有価証券報告書-第71期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/28 9:14
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が影響し、社会・経済活動が制限されたことにより低迷いたしました。とくに年度前半は、自動車や産業機械など関連業界において個人消費や設備投資の減少により落ち込みが顕著でした。後半にかけては、各種経済政策もあって世界的に経済活動が再開され一部に回復がみられたものの同感染症の収束が見通せず、当社グループを取り巻く環境は先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと当社グループにおきましては、「工具をTOKOTON究め、TRASASでつながり、安全・安心の見える化をグローバルに展開する」を基本方針に掲げ、工具事業を核とした成長戦略を展開し、収益・利益の拡大に努めてまいりました。
また、当社は2020年8月に創立70周年を迎えました。これを機にCI(コーポレートアイデンティティ)を再定義し、企業理念を象徴するコーポレートロゴ及びカラーを改めました。当社グループの企業理念を統一したコンセプトで社内外へ発信し、ステークホルダーとの価値観共有及び従業員の意識行動の改革を図ってまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は73億20百万円(前年同期比11.3%減)、営業利益は4億91百万円(前年同期比26.3%減)、経常利益は5億6百万円(前年同期比27.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては3億40百万円(前年同期比41.5%減)となりました。
事業セグメントごとの経営成績の概要につきましては、以下のとおりであります。
[工具事業]
主力の当事業部門では、「安全、快適、能率・効率、環境」をキーワードに、既存顧客の深耕、新規顧客の開拓並びにブランド価値向上等の事業戦略を展開しております。
開発面では、「安全、快適、能率・効率、環境」を追求するR&Dコンセプト「新・工具大進化」の具現化に向けた製品・サービスをTRASAS(トレサス:TRAceable Sensing and Analysis System)と名付け市場投入してまいりました。TRASASシリーズはIoT技術を搭載した工具や測定具、作業支援デバイス、これらのシステムソフトウェアで構成されております。作業データを無線でデバイスへ転送することで作業履歴の自動的な記録・管理・分析を可能にいたします。このTRASASシリーズの「ヒト作業のIoT化」は、変化する時代のニーズを捉えた製品・技術として近畿経済産業局による「関西ものづくり新撰2021(IT/IoT ソリューション分野)」に選定されました。
さらに、安全に対する社会的要求が高まり多面的な管理が求められるなか、当社グループは「高耐久RFIDタグ搭載工具」を開発し、市場開拓を展開しております。専用リーダーやソフトウェアとの連携により工具の使用状況を情報化することで、工具の紛失防止や作業状況のリアルタイム管理などを実現いたします。
これらにより、業務の効率化や管理体制の強化など作業現場が抱える悩みや課題の解決につなげてまいります。
販売面では、工具メーカーとしてのノウハウと先進のテクノロジーを融合し、作業者の経験や勘に頼っていた作業の標準化と効率化を提案しております。具体的には、作業現場で確認できた課題やその対策案について、最適な作業工具や作業手順の改善ポイント、作業トレーサビリティの運用方針などを検討し、導入計画を策定いたします。この一連の導入検討プロセスを「Smart Fitting」と称して展開しております。
新型コロナウイルス感染症の拡大により営業活動が制限されるなか、当社グループが得意とする作業現場におけるソリューション提案の機会の減少に対し、デジタルを活用したインサイドセールスを主とする新たな営業スタイルを展開しております。製品の使用シーンや特徴を明確に伝えるコンテンツをウェビナー形式で配信するなど当社グループ特有のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、よりスマートにより多くの顧客へソリューションを提供してまいります。
生産面では、たゆまぬ生産性の向上とコストダウンの推進で当社グループにおける「ものづくりの最適化」を図ってまいりました。さらに、生産革新の実現に向け最新のロボット技術を活用した先進的な自働化、少人化ラインの開発や、全社の設備監視を包括的に行うなど工場のIoT化を進めております。
これらの結果、新型コロナウイルス感染症の拡大による需要減により、とくにソリューション案件を中心とした直販部門が影響を受け、全社挙げての経費削減活動に取り組みましたが、当連結会計年度の売上高は70億93百万円(前年同期比11.6%減)、セグメント利益は3億31百万円(前年同期比34.2%減)となりました。
[ファシリティマネジメント事業]
当事業部門では、従前より所有不動産の有効活用を目指し、物件の整備、運営管理を推進しております。
当連結会計年度におきましては、所有不動産や、石川県羽咋市の太陽光発電所の安定稼働により、売上高は2億27百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント利益は1億59百万円(前年同期比1.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、主にマシニングセンター等の生産設備や基幹業務システム、建物の営繕などの固定資産の取得による支出、配当金の支払などで資金を使用したものの、主に営業活動で獲得した資金がそれらの支出を上回った結果、前連結会計年度末に比べて3億55百万円増加し、当連結会計年度末残高は、31億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金の増加は7億89百万円(前年同期は9億78百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5億5百万円に加え、減価償却費4億12百万円、売上債権の減少1億91百万円による資金の増加があった一方、仕入債務の減少74百万円、法人税の支払額2億50百万円などによる資金の減少があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は2億54百万円(前年同期は2億89百万円)となりました。これは主に、その他の投資の回収による収入44百万円による資金の増加があったものの、有価証券の取得による支出1億円、固定資産の取得による支出1億84百万円による資金の減少があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の減少は1億79百万円(前年同期は1億66百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額1億68百万円があったことなどによるものであります。
当社グループの資金需要の動向につきましては、成長戦略投資を進めながら、継続的・安定的な株主還元を続けてまいります。
具体的には配当と投資と手許資金のバランスを保ちつつ、配当に関しては、継続的かつ安定的な配当の維持と業績に応じた配当を基本とし、投資に関してはTRASASシリーズ等の新製品開発や生産革新の実現に向けた活動、更にDXによる新たな営業スタイルの展開等に投資いたします。手許資金に関しては、今後の経済動向の不確実性拡大に備えるためにも現状水準を維持いたします。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
工具事業(千円)7,200,90385.5
ファシリティマネジメント事業(千円)--
合計(千円)7,200,90385.5

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の生産実績には、仕入商品を含んでおります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
工具事業(千円)7,093,30088.4
ファシリティマネジメント事業(千円)227,05798.0
合計(千円)7,320,35888.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ヤマト自動車株式会社1,068,90112.91,125,83915.4
トラスコ中山株式会社1,126,34313.61,006,53313.7
トヨタ自動車株式会社1,582,71319.2823,57411.3

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、73億20百万円(前年同期比11.3%減)となりました。新型コロナウイルス感染症の拡大が影響し社会・経済活動が制限され、年度前半は自動車や産業機械など関連業界において個人消費や設備投資の落ち込みが顕著でした。とくにソリューション案件を中心とした直販部門が影響を受けました。
b.営業利益
営業利益は、生産性の向上とコストダウンの推進でKTCグループにおける「ものづくりの最適化」を図ってまいりました。また全社挙げての経費削減活動にも取り組みましたが、4億91百万円(前年同期比26.3%減)、売上高営業利益率は6.7%(前年同期比1.4ポイント減)となりました。
c.営業外損益及び経常利益
営業外損益は、営業外収益として受取配当金21百万円、営業外費用として支払利息4百万円、売上割引4百万円、為替差損2百万円を計上したことなどにより、15百万円の利益(純額)となり、経常利益は5億6百万円(前年同期比27.6%減)となりました。
d.特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別損益は、金額的重要性のあるものの発生はありませんでした。税金等調整前当期純利益は5億5百万円(前年同期比38.5%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税に1億53百万円、法人税等調整額に10百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は3億40百万円(前年同期比41.5%減)となりました。
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりであります。
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、135億15百万円となり、前連結会計年度末に対し1億1百万円増加となりました。その主な内容は、現金及び預金が3億55百万円、投資有価証券が3億17百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が1億91百万円、商品及び製品89百万円、仕掛品が82百万円、機械装置及び運搬具が99百万円、繰延税金資産が81百万円減少したことなどによるものであります。
b.負債及び純資産
当連結会計年度末の負債合計は、32億8百万円となり、前連結会計年度末に対し3億44百万円減少となりました。その主な内容は、長期繰延税金負債が21百万円増加した一方、未払法人税が1億30百万円、支払手形及び買掛金が66百万円、未払費用が62百万円、未払金が55百万円、賞与引当金が29百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、103億6百万円となり、前連結会計年度末に対し4億45百万円増加となりました。その主な内容は、利益剰余金が1億72百万円、その他有価証券評価差額金が2億23百万円増加したことなどによるものであります。
当社グループの当連結会計年度の流動性及び資金の源泉は、次のとおりであります。
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要の主なものは、製造販売業として機能するための原材料等の仕入や製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要の主なものは、工場や社屋等の建物及び機械装置、DXを推進するための営業活動用設備等の有形固定資産投資に加え、TRASASシリーズ用ソフトウェアや情報処理の為の無形固定資産投資等があります。
c.財務政策
当社グループは運転資金につきましては、現在、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、設備資金につきましては、設備投資計画に基づき資金計画を策定しており、内部資金で不足する場合は、長期借入金等により調達を行っております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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