有価証券報告書-第54期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 14:05
【資料】
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【項目】
114項目

業績等の概要

(1) 業績
①わが国経済及び産業用容器業界の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融政策により企業収益は緩やかな回復基調となりました。一方、消費税増税後の個人消費の低迷や円安による物価上昇など、依然として企業を取り巻く環境は厳しく、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの事業分野である産業用容器業界におきましては、主要需要家である化学・石油業界は、設備の統廃合や一部停止など国内事業の構造改革を進めております。このような状況の下、全国の200リットル新缶ドラムは販売数量が伸び悩んでおり、当連結会計年度の実績は、前期比微増の2.1%増の13,729千缶にとどまりました。
②販売状況
このような需要環境の下、当連結会計年度における当社グループの連結売上高につきましては、主として中国ドラム缶販売数量の増加により増収となり、前期比6.9%増の301億22百万円となりました。
セグメント別にみますと、ドラム缶は中国ドラム缶販売数量の増加により、事業全体では前期比7.1%増の298億83百万円、高圧ガス容器は主力の天然ガス自動車用燃料容器の販売が低迷しており、前期比15.6%減の2億38百万円となりました。
③損益の状況
損益につきましては、中国での浙江工場の第2ライン稼動による販売数量増加等により増益となりましたが、国内ではエネルギーを始めとした諸資材価格並びに物流費等コスト上昇分を販売価格に転嫁できておらず、厳しい状況が続いており、経常利益は前期比4.7%増の23億40百万円にとどまりました。
セグメント別に経常利益をみますと、国内ドラム缶事業は、鋼材価格の高止まりに加え、円安に伴うエネルギーコスト上昇を始め、諸資材価格並びに物流費等のコスト増加分を販売価格へ転嫁できておらず、生産性向上や固定費削減を中心とした工場コスト、管理経費の見直し等、徹底したコストダウン活動を尽くしましたが、減益となりました。中国ドラム缶事業は、景気減速による個人消費の伸び悩みにより需要の伸びは鈍化傾向にありますが、自動車生産・販売台数が好調なこと等により需要は増加しており、また徹底したコストダウンの推進等により増益となりました。ドラム缶事業全体では、経常利益は前期比2.1%増の24億39百万円となりました。高圧ガス容器事業は、主力である天然ガス自動車用燃料容器の販売が低迷しており、厳しい収益状況が続き、経常損益は1億38百万円の損失(前期は1億42百万円の損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前期末に比べ1億65百万円増加し、23億36百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、18億53百万円の収入(前期比95百万円の収入の減少) となりました。主な内容は、税金等調整前当期純利益27億85百万円、減価償却費12億13百万円などによる収入及び、売上債権の増加4億22百万円、法人税等の支払額9億46百万円などによる支出となっています。
投資活動によるキャッシュ・フローは、新規設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出18億4百万円などにより16億61百万円の支出(同4億9百万円の支出の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出2億87百万円などにより1億96百万円の支出(同1億円の支出の減少)となりました。