有価証券報告書-第73期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/26 9:54
【資料】
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【項目】
125項目

対処すべき課題

(1)対処すべき課題
当社グループでは、「日機装ビジョン2018」において、顧客の真の課題を察知し、解決するための「「技術の日機装」の確立」、次の成長の源泉とするための「既往投資の収穫」、当社グループの強みを生かした「新規事業の育成」の3点を基本施策として、規模の拡大のみを追求するのではなく、技術力を成長の源泉とした強固な利益体質の企業を目指して、グループ一丸となって取り組んでいます。
この中期経営計画を達成するためには、各事業において様々な課題に対処する必要があると認識しています。
インダストリアル事業においては、国内の石油化学業界向けや発電所向けのポンプ、システム製品の収益体質の抜本的な見直しや、海外も含めたアフターセールス体制の強化、エネルギー業界向けポンプの依存が高いLEWA社の販路の多様化などの課題があります。
航空宇宙事業では、急速に事業規模が拡大する中で、エンジニアなどの人的リソースの増強や、国内の静岡工場、金沢工場とベトナム・ハノイ工場でのバランスのとれた開発、生産、品質管理体制の構築、などの課題を認識しています。
メディカル事業では、海外市場での販売拡大や収益力の強化、CRRT事業の運営体制の整備と新製品などの開発、血液透析に次ぐ事業の柱となり得る新領域の製品開発、などの課題があります。
紫外線LED事業については、顧客と協力しての新市場創出への取り組みや、製品の安定供給体制の確立などを着実に行なっていく必要があります。
また、全社的な課題として、経営の基盤となるグループ内の制度、仕組みを抜本的に見直し、事業規模の拡大や、グローバル化が進む経営環境に対応した組織体制、人材、IT環境などの整備や、財務体質の強化を図っていきます。コンプライアンスにも目を配り、企業の社会的責任を果たしていくことにも、引き続き取り組んでいきます。
これらの課題に着実に取り組むことで、「日機装ビジョン2018」最終年度の平成29年度には、売上高1,500億円、営業利益率9%の達成を目指します。
(2)株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
ⅰ) 当社の支配形態は、企業価値の向上と株主共同の利益を確保するため、株式市場における自由かつ公正な取引を通じて構成される株主の意思に基づき決定されるものとします。
ⅱ) 短期的な利益や一部の株主の利益を優先する動きが生ずる場合など当社の企業価値と株主共同の利益が損なわれる恐れが生じる可能性に備え、定款の定めに基づき、いわゆる買収防衛策を導入しておくこととします。
② 当社の取り組みの具体的内容
ⅰ) 中長期的方針のもと、事業のグローバル化、戦略的な事業展開、生産性向上、開発強化などに取り組み、企業価値と株主共同の利益の向上に努めます。
ⅱ) 基本方針における買収防衛策については株主の意思を尊重するため、「株式の大規模な取得に対する防衛に関する規則」を株主総会の決議を経て制定するものとします。当該規則は、防衛策の発動を含む対処策の決定にあたっては、外部の有識者と社外取締役及び社外監査役で構成する独立委員会による勧告を最大限に尊重し、判断の客観性と独立性を確保するものとします。
③ 当社の取り組みに対する取締役会の判断とその理由
当社取締役会は、前記②の取り組みについて、合理的かつ妥当な内容であって、前記①の基本方針に沿っており、したがって当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。