有価証券報告書-第64期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 10:51
【資料】
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【項目】
106項目

対処すべき課題

わが国の経済は、大企業を中心に業績が改善傾向にありますが、政府主導の経済政策や成長戦略の具体化により設備投資や消費が更に喚起され、経済の好循環が進展することが期待されます。しかし、中国等の新興国の景気減速や情勢不安、欧州の金融不安やロシア問題等、輸出環境が不安定であり、当社を取り巻く環境は予断を許さない状況にあります。
こうした状況のもと当社グループは、常に高品質の高機能皮膜を追求して顧客の問題解決に貢献するとともに、事業が特定の分野・業種に集中することのない「全天候型経営」を実現すべく、新市場の開拓を継続して行ってまいります。具体的には以下の諸施策を実施して、経営の安定と収益力の強化を図ってまいります。
(1) 新商品・新技術の創出とコストダウンの推進
研究員や研究設備を強化するとともに、産官学連携および有力企業との技術交流・提携を進め、表面改質のリーディングカンパニーとして顧客満足度の高いオンリーワン技術の創出に鋭意取り組みます。また、顧客の要望に十分応えられるよう、加工プロセスのイノベーションにより一層のコストダウンを推進してまいります。
(2) 半導体・液晶分野以外での収益の柱の開拓
半導体・液晶分野での開発をより一層強化していく必要はありますが、それ以外の環境・エネルギー分野など、市場拡大が期待される分野に、当社が保有する優れたアプリケーションを拡大展開することにより、新市場の開拓と顧客価値の向上を図ってまいります。また、溶射加工とは異なる新たな薄膜コーティング加工の受注拡大に注力する方針であります。
(3) 海外での事業展開と子会社の技術力強化
欧米やアジアなど海外市場へ当社の技術・ブランドを拡大展開すべく、技術供与先との関係強化や新たな提携先の検討を進めてまいります。また、海外子会社へ加工ノウハウを確実に移管するとともに、国内子会社である日本コーティングセンター株式会社との技術連携を強化し、当社グループ全体の技術力向上、品質向上に努める方針であります。