有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が緩やかに改善した一方で、原材料・エネルギー価格の高止まり、物価上昇等による経済活動や国民生活への影響が続きました。また、各国の通商政策などによる景気の先行き不透明な状況が継続しております。さらに、中東情勢の緊迫化に伴う世界的な原油価格の高騰やサプライチェーンの混乱により、国内でもエネルギー価格の上昇、石油由来原材料の価格上昇及び部材調達難等が企業活動及び生活に影響を及ぼしております。
住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数は前年を下回るなど引き続き弱含みで推移しました。
このような状況の中、当社グループは持続可能な社会に向けた「2026ビジョン」の実現を目指し、第10次中期経営計画のもと、3つの基本戦略「脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築」「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」「経営基盤の再構築」の取り組みを進めました。「脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築」においては、エコキュートなどヒートポンプ機器の生産合理化及び設備増強に取り組んだほか、高効率なヒートポンプを熱源とし、快適性と省エネ性を両立した温水暖房システム「コロナエコ暖システム6.0」をラインアップに追加しました。「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」においては、コンパクトサイズで寝室などでも使いやすいハイブリッド式加湿器「HSシリーズ」中能力タイプに加え、「OUTFIELD」ブランドの新シリーズ「ナイトブラックエディション」の暖房機器を発売しました。「経営基盤の再構築」においては、DX人財育成に向けた取り組みやデータ活用による業務効率化の取り組みを推進しました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高85,338百万円(前期比0.1%増)、売上原価66,975百万円(前期比0.2%増)、販売費及び一般管理費17,510百万円(前期比2.7%増)、営業外収益475百万円(前期比23.5%増)、営業外費用11百万円(前期比53.1%減)、特別利益12百万円(前期比76.0%増)、特別損失9百万円(前期比3.1%減)、法人税等合計328百万円(前期比45.1%減)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ852百万円(前期比36.6%減)、1,316百万円(前期比22.8%減)、991百万円(前期比10.2%減)となりました。
(製品の種類別売上高)
<暖房機器>暖房機器の売上高は、23,300百万円(前期比2.1%減)となりました。
前年に比べ流通在庫が適正水準に戻ったこともあり暖房機器の初回導入は順調に進んだほか、石油暖房機の輸出も順調に推移したものの、需要期の気温が全国的に高く推移したことなどが影響し、暖房機器全体は前期を下回りました。
<空調・家電機器>空調・家電機器の売上高は、13,816百万円(前期比8.3%減)となりました。
ルームエアコンは、セパレートタイプがメーカー間の販売競争激化などの影響を受けたことや、ウインドタイプの物件需要が減少したこともあり前期を下回りました。また、新モデルを加えた加湿器は感染症の流行などもあり好調に推移したものの、除湿機については梅雨明けが早かったことなどが影響し販売が伸び悩み、空調・家電機器全体は前期を下回りました。
<住宅設備機器>住宅設備機器の売上高は、42,367百万円(前期比5.7%増)となりました。
エコキュートは、政府の補助金制度を活用した積極的な販売活動を進めたことで順調に推移しました。また、石油給湯機や電気温水器の価格転嫁が進んだことなどにより、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減や生産性向上の取り組みを進めたものの、原材料価格の上昇などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.1ポイント上昇し78.5%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、人件費が196百万円、雑費が161百万円、研究開発費が51百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益の主な増加要因につきましては、受取利息が51百万円、受取配当金が24百万円それぞれ増加したことによるものであります。営業外費用の主な減少要因につきましては、前期に計上した有価証券売却損17百万円が当期は発生しなかったことによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却益が8百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な減少要因につきましては、固定資産除却損が0百万円減少したことなどによるものであります。
当社グループは持続可能な社会の実現に向けて、2027年に控える創業90周年を見据えた「2026ビジョン」に基づき、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための第10次中期経営計画(2025年度~2027年度)を推進しております。
当連結会計年度におきましては、住宅設備機器が順調に推移したものの、暖房機器や空調・家電機器の販売減少、原材料などの仕入価格や人件費、業務合理化に向けた関連費用などの販売費及び一般管理費の上昇もあり、連結経常利益、連結経常利益率はいずれも前年度を下回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題に記載のとおり、様々な変化が生じております。また、競合他社メーカーとの販売競争の激化や、石油燃焼機器の需要減少、原材料をはじめとした仕入価格の高騰等が見込まれるなど、計画策定当初より市場環境が変化しております。
このような状況や最近の業績動向等を受け、第10次中期経営計画の最終年度の数値目標である連結売上高87,800百万円、連結経常利益2,000百万円、連結経常利益率2.3%につきまして、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。
数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題に記載しているとおり、持続可能な社会の実現、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための各戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の実績については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 金額は平均販売価格によって表示しております。
b. 受注実績
当社グループは、概ね見込生産方式を採用しているため、受注の状況については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、市場における競合状況の変化等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]3[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,616百万円減少し、50,919百万円となりました。これは電子記録債権が1,714百万円増加した一方、現金及び預金が713百万円、受取手形が940百万円、有価証券が1,079百万円、商品及び製品が403百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
電子記録債権につきましては、手形決済から電子記録債権への移行などに伴い増加しております。現金及び預金につきましては、仕入債務の減少などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。受取手形につきましては、主に電子記録債権への移行に伴うものであります。有価証券につきましては、主に償還期限が1年未満になった債券の振替及び債券の購入により増加した一方、譲渡性預金の減少に伴い減少しております。商品及び製品につきましては、主に住宅設備機器の在庫が増加した一方、空調・家電機器及び暖房機器の在庫が減少しております。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ345百万円減少し、49,345百万円となりました。これは投資その他の資産が355百万円減少したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に退職給付に係る資産が年金資産の時価上昇などにより1,224百万円増加した一方、投資有価証券が償還期限が1年未満になった債券の振替などにより1,617百万円減少しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ3,852百万円減少し、18,838百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が3,880百万円減少したことが主な要因であります。
支払手形及び買掛金につきましては、主に支払サイトの短縮によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ327百万円増加し、3,580百万円となりました。これは繰延税金負債が332百万円増加したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,563百万円増加し、77,845百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が配当金の支払により818百万円、自己株式処分差損の振替により3百万円それぞれ減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により991百万円増加しております。また、自己株式が処分などにより35百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が592百万円、退職給付に係る調整累計額が765百万円それぞれ増加しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,303百万円(25.0%)減少し、9,930百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、731百万円(前期比308百万円増)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益1,319百万円、減価償却費2,068百万円、空調・家電機器及び暖房機器等の棚卸資産の減少額540百万円により資金が増加した一方、住宅設備機器等の売上債権の増加額641百万円、支払サイト短縮などによる仕入債務の減少額3,880百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,753百万円(前期比995百万円減)となりました。
これは、主に定期預金の減少額1,510百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額205百万円により資金が増加した一方、有価証券の取得による支出705百万円、有形固定資産の取得による支出2,481百万円、無形固定資産の取得による支出164百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、818百万円(前期比0百万円増)となりました。
これは、主に配当金の支払によるものであります。
キャッシュ・フローの指標
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が緩やかに改善した一方で、原材料・エネルギー価格の高止まり、物価上昇等による経済活動や国民生活への影響が続きました。また、各国の通商政策などによる景気の先行き不透明な状況が継続しております。さらに、中東情勢の緊迫化に伴う世界的な原油価格の高騰やサプライチェーンの混乱により、国内でもエネルギー価格の上昇、石油由来原材料の価格上昇及び部材調達難等が企業活動及び生活に影響を及ぼしております。
住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数は前年を下回るなど引き続き弱含みで推移しました。
このような状況の中、当社グループは持続可能な社会に向けた「2026ビジョン」の実現を目指し、第10次中期経営計画のもと、3つの基本戦略「脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築」「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」「経営基盤の再構築」の取り組みを進めました。「脱炭素社会に向けた事業ポートフォリオの再構築」においては、エコキュートなどヒートポンプ機器の生産合理化及び設備増強に取り組んだほか、高効率なヒートポンプを熱源とし、快適性と省エネ性を両立した温水暖房システム「コロナエコ暖システム6.0」をラインアップに追加しました。「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」においては、コンパクトサイズで寝室などでも使いやすいハイブリッド式加湿器「HSシリーズ」中能力タイプに加え、「OUTFIELD」ブランドの新シリーズ「ナイトブラックエディション」の暖房機器を発売しました。「経営基盤の再構築」においては、DX人財育成に向けた取り組みやデータ活用による業務効率化の取り組みを推進しました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高85,338百万円(前期比0.1%増)、売上原価66,975百万円(前期比0.2%増)、販売費及び一般管理費17,510百万円(前期比2.7%増)、営業外収益475百万円(前期比23.5%増)、営業外費用11百万円(前期比53.1%減)、特別利益12百万円(前期比76.0%増)、特別損失9百万円(前期比3.1%減)、法人税等合計328百万円(前期比45.1%減)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ852百万円(前期比36.6%減)、1,316百万円(前期比22.8%減)、991百万円(前期比10.2%減)となりました。
(製品の種類別売上高)
| 最近5連結会計年度における製品の種類別売上高の推移 | (単位:百万円) |
| 区分 | 製品の種類別売上高 | 合計 | |||
| 暖房機器 | 空調・家電機器 | 住宅設備機器 | その他 | ||
| 2022年3月期 | 25,110 | 15,494 | 31,553 | 6,489 | 78,648 |
| 2023年3月期 | 27,532 | 14,012 | 36,993 | 6,797 | 85,335 |
| 2024年3月期 | 26,398 | 13,231 | 35,870 | 6,545 | 82,046 |
| 2025年3月期 | 23,802 | 15,067 | 40,095 | 6,248 | 85,214 |
| 2026年3月期 | 23,300 | 13,816 | 42,367 | 5,853 | 85,338 |
<暖房機器>暖房機器の売上高は、23,300百万円(前期比2.1%減)となりました。
前年に比べ流通在庫が適正水準に戻ったこともあり暖房機器の初回導入は順調に進んだほか、石油暖房機の輸出も順調に推移したものの、需要期の気温が全国的に高く推移したことなどが影響し、暖房機器全体は前期を下回りました。
<空調・家電機器>空調・家電機器の売上高は、13,816百万円(前期比8.3%減)となりました。
ルームエアコンは、セパレートタイプがメーカー間の販売競争激化などの影響を受けたことや、ウインドタイプの物件需要が減少したこともあり前期を下回りました。また、新モデルを加えた加湿器は感染症の流行などもあり好調に推移したものの、除湿機については梅雨明けが早かったことなどが影響し販売が伸び悩み、空調・家電機器全体は前期を下回りました。
<住宅設備機器>住宅設備機器の売上高は、42,367百万円(前期比5.7%増)となりました。
エコキュートは、政府の補助金制度を活用した積極的な販売活動を進めたことで順調に推移しました。また、石油給湯機や電気温水器の価格転嫁が進んだことなどにより、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減や生産性向上の取り組みを進めたものの、原材料価格の上昇などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.1ポイント上昇し78.5%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、人件費が196百万円、雑費が161百万円、研究開発費が51百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益の主な増加要因につきましては、受取利息が51百万円、受取配当金が24百万円それぞれ増加したことによるものであります。営業外費用の主な減少要因につきましては、前期に計上した有価証券売却損17百万円が当期は発生しなかったことによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却益が8百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な減少要因につきましては、固定資産除却損が0百万円減少したことなどによるものであります。
当社グループは持続可能な社会の実現に向けて、2027年に控える創業90周年を見据えた「2026ビジョン」に基づき、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための第10次中期経営計画(2025年度~2027年度)を推進しております。
当連結会計年度におきましては、住宅設備機器が順調に推移したものの、暖房機器や空調・家電機器の販売減少、原材料などの仕入価格や人件費、業務合理化に向けた関連費用などの販売費及び一般管理費の上昇もあり、連結経常利益、連結経常利益率はいずれも前年度を下回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題に記載のとおり、様々な変化が生じております。また、競合他社メーカーとの販売競争の激化や、石油燃焼機器の需要減少、原材料をはじめとした仕入価格の高騰等が見込まれるなど、計画策定当初より市場環境が変化しております。
このような状況や最近の業績動向等を受け、第10次中期経営計画の最終年度の数値目標である連結売上高87,800百万円、連結経常利益2,000百万円、連結経常利益率2.3%につきまして、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。
数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題に記載しているとおり、持続可能な社会の実現、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための各戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の実績については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 製品の種類別区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 暖房機器 | 23,086 | △2.2 |
| 空調・家電機器 | 12,595 | △12.5 |
| 住宅設備機器 | 40,238 | 8.3 |
| その他 | 1,300 | 7.4 |
| 合計 | 77,221 | 1.1 |
(注) 金額は平均販売価格によって表示しております。
b. 受注実績
当社グループは、概ね見込生産方式を採用しているため、受注の状況については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| 製品の種類別区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 暖房機器 | 23,300 | △2.1 |
| 空調・家電機器 | 13,816 | △8.3 |
| 住宅設備機器 | 42,367 | 5.7 |
| その他 | 5,853 | △6.3 |
| 合計 | 85,338 | 0.1 |
(注) 当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、市場における競合状況の変化等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]3[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,616百万円減少し、50,919百万円となりました。これは電子記録債権が1,714百万円増加した一方、現金及び預金が713百万円、受取手形が940百万円、有価証券が1,079百万円、商品及び製品が403百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
電子記録債権につきましては、手形決済から電子記録債権への移行などに伴い増加しております。現金及び預金につきましては、仕入債務の減少などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。受取手形につきましては、主に電子記録債権への移行に伴うものであります。有価証券につきましては、主に償還期限が1年未満になった債券の振替及び債券の購入により増加した一方、譲渡性預金の減少に伴い減少しております。商品及び製品につきましては、主に住宅設備機器の在庫が増加した一方、空調・家電機器及び暖房機器の在庫が減少しております。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ345百万円減少し、49,345百万円となりました。これは投資その他の資産が355百万円減少したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に退職給付に係る資産が年金資産の時価上昇などにより1,224百万円増加した一方、投資有価証券が償還期限が1年未満になった債券の振替などにより1,617百万円減少しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ3,852百万円減少し、18,838百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が3,880百万円減少したことが主な要因であります。
支払手形及び買掛金につきましては、主に支払サイトの短縮によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ327百万円増加し、3,580百万円となりました。これは繰延税金負債が332百万円増加したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,563百万円増加し、77,845百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が配当金の支払により818百万円、自己株式処分差損の振替により3百万円それぞれ減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により991百万円増加しております。また、自己株式が処分などにより35百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が592百万円、退職給付に係る調整累計額が765百万円それぞれ増加しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,303百万円(25.0%)減少し、9,930百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、731百万円(前期比308百万円増)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益1,319百万円、減価償却費2,068百万円、空調・家電機器及び暖房機器等の棚卸資産の減少額540百万円により資金が増加した一方、住宅設備機器等の売上債権の増加額641百万円、支払サイト短縮などによる仕入債務の減少額3,880百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,753百万円(前期比995百万円減)となりました。
これは、主に定期預金の減少額1,510百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額205百万円により資金が増加した一方、有価証券の取得による支出705百万円、有形固定資産の取得による支出2,481百万円、無形固定資産の取得による支出164百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、818百万円(前期比0百万円増)となりました。
これは、主に配当金の支払によるものであります。
キャッシュ・フローの指標
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | ― | ― | ― | ― | ― |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 981.4 | 1,048.5 | △62.7 | △80.0 | △85.2 |
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。