有価証券報告書-第158期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社を取り巻く市場環境は、国内においては米中貿易摩擦に加え新型コロナウィルス感染拡大の影響により外需が低迷し、製造業において景気減速の傾向がみられていることから、先行きが不透明な状況になっております。海外においては、同様の影響が企業業績を圧迫していることから、世界経済の減速リスクに留意する必要があります。
このような環境の下で当社グループは、持続的な成長を目指すために「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。
水環境事業においては、上下水道設備の増設・更新需要の取り込みや、設備の維持管理業務、補修工事等の営業活動を展開してまいりました。また、省エネルギー技術の営業活動を推進するとともに、水インフラを安定的に維持・運営していくために設備の建設と長期の維持管理業務が一体となったPFI(*1)、DBO事業(*2)や、包括O&M業務(*3)、FIT(*4)を活用した発電関連分野への営業展開を進めてまいりました。
一方、産業事業においては、プラント・単体機器および廃液、固形物廃棄物処理などの環境関連設備の営業活動を展開してまいりました。また、今後成長が見込まれる二次電池製造関連設備の営業活動を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなり、創業以来初めて売上高が1,000億円を超え、損益面でも過去最高益を記録しました。
受注高は814億97百万円(前期比24.3%減)、売上高は1,003億33百万円(前期比2.6%増)となりました。また、損益面につきましては、営業利益は80億51百万円(前期比3.3%増)、経常利益は84億59百万円(前期比4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は56億96百万円(前期比14.0%増)となりました。
*1:PFI(Private Finance Initiative)
施設整備を伴う公共サービスにおいて、民間の有する資金、技術、効率的な運用ノウハウなどを活用する仕組み
*2:DBO(Design Build Operate)事業
事業会社に施設の設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ね、施設の保有と資金の調達は行政が行う方式
*3:包括O&M業務
設備の運転管理業務だけでなく、設備の補修工事や薬品等の供給も含めた包括的な維持管理業務
*4:FIT(Feed-in Tariff)
再生可能エネルギーを用いて発電された電気を、一定価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた制度(固定価格買取制度)
当社グループは、当社と子会社23社および関連会社11社で構成され、上下水道設備を主要マーケットとする水環境事業と、化学、鉄鋼、食品等の産業用設備および廃液、固形廃棄物処理や二次電池製造関連設備等の環境・エネルギー関連設備を主要マーケットとする産業事業の2つを主たる事業と位置付けており、それら以外の事業をその他としておりますが、その主要な事業内容は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は、次のとおりであります。
(水環境事業)
水環境事業においては、国内の水インフラ関連投資は比較的堅調に推移しておりました。また、複数年および包括O&M業務や設備建設と長期の維持管理業務を一体化したPFI、DBO事業等の発注は増加する傾向にありました。
このような状況の下で当社グループは、国内の上下水道用汚泥処理設備の増設・更新需要を取り込むために、下水処理場向け汚泥脱水、乾燥、焼却設備、浄水場向け排水処理設備などの汚泥処理設備の営業活動を推進してまいりました。また、O&M業務においても補修工事および包括O&M業務の営業活動を展開してまいりました。その結果、汚泥処理設備では、次世代型汚泥焼却システム、浄水場向け汚泥脱水設備などの受注を果たしました。また、メンテナンスなどのアフターサービス事業をより一層強化するために、包括O&M業務や補修工事の営業活動を展開することで、受注高の確保を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における水環境事業の受注高は422億61百万円(前期比33.6%減)、売上高は522億27百万円(前期比3.9%減)、営業利益は42億39百万円(前期比13.5%増)となりました。
(産業事業)
産業事業においては、国内では米中貿易摩擦に加え新型コロナウィルス感染拡大の影響により外需が低迷し、製造業において景気減速の傾向がみられていることから、先行きが不透明な状況になっております。海外においては、同様の影響が企業業績を圧迫していることから、世界経済の減速リスクに留意する必要があります。
このような状況の下で当社グループは、食品、化学、鉄鋼分野における設備投資需要や更新需要を取り込むために、国内外における各種プラント設備および乾燥機、分離機、ろ過機、ガスホルダ等の単体機器の営業活動を展開してまいりました。また、環境・エネルギー関連においては、国内外向けに廃液燃焼システム、固形廃棄物焼却設備、排ガス処理設備および二次電池製造関連設備の営業活動を展開してまいりました。
その結果、当連結会計年度における産業事業の受注高は391億59百万円(前期比10.9%減)、売上高は480億29百万円(前期比10.7%増)、営業利益は37億60百万円(前期比5.9%減)となりました。
(その他)
その他においては、当連結会計年度における受注高は76百万円(前期比0.5%増)、売上高は76百万円(前期比0.5%増)、営業利益は52百万円(前期比20.8%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は208億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ、72億83百万円減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、36億41百万円となりました(前連結会計年度は66億91百万円の獲得)。これは主に、売上債権の増加額21億8百万円等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益の計上85億29百万円およびたな卸資産の減少額19億11百万円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、80億47百万円となりました(前連結会計年度は87億47百万円の支出)。これは主に、有形固定資産の取得による支出70億45百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、29億31百万円となりました(前連結会計年度は31億71百万円の獲得)。これは主に、自己株式の取得による支出17億43百万円および配当金の支払額11億5百万円等の減少要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結グループは、生産実績の表示は困難であります。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)が判断したものであります。
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(受注高)
当連結会計年度の受注高は、前連結会計年度に比べ24.3%減少の814億97百万円となりました。これは、水環境事業で前連結会計年度に受注した次世代型汚泥焼却システム等の大型案件の反動などで受注高が213億62百万円減少し、産業事業で新型コロナウィルス感染拡大の影響で一部案件の受注の遅れが発生したことなどにより47億72百万円減少したことによるものです。なお、セグメント別の受注状況につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ2.6%増収の1,003億33百万円となり、過去最高の売上高となりました。これは、水環境事業において別途発注の土木工事の遅れにより、機械工事が一部遅れたために減収になった一方、産業事業において大型工事案件の順調な進捗・完工等が増収に寄与したことによるものです。なお、セグメント別の売上高につきましては「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
当連結会年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ3.3%増益の80億51百万円となり、過去最高の営業利益となりました。これは、増収効果により売上総利益が前連結会計年度に比べ1.0%増益の204億66百万円となったことによるものです。なお、セグメント別の営業利益につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、支払利息等の営業外費用を2億23百万円計上した一方で、受取配当金等の営業外収益を6億31百万円計上し、経常利益は前連結会計年度に比べ4.0%増益の84億59百万円となり、過去最高の経常利益となりました。また、物流施設建設に伴う解体撤去引当金繰入額8億19百万円、室蘭工場、R&Dセンターへの移転に伴う構造改革費用6億54百万円など特別損失を20億27百万円計上した一方で、資本政策の一環として投資有価証券売却益20億68百万円など特別利益を20億97百万円計上しました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14.0%増益の56億96百万円となり、過去最高の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は1,283億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億50百万円減少しました。これは主に、R&Dセンターの建築により建物及び構築物が48億34百万円増加したものの、政策保有株式の売却と時価の下落により投資有価証券が57億53百万円減少したこと等によるものです。
負債合計は609億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億81百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が16億16百万円減少したことと繰延税金負債が16億25百万円減少したこと等によるものです。
純資産合計は673億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億68百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益計上等により利益剰余金が45億89百万円増加したものの株式等時価評価によりその他有価証券評価差額金が43億38百万円減少したことと自己株式が取得により15億43百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は51.5%(前期比0.5%増)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力製品は個別受注生産であり、様々な外部要因によって、売上高および利益が計画どおりに計上されない可能性があります。
なお、詳細は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報について
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ②キャッシュ・フ ローの状況」をご参照下さい。
当社グループは、持続的な成長を目指すために「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。この基本方針を実現するため、中期経営計画期間においては、研究開発投資、M&A投資、基幹システム更新など総額200億円の戦略投資を実行してまいります。
かかる方針のもと、当社は戦略投資の一環として、2020年5月、競争力強化および事業領域の拡大のため、高速攪拌機の専業メーカーであるプライミクス株式会社を子会社化しております。
また、当連結会計年度は、R&Dセンターの建設、連結子会社サンエコサーマル株式会社の一般廃棄物、産業廃棄物中間処理設備の更新等で、82億83百万円の設備投資を実施しております。
当社グループは、中期経営計画に基づく持続的成長を支えるために、以下の「財務戦略」を掲げております。①調達方針
当社グループは運転資金および定常的な設備投資・研究開発につきましては、原則、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金にて賄っておりますが、キャッシュフローを超える大型の設備投資やM&Aについては外部調達にて対応します。当社グループは、資本コストを意識し外部調達を有効活用して「最適資本構成」(注1)を確立してまいります。
②財務規律
財務基盤の安定を企図して以下の財務規律を定めております。
a.自己資本比率 50%前後
b.D/Eレシオ(注2) 0.5倍以内
c.手許現預金を月商の2か月分確保
③株主還元方針
当社は、財務体質と経営基盤の強化を図りつつ、毎期の業績、新規投資、連結配当性向等を総合的に勘案しながら安定配当に努めることを利益配分の基本方針としております。なお、株主還元の水準といたしましては、総還元性向30%~50%を目安として、財政状況、業績、今後の事業展開ならびに戦略投資を踏まえながら弾力的な株主還元を実施してまいります。
(注1)最適資本構成とは、株式会社の資本構成要素である他人資本(借入)と自己資本の比率が内容・内訳
がその企業にとって最適なバランスになること。資本コストが最適になること。
(注2)D/Eレシオとは、負債が自己資本の何倍にあたるかを示す指標。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の景況感につきましては、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウィルス感染拡大の影響による世界的な景気後退に留意する必要があります。 国内の上下水道分野においては、水インフラ関連の投資は堅調に推移していくものと推定されます。民間の設備投資においては、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウィルス感染拡大が企業業績を圧迫しており、設備投資意欲の抑制が懸念されます。
新型コロナウィルス感染拡大の具体的なリスクについては、水環境事業では工事現場で感染が発生した場合に、工事停止による進捗の遅れの可能性がございます。産業事業では需要停滞により、当社顧客の業績が悪化し、設備投資が延期・中止となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況のもとで当社グループは、持続的な成長を目指すために、「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。2021年3月期の連結業績見通しは、売上高950億円、営業利益55億円、経常利益58億円、親会社株主に帰属する当期純利益36億円を見込んでおります。また、中期経営計画最終年度の2022年3月期の連結業績は、売上高1,100億円、営業利益80億円、親会社株主に帰属する当期純利益54億円を目指してまいります。また、自己資本利益率(ROE)として7%以上を目標とします。
*上記の業績予想は、現時点で想定されるコロナウィルス感染拡大の影響を見込んで作成しております。実際の業績は、今後様々な要因によりこれらの業績予想とは異なる結果になる可能性があります。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積りや判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。財政状態および経営成績に関する主要な点は以下のとおりであります。
なお、新型コロナウィルスの感染症の拡大の影響に関する会計上の見積りに関しては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)をご参照下さい。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社を取り巻く市場環境は、国内においては米中貿易摩擦に加え新型コロナウィルス感染拡大の影響により外需が低迷し、製造業において景気減速の傾向がみられていることから、先行きが不透明な状況になっております。海外においては、同様の影響が企業業績を圧迫していることから、世界経済の減速リスクに留意する必要があります。
このような環境の下で当社グループは、持続的な成長を目指すために「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。
水環境事業においては、上下水道設備の増設・更新需要の取り込みや、設備の維持管理業務、補修工事等の営業活動を展開してまいりました。また、省エネルギー技術の営業活動を推進するとともに、水インフラを安定的に維持・運営していくために設備の建設と長期の維持管理業務が一体となったPFI(*1)、DBO事業(*2)や、包括O&M業務(*3)、FIT(*4)を活用した発電関連分野への営業展開を進めてまいりました。
一方、産業事業においては、プラント・単体機器および廃液、固形物廃棄物処理などの環境関連設備の営業活動を展開してまいりました。また、今後成長が見込まれる二次電池製造関連設備の営業活動を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなり、創業以来初めて売上高が1,000億円を超え、損益面でも過去最高益を記録しました。
受注高は814億97百万円(前期比24.3%減)、売上高は1,003億33百万円(前期比2.6%増)となりました。また、損益面につきましては、営業利益は80億51百万円(前期比3.3%増)、経常利益は84億59百万円(前期比4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は56億96百万円(前期比14.0%増)となりました。
*1:PFI(Private Finance Initiative)
施設整備を伴う公共サービスにおいて、民間の有する資金、技術、効率的な運用ノウハウなどを活用する仕組み
*2:DBO(Design Build Operate)事業
事業会社に施設の設計(Design)、建設(Build)、運営(Operate)を一括して委ね、施設の保有と資金の調達は行政が行う方式
*3:包括O&M業務
設備の運転管理業務だけでなく、設備の補修工事や薬品等の供給も含めた包括的な維持管理業務
*4:FIT(Feed-in Tariff)
再生可能エネルギーを用いて発電された電気を、一定価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた制度(固定価格買取制度)
当社グループは、当社と子会社23社および関連会社11社で構成され、上下水道設備を主要マーケットとする水環境事業と、化学、鉄鋼、食品等の産業用設備および廃液、固形廃棄物処理や二次電池製造関連設備等の環境・エネルギー関連設備を主要マーケットとする産業事業の2つを主たる事業と位置付けており、それら以外の事業をその他としておりますが、その主要な事業内容は以下のとおりであります。
| 事業区分 | 主要な事業内容 |
| 水環境事業 | 1)浄水場・下水処理場等プラントの設計・建設 |
| 2)上記プラントに使用される脱水機、乾燥機、焼却炉等各種単体機器の設計・製造・販売 | |
| 3)浄水場・下水処理場におけるPFI、DBO事業 | |
| 4)浄水場・下水処理場設備の運転・維持管理・補修およびこれらに付随する業務 | |
| 5)下水処理場における消化ガス発電事業 | |
| 産業事業 | 1)化学、鉄鋼、食品および二次電池製造関連設備等プラントの設計・建設 |
| 2)廃液・廃水・固形廃棄物処理等プラントの設計・建設 | |
| 3)上記プラントの補修およびこれらプラントに使用される晶析装置、酸回収装置、ろ過機、分離機、乾燥機、ガスホルダ等各種単体機器の設計・製造・販売 | |
| 4)一般・産業廃棄物処理事業 | |
| その他 | 1)大型図面・各種書類等の印刷・製本 |
| 2)事務所ビル・駐車場等の不動産管理・賃貸 |
当連結会計年度におけるセグメントの業績は、次のとおりであります。
(水環境事業)
水環境事業においては、国内の水インフラ関連投資は比較的堅調に推移しておりました。また、複数年および包括O&M業務や設備建設と長期の維持管理業務を一体化したPFI、DBO事業等の発注は増加する傾向にありました。
このような状況の下で当社グループは、国内の上下水道用汚泥処理設備の増設・更新需要を取り込むために、下水処理場向け汚泥脱水、乾燥、焼却設備、浄水場向け排水処理設備などの汚泥処理設備の営業活動を推進してまいりました。また、O&M業務においても補修工事および包括O&M業務の営業活動を展開してまいりました。その結果、汚泥処理設備では、次世代型汚泥焼却システム、浄水場向け汚泥脱水設備などの受注を果たしました。また、メンテナンスなどのアフターサービス事業をより一層強化するために、包括O&M業務や補修工事の営業活動を展開することで、受注高の確保を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における水環境事業の受注高は422億61百万円(前期比33.6%減)、売上高は522億27百万円(前期比3.9%減)、営業利益は42億39百万円(前期比13.5%増)となりました。
(産業事業)
産業事業においては、国内では米中貿易摩擦に加え新型コロナウィルス感染拡大の影響により外需が低迷し、製造業において景気減速の傾向がみられていることから、先行きが不透明な状況になっております。海外においては、同様の影響が企業業績を圧迫していることから、世界経済の減速リスクに留意する必要があります。
このような状況の下で当社グループは、食品、化学、鉄鋼分野における設備投資需要や更新需要を取り込むために、国内外における各種プラント設備および乾燥機、分離機、ろ過機、ガスホルダ等の単体機器の営業活動を展開してまいりました。また、環境・エネルギー関連においては、国内外向けに廃液燃焼システム、固形廃棄物焼却設備、排ガス処理設備および二次電池製造関連設備の営業活動を展開してまいりました。
その結果、当連結会計年度における産業事業の受注高は391億59百万円(前期比10.9%減)、売上高は480億29百万円(前期比10.7%増)、営業利益は37億60百万円(前期比5.9%減)となりました。
(その他)
その他においては、当連結会計年度における受注高は76百万円(前期比0.5%増)、売上高は76百万円(前期比0.5%増)、営業利益は52百万円(前期比20.8%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は208億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ、72億83百万円減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、36億41百万円となりました(前連結会計年度は66億91百万円の獲得)。これは主に、売上債権の増加額21億8百万円等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益の計上85億29百万円およびたな卸資産の減少額19億11百万円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、80億47百万円となりました(前連結会計年度は87億47百万円の支出)。これは主に、有形固定資産の取得による支出70億45百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、29億31百万円となりました(前連結会計年度は31億71百万円の獲得)。これは主に、自己株式の取得による支出17億43百万円および配当金の支払額11億5百万円等の減少要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結グループは、生産実績の表示は困難であります。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 水環境事業 | 42,261 | △33.6 | 77,053 | △11.5 |
| 産業事業 | 39,159 | △10.9 | 30,746 | △22.4 |
| 報告セグメント計 | 81,421 | △24.3 | 107,800 | △14.9 |
| その他 | 76 | 0.5 | - | - |
| 合計 | 81,497 | △24.3 | 107,800 | △14.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 水環境事業 | 52,227 | △3.9 |
| 産業事業 | 48,029 | 10.7 |
| 報告セグメント計 | 100,257 | 2.6 |
| その他 | 76 | 0.5 |
| 合計 | 100,333 | 2.6 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)が判断したものであります。
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(受注高)
当連結会計年度の受注高は、前連結会計年度に比べ24.3%減少の814億97百万円となりました。これは、水環境事業で前連結会計年度に受注した次世代型汚泥焼却システム等の大型案件の反動などで受注高が213億62百万円減少し、産業事業で新型コロナウィルス感染拡大の影響で一部案件の受注の遅れが発生したことなどにより47億72百万円減少したことによるものです。なお、セグメント別の受注状況につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ2.6%増収の1,003億33百万円となり、過去最高の売上高となりました。これは、水環境事業において別途発注の土木工事の遅れにより、機械工事が一部遅れたために減収になった一方、産業事業において大型工事案件の順調な進捗・完工等が増収に寄与したことによるものです。なお、セグメント別の売上高につきましては「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
当連結会年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ3.3%増益の80億51百万円となり、過去最高の営業利益となりました。これは、増収効果により売上総利益が前連結会計年度に比べ1.0%増益の204億66百万円となったことによるものです。なお、セグメント別の営業利益につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、支払利息等の営業外費用を2億23百万円計上した一方で、受取配当金等の営業外収益を6億31百万円計上し、経常利益は前連結会計年度に比べ4.0%増益の84億59百万円となり、過去最高の経常利益となりました。また、物流施設建設に伴う解体撤去引当金繰入額8億19百万円、室蘭工場、R&Dセンターへの移転に伴う構造改革費用6億54百万円など特別損失を20億27百万円計上した一方で、資本政策の一環として投資有価証券売却益20億68百万円など特別利益を20億97百万円計上しました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14.0%増益の56億96百万円となり、過去最高の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は1,283億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億50百万円減少しました。これは主に、R&Dセンターの建築により建物及び構築物が48億34百万円増加したものの、政策保有株式の売却と時価の下落により投資有価証券が57億53百万円減少したこと等によるものです。
負債合計は609億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億81百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が16億16百万円減少したことと繰延税金負債が16億25百万円減少したこと等によるものです。
純資産合計は673億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億68百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益計上等により利益剰余金が45億89百万円増加したものの株式等時価評価によりその他有価証券評価差額金が43億38百万円減少したことと自己株式が取得により15億43百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は51.5%(前期比0.5%増)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力製品は個別受注生産であり、様々な外部要因によって、売上高および利益が計画どおりに計上されない可能性があります。
なお、詳細は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報について
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ②キャッシュ・フ ローの状況」をご参照下さい。
当社グループは、持続的な成長を目指すために「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。この基本方針を実現するため、中期経営計画期間においては、研究開発投資、M&A投資、基幹システム更新など総額200億円の戦略投資を実行してまいります。
かかる方針のもと、当社は戦略投資の一環として、2020年5月、競争力強化および事業領域の拡大のため、高速攪拌機の専業メーカーであるプライミクス株式会社を子会社化しております。
また、当連結会計年度は、R&Dセンターの建設、連結子会社サンエコサーマル株式会社の一般廃棄物、産業廃棄物中間処理設備の更新等で、82億83百万円の設備投資を実施しております。
当社グループは、中期経営計画に基づく持続的成長を支えるために、以下の「財務戦略」を掲げております。①調達方針
当社グループは運転資金および定常的な設備投資・研究開発につきましては、原則、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金にて賄っておりますが、キャッシュフローを超える大型の設備投資やM&Aについては外部調達にて対応します。当社グループは、資本コストを意識し外部調達を有効活用して「最適資本構成」(注1)を確立してまいります。
②財務規律
財務基盤の安定を企図して以下の財務規律を定めております。
a.自己資本比率 50%前後
b.D/Eレシオ(注2) 0.5倍以内
c.手許現預金を月商の2か月分確保
③株主還元方針
当社は、財務体質と経営基盤の強化を図りつつ、毎期の業績、新規投資、連結配当性向等を総合的に勘案しながら安定配当に努めることを利益配分の基本方針としております。なお、株主還元の水準といたしましては、総還元性向30%~50%を目安として、財政状況、業績、今後の事業展開ならびに戦略投資を踏まえながら弾力的な株主還元を実施してまいります。
(注1)最適資本構成とは、株式会社の資本構成要素である他人資本(借入)と自己資本の比率が内容・内訳
がその企業にとって最適なバランスになること。資本コストが最適になること。
(注2)D/Eレシオとは、負債が自己資本の何倍にあたるかを示す指標。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の景況感につきましては、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウィルス感染拡大の影響による世界的な景気後退に留意する必要があります。 国内の上下水道分野においては、水インフラ関連の投資は堅調に推移していくものと推定されます。民間の設備投資においては、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウィルス感染拡大が企業業績を圧迫しており、設備投資意欲の抑制が懸念されます。
新型コロナウィルス感染拡大の具体的なリスクについては、水環境事業では工事現場で感染が発生した場合に、工事停止による進捗の遅れの可能性がございます。産業事業では需要停滞により、当社顧客の業績が悪化し、設備投資が延期・中止となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況のもとで当社グループは、持続的な成長を目指すために、「経営基盤の強化」と「成長戦略の推進」を基本方針とした中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を推進し、事業活動を展開してまいりました。2021年3月期の連結業績見通しは、売上高950億円、営業利益55億円、経常利益58億円、親会社株主に帰属する当期純利益36億円を見込んでおります。また、中期経営計画最終年度の2022年3月期の連結業績は、売上高1,100億円、営業利益80億円、親会社株主に帰属する当期純利益54億円を目指してまいります。また、自己資本利益率(ROE)として7%以上を目標とします。
*上記の業績予想は、現時点で想定されるコロナウィルス感染拡大の影響を見込んで作成しております。実際の業績は、今後様々な要因によりこれらの業績予想とは異なる結果になる可能性があります。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積りや判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。財政状態および経営成績に関する主要な点は以下のとおりであります。
| a. | 当社グル-プの売上高は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。 | |
| b. | 退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。したがって、実際の年金資産運用収益が前提条件に基づく期待運用収益に満たない場合等は、認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。 | |
| c. | 当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討しております。当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対しては評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 |
なお、新型コロナウィルスの感染症の拡大の影響に関する会計上の見積りに関しては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)をご参照下さい。