有価証券報告書-第73期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
3.重要な会計方針
本連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、特段の記載がない限り、この連結財務諸表に記載されている全ての期間について適用された会計方針と同一であります。
(1) 連結の基礎
連結財務諸表に含まれる会社のすべての財務諸表は、期末日に作成しており、統一された会計方針及び評価基準に基づいて作成しております。子会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。
(2) 企業結合
当社グループは企業結合の会計処理として取得法を用いております。
子会社の取得のために移転された対価は、取得日時点において移転した資産、当社グループが発行した資本持分、及び発生した負債の公正価値の合計であります。移転された対価には、条件付対価契約から生じる識別された全ての資産又は負債の公正価値が含まれます。
企業結合において識別可能資産、引受負債及び偶発負債は、原則として、当初取得日の公正価値で測定されます。
企業結合が段階的に達成される場合、支配獲得前に保有していた被取得企業に対する持分を取得日の公正価値で再評価し、それにより生じる利得又は損失は純損益で認識しております。
被取得企業に対する非支配持分の測定は、公正価値又は被取得企業の識別可能純資産の公正価値に対する持分割合相当額のいずれかを企業結合毎に選択しております。なお、企業結合に関連して発生する取得関連費用は発生時に費用処理しております。
移転された対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、のれんとして計上しております。
当該のれんは、企業結合のシナジーから便益を得ることが期待される資金生成単位又は資金生成単位グループに配分されます。移転した資産の金額が取得した子会社の純資産の公正価値を下回る場合、差額は連結損益計算書で直接認識されます。IFRS第3号「企業結合」及びIAS第36号「資産の減損」に基づき、のれんの償却は行っておりません。
子会社に対する持分のうち、親会社に直接又は間接的に帰属しないものは非支配持分として表示されます。包括利益は非支配持分が負となる場合であっても親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
支配を喪失しない子会社に対する当社グループの所有持分の変動は、資本取引として会計処理しております。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益で認識しております。
(3) 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。
支配とは以下の要件をすべて満たすものです。
(a) 被投資会社に対してパワーを有している。
(b) 被投資会社への関与から生じる変動リターンにさらされている、もしくは変動リターンに対する 権利を有している。
(c) 投資会社のリターンの金額に影響を与えるようなパワーを、被投資会社に対して行使することが できる。
すべての子会社は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで連結の対象に含めております。
連結財務諸表の作成にあたり、連結会社間の内部取引高、内部取引によって発生した未実現損益及び債権債務残高を相殺消去しております。
(4) 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配はしていない企業をいいます。関連会社に対する投資は、取得時に取得原価で認識し、その後は持分法を用いて会計処理しております。関連会社に対するグループの持分は取得により生じたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれております。
関連会社の取得後の業績に対する当社グループの持分は、連結損益計算書において反映されており、また、取得後のその他の包括利益の変動に対する持分は、その他の包括利益で認識されております。
剰余金の変動は利益剰余金において持分に比例して認識されます。
取得後の純資産の変動の累計額が、投資の帳簿価額に対して調整されております。
関連会社の損失に対する当社グループの持分が、当該関連会社に対する持分と同額以上である場合には、当該関連会社に代わって債務の引受け又は支払いの義務を負わない限り、持分を超過する損失は認識しません。
期末日に、当社グループは関連会社への投資の会計処理にあたり減損損失の必要性を検討しております。減損損失を認識する場合、帳簿価額と回収可能額の差額は、連結損益計算書の「その他の費用」の一部として表示されます。
当社グループと関連会社との間の取引から生じる未実現損益は、当該関連会社に対する持分の範囲で消去を行っております。
(5) 共同支配
共同契約(Joint arrangement)とは、複数の当事者が共同支配を有する契約上の取決めです。
当社グループは、共同支配の取決めへの関与を、当社グループの、その取決めの資産に対する権利または負債に係る義務により、ジョイント・オペレーション(取決めに関連して当社グループが資産への権利を有し、負債への義務を負う場合)と、ジョイント・ベンチャー(当社グループが取決めの純資産に対する権利のみを有する場合)に分類しております。
ジョイント・オペレーションの場合は、自らの資産、負債、収益及び費用並びにそれらに対する持分相当額を認識しております。ジョイント・ベンチャーは、取得時に取得原価で認識し、その後は持分法を用いて会計処理しております。
(6) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(7) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で計上しております。取得原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産を現在の場所及び状態とするまでに発生したその他の費用が含まれております。
正味実現可能価額とは、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除した額であります。
個別法を採用している棚卸資産を除き、原価の配分方法は、原則として平均法を採用しております。
以下の棚卸資産は個別法を採用しております。
(a) 代替性がない棚卸資産
(b) 特定のプロジェクトのために製造され、かつ、他の棚卸資産から区分されている棚卸資産
(8) 有形固定資産
有形固定資産は原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。取得原価には、その資産の取得に直接付随する全ての費用を含んでおります。修繕費用は発生した会計期間の費用として認識しております。
これらの資産の減価償却は使用可能となった時点より開始され、以下の見積耐用年数にわたって定額法により行っております。
建物及び構築物 3~50年
機械装置 2~30年
工具器具備品 2~23年
(9) のれん及びその他の無形資産
無形資産は原価モデルを適用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
子会社の取得により生じたのれんは「のれん」に計上しております。のれんの償却は行わず、毎期の減損テストにより必要な場合は減損損失を認識いたします。なお、のれんの減損損失戻入は行っておりません。
開発活動で発生した費用は、以下のすべての条件を満たしたことを立証できる場合にのみ、資産計上しております。
(a) 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
(b) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
(c) 無形資産を使用又は売却できる能力
(d) 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
(e) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術、財務上及びその他の資源の利用可能性
(f) 開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定する能力
資産化された開発費の償却は、プロジェクトの終了時点より開始され、当該開発資産が正味のキャッシュ・インフローをもたらすと期待される期間にわたり定額法により行っております。上記資産計上の要件を満たさないものは発生した会計期間の費用として認識しております。
その他の無形資産の償却は以下の見積耐用年数にわたって定額法により行っております。
開発により生じた無形資産 2~10年
ソフトウエア及びその他の無形資産 1~5年
顧客関連資産 概ね15年
技術資産 概ね6年
商標権(耐用年数を確定できるもの) 30年
(10)リース
(借手側)
リース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っております。また、連結財政状態計算書において、リース負債を「その他の金融負債」に含めて表示しております。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト等を調整して測定を行っております。使用権資産は、リース期間又は経済的耐用年数のいずれか短い期間で規則的に償却しております。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しております。金融費用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却と区分して表示しております。
契約がリースであるか否か、又は契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、契約の実質に基づき判断しております。
なお、リース期間が12ヵ月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり定額法により費用として認識しております。
(貸手側)
当社グループは、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを借手に移転するリースをファイナンス・リース取引に分類し、それ以外のリースはオペレーティング・リースとして分類しております。
ファイナンス・リース取引においては、対象となる資産の認識の中止を行い、リース料総額の現在価値で正味リース投資未回収額を認識及び測定しております。
オペレーティング・リース取引においては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リース料は連結損益計算書においてリース期間にわたって収益として認識しております。
(11)非金融資産の減損
当社グループは、耐用年数を確定できない無形資産、使用可能ではない無形資産及びのれん以外のすべての固定資産について、期末日において減損の兆候の有無を判定しております。
減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積り、必要に応じて資産の帳簿価額を修正いたします。資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッ シュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしております。
耐用年数を確定できない無形資産及びのれんについては、定期的な償却計算を行わず、毎年、減損の兆候の有無に係らず減損テストを実施しております。減損損失は、帳簿価額が回収可能価額を上回る場合に認識いたします。
資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いております。
見積もられた将来キャッシュ・フローに基づく現在価値の計算は、主に将来の販売価格又は販売量及び費用の仮定に基づいております。
のれん以外の固定資産については、毎年減損の戻入れの兆候について検討を行い、戻入れが必要な場合には、償却分を調整した当初の帳簿価額を超えないように新たに見積った回収可能価額を上限として、損失の戻入れをいたします。
なお、本連結会計年度連結財務諸表の有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の回収可能性については、COVID-19の影響を考慮して見積り及び判断を行っております。COVID-19の影響については、各地域での感染拡大が徐々に収束し、今後、工作機械の需要が回復していくと仮定しております。
(12)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されております。これらは、企業結合から生ずる場合及び直接資本またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異、繰越欠損金及び税額控除に関して、資産負債法を適用して算定しております。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、次の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
(a) のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異
(b) 企業結合以外の取引で、かつ会計上又は税務上のいずれかの損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識にかかる一時差異
(c) 子会社に対する投資にかかる将来加算一時差異のうち、一時差異の解消時期をコントロールでき、 かつ予見可能な期間内に一時差異が解消されない可能性が高い場合
(d) 子会社に対する投資にかかる将来減算一時差異のうち、予見可能な期間内に一時差異が解消されない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しております。
(13)金融商品
①金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
営業債権及びその他の債権はその発生日に、その他の金融資産は当該金融資産に関する契約の当事者となった取引日に、当初認識しております。当初認識時において金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しております。
(ⅱ)分類及び事後測定
金融資産については、当初認識時に、償却原価で測定される金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産、もしくは純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
(償却原価で測定される金融資産)
金融資産のうち、以下の要件をともに満たすものは、償却原価で測定される金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有する事業モデルの中で保有されて いる
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・ フローが所定の日に生じる
償却原価で測定される金融資産は当初認識後、実効金利法による償却原価によって測定しております。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産)
投資先との取引関係の維持又は強化を主な目的として保有する株式等の資本性金融商品については、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に指定しております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融資産は当初認識後、公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しております。認識を中止した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合に、その他の包括利益の累積額を直接利益剰余金に振替えております。なお、当該金融資産から生じる配当金については、純損益として認識しております。
また、以下の要件をともに満たす負債性金融資産は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収及び資産の売却を目的とした事業モデルに基づいて、資産が保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる
(純損益を通じて公正価値で測定される金融資産)
上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産は当初認識後、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(ⅲ)金融資産の減損
償却原価で測定される金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループでは、金融資産にかかる信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを報告期間の末日毎に評価し、著しく増加していない場合には12ヵ月の予想信用損失に等しい金額を、信用リスクが当初認識時点から著しく増加している場合には全期間の予想信用損失に等しい金額を、貸倒引当金として認識しております。
なお、営業債権及びその他の債権は常に、全期間の予想信用損失に等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
また、過去に減損損失を認識した金融資産について、当初減損損失を認識した後に発生した事象により減損損失の金額が減少した場合には、過去に認識した減損損失を戻入れ、純損益として認識しております。
(ⅳ)認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時点、又は、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を譲渡し、リスクと経済的便益のほとんどすべてを移転した時点で、金融資産の認識を中止しております。
②金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
金融負債は、当該金融負債の契約当事者になる取引日に当初認識しております。全ての金融負債は当初認識時に公正価値で測定しておりますが、償却原価で測定される金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
(ⅱ)分類及び事後測定
金融負債については、当初認識時に、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債、もしくは償却原価で測定される金融負債に分類しております。
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債は当初認識後、公正価値の変動を純損益として認識しております。
償却原価で測定される金融負債は当初認識後、実効金利法による償却原価によって測定しております。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、純損益として認識しております。
(ⅲ)認識の中止
金融負債が消滅したとき、すなわち、契約上の義務が免責、取消又は失効となった時点で認識を中止しております。
(ⅳ)優先株式
優先株式については、その法形式ではなく契約上の取り決め等の実質によって資本か金融負債かを判断しております。特定の日に強制償還可能な優先株式については、金融負債としております。金融負債として認識される優先株式は、連結財政状態計算書において償却原価により測定されます。また、当該優先株式にかかる配当金は支払利息として認識し、連結損益計算書において金融費用として表示しております。
③金融商品の相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ、純額で決済するかもしくは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意思を有している場合にのみ連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
④デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替リスク及び金利リスクをヘッジする目的で、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しており、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産及び純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に分類しております。また、ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブをヘッジ手段として指定し、ヘッジ会計を適用しております。ヘッジ会計の適用に当たっては、ヘッジ開始時に、ヘッジ関係、リスク管理目的及び戦略について、文書化を行っております。当該文書には、ヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジするリスクの性質、及びヘッジの有効性を判定する方法が記載されており、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価しております。
当社グループでは、ヘッジ会計の要件を満たす金利関連のデリバティブ取引についてキャッシュ・フ ロー・ヘッジを適用しております。キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段にかかる公正価値の変動額のうち、ヘッジの効果が有効な部分はその他の包括利益に認識し、ヘッジ対象取引を実行し純損益に認識するまでその他の資本の構成要素として認識しております。また、有効でない部分は純損益として認識しております。
その他の資本の構成要素に認識したヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振替えております。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の資本の構成要素として認識している金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として会計処理しております。予定取引の発生がもはや見込まれない場合には、ヘッジ会計を中止し、従来その他の資本の構成要素として認識していた累積損益を純損益に振替えております。ヘッジ会計を中止した場合であっても、ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生の可能性が見込まれる場合には、ヘッジ会計の中止時までにその他の資本の構成要素として認識していた金額を、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続きその他の資本の構成要素に認識しております。なお、当社グループでは公正価値ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資ヘッジは行っておりません。
(14)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、合理的に見積り可能である法的又は推定的債務を有しており、その債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高い場合に認識しております。また、引当金の金額は期末日において債務を履行するとした場合の最善の見積りを用いて行っております。
引当金については、時間的価値の影響が重要な場合には、現在価値に割り引いて認識しております。現在価値への割引においては、貨幣の時間的価値の現在の市場評価と当該引当金に特有のリスクを反映させた割引率を使用しております。
(15)従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、従業員が関連する勤務を提供した時点で費用処理しております。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
確定給付制度債務の現在価値及び当期勤務費用並びに過去勤務費用は、予測単位積増方式に基づき計算しております。
当該方式のもと、報告期間の末日において認識または発生したこれらの年金及び年金の権利を認識するのみならず、退職給付に影響する要素である退職給付や給与の将来的な増加も見積りにより考慮しております。
計算は独立した専門家の数理計算上の報告書により行われます。
確定給付型の制度に関する負債は、期末日時点の確定給付債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額により認識しております。
退職給付債務の現在価値は、関連する年金債務の期間に満期が近似しており、かつ給付が支払われる通貨建ての優良社債の市場利回りに基づく割引後見積将来キャッシュ・フローで算定しております。
数理計算上の仮定の変更や実績に基づく調整により生じた数理計算上の差異は、発生した期間に連結包括利益計算書のその他の包括利益として認識しております。
過去勤務費用は直ちに純損益として認識しております。
確定拠出制度における掛金は、IFRSが当該掛金を資産の原価に含めることを要求又は許容している場合を除き、拠出すべき時期に純損益として計上しております。
確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定しております。
・当該確定給付制度の積立超過
・資産上限額(アセットシーリング)
(16)株主資本及び資本性金融商品
①普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行費用は「資本剰余金」から控除しております。
②自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。自己株式を後に売却又は再発行した場合、受取対価を資本の増加として認識しております。この取引により生じた剰余金又は欠損金は、資本剰余金として表示しております。
③永久劣後特約付ローン及び無担保永久社債
永久劣後特約付ローン及び無担保永久社債は、元本の弁済及び償還期日の定めがなく利息の任意繰延が可能である等により、「資本性金融商品」に分類されるため、永久劣後特約付ローン及び無担保永久社債による調達額から発行費用を控除した額を「ハイブリッド資本」として計上しております。
(17)株式報酬
①ストック・オプション
当社グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブ制度としてストック・オプション制度を採用しており、持分決済型として会計処理しております。
株式報酬の付与日における公正価値は、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり、人件費として認識し、同額をその他の資本の構成要素の増加として認識しております。
付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズ・モデル等を用いて算定しております。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
②譲渡制限付株式報酬
当社グループは、取締役に対する持分決済型の株式に基づく報酬として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。
受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から一定期間にわたって定額法により費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
③信託型従業員持株インセンティブ・プラン
当社グループは、当社従業員に対する当社の中長期的な企業価値向上へのインセンティブ制度として、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」(以下、「本プラン」)を採用しており、現金決済型として会計処理しております。
本プランにより「DMG森精機従業員持株会専用信託口」が所有する当社株式は、自己株式として処理しております。
受領したサービスの対価は、発生した負債の公正価値で測定しており、付与日から信託期間満了日にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しております。なお負債は、決済されるまでその公正価値を各期末日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(18)売上収益
当社グループは、顧客との契約について以下のステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
当社グループは、工作機械の製造と販売、及び工作機械に関連するサービスやソリューションの提供を 行っております。工作機械の販売においては、顧客との契約に基づき、製品の支配が顧客に移転した時点で収益を認識しております。また、工作機械に関連するサービスやソリューションについては、当社グループが顧客との契約に基づく義務を履行した時点で収益を認識しております。
収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引及びリベートを控除した金額で測定し、返品額を減額しております。
(19)金融収益
利息収入は、実効金利法により認識しております。
配当収入は、配当を受け取る権利が確定した時点で認識しております。
(20)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に、公正価値で認識しております。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している費用が発生した期間において純損益に認識しております。
資産の取得に対する補助金は、資産の耐用年数にわたって規則的にその他の収益として計上し、未経過の補助金収入を繰延収益として負債に計上しております。
(21)借入費用
適格資産(意図された使用又は販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産)の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用は、意図された使用又は販売が可能となるまで当該資産の取得原価の一部として資産計上しております。上記以外の全ての借入費用は、それが発生した期間に純損益として認識しております。
(22)外貨換算
外貨建取引は取引日の為替レートで当社グループの各社の機能通貨に換算しております。在外子会社の資産及び負債は期末日の為替レートで、収益及び費用は平均為替レートで日本円に換算しております。
在外子会社の財務諸表から発生した為替換算差額は連結包括利益計算書のその他の包括利益で認識し、為替換算差額の累積額は連結財政状態計算書のその他の資本の構成要素に計上しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しております。公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、その公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に再換算しております。取得原価に基づいて測定されている非貨幣性項目は、取引日の為替レートを用いて換算しております。再換算又は決済により発生した換算差額は、その期間の純損益で認識しております。
在外子会社の取得に伴い発生したのれん及びその他の無形資産並びにその公正価値への調整額については、当該在外子会社の資産及び負債として扱われ、期末日の為替レートで換算されます。
(23)重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を設定することが要求されております。ただし、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの改定は、見積りが改定された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表の金額に重要な影響を与える経営者の見積り及び判断は以下のとおりであります。
①有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の減損
各連結会計年度末又は減損の兆候がある場合には随時、減損テストが実施されます。
有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方を回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん及びその他の無形資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
なお、本連結会計年度連結財務諸表の有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の回収可能性については、COVID-19の影響を考慮して見積り及び判断を行っております。COVID-19の影響については、各地域での感染拡大が徐々に収束し、今後、工作機械の需要が回復していくと仮定しております。
②繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
③引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
④ドミネーション・アグリーメントにより発生した金融負債
ドミネーション・アグリーメントの発効に伴い生じた株式買取義務及び年度毎の継続補償額について、買取単価あるいは年度補償額と対象株式数に基づき、連結会計年度末において将来支払が見込まれる金額を算定するとともに、支払が生じると予想される時期を合理的に見積り、この割引現在価値を算定しております。そのため、これらの負債算定に関しては、株式の買取や支払に関する条件、及び将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、負債の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
本連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、特段の記載がない限り、この連結財務諸表に記載されている全ての期間について適用された会計方針と同一であります。
(1) 連結の基礎
連結財務諸表に含まれる会社のすべての財務諸表は、期末日に作成しており、統一された会計方針及び評価基準に基づいて作成しております。子会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えております。
(2) 企業結合
当社グループは企業結合の会計処理として取得法を用いております。
子会社の取得のために移転された対価は、取得日時点において移転した資産、当社グループが発行した資本持分、及び発生した負債の公正価値の合計であります。移転された対価には、条件付対価契約から生じる識別された全ての資産又は負債の公正価値が含まれます。
企業結合において識別可能資産、引受負債及び偶発負債は、原則として、当初取得日の公正価値で測定されます。
企業結合が段階的に達成される場合、支配獲得前に保有していた被取得企業に対する持分を取得日の公正価値で再評価し、それにより生じる利得又は損失は純損益で認識しております。
被取得企業に対する非支配持分の測定は、公正価値又は被取得企業の識別可能純資産の公正価値に対する持分割合相当額のいずれかを企業結合毎に選択しております。なお、企業結合に関連して発生する取得関連費用は発生時に費用処理しております。
移転された対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、のれんとして計上しております。
当該のれんは、企業結合のシナジーから便益を得ることが期待される資金生成単位又は資金生成単位グループに配分されます。移転した資産の金額が取得した子会社の純資産の公正価値を下回る場合、差額は連結損益計算書で直接認識されます。IFRS第3号「企業結合」及びIAS第36号「資産の減損」に基づき、のれんの償却は行っておりません。
子会社に対する持分のうち、親会社に直接又は間接的に帰属しないものは非支配持分として表示されます。包括利益は非支配持分が負となる場合であっても親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
支配を喪失しない子会社に対する当社グループの所有持分の変動は、資本取引として会計処理しております。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益で認識しております。
(3) 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。
支配とは以下の要件をすべて満たすものです。
(a) 被投資会社に対してパワーを有している。
(b) 被投資会社への関与から生じる変動リターンにさらされている、もしくは変動リターンに対する 権利を有している。
(c) 投資会社のリターンの金額に影響を与えるようなパワーを、被投資会社に対して行使することが できる。
すべての子会社は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで連結の対象に含めております。
連結財務諸表の作成にあたり、連結会社間の内部取引高、内部取引によって発生した未実現損益及び債権債務残高を相殺消去しております。
(4) 関連会社
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配はしていない企業をいいます。関連会社に対する投資は、取得時に取得原価で認識し、その後は持分法を用いて会計処理しております。関連会社に対するグループの持分は取得により生じたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれております。
関連会社の取得後の業績に対する当社グループの持分は、連結損益計算書において反映されており、また、取得後のその他の包括利益の変動に対する持分は、その他の包括利益で認識されております。
剰余金の変動は利益剰余金において持分に比例して認識されます。
取得後の純資産の変動の累計額が、投資の帳簿価額に対して調整されております。
関連会社の損失に対する当社グループの持分が、当該関連会社に対する持分と同額以上である場合には、当該関連会社に代わって債務の引受け又は支払いの義務を負わない限り、持分を超過する損失は認識しません。
期末日に、当社グループは関連会社への投資の会計処理にあたり減損損失の必要性を検討しております。減損損失を認識する場合、帳簿価額と回収可能額の差額は、連結損益計算書の「その他の費用」の一部として表示されます。
当社グループと関連会社との間の取引から生じる未実現損益は、当該関連会社に対する持分の範囲で消去を行っております。
(5) 共同支配
共同契約(Joint arrangement)とは、複数の当事者が共同支配を有する契約上の取決めです。
当社グループは、共同支配の取決めへの関与を、当社グループの、その取決めの資産に対する権利または負債に係る義務により、ジョイント・オペレーション(取決めに関連して当社グループが資産への権利を有し、負債への義務を負う場合)と、ジョイント・ベンチャー(当社グループが取決めの純資産に対する権利のみを有する場合)に分類しております。
ジョイント・オペレーションの場合は、自らの資産、負債、収益及び費用並びにそれらに対する持分相当額を認識しております。ジョイント・ベンチャーは、取得時に取得原価で認識し、その後は持分法を用いて会計処理しております。
(6) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(7) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で計上しております。取得原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産を現在の場所及び状態とするまでに発生したその他の費用が含まれております。
正味実現可能価額とは、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除した額であります。
個別法を採用している棚卸資産を除き、原価の配分方法は、原則として平均法を採用しております。
以下の棚卸資産は個別法を採用しております。
(a) 代替性がない棚卸資産
(b) 特定のプロジェクトのために製造され、かつ、他の棚卸資産から区分されている棚卸資産
(8) 有形固定資産
有形固定資産は原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。取得原価には、その資産の取得に直接付随する全ての費用を含んでおります。修繕費用は発生した会計期間の費用として認識しております。
これらの資産の減価償却は使用可能となった時点より開始され、以下の見積耐用年数にわたって定額法により行っております。
建物及び構築物 3~50年
機械装置 2~30年
工具器具備品 2~23年
(9) のれん及びその他の無形資産
無形資産は原価モデルを適用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
子会社の取得により生じたのれんは「のれん」に計上しております。のれんの償却は行わず、毎期の減損テストにより必要な場合は減損損失を認識いたします。なお、のれんの減損損失戻入は行っておりません。
開発活動で発生した費用は、以下のすべての条件を満たしたことを立証できる場合にのみ、資産計上しております。
(a) 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
(b) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
(c) 無形資産を使用又は売却できる能力
(d) 無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
(e) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術、財務上及びその他の資源の利用可能性
(f) 開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定する能力
資産化された開発費の償却は、プロジェクトの終了時点より開始され、当該開発資産が正味のキャッシュ・インフローをもたらすと期待される期間にわたり定額法により行っております。上記資産計上の要件を満たさないものは発生した会計期間の費用として認識しております。
その他の無形資産の償却は以下の見積耐用年数にわたって定額法により行っております。
開発により生じた無形資産 2~10年
ソフトウエア及びその他の無形資産 1~5年
顧客関連資産 概ね15年
技術資産 概ね6年
商標権(耐用年数を確定できるもの) 30年
(10)リース
(借手側)
リース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分の割引現在価値として測定を行っております。また、連結財政状態計算書において、リース負債を「その他の金融負債」に含めて表示しております。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト等を調整して測定を行っております。使用権資産は、リース期間又は経済的耐用年数のいずれか短い期間で規則的に償却しております。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しております。金融費用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却と区分して表示しております。
契約がリースであるか否か、又は契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、契約の実質に基づき判断しております。
なお、リース期間が12ヵ月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり定額法により費用として認識しております。
(貸手側)
当社グループは、資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを借手に移転するリースをファイナンス・リース取引に分類し、それ以外のリースはオペレーティング・リースとして分類しております。
ファイナンス・リース取引においては、対象となる資産の認識の中止を行い、リース料総額の現在価値で正味リース投資未回収額を認識及び測定しております。
オペレーティング・リース取引においては、対象となる資産を連結財政状態計算書に計上しており、受取リース料は連結損益計算書においてリース期間にわたって収益として認識しております。
(11)非金融資産の減損
当社グループは、耐用年数を確定できない無形資産、使用可能ではない無形資産及びのれん以外のすべての固定資産について、期末日において減損の兆候の有無を判定しております。
減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積り、必要に応じて資産の帳簿価額を修正いたします。資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッ シュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしております。
耐用年数を確定できない無形資産及びのれんについては、定期的な償却計算を行わず、毎年、減損の兆候の有無に係らず減損テストを実施しております。減損損失は、帳簿価額が回収可能価額を上回る場合に認識いたします。
資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いております。
見積もられた将来キャッシュ・フローに基づく現在価値の計算は、主に将来の販売価格又は販売量及び費用の仮定に基づいております。
のれん以外の固定資産については、毎年減損の戻入れの兆候について検討を行い、戻入れが必要な場合には、償却分を調整した当初の帳簿価額を超えないように新たに見積った回収可能価額を上限として、損失の戻入れをいたします。
なお、本連結会計年度連結財務諸表の有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の回収可能性については、COVID-19の影響を考慮して見積り及び判断を行っております。COVID-19の影響については、各地域での感染拡大が徐々に収束し、今後、工作機械の需要が回復していくと仮定しております。
(12)法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されております。これらは、企業結合から生ずる場合及び直接資本またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異、繰越欠損金及び税額控除に関して、資産負債法を適用して算定しております。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、次の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
(a) のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異
(b) 企業結合以外の取引で、かつ会計上又は税務上のいずれかの損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識にかかる一時差異
(c) 子会社に対する投資にかかる将来加算一時差異のうち、一時差異の解消時期をコントロールでき、 かつ予見可能な期間内に一時差異が解消されない可能性が高い場合
(d) 子会社に対する投資にかかる将来減算一時差異のうち、予見可能な期間内に一時差異が解消されない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しております。
(13)金融商品
①金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
営業債権及びその他の債権はその発生日に、その他の金融資産は当該金融資産に関する契約の当事者となった取引日に、当初認識しております。当初認識時において金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しております。
(ⅱ)分類及び事後測定
金融資産については、当初認識時に、償却原価で測定される金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産、もしくは純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
(償却原価で測定される金融資産)
金融資産のうち、以下の要件をともに満たすものは、償却原価で測定される金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有する事業モデルの中で保有されて いる
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・ フローが所定の日に生じる
償却原価で測定される金融資産は当初認識後、実効金利法による償却原価によって測定しております。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産)
投資先との取引関係の維持又は強化を主な目的として保有する株式等の資本性金融商品については、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に指定しております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融資産は当初認識後、公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しております。認識を中止した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合に、その他の包括利益の累積額を直接利益剰余金に振替えております。なお、当該金融資産から生じる配当金については、純損益として認識しております。
また、以下の要件をともに満たす負債性金融資産は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収及び資産の売却を目的とした事業モデルに基づいて、資産が保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる
(純損益を通じて公正価値で測定される金融資産)
上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産は当初認識後、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(ⅲ)金融資産の減損
償却原価で測定される金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループでは、金融資産にかかる信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを報告期間の末日毎に評価し、著しく増加していない場合には12ヵ月の予想信用損失に等しい金額を、信用リスクが当初認識時点から著しく増加している場合には全期間の予想信用損失に等しい金額を、貸倒引当金として認識しております。
なお、営業債権及びその他の債権は常に、全期間の予想信用損失に等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
また、過去に減損損失を認識した金融資産について、当初減損損失を認識した後に発生した事象により減損損失の金額が減少した場合には、過去に認識した減損損失を戻入れ、純損益として認識しております。
(ⅳ)認識の中止
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時点、又は、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を譲渡し、リスクと経済的便益のほとんどすべてを移転した時点で、金融資産の認識を中止しております。
②金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
金融負債は、当該金融負債の契約当事者になる取引日に当初認識しております。全ての金融負債は当初認識時に公正価値で測定しておりますが、償却原価で測定される金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
(ⅱ)分類及び事後測定
金融負債については、当初認識時に、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債、もしくは償却原価で測定される金融負債に分類しております。
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債は当初認識後、公正価値の変動を純損益として認識しております。
償却原価で測定される金融負債は当初認識後、実効金利法による償却原価によって測定しております。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、純損益として認識しております。
(ⅲ)認識の中止
金融負債が消滅したとき、すなわち、契約上の義務が免責、取消又は失効となった時点で認識を中止しております。
(ⅳ)優先株式
優先株式については、その法形式ではなく契約上の取り決め等の実質によって資本か金融負債かを判断しております。特定の日に強制償還可能な優先株式については、金融負債としております。金融負債として認識される優先株式は、連結財政状態計算書において償却原価により測定されます。また、当該優先株式にかかる配当金は支払利息として認識し、連結損益計算書において金融費用として表示しております。
③金融商品の相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ、純額で決済するかもしくは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意思を有している場合にのみ連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
④デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替リスク及び金利リスクをヘッジする目的で、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しており、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産及び純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に分類しております。また、ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブをヘッジ手段として指定し、ヘッジ会計を適用しております。ヘッジ会計の適用に当たっては、ヘッジ開始時に、ヘッジ関係、リスク管理目的及び戦略について、文書化を行っております。当該文書には、ヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジするリスクの性質、及びヘッジの有効性を判定する方法が記載されており、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価しております。
当社グループでは、ヘッジ会計の要件を満たす金利関連のデリバティブ取引についてキャッシュ・フ ロー・ヘッジを適用しております。キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段にかかる公正価値の変動額のうち、ヘッジの効果が有効な部分はその他の包括利益に認識し、ヘッジ対象取引を実行し純損益に認識するまでその他の資本の構成要素として認識しております。また、有効でない部分は純損益として認識しております。
その他の資本の構成要素に認識したヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振替えております。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の資本の構成要素として認識している金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として会計処理しております。予定取引の発生がもはや見込まれない場合には、ヘッジ会計を中止し、従来その他の資本の構成要素として認識していた累積損益を純損益に振替えております。ヘッジ会計を中止した場合であっても、ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生の可能性が見込まれる場合には、ヘッジ会計の中止時までにその他の資本の構成要素として認識していた金額を、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続きその他の資本の構成要素に認識しております。なお、当社グループでは公正価値ヘッジ及び在外営業活動体に対する純投資ヘッジは行っておりません。
(14)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、合理的に見積り可能である法的又は推定的債務を有しており、その債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高い場合に認識しております。また、引当金の金額は期末日において債務を履行するとした場合の最善の見積りを用いて行っております。
引当金については、時間的価値の影響が重要な場合には、現在価値に割り引いて認識しております。現在価値への割引においては、貨幣の時間的価値の現在の市場評価と当該引当金に特有のリスクを反映させた割引率を使用しております。
(15)従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、従業員が関連する勤務を提供した時点で費用処理しております。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
確定給付制度債務の現在価値及び当期勤務費用並びに過去勤務費用は、予測単位積増方式に基づき計算しております。
当該方式のもと、報告期間の末日において認識または発生したこれらの年金及び年金の権利を認識するのみならず、退職給付に影響する要素である退職給付や給与の将来的な増加も見積りにより考慮しております。
計算は独立した専門家の数理計算上の報告書により行われます。
確定給付型の制度に関する負債は、期末日時点の確定給付債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額により認識しております。
退職給付債務の現在価値は、関連する年金債務の期間に満期が近似しており、かつ給付が支払われる通貨建ての優良社債の市場利回りに基づく割引後見積将来キャッシュ・フローで算定しております。
数理計算上の仮定の変更や実績に基づく調整により生じた数理計算上の差異は、発生した期間に連結包括利益計算書のその他の包括利益として認識しております。
過去勤務費用は直ちに純損益として認識しております。
確定拠出制度における掛金は、IFRSが当該掛金を資産の原価に含めることを要求又は許容している場合を除き、拠出すべき時期に純損益として計上しております。
確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定しております。
・当該確定給付制度の積立超過
・資産上限額(アセットシーリング)
(16)株主資本及び資本性金融商品
①普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行費用は「資本剰余金」から控除しております。
②自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。自己株式を後に売却又は再発行した場合、受取対価を資本の増加として認識しております。この取引により生じた剰余金又は欠損金は、資本剰余金として表示しております。
③永久劣後特約付ローン及び無担保永久社債
永久劣後特約付ローン及び無担保永久社債は、元本の弁済及び償還期日の定めがなく利息の任意繰延が可能である等により、「資本性金融商品」に分類されるため、永久劣後特約付ローン及び無担保永久社債による調達額から発行費用を控除した額を「ハイブリッド資本」として計上しております。
(17)株式報酬
①ストック・オプション
当社グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブ制度としてストック・オプション制度を採用しており、持分決済型として会計処理しております。
株式報酬の付与日における公正価値は、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり、人件費として認識し、同額をその他の資本の構成要素の増加として認識しております。
付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズ・モデル等を用いて算定しております。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
②譲渡制限付株式報酬
当社グループは、取締役に対する持分決済型の株式に基づく報酬として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。
受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、付与日から一定期間にわたって定額法により費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
③信託型従業員持株インセンティブ・プラン
当社グループは、当社従業員に対する当社の中長期的な企業価値向上へのインセンティブ制度として、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン」(以下、「本プラン」)を採用しており、現金決済型として会計処理しております。
本プランにより「DMG森精機従業員持株会専用信託口」が所有する当社株式は、自己株式として処理しております。
受領したサービスの対価は、発生した負債の公正価値で測定しており、付与日から信託期間満了日にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しております。なお負債は、決済されるまでその公正価値を各期末日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(18)売上収益
当社グループは、顧客との契約について以下のステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
当社グループは、工作機械の製造と販売、及び工作機械に関連するサービスやソリューションの提供を 行っております。工作機械の販売においては、顧客との契約に基づき、製品の支配が顧客に移転した時点で収益を認識しております。また、工作機械に関連するサービスやソリューションについては、当社グループが顧客との契約に基づく義務を履行した時点で収益を認識しております。
収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引及びリベートを控除した金額で測定し、返品額を減額しております。
(19)金融収益
利息収入は、実効金利法により認識しております。
配当収入は、配当を受け取る権利が確定した時点で認識しております。
(20)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に、公正価値で認識しております。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している費用が発生した期間において純損益に認識しております。
資産の取得に対する補助金は、資産の耐用年数にわたって規則的にその他の収益として計上し、未経過の補助金収入を繰延収益として負債に計上しております。
(21)借入費用
適格資産(意図された使用又は販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産)の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用は、意図された使用又は販売が可能となるまで当該資産の取得原価の一部として資産計上しております。上記以外の全ての借入費用は、それが発生した期間に純損益として認識しております。
(22)外貨換算
外貨建取引は取引日の為替レートで当社グループの各社の機能通貨に換算しております。在外子会社の資産及び負債は期末日の為替レートで、収益及び費用は平均為替レートで日本円に換算しております。
在外子会社の財務諸表から発生した為替換算差額は連結包括利益計算書のその他の包括利益で認識し、為替換算差額の累積額は連結財政状態計算書のその他の資本の構成要素に計上しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しております。公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、その公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に再換算しております。取得原価に基づいて測定されている非貨幣性項目は、取引日の為替レートを用いて換算しております。再換算又は決済により発生した換算差額は、その期間の純損益で認識しております。
在外子会社の取得に伴い発生したのれん及びその他の無形資産並びにその公正価値への調整額については、当該在外子会社の資産及び負債として扱われ、期末日の為替レートで換算されます。
(23)重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を設定することが要求されております。ただし、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの改定は、見積りが改定された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表の金額に重要な影響を与える経営者の見積り及び判断は以下のとおりであります。
①有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の減損
各連結会計年度末又は減損の兆候がある場合には随時、減損テストが実施されます。
有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方を回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん及びその他の無形資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
なお、本連結会計年度連結財務諸表の有形固定資産、のれん及びその他の無形資産の回収可能性については、COVID-19の影響を考慮して見積り及び判断を行っております。COVID-19の影響については、各地域での感染拡大が徐々に収束し、今後、工作機械の需要が回復していくと仮定しております。
②繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
③引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
④ドミネーション・アグリーメントにより発生した金融負債
ドミネーション・アグリーメントの発効に伴い生じた株式買取義務及び年度毎の継続補償額について、買取単価あるいは年度補償額と対象株式数に基づき、連結会計年度末において将来支払が見込まれる金額を算定するとともに、支払が生じると予想される時期を合理的に見積り、この割引現在価値を算定しております。そのため、これらの負債算定に関しては、株式の買取や支払に関する条件、及び将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、負債の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。