有価証券報告書-第89期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 10:36
【資料】
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【項目】
127項目
②戦略
(ⅰ)SF2030実現に向けた人財戦略(SF2030策定時)
事業を通じた社会的課題の解決を実現する原動力は社員一人ひとりです。長期ビジョン「SF2030」では、会社と社員が「常に選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係の構築を目指しています。この考えのもと、企業理念の実践を通じて社会的課題の解決を志す、高い専門性を備えた多様な人財が集う組織を目指してきました。
事業環境と内部環境が大きく変化した2025年度においては、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長する強い組織をつくる必要があると考え、「成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」と「主体性を生む組織カルチャーへの変革」に重点的に取り組みました。
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(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革
当社グループの持続的な成長に向けて、多様な人財の能力を最大限に引き出し、新たな顧客価値を創出するためには、経営層(執行役員・マネージャー)が、従来から重視してきたパフォーマンスマネジメントに加え、「多様な人財の力を引き出すピープルマネジメント」を両立するマネジメントスキルを有すること、さらに、これらスキルを発揮し、組織成果へとつなげ続けることが重要であると考えています。
この考えのもと、マネジメントスタイルの変革を進めるため、2024年度にピープルマネジメントを強化する仕組みを構築し、国内から実装しました。2025年度には、育成から人財開発会議を通じたマネージャーの適所適材や啓発計画策定までの一連の仕組みを定着させ、海外への展開も開始しました。また、習得したスキルの活用を進めるため、ピープルマネジメント実践の好事例の共有に加え、相談イベントや個別コーチングを実施しました。これらの取組みの結果、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャーの割合が前年度から増加し、国内のマネージャーの半数近くが両立できている状態となっています。
今後も持続的に組織成果を上げ、主体性高く成長する組織を実現するため、マネージャーにおけるパフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントの両立を目指し、マネジメントスタイルの変革をグローバルに推進していきます。
(b)主体性を生む組織カルチャーへの変革
変化の激しい事業環境下においても持続的な成長を実現するためには、社員一人ひとりが貢献意欲を持ち、主体的に能力を発揮できる組織およびカルチャーの形成が重要であると考えています。
当社グループでは、環境変化や価値観の多様化の中でも社員一人ひとりが主体的に判断・行動できる自律的な組織への変革が課題と捉え、エンゲージメントの状態性把握と現場起点の組織開発を促進するために2024年度にエンゲージメントサーベイ「VOICE」(注1)を進化させました。新たな「VOICE」では、組織ごとに異なる課題とその要因を可視化するとともに、マネージャーとメンバーが一体となり、現場主体で組織開発に取り組む仕組みを整えました。2025年度には、当社グループの9割以上の組織が、2024年度サーベイを通じて各組織で抽出された課題に基づく改善活動に取り組み、グローバル全体で約1,000件の活動が行われました。現場起点での取組みをさらに加速させるため、各組織で実行された具体的な改善活動の事例を、グローバルで共有しています。これらの取組みの結果、2025年度サーベイにおけるエンゲージメント指標は前年度から1ポイント改善しました。
また、2024年度に課題として挙がった、「顧客価値創造の阻害」や「仕事のやりにくさ」は改善され、マネージャーだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ってチームで改善に向かうことの効果が表れ始めました。2025年度のサーベイでは、「成長実感」や「試行錯誤の寛容」といった項目が、エンゲージメントを向上するうえで重要な課題であることが新たに明らかになりました。また、「(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」の項で示したマネジメントスキルとエンゲージメントサーベイの調査結果を組み合わせて分析したところ、マネージャーのエンパワーメント(注2)がオープンな組織づくりを介し、メンバーの挑戦や成長を後押しすることで、エンゲージメント向上に寄与する傾向が確認できました。
今後は、これらの結果を踏まえ、エンパワーメント強化に向けたマネジメントトレーニングの拡充や好事例の共有を通じて、主体性を生む組織カルチャーへの変革を進めていきます。
(注)1 エンゲージメントサーベイ「VOICE」:組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査
2 マネージャーのエンパワーメント:それぞれのメンバーの状況に応じて、責任と権限を適切に与えることで、メンバーの
パフォーマンスを引き出し、成長を促すこと
(ⅱ)SF 2nd Stage実現に向けた人財戦略
SF 2nd Stageでは、これまで実行を進めてきた重点取組みの継続に加え「注力事業への人財アロケーション」「100名の経営人財の輩出」「役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供」の3つの重点取組みに注力し、財務・非財務目標の達成を目指してまいります。
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(a)注力事業への人財アロケーション(+1,000名超)
注力事業のフロント(営業やセールスエンジニア(SE)など)および開発領域を中心に、社内における人財流動を加速すると共に即戦力層を中心とした社外からの登用を促進していきます。
例えば、2025年度からはパワーエレクトロニクス領域の専門能力の拡充を進めています。現在の在籍エンジニア数では約100名が不足していると判断し、計画的なエンジニア増強に取り組んでいます。こうした取組みを他の注力事業にも展開し、注力事業を支える専門能力の拡充と技術開発力の強化を進めていきます。
(b)100名の経営人財の輩出
SF 2nd Stageで掲げる挑戦的な目標を実現するため、事業成長および全社変革を担う経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。具体的には、経営人財に求める要件を明確化し、経営と人事が連携して候補者の適性や育成課題を把握するとともに、意欲ある人財が自ら手を挙げて挑戦できるプログラム等を通じた育成・見極めを行います。候補者一人ひとりの課題に応じた戦略的なアサインメントを設計し、関与と徹底した伴走体制のもとで実行します。
今後の当社グループの成長を担う意志と実力を備えた人財が、グローバルの各所で難しい役割を担い、成果を出しながら成長していく状態をつくることを通じ、経営人財100名を生み出すことを目指しています。
(c)役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供
「決めたことをやり切る実行力」の強化に向け、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。また、売上拡大や利益創出に直接的かつ顕著に貢献したチーム・個人に対して、特別インセンティブを付与する仕組みの導入を進めています。
これらの取組みを通じて、外部環境の厳しさの中で社員と組織が成長できる会社への変革を進め、「SF 2nd Stage」で掲げるロードマップの達成を着実に推進していきます。

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