有価証券報告書-第93期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 13:43
【資料】
PDFをみる
【項目】
151項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、設備投資はおおむね横ばいとなり、全体的には緩やかな回復基調で推移しましたが、年度の後半には新型コロナウイルス感染症が国内外の経済に与える影響が懸念されるようになり、先行きは厳しい状況にあります。
当社グループを取り巻く環境につきましては、国内市場は今後も都市の再開発、全国規模の防災・減災・国土強靭対策、インフラ老朽化対策、リニア中央新幹線建設などの社会資本設備が不可欠な状況で、建設投資は今後も底堅く推移していくことが見込まれています。
このような状況のもと、当社グループでは「2018中期経営計画」(2018年度~2020年度)の2年目である当期も同中期経営計画に基づき、『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』を目指して引き続き推進してまいります。
また、昨年6月には新執行体制へ移行したことに伴い、社是を「ONE&ONLYの技術構築のために前進」へ変更しました。これは、当社にしかない「ONE&ONLY」の得意技術をボーリングスペシャリストとしての自負とともに国内・海外の市場に展開していくというもので、これまで以上に他社が追従出来ない機械と施工技術の開発を進めてまいります。
当連結会計年度の受注につきましては、ボーリング機器関連、工事施工関連ともに前期を大きく上回りました。また、売上につきましては、ボーリング機器関連の海外売上は低調となりましたが、国内売上がそれをカバーし、また、工事施工関連でも海外工事は減少しましたが、国内でのトンネル先進調査ボーリング工事を中心に完工高が増えたため、売上全体では前期を上回りました。
以上の結果、連結受注高は前期比11.8%増の8,257百万円、連結売上高は、同6.5%増の7,600百万円となりました。利益面におきましては、売上高の増加と原価率の低減が奏功し、営業利益は415百万円(前期は272百万円の営業利益)経常利益は416百万円(同267百万円の経常利益)と各段階利益は前期を大きく上回りました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、伊勢原工場用地購入決定による厚木工場リニューアル計画中止に伴う固定資産除却損及び機械装置の減損処理で特別損失73百万円の計上、繰延税金資産の回収可能性の見直しによる積み増44百万円により、338百万円(前期は179百万円の当期純利益)の利益を計上いたしました。
なお、新型コロナウイルス感染症による当期の業績への影響は軽微であると判断しております。
当年度の連結の業績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)前連結会計年度比較
自 2019年4月1日自 2018年4月1日増減額増減率
至 2020年3月31日至 2019年3月31日(A)-(B)(A)/(B)-1
受注高8,2577,38387311.8%
売上高7,6007,1374636.5%
営業利益41527214252.3%
経常利益41626714855.6%
親会社株主に帰属する当期純利益33817915888.4%

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
a.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ73百万円0.9%減少し、7,938百万円となりました。
流動資産は、売上債権(受取手形及び売掛金、完成工事未収入金など)が166百万円、たな卸資産(商品及び製品、原材料及び貯蔵品、未成工事支出金など)が87百万円、現金及び預金が61百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ185百万円3.1%減少し5,829百万円となりました。
有形・無形固定資産は、建物、機械及び装置、工具器具備品などで合計373百万円の設備投資を行いましたが、112百万円の減価償却の実施により1,699百万円となりました。投資その他の資産は、繰延税金資産が33百万円増加し、323百万円となったことにより、固定資産合計では前連結会計年度末に比べ112百万円5.6%増加し、2,108百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ383百万円8.7%減少し、4,044百万円となりました。
流動負債は、買入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務、工事未払金など)が251百万円、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金、リース債務を含む)が88百万円減少したことにより前連結会計年度末と比較して236百万円7.0%減少し、3,146百万円となりました。
固定負債は、役員退職慰労引当金が55百万円、長期借入金(リース債務含む)が49百万円、退職給付に係る負債が39百万円減少したことにより、前連結会計年度末と比較して146百万円14.0%減少し、898百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益338百万円の計上と剰余金の配当53百万円などにより、前連結会計年度と比べ310百万円8.7%増加し3,893百万円となり、自己資本比率は48.8%となりました。
なお、負債資本倍率(ネットD/Eレシオ)は、△0.04倍であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(a)ボーリング機器関連
国内受注は、得意先である施工会社が繁忙となってきたことによりボーリングマシン本体や関連部品の受注が増加し、また海外受注においても、中国向けの特機(人命救済機FS-120CZ4号機)の大型ボーリングマシンの追加受注を獲得したことにより、当セグメント全体の受注は、前期を大きく上回りました。
売上につきましては、海外では中国向けのRPD機等の輸出と少額のODA案件はありましたが、前期を大きく下回る一方、国内での当社の主力ボーリングマシンであるRPD機の出荷台数が伸びたことと、これに関わる部商品の出荷売上が増加したため、売上も前期を上回りました。
利益面では引き続き特機の原価高を起こさない体制により逐次、個別原価の管理を行っておりましたが、原価率はほぼ前期並みとなり、販管費の固定費をカバーするまでに至りませんでした。
以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比19.4%増の4,500百万円、連結売上高は同2.0%増の3,994百万円となりましたが、当セグメントの固定費負担額が嵩んだため、87百万円のセグメント損失(営業損失)(前期は25百万円のセグメント損失)となりました。
(単位:百万円)
当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)前連結会計年度比較
自 2019年4月1日自 2018年4月1日増減額増減率
至 2020年3月31日至 2019年3月31日(A)-(B)(A)/(B)-1
受注高4,5003,77073019.4%
売上高3,9943,917772.0%
セグメント損失(△)△87△25△62-

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
(b)工事施工関連
当社得意工種である大口径立坑掘削工事(BM工事)と長尺コントロールボーリング工事の大型受注に加えて都市土木でのアンカー工事の受注が増加したことにより、受注高は前期より増加いたしました。
売上高につきましては、引き続き多忙となっている北海道・北陸における新幹線・高速道路延伸工事でのトンネル先進調査ボーリング工事、温泉工事の完工に加えて、BM工事と長尺コントロールボーリング工事も順調に売上計上できたことにより前期を上回りました。
利益面につきましては、アンカー工事と海外工事の完工高減少に伴う利益減はありましたが、トンネル先進調査ボーリング工事が多忙ながらも工期管理・原価管理が行われたことと、温泉工事の原価率が大幅に改善されたことなどにより、当セグメント全体の原価率は前期比4.7ポイント改善いたしました。
以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比4.0%増の3,756百万円、連結売上高は同12.0%増の3,606百万円となり、セグメント利益(営業利益)は同68.7%増の503百万円となりました。
(単位:百万円)
当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)前連結会計年度比較
自 2019年4月1日自 2018年4月1日増減額増減率
至 2020年3月31日至 2019年3月31日(A)-(B)(A)/(B)-1
受注高3,7563,6131434.0%
売上高3,6063,22038612.0%
セグメント利益50329820468.7%

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて62百万円減少し、1,098百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、250百万円の収入(前連結会計年度は152百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益358百万円、減価償却費の計上112百万円で、支出の主な内訳は、仕入債務の減少238百万円、売上債権の減少190百万円、未成工事受入金の減少69百万円、役員退職慰労引当金の減少55百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、80百万円の支出(前連結会計年度は69百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、有形及び無形固定資産の売却による収入168百万円で、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出244百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、232百万円の支出(前連結会計年度は147百万円の支出)となりました。長期借入金は、50百万円の調達を行う一方、約定弁済により140百万円の返済を実行いたしました。短期借入金は200百万円の調達に対し、280百万円の返済を実行し、また、配当金の支払額は54百万円、ファイナンス・リース債務の返済は7百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
ボーリング機器関連3,198,81417.8
工事施工関連3,668,15611.3
合計6,866,97114.2

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ボーリング機器関連4,500,86119.41,054,90292.4
工事施工関連3,756,8354.03,091,7045.1
合計8,257,69611.84,146,60618.8

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
ボーリング機器関連3,994,2852.0
工事施工関連3,606,39012.0
合計7,600,6766.5

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入金等により必要とする資金を調達しており、資金需要として主なものは、運転資金、設備投資、法人税等の支払い、借入金の返済等であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、引当金の計上など一部に将来の合理的な見積りが求められているものもあります。これらの見積りは当社グループにおける過去の実績・現状・将来の計画を考慮し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。なお、重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損損失)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フローを見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。
(製品保証引当金)
当社グループは、製品の引渡後の製品保証費用に備えるため、過去の実績を基礎にして発生見込額を計上しております。従いまして、実際の製品保証費用は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(退職給付に係る負債)
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で使用される前提に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の長期期待運用収益率など、多くの見積りが存在しております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、また前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
今後の国内建設市場は、2020年東京五輪後を境に減少に移ると言われておりましたが、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の増加、高水準の企業収益を背景とした設備投資は緩やかに増加するものと予想されております。また、2025年開催が決定した大阪万博関連においても建設投資は底堅く推移していくことが見込まれています。
このような状況のもと、当社グループでは「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」に基づき、引き続き『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』の夫々の具現策を推進するとともに、それによる全社の売上目標・利益目標の設定管理を推進いたします。
ボーリング機器関連での営業体制としては、営業技術部において異常な原価の把握と対処を実施するとともに、営業・技術・工事一体による営業を展開し、主力ボーリングマシンについては、次世代の新型RPD機の開発を引き続き行い、国内・海外ともに市場に投下する計画です。また、人員人材の確保難に起因する省人化・省力化のニーズに応えるボーリング機械のロボット化・新製品の早期投入も進めており、更なる技術の深化を目指してまいります。
工事施工関連におきましては、現在、主に施工が多い北海道新幹線関連のトンネル先進調査ボーリング工事を中心に、一部遅れているリニア中央新幹線関連のコントロールボーリング工事、インバウンド効果により活況なスパドリルを使用した温泉開発需要、大都市再開発に伴うアンカー工事に注力し、売上の増加を図ってまいります。
また、海外市場においては、中国、韓国向けに新型機を投入し、受注・売上の確保を図ってまいります。特に中国政府が進めている「一帯一路」政策による中国西部でのトンネル関係において、当社の主力製品であるロータリーパーカッションドリルのニーズを捕捉いたします。
この度、2020年3月に老朽化しておりました厚木工場の土地・建物を売却し、同県内の伊勢原工業団地に新工場用地を購入することといたしました。新工場は2年後の完成を目指し、その後移転する計画であります。移転までの2年間は厚木工場を賃借する予定であり、これまでの生産能力を落とさずに生産できる体制であります。移転後は新設備の稼働により生産効率のアップを図っていく予定であります。
2021年3月期の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、現時点で合理的な業績予想が困難であることから、未定としております。今後、連結業績予想の算定が可能となった時点で速やかに開示いたします。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。