訂正有価証券報告書-第70期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。自動認識事業で世界ナンバーワンになること。」というビジョンを掲げ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指しており、これを支えるコーポレート・ガバナンス体制の構築と継続的強化が経営の健全性・透明性・効率性を確保する上での重要課題であると捉えております。
この体制の基盤として、取締役会は独立社外取締役による透明性の高い監視監督機能の強化に引き続き取り組むとともに、取締役会議長(社内非業務執行取締役)が監査役と連携し、スーパーバイザリーボード機能の充実を図ることを通じ、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実践につとめております。
② 企業統治の体制の概要
当社のコーポレート・ガバナンス体制図は、以下のとおりとなります。

当社では、2003年の執行役員制度導入により、取締役の「監視監督機能」と執行役員の「業務執行機能」において責任と権限を明確化しています。また、監査役及び監査役会による監査体制も構築しており、株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務の執行を監査しています。
取締役会直轄の諮問機関として、ビジネスリスク委員会を設置しております。同委員会は取締役会議長(社内非業務執行取締役)を委員長とし、CFO及び本社主要部門長により構成しております。取締役会で十分な審議ができるようにするため、事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上で取らなければならないリスクの検証・分析を行い、取締役会に意見書を提出する他、取締役会審議に必要な情報を提供しております。
監査役は各取締役の業務執行が法令・定款に基づいて行われているかを監査するため、取締役会への出席のほか、経営会議をはじめとする社内の重要会議に出席し、各種意思決定のプロセスや決議内容について監査し、必要に応じて取締役会に対し意見表明を行っています。また、内部統制システムの整備・運用状況、財務報告体制、各種報告資料の検証・調査に加え、会計監査人の独立性や品質の確認等を行っております。会計監査人からは四半期毎に監査結果報告を受けており、適宜意見交換及び情報の収集を行い、適正な監査ができる環境作りに注力しております。
経営会議は、執行部における最高意思決定機関であり、原則として毎週1回開催されます。CEOが指名する執行役員で構成され、オブザーバーとして非業務執行社内取締役、監査役も出席いたします。経営全般に関する重要事項を執行部として審議し、取締役会に上程もしくは執行を決定しております。
③ 企業統治の体制を採用する理由
1)取締役会の体制・運営
監視監督機能を担う取締役の員数は、定款において12名以内と定めており、本報告書提出時点において取締役8名のうち執行役員を兼務する取締役は3名、非業務執行取締役1名、社外取締役4名と社外取締役が半数を占めており、独立的な立場からの意見や提案を受け、代表取締役等の職務執行の監督を強化しております。
取締役会は原則毎月開催し、2020年3月期は12回開催いたしました。また取締役会とは別に非業務執行役員協議及び社外役員協議をそれぞれ1回実施し、執行に関わらない役員のみで中長期的な経営課題の把握と整理を行いました。
取締役会では、法令、定款で定められた事項及び経営上重要な案件など取締役会規程に定められた事項を計画的、網羅的に付議し審議しております。
また、従来、社外取締役を含む非業務執行取締役の「輪番制」としていた取締役会議長に社内非業務執行取締役を選任いたしました。これは、社内事情を把握している議長が、適時・適切な議題の選定や社外役員と執行部との連携促進に主導的な役割を担うことが、経営上の重要な意思決定と執行部の監督という取締役会の機能の充実と責務遂行に寄与すると判断したためです。
さらに、取締役会の審議の実効性を高めるため、毎回、取締役会開始前に取締役会付議予定の重要議題や業界別の営業施策等の説明を行う取締役会懇談会を実施し、議題に関する様々な議論を行なうと共に社外役員の業務執行理解を深める場としています。
(取締役会及び監査役会の構成図)

2)取締役会の実効性に関する評価
当社は、持続的な企業価値向上に向け、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しているかを検証し、適切な施策を講じるために、取締役会の実効性に関する分析・評価を毎年行うこととしております。2019年度の取締役会実効性評価の方法及び結果の概要は以下の通りです。
Ⅰ 評価方法
2020年2月の取締役会で、取締役会事務局より2019年度取締役会実効性評価アンケート(以下アンケート)の趣旨と内容を説明の後、取締役8名及び監査役4名に対して、アンケートを配布して全員から回答を得ました。
また、3月に開催の取締役会懇談会(取締役及び監査役出席)において、アンケートの回答(無記名集計)をもとに取締役会の実効性評価に関する意見交換を行いました。その後5月開催の取締役会において、その実効性の評価方法及びプロセスの妥当性を含めて課題と取り組むべき事項を審議した結果、2019年度の取締役会の実効性評価を確定いたしました。
Ⅱ アンケートの項目
アンケートは、実効性の向上の進捗が把握できるよう、前年の項目を軸として、コーポレート・ガバナンス・コード(以下CGC)に基づく以下の6項目11問の形式で行いました。
・評価項目(カッコ内は関連するCGC番号)
a.取締役会の構成(CGC4-8,4-11)
b.取締役会の役割(CGC4-1,2,3)
c.取締役会の運営(CGC4-12)
d.取締役会を支える体制(CGC4-8,10,13)
e.株主との関係(CGC5-1)
f.その他、実効性全般に関すること(自由記入)
Ⅲ 評価結果の概要及び課題と今後の取り組み
当社取締役会の実効性に関しては、改善への取り組み成果において概ね適切であるとの評価を得ており、2019年度の取締役会の実効性は適切に確保されていると判断いたしました。一方、以下に挙げるような課題提示がありましたので、早急な対応を通じ実効性の向上に努めて参ります。
a.取締役会の構成
取締役会は、経営陣に対する実効性の高い監督機能を発揮しているとの評価を得ています。但し、2020年6月19日に開催しました定時株主総会以降、社内取締役及び社外取締役が同数となりましたが、出来る限り早期に社外取締役が多数となる構成とすることを基本方針として再確認しております。また、取締役会の多様性確保については、引き続き課題として取り組んでおり、今年度、上場会社経営経験を有する社外取締役が選任されました。
b.取締役会の役割
取締役会議長及び取締役会事務局の取組みにより、議題内容や上程時期等については改善が図られているとの回答が得られました。今後、取締役会懇談会での担当役員による事前説明や取締役会諮問委員会であるビジネスリスク委員会の検証強化により、更なる充実が図られるようにしてまいります。また、社外役員と執行役員の接点を増やし、社外役員を含む取締役会と執行役員との間で双方向の意見交換が行われていくことが重要であるとの意見があり、懇談会の充実を図る他、社外取締役の社内会議への出席により、社外役員と執行役員が直接意見交換・情報共有を行う機会を増やしてまいります。
c.取締役会の運営
資料の事前配布について改善が図られているという評価がなされていますが、更なる改善を進め、取締役会へ適切に議題が上程されるように努めてまいります。
d.取締役会を支える体制
不明点や追加情報の提供の機会は適切に確保されており、取締役会懇談会、非業務執行役員合同ミーティング、社外役員懇談会等における情報共有により取締役会における議論が活発に行われているとの回答を得ています。また、取締役会議長を社内非業務執行取締役に固定し、ビジネスリスク委員会委員長を兼務したことにより、取締役会の実効性が高まったとの回答を得ています。引き続き、取締役会懇談会、非業務執行役員合同ミーティング等における情報共有を継続してまいります。
e.株主との関係
半期毎にIR室から取締役会へ、IR活動により得られた株主の声のフィードバックを実施しております。引き続きIR報告を継続していきますとともに、より具体的な株主の声が取締役会に報告されるようにいたします。
当社取締役会は、今回評価の内容と共有した課題を踏まえ、実効性をさらに高めてコーポレート・ガバナンスの強化と持続的な企業価値向上を目指して参ります。
3)取締役候補者等の選任と解任
当社は選任方針として、取締役会として適切な意思決定及び経営の監督を行うために、社内外から豊富な経験と専門性、優れた人格識見を有し、取締役会がその機能を発揮するため積極的に貢献できる者を透明性のあるプロセスの中で候補者として選任しています。
取締役等の候補者の選任・選定(解任・解職)に際しては以下の基準に基づき判断しております。
a.社内取締役候補者
執行役員の内、以下の各要素を保有すると認定される者
・中長期視点での戦略的判断力(本質を見抜く力、論理的思考力、先見性、決断力)
・組織を纏め変革を促し完遂させるリーダーシップ(協働、変革、育成をリードし成果に繋げる力)
・自社及び社会への高い倫理性と受託者精神(人格・識見、企業理念への共感、私心のなさ)
・ベースとなる主体性と問題意識(市場、事業、自社資源、自らの資質向上)
・社業に関する十分な経験・知識と横溢な気力・体力(実績、健康)
尚、代表取締役等の候補者については、上記各要素における優れた資質に加え、卓越した実績・成果が求められる。
b.社外取締役候補者
経営、学識、法務、財務等、異なる専門分野を持つ多様性に留意しつつ、以下の各要素を保有すると認定される者
・事案の本質を見抜き、経営に対して課題を厳しく指摘できる者
・当社取締役会等への出席を優先できる者
c.選任・選定手続き
上記基準に基づき、社内外の取締役が協議して候補者案を作成し、取締役会に上程、審議する。任期を1年とし、毎年判断する。
・社内取締役については、社外役員の意見を参考に候補者案を作成する。
・社外取締役については、社内・社外役員による推薦者リストを参考に、社内取締役の協議を踏まえ、候補者案を作成する。
取締役会が少人数であり、社外取締役が半数を占めていることから、諮問委員会による事前審議を行うよりも取締役全員が審議に参加することが、より適切な判断ができると考えており、取締役会での審議充実を目指す。
d.解任・解職手続き
代表取締役等の役割遂行状況が、客観的な情報を含め上記選定基準に照らし著しく乖離すると判断される場合、取締役会が合議の上、その役を解くことが出来る。また、取締役が上記の選任基準の事項を充足しないと認められる場合、取締役会は次期株主総会に候補者として上程しない。
以上のような施策によって、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の維持強化に努めてまいります。
④ 内部統制システムの整備の状況
当社は、世界各国の様々な市場、業界、企業の現場における多種多様な顧客課題に対応することを通じ、顧客価値向上に資することを目指しております。企業の社会的責任を果たし、持続可能な成長を実現するためには、現場の主体的活動と組織運営の両面を支える適切な内部統制システムの構築と確実な運用が重要な要素であると考えています。
この度、内部統制の基軸となる基本方針について網羅性等の観点から改訂いたしました。
また、運用についても取締役会において定期的な検証及び必要な改善措置を講じることにより、内部統制が実効的に機能することを目指してまいります。
1)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
Ⅰ コーポレート・ガバナンス
取締役会は独立社外取締役による透明性の高い監視監督機能の強化に引き続き取り組むとともに、取締役会議長(社内非業務執行取締役)が監査役と連携し、スーパーバイザリーボード機能の充実を図ることを通じ、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実践に努める。
監査役は、独立した立場より監査を実施することで取締役の職務執行を監査する。
ガバナンス推進部は当社各部門の職務が法令及び定款等に適合することを確保するため、社内規程の整備を支援し運用管理を実施する。
Ⅱ コンプライアンス
当社の取締役及び使用人は、Mission(使命)、Vision(ビジョン)、Credo(信条)で構成される「サトーグループ企業理念」に則り行動する。
企業理念の下、「三行提報」という独自のナレッジマネジメントシステムを活用し、情報の共有化と報告の文化に基づいた全従業員参加型の透明な経営体制を維持・強化する。
当社は、関係諸法令の改正等の把握及びその遵守の徹底を図るため、コンプライアンス体制の整備を促進すると共に、コンプライアンス違反が生じる恐れがある場合に全従業員が通報することができる窓口を整備する。
監査室は、当社各部門の監査を実施する権限を持ち、定款、社内規程への適合の観点から監査を実施する。
2)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務執行に係る情報については、文書管理規程や稟議規程に基づき、重要な会議の議事録や決裁書類を適切に保存管理することとし、情報資産の機密性及び管理要件に応じた区分や管理方法を情報資産管理規程に定め、全社的な情報資産管理体制を構築、適正且つ厳格な情報資産管理に係る体制を整備する。
また、会社情報の正確且つ適時な開示を重視し、開示における社内体制を構築する。
3)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
事業を推進する上で取らなければならないリスクについては、取締役会諮問委員会であるビジネスリスク委員会において分析・評価・モニタリングを行い、取締役会がその意見を基に審議を行い、経営として迅速且つ適切な意思決定を行う。
その他、会社を運営する上で発生の回避を必要とする一般リスクについては、リスクマネジメント委員会を定期的に開催しグループ全体のリスクを管理する。当委員会ではリスクの洗い出し、リスクヘッジのための予防策、リスク発生時の対応策を決定し、また、重大なリスクが発生あるいは発生の恐れが生じた場合には、必要に応じて、当委員会の下に危機対策本部を設置し、当対策本部が中心となり対応策を協議する。
4)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、当社の取締役及び執行役員の役割分担、各部門の業務分掌、指揮命令系統、職務権限及び意思決定のルールを明確に定める。取締役会で決議すべき重要事項及び報告すべき事項は取締役会規程に定め、それに準ずるグループ会社の経営全般に関する重要事項は執行役員にて構成される経営会議にて審議・決定される他、特定課題の審議・決定を行うため各種委員会を設置する。
当社は、長期基本戦略の下に策定したグループ中期経営計画を周知徹底し、これを個別具体的な戦略に落とし込み、その取り組み状況を含めた進捗を定期的に確認する。当社の経営陣及び主要なグループ会社の責任者で構成する会議において、計画の実施状況について情報を共有し、連携をはかる。
5)当社及びその子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
Ⅰ 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、グループ各社の責任者と会社運営に関する協定書の締結を行い、決算、財務状況その他経営上の重要事項について定期的に当社への報告を義務付ける。また、グループ各社において発生する重要な決裁事項は、関係会社管理規程、その他内部規程に基づき当社で意思決定を行う。
Ⅱ 子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社の事業推進上のリスクを審議するビジネスリスク委員会、及び事業運営上の一般リスクの未然防止と会社損失の最小化を目的とするリスクマネジメント委員会は、当社のみならずグループ会社におけるリスクをその検討・管理対象とする。
Ⅲ 子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社グループの企業集団としての業務の適正性を確保するため、当社では関係会社管理規程を整備し、同規程の下、グループ会社毎に主管部門を定め、主管部門が連結会社経営に関する社内規程に従い、各社の経営管理及び経営指導にあたると共に、各社には原則として、当社より取締役または監査役を派遣し業務の適正を確保する。
Ⅳ 子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
Mission(使命)、Vision(ビジョン)、Credo(信条)で構成される「サトーグループ企業理念」は、海外子会社を含む当社グループ全体で共有されており、当社グループとして「三行提報」システムの活用による全従業員参加型の透明な経営体制の維持・強化を図る。
海外子会社を含む当社グループ全体で、コンプライアンス違反が生じる恐れがある場合に全従業員が通報することができる窓口を当社に整備するガバナンス推進部はグループ会社の職務が法令及び定款等に適合することを確保するため、社内規程の整備を支援し運用管理を実施する。監査室は、グループ会社の監査を実施する権限を持ち、定款、社内規程への適合の観点から監査を実施する。
6)財務報告の信頼性を確保するための体制
当社グループの金融商品取引法における財務報告の信頼性を確保するため、代表取締役指示の下、内部統制の整備を行う。ガバナンス推進部は当社及びグループ会社の内部統制の整備を指導・支援し、監査室は整備及び運用の評価を継続的に行い、監査役会及び代表取締役に報告する。
7)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合の当該使用人に関する事項及びその使用人の取締役からの独立性に関する事項
当社は、監査役が必要とした場合、協議の上、監査役の職務を補助する使用人を置くものとする。当該使用人の異動、評価等は、監査役会の意見を尊重した上で行うものとし、当該使用人の取締役及び執行役員からの独立性を確保するものとする。また、当該使用人は、監査役の職務を補助するに際しては、監査役の指揮命令に従うものとする。
8)取締役及び使用人が監査役に報告するための体制及びその他の監査役への報告に関する体制
当社及びグループ会社の取締役及び使用人は、監査役から業務執行に関し報告を求められたときは、速やかに報告する。当社及びグループ会社の取締役及び使用人は、会社に著しい損害または重大な影響を及ぼすおそれのある事実を発見した場合は、直ちにこれを当社監査役に報告する。
当社グループの内部通報制度の担当部署は、当社監査役に対して定期的に内部通報窓口に対する相談状況の報告を行う。
監査室による監査権限は当社及びグループ各社全てに及び、内部監査規程に基づきその結果を適宜監査役に報告する。
監査役への報告を行った者が、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないこととする。また、監査役は報告された情報を適切に管理する。
9)その他の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、取締役会の他、当社及びグループ会社の重要な会議に出席し取締役及び使用人からの業務執行に関する報告や重要事項の審議を聴取できると共に、会議の議事録及び重要な決裁書類を閲覧、調査できる体制を確保する。なお、監査役は当社及びグループ会社を監査するにあたって自由な権限を有する。
当社取締役と監査役は定期的に会合を持ち、会社が対処すべき課題、監査役監査の環境整備状況、監査上の重要課題等について意見交換を行う。
監査役の職務の執行により生ずる費用等の支払いに支障なきよう、予算を設け、監査役から請求があった場合は速やかに処理する。
10)社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社グループは、反社会的勢力に対して屈することなく法律に則して対応する。社会的正義を実践するために社内規程等を定め、毅然とした態度で反社会的勢力との関係を遮断する。反社会的勢力に対する対応を統括する部署を設け、関係行政機関や外部専門機関等からの情報収集につとめる。社内に向けて対応方法等の周知をはかり、社内関係部門、関係行政機関及び外部専門機関等と緊密に連携して、速やかに対処できる体制を整備する。
⑤ 内部統制システムの運用状況の概要
当社グループ内部統制システムの2019年度運用状況は、以下の通りです。当社グループでは、運用状況のモニタリングを通じた不断の見直しにより、内部統制システムの継続的な改善を図り、より適正かつ効率的な体制の構築に努めております。
1)リスク管理
取締役会の諮問機関であるビジネスリスク委員会は、2019年度に28回開催し、取締役会付議事項に該当する重要な投融資案件、特定事業やグループ会社の事業戦略、経営計画・管理、本社との連携等に関する経営課題の審議を行いました。
グループ運営上の一般リスクの未然防止と会社損失の最小化を目的とするリスクマネジメント委員会は、2019年度に12回開催し、主として情報セキュリティ、製品安全、天災リスク等に関する予防措置または再発防止策の審議・決定を行いました。また、新型肺炎の感染拡大に備え、2020年1月にリスクマネジメント委員会の下に新型肺炎危機対策本部を設置し、各種の感染拡大防止施策を立案・実行いたしました。
2)コンプライアンス
世界中のグループ社員が当社のCredo(信条)を学び、一人一人の行動に現わせるよう企業理念推進活動を継続しています。また、当社は1976年以来「三行提報」の仕組みにより、日々の仕事や職場における気付きやお客様・お取引先様の声をいち早く経営に活かす全員参画経営を実践しており、この取組みがコンプライアンス遵守を推進する企業文化づくりにも役立っております。尚、2019年度は国内・海外含めて46万件を超える提案・報告が提出されています。
また、当社およびグループ会社の社員からの法令違反行為等に関する相談または通報を社内の事務局に設けているほか、執行ラインから独立した通報窓口を外部の弁護士事務所に設け、経営幹部の関与が疑われる場合は監査役会に通知される制度により、不正の発見と法令遵守の徹底を図っています。
コンプライアンス事案が発生した場合、懲戒・ハラスメント委員会より社員向けに事案概要を開示することにより再発防止のための注意喚起を行っています。
3)グループ会社経営管理
当社からグループ会社への派遣取締役/監査役、主管部門及びガバナンス推進部を通じて、経営管理基盤の整備・運営に関する管理・監督を行い、年度事業報告や月次営業活動報告等の定期報告を受けております。
また重要事項に関しては、職務権限表に基づく事前協議を求め、グループ会社の重要な業務執行に関して適切に管理しております。
4)情報の保存及び管理
リスクマネジメント委員会の下部委員会である情報資産管理委員会が中心となり、情報資産の適切な管理の徹底に努めております。その一環として、2019年度より全社的な個人情報棚卸及びリスク分析を開始、各部署における管理の見直しを促しております。
また、情報セキュリティ事故に関しては、遅滞なく発生原因分析、再発防止策の立案及び社内展開を実施しております。
5)監査役監査の実効性確保
監査役への報告は適時に行われております。監査役と取締役との面談機会や監査役による経営会議等へのオブザーバー出席機会も確保されており、適時適切に意見交換が行われております。
⑥ リスク管理体制の整備の状況
当社のリスクマネジメントについては、次のように分類し対応しております。
1)ビジネスリスク
事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上で取らなければならないリスク。
⇒取締役会直轄組織の「ビジネスリスク委員会」により、取締役会から諮問された案件について、執行部の計画に関するリスクの分析・評価を行い、取締役会に意見書を提出いたします。また、当該案件については、適宜モニタリングを行い報告します。これらにより、取締役会での審議充実に寄与し、経営が重要な経営判断を行うに際して、リスクのミニマイズとリターンの最大化を目指します。
2)事業上の一般リスク
突発的に起こりうる、災害(天災・人災)や業務上の事故、役職員による不正・不法行為、IT・情報セキュリティ・リーガルリスク等、発生を予期することが難しく、且つ事業の価値創造を著しく阻害するリスク。
⇒「リスクマネジメント委員会」により、予想される損害の極小化を目指した予防措置や、リスク発生時の危機対策実行に取り組みます。
⑦ 責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役が期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有能な人材を招聘できるよう、2006年6月22日開催の第56回定時株主総会の決議により、定款に社外取締役又は社外監査役との間で賠償責任を限定する契約の締結を可能とする規定を設けました。当契約に基づく賠償の限度額は法令で定める最低責任限度額です。
なお、当社は、現時点では社外取締役以外の非業務執行取締役または社外監査役以外の監査役と責任限定契約を締結する具体的な必要性がないことから、責任限定契約を締結することができる対象を変更するための定款変更は行っていません。
⑧ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めることができる旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、機動的な配当政策を実施するためであります。
⑨ 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策を実施するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
⑩ 株主総会の特別決議事項
当社は、株主総会の特別決議事項の審議を円滑に行うことを目的とし、会社法第309条第2項の定めによる決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
⑪ 取締役の定数
当社の取締役は、12名以内とする旨定款に定めております。
⑫ 取締役の選任
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めております。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。自動認識事業で世界ナンバーワンになること。」というビジョンを掲げ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指しており、これを支えるコーポレート・ガバナンス体制の構築と継続的強化が経営の健全性・透明性・効率性を確保する上での重要課題であると捉えております。
この体制の基盤として、取締役会は独立社外取締役による透明性の高い監視監督機能の強化に引き続き取り組むとともに、取締役会議長(社内非業務執行取締役)が監査役と連携し、スーパーバイザリーボード機能の充実を図ることを通じ、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実践につとめております。
② 企業統治の体制の概要
当社のコーポレート・ガバナンス体制図は、以下のとおりとなります。

当社では、2003年の執行役員制度導入により、取締役の「監視監督機能」と執行役員の「業務執行機能」において責任と権限を明確化しています。また、監査役及び監査役会による監査体制も構築しており、株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務の執行を監査しています。
取締役会直轄の諮問機関として、ビジネスリスク委員会を設置しております。同委員会は取締役会議長(社内非業務執行取締役)を委員長とし、CFO及び本社主要部門長により構成しております。取締役会で十分な審議ができるようにするため、事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上で取らなければならないリスクの検証・分析を行い、取締役会に意見書を提出する他、取締役会審議に必要な情報を提供しております。
監査役は各取締役の業務執行が法令・定款に基づいて行われているかを監査するため、取締役会への出席のほか、経営会議をはじめとする社内の重要会議に出席し、各種意思決定のプロセスや決議内容について監査し、必要に応じて取締役会に対し意見表明を行っています。また、内部統制システムの整備・運用状況、財務報告体制、各種報告資料の検証・調査に加え、会計監査人の独立性や品質の確認等を行っております。会計監査人からは四半期毎に監査結果報告を受けており、適宜意見交換及び情報の収集を行い、適正な監査ができる環境作りに注力しております。
経営会議は、執行部における最高意思決定機関であり、原則として毎週1回開催されます。CEOが指名する執行役員で構成され、オブザーバーとして非業務執行社内取締役、監査役も出席いたします。経営全般に関する重要事項を執行部として審議し、取締役会に上程もしくは執行を決定しております。
③ 企業統治の体制を採用する理由
1)取締役会の体制・運営
監視監督機能を担う取締役の員数は、定款において12名以内と定めており、本報告書提出時点において取締役8名のうち執行役員を兼務する取締役は3名、非業務執行取締役1名、社外取締役4名と社外取締役が半数を占めており、独立的な立場からの意見や提案を受け、代表取締役等の職務執行の監督を強化しております。
取締役会は原則毎月開催し、2020年3月期は12回開催いたしました。また取締役会とは別に非業務執行役員協議及び社外役員協議をそれぞれ1回実施し、執行に関わらない役員のみで中長期的な経営課題の把握と整理を行いました。
取締役会では、法令、定款で定められた事項及び経営上重要な案件など取締役会規程に定められた事項を計画的、網羅的に付議し審議しております。
また、従来、社外取締役を含む非業務執行取締役の「輪番制」としていた取締役会議長に社内非業務執行取締役を選任いたしました。これは、社内事情を把握している議長が、適時・適切な議題の選定や社外役員と執行部との連携促進に主導的な役割を担うことが、経営上の重要な意思決定と執行部の監督という取締役会の機能の充実と責務遂行に寄与すると判断したためです。
さらに、取締役会の審議の実効性を高めるため、毎回、取締役会開始前に取締役会付議予定の重要議題や業界別の営業施策等の説明を行う取締役会懇談会を実施し、議題に関する様々な議論を行なうと共に社外役員の業務執行理解を深める場としています。
(取締役会及び監査役会の構成図)

2)取締役会の実効性に関する評価
当社は、持続的な企業価値向上に向け、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しているかを検証し、適切な施策を講じるために、取締役会の実効性に関する分析・評価を毎年行うこととしております。2019年度の取締役会実効性評価の方法及び結果の概要は以下の通りです。
Ⅰ 評価方法
2020年2月の取締役会で、取締役会事務局より2019年度取締役会実効性評価アンケート(以下アンケート)の趣旨と内容を説明の後、取締役8名及び監査役4名に対して、アンケートを配布して全員から回答を得ました。
また、3月に開催の取締役会懇談会(取締役及び監査役出席)において、アンケートの回答(無記名集計)をもとに取締役会の実効性評価に関する意見交換を行いました。その後5月開催の取締役会において、その実効性の評価方法及びプロセスの妥当性を含めて課題と取り組むべき事項を審議した結果、2019年度の取締役会の実効性評価を確定いたしました。
Ⅱ アンケートの項目
アンケートは、実効性の向上の進捗が把握できるよう、前年の項目を軸として、コーポレート・ガバナンス・コード(以下CGC)に基づく以下の6項目11問の形式で行いました。
・評価項目(カッコ内は関連するCGC番号)
a.取締役会の構成(CGC4-8,4-11)
b.取締役会の役割(CGC4-1,2,3)
c.取締役会の運営(CGC4-12)
d.取締役会を支える体制(CGC4-8,10,13)
e.株主との関係(CGC5-1)
f.その他、実効性全般に関すること(自由記入)
Ⅲ 評価結果の概要及び課題と今後の取り組み
当社取締役会の実効性に関しては、改善への取り組み成果において概ね適切であるとの評価を得ており、2019年度の取締役会の実効性は適切に確保されていると判断いたしました。一方、以下に挙げるような課題提示がありましたので、早急な対応を通じ実効性の向上に努めて参ります。
a.取締役会の構成
取締役会は、経営陣に対する実効性の高い監督機能を発揮しているとの評価を得ています。但し、2020年6月19日に開催しました定時株主総会以降、社内取締役及び社外取締役が同数となりましたが、出来る限り早期に社外取締役が多数となる構成とすることを基本方針として再確認しております。また、取締役会の多様性確保については、引き続き課題として取り組んでおり、今年度、上場会社経営経験を有する社外取締役が選任されました。
b.取締役会の役割
取締役会議長及び取締役会事務局の取組みにより、議題内容や上程時期等については改善が図られているとの回答が得られました。今後、取締役会懇談会での担当役員による事前説明や取締役会諮問委員会であるビジネスリスク委員会の検証強化により、更なる充実が図られるようにしてまいります。また、社外役員と執行役員の接点を増やし、社外役員を含む取締役会と執行役員との間で双方向の意見交換が行われていくことが重要であるとの意見があり、懇談会の充実を図る他、社外取締役の社内会議への出席により、社外役員と執行役員が直接意見交換・情報共有を行う機会を増やしてまいります。
c.取締役会の運営
資料の事前配布について改善が図られているという評価がなされていますが、更なる改善を進め、取締役会へ適切に議題が上程されるように努めてまいります。
d.取締役会を支える体制
不明点や追加情報の提供の機会は適切に確保されており、取締役会懇談会、非業務執行役員合同ミーティング、社外役員懇談会等における情報共有により取締役会における議論が活発に行われているとの回答を得ています。また、取締役会議長を社内非業務執行取締役に固定し、ビジネスリスク委員会委員長を兼務したことにより、取締役会の実効性が高まったとの回答を得ています。引き続き、取締役会懇談会、非業務執行役員合同ミーティング等における情報共有を継続してまいります。
e.株主との関係
半期毎にIR室から取締役会へ、IR活動により得られた株主の声のフィードバックを実施しております。引き続きIR報告を継続していきますとともに、より具体的な株主の声が取締役会に報告されるようにいたします。
当社取締役会は、今回評価の内容と共有した課題を踏まえ、実効性をさらに高めてコーポレート・ガバナンスの強化と持続的な企業価値向上を目指して参ります。
3)取締役候補者等の選任と解任
当社は選任方針として、取締役会として適切な意思決定及び経営の監督を行うために、社内外から豊富な経験と専門性、優れた人格識見を有し、取締役会がその機能を発揮するため積極的に貢献できる者を透明性のあるプロセスの中で候補者として選任しています。
取締役等の候補者の選任・選定(解任・解職)に際しては以下の基準に基づき判断しております。
a.社内取締役候補者
執行役員の内、以下の各要素を保有すると認定される者
・中長期視点での戦略的判断力(本質を見抜く力、論理的思考力、先見性、決断力)
・組織を纏め変革を促し完遂させるリーダーシップ(協働、変革、育成をリードし成果に繋げる力)
・自社及び社会への高い倫理性と受託者精神(人格・識見、企業理念への共感、私心のなさ)
・ベースとなる主体性と問題意識(市場、事業、自社資源、自らの資質向上)
・社業に関する十分な経験・知識と横溢な気力・体力(実績、健康)
尚、代表取締役等の候補者については、上記各要素における優れた資質に加え、卓越した実績・成果が求められる。
b.社外取締役候補者
経営、学識、法務、財務等、異なる専門分野を持つ多様性に留意しつつ、以下の各要素を保有すると認定される者
・事案の本質を見抜き、経営に対して課題を厳しく指摘できる者
・当社取締役会等への出席を優先できる者
c.選任・選定手続き
上記基準に基づき、社内外の取締役が協議して候補者案を作成し、取締役会に上程、審議する。任期を1年とし、毎年判断する。
・社内取締役については、社外役員の意見を参考に候補者案を作成する。
・社外取締役については、社内・社外役員による推薦者リストを参考に、社内取締役の協議を踏まえ、候補者案を作成する。
取締役会が少人数であり、社外取締役が半数を占めていることから、諮問委員会による事前審議を行うよりも取締役全員が審議に参加することが、より適切な判断ができると考えており、取締役会での審議充実を目指す。
d.解任・解職手続き
代表取締役等の役割遂行状況が、客観的な情報を含め上記選定基準に照らし著しく乖離すると判断される場合、取締役会が合議の上、その役を解くことが出来る。また、取締役が上記の選任基準の事項を充足しないと認められる場合、取締役会は次期株主総会に候補者として上程しない。
以上のような施策によって、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の維持強化に努めてまいります。
④ 内部統制システムの整備の状況
当社は、世界各国の様々な市場、業界、企業の現場における多種多様な顧客課題に対応することを通じ、顧客価値向上に資することを目指しております。企業の社会的責任を果たし、持続可能な成長を実現するためには、現場の主体的活動と組織運営の両面を支える適切な内部統制システムの構築と確実な運用が重要な要素であると考えています。
この度、内部統制の基軸となる基本方針について網羅性等の観点から改訂いたしました。
また、運用についても取締役会において定期的な検証及び必要な改善措置を講じることにより、内部統制が実効的に機能することを目指してまいります。
1)取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
Ⅰ コーポレート・ガバナンス
取締役会は独立社外取締役による透明性の高い監視監督機能の強化に引き続き取り組むとともに、取締役会議長(社内非業務執行取締役)が監査役と連携し、スーパーバイザリーボード機能の充実を図ることを通じ、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実践に努める。
監査役は、独立した立場より監査を実施することで取締役の職務執行を監査する。
ガバナンス推進部は当社各部門の職務が法令及び定款等に適合することを確保するため、社内規程の整備を支援し運用管理を実施する。
Ⅱ コンプライアンス
当社の取締役及び使用人は、Mission(使命)、Vision(ビジョン)、Credo(信条)で構成される「サトーグループ企業理念」に則り行動する。
企業理念の下、「三行提報」という独自のナレッジマネジメントシステムを活用し、情報の共有化と報告の文化に基づいた全従業員参加型の透明な経営体制を維持・強化する。
当社は、関係諸法令の改正等の把握及びその遵守の徹底を図るため、コンプライアンス体制の整備を促進すると共に、コンプライアンス違反が生じる恐れがある場合に全従業員が通報することができる窓口を整備する。
監査室は、当社各部門の監査を実施する権限を持ち、定款、社内規程への適合の観点から監査を実施する。
2)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務執行に係る情報については、文書管理規程や稟議規程に基づき、重要な会議の議事録や決裁書類を適切に保存管理することとし、情報資産の機密性及び管理要件に応じた区分や管理方法を情報資産管理規程に定め、全社的な情報資産管理体制を構築、適正且つ厳格な情報資産管理に係る体制を整備する。
また、会社情報の正確且つ適時な開示を重視し、開示における社内体制を構築する。
3)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
事業を推進する上で取らなければならないリスクについては、取締役会諮問委員会であるビジネスリスク委員会において分析・評価・モニタリングを行い、取締役会がその意見を基に審議を行い、経営として迅速且つ適切な意思決定を行う。
その他、会社を運営する上で発生の回避を必要とする一般リスクについては、リスクマネジメント委員会を定期的に開催しグループ全体のリスクを管理する。当委員会ではリスクの洗い出し、リスクヘッジのための予防策、リスク発生時の対応策を決定し、また、重大なリスクが発生あるいは発生の恐れが生じた場合には、必要に応じて、当委員会の下に危機対策本部を設置し、当対策本部が中心となり対応策を協議する。
4)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、当社の取締役及び執行役員の役割分担、各部門の業務分掌、指揮命令系統、職務権限及び意思決定のルールを明確に定める。取締役会で決議すべき重要事項及び報告すべき事項は取締役会規程に定め、それに準ずるグループ会社の経営全般に関する重要事項は執行役員にて構成される経営会議にて審議・決定される他、特定課題の審議・決定を行うため各種委員会を設置する。
当社は、長期基本戦略の下に策定したグループ中期経営計画を周知徹底し、これを個別具体的な戦略に落とし込み、その取り組み状況を含めた進捗を定期的に確認する。当社の経営陣及び主要なグループ会社の責任者で構成する会議において、計画の実施状況について情報を共有し、連携をはかる。
5)当社及びその子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
Ⅰ 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、グループ各社の責任者と会社運営に関する協定書の締結を行い、決算、財務状況その他経営上の重要事項について定期的に当社への報告を義務付ける。また、グループ各社において発生する重要な決裁事項は、関係会社管理規程、その他内部規程に基づき当社で意思決定を行う。
Ⅱ 子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社の事業推進上のリスクを審議するビジネスリスク委員会、及び事業運営上の一般リスクの未然防止と会社損失の最小化を目的とするリスクマネジメント委員会は、当社のみならずグループ会社におけるリスクをその検討・管理対象とする。
Ⅲ 子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社グループの企業集団としての業務の適正性を確保するため、当社では関係会社管理規程を整備し、同規程の下、グループ会社毎に主管部門を定め、主管部門が連結会社経営に関する社内規程に従い、各社の経営管理及び経営指導にあたると共に、各社には原則として、当社より取締役または監査役を派遣し業務の適正を確保する。
Ⅳ 子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
Mission(使命)、Vision(ビジョン)、Credo(信条)で構成される「サトーグループ企業理念」は、海外子会社を含む当社グループ全体で共有されており、当社グループとして「三行提報」システムの活用による全従業員参加型の透明な経営体制の維持・強化を図る。
海外子会社を含む当社グループ全体で、コンプライアンス違反が生じる恐れがある場合に全従業員が通報することができる窓口を当社に整備するガバナンス推進部はグループ会社の職務が法令及び定款等に適合することを確保するため、社内規程の整備を支援し運用管理を実施する。監査室は、グループ会社の監査を実施する権限を持ち、定款、社内規程への適合の観点から監査を実施する。
6)財務報告の信頼性を確保するための体制
当社グループの金融商品取引法における財務報告の信頼性を確保するため、代表取締役指示の下、内部統制の整備を行う。ガバナンス推進部は当社及びグループ会社の内部統制の整備を指導・支援し、監査室は整備及び運用の評価を継続的に行い、監査役会及び代表取締役に報告する。
7)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合の当該使用人に関する事項及びその使用人の取締役からの独立性に関する事項
当社は、監査役が必要とした場合、協議の上、監査役の職務を補助する使用人を置くものとする。当該使用人の異動、評価等は、監査役会の意見を尊重した上で行うものとし、当該使用人の取締役及び執行役員からの独立性を確保するものとする。また、当該使用人は、監査役の職務を補助するに際しては、監査役の指揮命令に従うものとする。
8)取締役及び使用人が監査役に報告するための体制及びその他の監査役への報告に関する体制
当社及びグループ会社の取締役及び使用人は、監査役から業務執行に関し報告を求められたときは、速やかに報告する。当社及びグループ会社の取締役及び使用人は、会社に著しい損害または重大な影響を及ぼすおそれのある事実を発見した場合は、直ちにこれを当社監査役に報告する。
当社グループの内部通報制度の担当部署は、当社監査役に対して定期的に内部通報窓口に対する相談状況の報告を行う。
監査室による監査権限は当社及びグループ各社全てに及び、内部監査規程に基づきその結果を適宜監査役に報告する。
監査役への報告を行った者が、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないこととする。また、監査役は報告された情報を適切に管理する。
9)その他の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、取締役会の他、当社及びグループ会社の重要な会議に出席し取締役及び使用人からの業務執行に関する報告や重要事項の審議を聴取できると共に、会議の議事録及び重要な決裁書類を閲覧、調査できる体制を確保する。なお、監査役は当社及びグループ会社を監査するにあたって自由な権限を有する。
当社取締役と監査役は定期的に会合を持ち、会社が対処すべき課題、監査役監査の環境整備状況、監査上の重要課題等について意見交換を行う。
監査役の職務の執行により生ずる費用等の支払いに支障なきよう、予算を設け、監査役から請求があった場合は速やかに処理する。
10)社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社グループは、反社会的勢力に対して屈することなく法律に則して対応する。社会的正義を実践するために社内規程等を定め、毅然とした態度で反社会的勢力との関係を遮断する。反社会的勢力に対する対応を統括する部署を設け、関係行政機関や外部専門機関等からの情報収集につとめる。社内に向けて対応方法等の周知をはかり、社内関係部門、関係行政機関及び外部専門機関等と緊密に連携して、速やかに対処できる体制を整備する。
⑤ 内部統制システムの運用状況の概要
当社グループ内部統制システムの2019年度運用状況は、以下の通りです。当社グループでは、運用状況のモニタリングを通じた不断の見直しにより、内部統制システムの継続的な改善を図り、より適正かつ効率的な体制の構築に努めております。
1)リスク管理
取締役会の諮問機関であるビジネスリスク委員会は、2019年度に28回開催し、取締役会付議事項に該当する重要な投融資案件、特定事業やグループ会社の事業戦略、経営計画・管理、本社との連携等に関する経営課題の審議を行いました。
グループ運営上の一般リスクの未然防止と会社損失の最小化を目的とするリスクマネジメント委員会は、2019年度に12回開催し、主として情報セキュリティ、製品安全、天災リスク等に関する予防措置または再発防止策の審議・決定を行いました。また、新型肺炎の感染拡大に備え、2020年1月にリスクマネジメント委員会の下に新型肺炎危機対策本部を設置し、各種の感染拡大防止施策を立案・実行いたしました。
2)コンプライアンス
世界中のグループ社員が当社のCredo(信条)を学び、一人一人の行動に現わせるよう企業理念推進活動を継続しています。また、当社は1976年以来「三行提報」の仕組みにより、日々の仕事や職場における気付きやお客様・お取引先様の声をいち早く経営に活かす全員参画経営を実践しており、この取組みがコンプライアンス遵守を推進する企業文化づくりにも役立っております。尚、2019年度は国内・海外含めて46万件を超える提案・報告が提出されています。
また、当社およびグループ会社の社員からの法令違反行為等に関する相談または通報を社内の事務局に設けているほか、執行ラインから独立した通報窓口を外部の弁護士事務所に設け、経営幹部の関与が疑われる場合は監査役会に通知される制度により、不正の発見と法令遵守の徹底を図っています。
コンプライアンス事案が発生した場合、懲戒・ハラスメント委員会より社員向けに事案概要を開示することにより再発防止のための注意喚起を行っています。
3)グループ会社経営管理
当社からグループ会社への派遣取締役/監査役、主管部門及びガバナンス推進部を通じて、経営管理基盤の整備・運営に関する管理・監督を行い、年度事業報告や月次営業活動報告等の定期報告を受けております。
また重要事項に関しては、職務権限表に基づく事前協議を求め、グループ会社の重要な業務執行に関して適切に管理しております。
4)情報の保存及び管理
リスクマネジメント委員会の下部委員会である情報資産管理委員会が中心となり、情報資産の適切な管理の徹底に努めております。その一環として、2019年度より全社的な個人情報棚卸及びリスク分析を開始、各部署における管理の見直しを促しております。
また、情報セキュリティ事故に関しては、遅滞なく発生原因分析、再発防止策の立案及び社内展開を実施しております。
5)監査役監査の実効性確保
監査役への報告は適時に行われております。監査役と取締役との面談機会や監査役による経営会議等へのオブザーバー出席機会も確保されており、適時適切に意見交換が行われております。
⑥ リスク管理体制の整備の状況
当社のリスクマネジメントについては、次のように分類し対応しております。
1)ビジネスリスク
事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上で取らなければならないリスク。
⇒取締役会直轄組織の「ビジネスリスク委員会」により、取締役会から諮問された案件について、執行部の計画に関するリスクの分析・評価を行い、取締役会に意見書を提出いたします。また、当該案件については、適宜モニタリングを行い報告します。これらにより、取締役会での審議充実に寄与し、経営が重要な経営判断を行うに際して、リスクのミニマイズとリターンの最大化を目指します。
2)事業上の一般リスク
突発的に起こりうる、災害(天災・人災)や業務上の事故、役職員による不正・不法行為、IT・情報セキュリティ・リーガルリスク等、発生を予期することが難しく、且つ事業の価値創造を著しく阻害するリスク。
⇒「リスクマネジメント委員会」により、予想される損害の極小化を目指した予防措置や、リスク発生時の危機対策実行に取り組みます。
⑦ 責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役が期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有能な人材を招聘できるよう、2006年6月22日開催の第56回定時株主総会の決議により、定款に社外取締役又は社外監査役との間で賠償責任を限定する契約の締結を可能とする規定を設けました。当契約に基づく賠償の限度額は法令で定める最低責任限度額です。
なお、当社は、現時点では社外取締役以外の非業務執行取締役または社外監査役以外の監査役と責任限定契約を締結する具体的な必要性がないことから、責任限定契約を締結することができる対象を変更するための定款変更は行っていません。
⑧ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めることができる旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、機動的な配当政策を実施するためであります。
⑨ 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策を実施するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。
⑩ 株主総会の特別決議事項
当社は、株主総会の特別決議事項の審議を円滑に行うことを目的とし、会社法第309条第2項の定めによる決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
⑪ 取締役の定数
当社の取締役は、12名以内とする旨定款に定めております。
⑫ 取締役の選任
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めております。