有価証券報告書-第41期(令和3年9月1日-令和4年8月31日)

【提出】
2022/11/24 10:00
【資料】
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【項目】
154項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループが属する市場環境について
当社グループは、国民の視点から見た「建設工事のあるべき姿」を環境性、安全性、急速性、経済性、文化性の五つの要件に集約した「建設の五大原則」として定め、これに則って建設市場の状況に左右されにくい機械・工法の開発を目指しており、当社グループの機械・工法が建設業界を革新する大きな潮流となると確信しております。
しかしながら、国内外の建設市場の状況、特に公共投資の動向は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)海外事業について
当社グループは、海外において欧州・アジア・米国・豪州それぞれに拠点として子会社を置き、積極的に事業展開を進めております。また、各国個別の建設市場状況に影響を受けにくい普遍的要素に則った事業展開を行うべく、構造物の企画・計画から、構造設計、構造部材・機械システムの開発、施工・施工管理、さらには完成した構造物の維持管理までをトータルパッケージで市場に提供する体制の準備を進めております。
しかしながら、異文化の下での商慣行の違い、為替レートの変動、各国政府ごとの法制度や規制の変更さらには地政学的なリスク等は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)自然災害・感染症等について
自然災害等に対しては当社グループの重要な事業課題として国土防災を実現する新工法提案を行うなど、積極的な開発、提案等を進めております。また、今後の大きな自然災害等に対しても、当社グループ内での危機管理規程に基づく緊急事態への備えを確立し、事業継続を長期的なビジョンで実現する新規プロジェクト構築を進めております。
しかしながら、当社グループの機械・工法の開発拠点、機械装置の主たる製造拠点が高知県にあり、南海トラフ巨大地震等の発生をはじめとする重大な自然災害、感染症など深刻かつ広範囲にわたる社会的な悪影響が発生した場合においては、当社グループおよびサプライチェーンや社会全体の混乱から、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とし、テレワークやスライドワークの導入、提案や販売活動のオンライン化で生産性の向上を図るとともにコスト削減を図り、新しい時代に向けた企業体質の強化を進めております。今後も新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴う事業環境の変化が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があり、引き続き注視してまいります。
(4)製造環境について
当社は機械の製造については機械設計を自社で行い、製造は社外の協力提携企業への外注で対応しており、納期管理や品質管理方法に対する基準の徹底、製造コストや需要の変動に応じた外注先の拡大等で生産体制の維持を図っております。
しかしながら、素材やエネルギーコストの変動、調達先および外注先の納期・コスト・品質等の取引条件の変動が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)法的規制等について
当社グループの事業においては、建設業法などの法的規制を受けております。その主要な許認可等は下記のとおりです。当社グループでは現時点において、許認可等の取消または更新欠落の事由に該当する事実はありません。
株式会社技研製作所株式会社技研施工
取得年月2021年6月2019年7月2022年1月
許認可等の名称特定建設業許可一級建築士事務所特定建設業許可
所管官庁等国土交通大臣高知県国土交通大臣
許認可等の内容国土交通大臣許可
(特-3) 第19752号
高知県知事登録
(第1309号)
国土交通大臣許可
(特-3) 第14570号
有効期限2026年7月3日
(5年ごとの更新)
2024年7月17日
(5年ごとの更新)
2027年1月9日
(5年ごとの更新)
法令違反の要件および
主な許認可取消事由
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等
(建設業法第29条)
建築士事務所の開設者がその建築士事務所の業務に関し不正な行為をしたとき等
(建築士法第26条第2号)
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等
(建設業法第29条)

(6)環境規制について
当社グループの製品は環境に配慮した設計で排出ガス規制と騒音規制に適合しております。これらの規制に関する当社グループの届出の内容は下記のとおりです。
当社グループでは、最新の排出ガス規制への適合に加えて、低騒音建設機械の指定、生分解性作動油の使用など、建設機械の環境対策に関して先駆的に取り組んでおります。今後も積極的に環境に配慮した製品開発を進めていきます。
届出の名称届出先法律名取消事由
低騒音建設機械の指定
(※)
国土交通省低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規程・不正の手段により型式指定を受けた場合
・指定機械が左記規程第2条第1項の騒音基準値又は第2項の振動基準値に適合しなくなった場合
・製造の中止、商号、機械名称の変更の届出を怠った場合
特定特殊自動車型式届出(※)環境省特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律・基準に適合しなくなった場合
(当該特定特殊自動車の排気管から大気中に排出される排出ガスの光吸収係数が0.50m-1を超えないもの)

(※)いずれも株式会社技研製作所が届出を行っております。なお、いずれも有効期限は規定されていません。
(7)情報、知財管理等について
当社グループは開発型企業として機械や工法の開発を継続的に進め、新工法の提案を行っており、建設市場の基礎分野で存在価値の向上に努めております。機械や工法の開発、提案、実現の積み重ねは、発明やノウハウ等の知的財産を含む重要な技術情報や特殊な営業情報を保有することになります。それら技術情報や営業情報等の機密情報の管理については細心の注意を払い、関連情報の改ざん、漏洩、滅失、第三者の不正使用等の情報管理に関する事故が無いように適切な措置を講じております。