有価証券報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)
文中における将来に関する事項の記載は、本書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループは、「我々は勇敢に技術革新を追求し 人格を養い能力を高め社会の発展に寄与する」という創業の精神(綱領)に基づきながら、時代時代で生まれてくるお客さまの製品と同様に、当社グループも常に、新しい技術への挑戦と革新を続けることで、時代の変化に対応してきました。また、新しい市場、お客さま、製品技術に関わることで、当社グループの成長につなげるとともに、世界中での仕事を通じて個人の見聞を広げ、個人の能力を高め、世界で競争できる能力を高めてまいりました。
2022年度以降は、長期的な経営方針として、「人技幸献」というスローガンを掲げております。これは「Hirataに関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献する」という意味であり、 Hirataは技術があってこそ、技術は人があってこそ、Hirataは働く社員の幸せがあってこそ存在するということを表現したものでもあります。当該方針のもと、その実現に向けた中期的な経営戦略として、お客さまの次世代製品に対応した設備革新をおこなうとともに、お客さまと当社グループ双方の利益の最大化を目指しております。
今後もあらゆるステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションを深めながら、企業の持続的な成長に向けて取組んでまいります。
(2)外部環境認識
当社グループが成長市場と位置付ける分野における設備投資は、地域や製品分野ごとに変動はあるものの、全体としては拡大傾向にあります。
自動車市場においては、2023年後半以降、BEV(電気自動車)向け投資に一部減速が見られる一方、ICE(内燃機関)およびHEV(ハイブリッド車)向けの設備投資は引き続き堅調に推移しております。半導体市場では、生成AIの急速な普及を背景に、データセンター向け投資需要が牽引し、市場の拡大が続くと見込まれます。これらの外部環境を踏まえ、自動化・省人化ソリューションに対する期待はさらに高まると認識しております。
一方で、地政学リスクに起因するエネルギー価格の高騰、物価上昇、為替変動等は、調達コストや人件費の上昇を通じて当社グループの収益性に影響を及ぼしております。こうした外部環境を踏まえ、当社グループでは、提供価値に見合った適正価格の実現および公正・適正な取引関係の構築に取組んでおります。
また、人材確保および人件費上昇への対応として、物価上昇を上回る賃金改定を実施するとともに、中長期的な事業戦略を支える人的資本への積極的な投資を継続しております。
(3)中期経営計画の取組み
①中期経営計画(2025-2027年度)の実績
中期経営計画(2025-2027年度)においては、高利益体質の実現とビジネス領域の拡大を図り、持続的・安定的な利益創出を目的として、2028年3月期の営業利益100億円以上、ROE9.3%以上に加え、計画期間中において売上高年平均成長率(CAGR)6~8%の達成を目標として掲げております。本中期経営計画の数値目標に対して、当期は売上高949億6百万円、営業利益83億15百万円、営業利益率8.8%、ROE8.4%となりました。
なお、加重平均資本コスト(WACC)9.4%に対して投下資本利益率(ROIC)は5.8%でした。WACCについては、前期6.0%に対して上昇しておりますが、売上債権の回収に伴う借入金の返済と市場評価に伴う株価の上昇による時価ベースでの株主資本比率の増加が主な要因であると認識しております。一方で、営業利益の増加および売上債権の減少により、ROICは改善傾向にあります。今後は、営業利益のさらなる拡大を図るとともに、成長投資および株主還元とのバランスを踏まえつつ、財務健全性の維持・規律を意識した資本政策を推進し、資本効率の向上と企業価値の持続的な拡大に努めてまいります。
中期経営計画目標に対する2025年度の実績は、次のとおりです。
セグメントの状況については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・
フローの状況の分析」に記載しております。
②中期経営計画の進捗
中期経営計画の実現に向け、当社グループでは以下の5つの戦略の柱を軸に各種施策に取組んでおります。これらの戦略の推進にあたっては、重要テーマごとにワーキンググループを組成し、部門横断的な体制のもとで具体的な施策を検討・実行しております。また、取締役会においては、これらの取組み状況について定期的に進捗報告をおこない、課題の把握および対応方針の検討をおこなうとともに、PDCAサイクルを通じた継続的な改善により、実行体制の強化を図っております。
さらに、高利益体質の実現のため、DX推進を通じたデジタルツインの活用やエンジニアリングおよび生産設備におけるAIの活用など、付加価値の創出と生産プロセスの効率化に取組んでおります。
1)半導体関連事業における事業規模の拡大
中長期的な半導体需要の拡大によるお客さまの生産拠点のグローバル化に追従すべく、当社グループでの営業、生産、販売、サービス体制の強化と、半導体業界の技術革新を見据えた製品開発を推進し、さらなる事業規模の拡大を進めております。
中国およびマレーシアにおける海外生産拠点の拡充やクリーンルーム増設により、コンポーネント製品およびEFEMの生産能力は着実に増加しております。2025年度の半導体セグメントにおける営業利益率は6.7%でしたが、生産管理体制の見直しや在庫水準の適正化、適正価格の実現等に取組み、利益率と資本効率の改善に努めてまいります。
2)受注生産ビジネスにおける収益性の強化
培ってきた強みを活かし、地域や案件の選択と集中、エンジニアリングを重視したビジネスの展開、資本効率の改善によって、受注生産ビジネスにおける収益性の強化に取組んでおります。
自動車関連事業では、売上規模の拡大よりも利益の確保を重視する方針へ転換し、営業利益率11.8%を達成しました。国内ではHV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)を含めたパワートレイン系の設備投資が活発化する見込みであり、これらの需要を的確に取り込み、収益性のさらなる向上を目指してまいります。
3)収益基盤のさらなる強化
経営基盤強化:
中期経営計画の達成に必要な経営情報の可視化を進め、KPI管理の高度化を通じて、経営層の意思決定の迅速化および質の向上を図っております。
コスト構造の最適化:
間接費のコスト削減に加え、新基幹システムの導入などデジタル技術の活用による業務効率化および原価低減活動を推進し、収益構造の改善に取組んでおります。
財務基盤強化:
営業キャッシュ・フローの改善を目的として、支払条件の見直し、在庫水準の適正化、非効率資産の売却検討等に継続的に取組んでおります。中期経営計画初年度における営業キャッシュ・フローは165億46百万円の収入、設備投資額は38億47百万円、R&D投資額は15億61百万円となりました。
当期は、大型案件を中心に支払条件の見直しをおこない、工事進行に応じた前受金の受領を実現したことから、営業キャッシュ・フローは大幅に改善しました。今後も、受注段階からキャッシュ創出を重視した契約・プロジェクト管理を徹底し、運転資本の効率化および資本効率の向上に取組んでまいります。また、これらの施策を通じて、キャッシュ創出力の強化と成長投資の好循環を実現し、株主還元拡充を図ってまいります。
4)量産ビジネスの拡大
当社グループの技術資産を活用し、幅広い産業分野における顧客ニーズに対応する量産製品の創出・販売を通じて、既存事業の高収益化および新規事業創出を目指しております。2025年度は部門横断プロジェクトを立ち上げ、量産ビジネスの基盤構築をおこないました。今後は、量産製品の拡充に向けた企画・開発を本格化してまいります。また、量産ビジネスの生産拡大を見据え、2025年度には新たに七城第二工場を取得し、2026年5月より一部稼働を開始しております。熊本県内における生産拠点を集約し、工場再編を通じた生産効率の向上を図ってまいります。
5)新規ビジネスの事業部化
当社グループがこれまで培ってきた技術・ノウハウを活かし、新たな成長ドライバーとなるビジネスの創出を目指して、東京オフィスにビジネスディベロップメントセンターを新設しました。首都圏を起点としたお客さまとの接点強化を図るとともに、迅速な情報収集および潜在的な顧客ニーズの掘り起こし、マーケティング機能の高度化を推進しております。また、バッテリー事業、制御盤事業、電動化部品事業については、2027年度の事業部化を目標として、技術基盤の構築や組織体制構築に向けた取組みを進めております。
(1)経営方針
当社グループは、「我々は勇敢に技術革新を追求し 人格を養い能力を高め社会の発展に寄与する」という創業の精神(綱領)に基づきながら、時代時代で生まれてくるお客さまの製品と同様に、当社グループも常に、新しい技術への挑戦と革新を続けることで、時代の変化に対応してきました。また、新しい市場、お客さま、製品技術に関わることで、当社グループの成長につなげるとともに、世界中での仕事を通じて個人の見聞を広げ、個人の能力を高め、世界で競争できる能力を高めてまいりました。
2022年度以降は、長期的な経営方針として、「人技幸献」というスローガンを掲げております。これは「Hirataに関わるすべての人を幸福にするとともに、社会に技術で貢献する」という意味であり、 Hirataは技術があってこそ、技術は人があってこそ、Hirataは働く社員の幸せがあってこそ存在するということを表現したものでもあります。当該方針のもと、その実現に向けた中期的な経営戦略として、お客さまの次世代製品に対応した設備革新をおこなうとともに、お客さまと当社グループ双方の利益の最大化を目指しております。
今後もあらゆるステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションを深めながら、企業の持続的な成長に向けて取組んでまいります。
(2)外部環境認識
当社グループが成長市場と位置付ける分野における設備投資は、地域や製品分野ごとに変動はあるものの、全体としては拡大傾向にあります。
自動車市場においては、2023年後半以降、BEV(電気自動車)向け投資に一部減速が見られる一方、ICE(内燃機関)およびHEV(ハイブリッド車)向けの設備投資は引き続き堅調に推移しております。半導体市場では、生成AIの急速な普及を背景に、データセンター向け投資需要が牽引し、市場の拡大が続くと見込まれます。これらの外部環境を踏まえ、自動化・省人化ソリューションに対する期待はさらに高まると認識しております。
一方で、地政学リスクに起因するエネルギー価格の高騰、物価上昇、為替変動等は、調達コストや人件費の上昇を通じて当社グループの収益性に影響を及ぼしております。こうした外部環境を踏まえ、当社グループでは、提供価値に見合った適正価格の実現および公正・適正な取引関係の構築に取組んでおります。
また、人材確保および人件費上昇への対応として、物価上昇を上回る賃金改定を実施するとともに、中長期的な事業戦略を支える人的資本への積極的な投資を継続しております。
(3)中期経営計画の取組み
①中期経営計画(2025-2027年度)の実績
中期経営計画(2025-2027年度)においては、高利益体質の実現とビジネス領域の拡大を図り、持続的・安定的な利益創出を目的として、2028年3月期の営業利益100億円以上、ROE9.3%以上に加え、計画期間中において売上高年平均成長率(CAGR)6~8%の達成を目標として掲げております。本中期経営計画の数値目標に対して、当期は売上高949億6百万円、営業利益83億15百万円、営業利益率8.8%、ROE8.4%となりました。
なお、加重平均資本コスト(WACC)9.4%に対して投下資本利益率(ROIC)は5.8%でした。WACCについては、前期6.0%に対して上昇しておりますが、売上債権の回収に伴う借入金の返済と市場評価に伴う株価の上昇による時価ベースでの株主資本比率の増加が主な要因であると認識しております。一方で、営業利益の増加および売上債権の減少により、ROICは改善傾向にあります。今後は、営業利益のさらなる拡大を図るとともに、成長投資および株主還元とのバランスを踏まえつつ、財務健全性の維持・規律を意識した資本政策を推進し、資本効率の向上と企業価値の持続的な拡大に努めてまいります。
中期経営計画目標に対する2025年度の実績は、次のとおりです。
| 2025年度実績 | 2027年度目標 (最終年度) | |
| 売上高CAGR | 7.3% | 6~8% |
| 営業利益 | 83億円 | 100億円 |
| ROE | 8.4% | 9.3% |
セグメントの状況については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・
フローの状況の分析」に記載しております。
②中期経営計画の進捗
中期経営計画の実現に向け、当社グループでは以下の5つの戦略の柱を軸に各種施策に取組んでおります。これらの戦略の推進にあたっては、重要テーマごとにワーキンググループを組成し、部門横断的な体制のもとで具体的な施策を検討・実行しております。また、取締役会においては、これらの取組み状況について定期的に進捗報告をおこない、課題の把握および対応方針の検討をおこなうとともに、PDCAサイクルを通じた継続的な改善により、実行体制の強化を図っております。
さらに、高利益体質の実現のため、DX推進を通じたデジタルツインの活用やエンジニアリングおよび生産設備におけるAIの活用など、付加価値の創出と生産プロセスの効率化に取組んでおります。
1)半導体関連事業における事業規模の拡大
中長期的な半導体需要の拡大によるお客さまの生産拠点のグローバル化に追従すべく、当社グループでの営業、生産、販売、サービス体制の強化と、半導体業界の技術革新を見据えた製品開発を推進し、さらなる事業規模の拡大を進めております。
中国およびマレーシアにおける海外生産拠点の拡充やクリーンルーム増設により、コンポーネント製品およびEFEMの生産能力は着実に増加しております。2025年度の半導体セグメントにおける営業利益率は6.7%でしたが、生産管理体制の見直しや在庫水準の適正化、適正価格の実現等に取組み、利益率と資本効率の改善に努めてまいります。
2)受注生産ビジネスにおける収益性の強化
培ってきた強みを活かし、地域や案件の選択と集中、エンジニアリングを重視したビジネスの展開、資本効率の改善によって、受注生産ビジネスにおける収益性の強化に取組んでおります。
自動車関連事業では、売上規模の拡大よりも利益の確保を重視する方針へ転換し、営業利益率11.8%を達成しました。国内ではHV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)を含めたパワートレイン系の設備投資が活発化する見込みであり、これらの需要を的確に取り込み、収益性のさらなる向上を目指してまいります。
3)収益基盤のさらなる強化
経営基盤強化:
中期経営計画の達成に必要な経営情報の可視化を進め、KPI管理の高度化を通じて、経営層の意思決定の迅速化および質の向上を図っております。
コスト構造の最適化:
間接費のコスト削減に加え、新基幹システムの導入などデジタル技術の活用による業務効率化および原価低減活動を推進し、収益構造の改善に取組んでおります。
財務基盤強化:
営業キャッシュ・フローの改善を目的として、支払条件の見直し、在庫水準の適正化、非効率資産の売却検討等に継続的に取組んでおります。中期経営計画初年度における営業キャッシュ・フローは165億46百万円の収入、設備投資額は38億47百万円、R&D投資額は15億61百万円となりました。
当期は、大型案件を中心に支払条件の見直しをおこない、工事進行に応じた前受金の受領を実現したことから、営業キャッシュ・フローは大幅に改善しました。今後も、受注段階からキャッシュ創出を重視した契約・プロジェクト管理を徹底し、運転資本の効率化および資本効率の向上に取組んでまいります。また、これらの施策を通じて、キャッシュ創出力の強化と成長投資の好循環を実現し、株主還元拡充を図ってまいります。
4)量産ビジネスの拡大
当社グループの技術資産を活用し、幅広い産業分野における顧客ニーズに対応する量産製品の創出・販売を通じて、既存事業の高収益化および新規事業創出を目指しております。2025年度は部門横断プロジェクトを立ち上げ、量産ビジネスの基盤構築をおこないました。今後は、量産製品の拡充に向けた企画・開発を本格化してまいります。また、量産ビジネスの生産拡大を見据え、2025年度には新たに七城第二工場を取得し、2026年5月より一部稼働を開始しております。熊本県内における生産拠点を集約し、工場再編を通じた生産効率の向上を図ってまいります。
5)新規ビジネスの事業部化
当社グループがこれまで培ってきた技術・ノウハウを活かし、新たな成長ドライバーとなるビジネスの創出を目指して、東京オフィスにビジネスディベロップメントセンターを新設しました。首都圏を起点としたお客さまとの接点強化を図るとともに、迅速な情報収集および潜在的な顧客ニーズの掘り起こし、マーケティング機能の高度化を推進しております。また、バッテリー事業、制御盤事業、電動化部品事業については、2027年度の事業部化を目標として、技術基盤の構築や組織体制構築に向けた取組みを進めております。