訂正有価証券報告書-第75期(平成27年4月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/05/02 14:11
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【項目】
131項目

対処すべき課題

(1)対処すべき課題
当社グループでは、中期経営計画「日機装ビジョン2018」のもと、強固な利益体質の企業を目指して、グループ一丸となって取り組んできました。「日機装ビジョン2018」で掲げた売上高目標は、各事業の着実な成長により達成する目途がついてきましたが、一方で、国内外の生産拠点の最適化、業務効率化のための情報システム整備、顧客ニーズの変化に対応するための製品開発、未来の事業基盤を創出するための研究開発活動の推進など、当社グループの事業の持続的成長を実現するための戦略投資が重なったこともあり、営業利益目標の達成に向けて、さらなる施策が必要となっています。
長期化する原油価格の低迷に端を発したエネルギー関連業界の投資縮小、医療費の抑制政策による国内医療機関の投資意欲減退など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化してきています。また、国際財務報告基準(IFRS)の適用検討や決算期変更の実施など、経営環境も大きく変化しました。
このような内外の経営環境の大きな変化に着実に対応しながら、今後さらなる成長を成し遂げるためには、現在の姿を再認識し、進むべき方向、対処すべき課題を明確化する必要があると判断し、平成28年12月期から始まる5ヵ年を対象とした中期経営計画「日機装2020」を策定し、推進していくこととしました。
主力の各事業分野で卓越した技術力を武器とした、世界トップレベルのサプライヤーであり続けるための「『技術の日機装』の確立」、経営環境の変化や業容の拡大に適切に対応するための「成長に向けた基盤強化と収益力の向上」を基本施策として掲げ、「日機装2020」の最終年度にあたる平成32年12月期には、国際財務報告基準(IFRS)適用の前提で、売上高2,000億円、営業利益200億円を達成できる企業グループを目指していきます。
(2)株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社の支配形態は、企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるものとします。
② 当社の取り組みの具体的内容
イ 当社は、平成32年12月期を最終年度とする中期経営計画「日機装2020」に基づき、各事業においてさまざまな施策を着実に実施し、また、コーポレート・ガバナンス体制をさらに充実させることにより、企業価値及び株主共同の利益の維持・向上に努めます。
ロ 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれるおそれのある行為に対しては、当社は企業価値及び株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量取得行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討のために必要な時間の確保に努めます。また、仮に、当社取締役会が大量取得者等による当社株式の大量取得行為等が当社の企業価値・株主共同の利益に反すると判断する場合にはこれを防ぐべく、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。
なお、大量取得者等に対する対抗措置に係る当社取締役会の判断が恣意的になることを防止するため、一般株主との利益相反が生ずるおそれのない、独立社外取締役を2名以上選任するよう努めます。
③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由
当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。