工具有限公司
[Fuqing Kyoto Tool Co.,Ltd.]の操業を停止し、2019年5月24日付「特定子会社(工具事業の中国の生産子会社)の異動(持分譲渡)完了に関するお知らせ」にてお知らせしました通り、福清京達師工具有限公司の全出資持分を譲渡いたしました。これに伴い、発生した関係会社出資金譲渡益及び関係会社整理損を特別損益として計上するとともに、連結の範囲から除外しております。
[ファシリティマネジメント事業]
当事業部門では、従前より所有不動産の有効活用を目指し、物件の整備、運営管理を推進してまいりました。
当連結会計年度におきましては、所有不動産や、石川県羽咋市の太陽光発電所の安定稼働により、売上高は2億31百万円(前年同期比0.6%増)、セグメント利益は1億62百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、主に特別高圧受電設備や生産管理システム等の固定資産の取得による支出、資産除去債務の履行による支出、配当金の支払等で資金を使用したものの、主に営業活動で獲得した資金がそれらの支出を上回った結果、前連結会計年度末に比べて5億22百万円増加し、当連結会計年度末残高は、27億92百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金の増加は9億78百万円(前年同期は7億38百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8億22百万円に加え、減価償却費4億25百万円、たな卸資産の減少77百万円による資金の増加があった一方、関係会社出資金譲渡益1億95百万円、法人税の支払額2億26百万円による資金の減少があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は2億89百万円(前年同期は3億6百万円)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う関係会社出資金の売却による収入1億61百万円による資金の増加があったものの、固定資産の取得による支出4億38百万円による資金の減少があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の減少は1億66百万円(前年同期は1億90百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額1億55百万円があったことなどによるものであります。
当社グループの資金需要の動向につきましては、成長戦略投資を進めながら、継続的・安定的な株主還元を続けてまいります。
具体的には配当と投資と手許資金のバランスを保ちつつ、配当に関しては、継続的かつ安定的な配当の維持と業績に応じた配当を基本とし、投資に関してはTRASASシリーズ等の新製品開発や生産革新の実現に向けた活動等に投資いたします。手許資金に関しては、今後の経済動向の不確実性拡大に備えるためにも現状水準を維持いたします。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
工具事業(千円)8,420,671102.2
ファシリティマネジメント事業(千円)--
合計(千円)8,420,671102.2

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の生産実績には、仕入商品を含んでおります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
工具事業(千円)8,024,423104.5
ファシリティマネジメント事業(千円)231,711100.6
合計(千円)8,256,134104.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
トヨタ自動車株式会社1,024,83313.01,582,71319.2
トラスコ中山株式会社1,133,14514.31,126,34313.6
ヤマト自動車株式会社993,38412.61,068,90112.9

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行い、提出日現在において判断したものであり、将来に関しては不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りに関する追加情報は、「第5 経理の状況」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、82億56百万円(前年同期比4.4%増)となりました。TRASASシリーズの販売拡大や、お客様の様々な問題・課題を解決するソリューション営業、得意先向け研修会の開催などに取組んでまいりました。その結果、自動車及び一般産業市場を中心とした市販部門に加え、付加価値の高いソリューション案件を中心とした直販部門が堅調に推移したことから、売上高が増加いたしました。
b.営業利益
営業利益は、付加価値の高いソリューション案件が利益を牽引したのに加え、たゆまぬ生産性の向上とコストダウンの推進でKTCグループにおける「ものづくりの最適化」を図ったことなどにより、6億66百万円(前年同期比2.1%増)、売上高営業利益率は8.1%(前年同期比0.2ポイント減)となりました。
c.営業外損益及び経常利益
営業外損益は、営業外収益として受取利息1百万円、受取配当金23百万円、補助金収入12百万円、営業外費用として支払利息4百万円、売上割引3百万円を計上したことなどにより、33百万円の利益(純額)となり、経常利益は6億99百万円(前年同期比2.7%増)となりました。
d.特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別損益は、特別利益として関係会社出資金譲渡益1億95百万円、特別損失として減損損失16百万円、関係会社整理損53百万円を計上したことなどにより、1億23百万円の利益(純額)となり、税金等調整前当期純利益は8億22百万円(前年同期比66.7%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税に2億61百万円、法人税等調整額に12百万円、非支配株主に帰属する当期純損失9百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5億82百万円(前年同期比55.4%増)となりました。
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりであります。
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、134億13百万円となり、前連結会計年度末に対し4億円増加となりました。その主な内容は、現金及び預金が4億90百万円、受取手形及び売掛金が86百万円増加した一方、仕掛品が83百万円、建物及び構築物が96百万円減少したことなどによるものであります。
b.負債及び純資産
当連結会計年度末の負債合計は、35億53百万円となり、前連結会計年度末に対し85百万円増加となりました。その主な内容は、電子記録債務が44百万円、未払費用が27百万円、賞与引当金が35百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が31百万円、資産除去債務が43百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、98億60百万円となり、前連結会計年度末に対し3億14百万円増加となりました。その主な内容は、利益剰余金が4億26百万円増加した一方、為替換算調整勘定が51百万円、非支配株主持分が47百万円減少したことなどによるものであります。
当社グループの当連結会計年度の流動性及び資金の源泉は、次のとおりであります。
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要の主なものは、製造販売業として機能するための原材料等の仕入や製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要の主なものは、工場や社屋等の建物及び機械装置等の有形固定資産投資に加え、情報処理の為の無形固定資産投資等があります。
c.財務政策
当社グループは運転資金につきましては、現在、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備投資計画に基づき資金計画を策定しており、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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