有価証券報告書-第188期(2025/04/01-2026/03/31)
② 戦略
NECグループは、多様なステークホルダーとの信頼関係の維持・強化と社会価値創造による長期利益と企業価値の最大化に向け、NEC Wayに基づく以下の3項目をサステナビリティ経営の基本方針としています。
・事業を通した社会課題解決への貢献
・リスク管理・コンプライアンスの徹底
・ステークホルダー・コミュニケーションの推進
この基本方針のもと、ISO26000、GRIスタンダード、国連グローバル・コンパクト原則、SDGs、SASBなどのグローバルなガイドラインを参考にして環境や社会に関する課題を洗い出し、それらの各課題を、NECグループのバリューチェーン上でのインパクトおよびNECグループの財務に与えるリスク・機会の有無やその大きさを評価することで、NECグループにおいて重要性が高く、優先的に取り組むべき経営課題(以下「マテリアリティ」という。)を特定し、対応しています。また、特定にあたっては、様々な分野の有識者やステークホルダーの代表と対話し、方向性の確認や改善に活かしています。マテリアリティは、取締役会の監督のもと、当社や事業の環境変化、社会からの要請の変化等に応じて毎年見直すほか、企業の戦略を見直すタイミングとなる中期経営計画の策定時に再評価しています。これまでのマテリアリティの特定プロセスは、サステナビリティWebサイト(*)に記載のとおりです。
* サステナビリティWebサイト
https://jpn.nec.com/sustainability/ja/management/nec.html
<「2030中期経営計画」期間におけるマテリアリティ>社会価値創造Vision「Empower Humanity ~世界に革新と安心を届ける」の実現に向けた、Innovation、Well-being、ResilienceおよびIntegrityの実践にあたり、従来からのマテリアリティに、AIなどの最新テーマを加えた課題について「環境・社会に対するインパクト」と「財務に与えるリスク・機会」を評価し、重要性を判断しました。
「環境・社会に対するインパクト」については、全社リスク管理基準に加え、影響の大きさや範囲、発生可能性、リスク発生後の回復可能性で見積もる一方、「財務に与えるリスク」の影響は、全社リスク管理基準と整合しています。また「財務に与える機会」の影響は、「2030中期経営計画」の策定プロセスにおいて評価しました。これらの評価を踏まえ、NECグループにとって重要度が高いと判断した経営課題を以下の3項目に分類しています。
A:「環境・社会に対するインパクト」および「財務に与えるリスク・機会」の双方が大きい(NECグループにとって最も重要性が高い)課題
B:「財務に与えるリスク・機会」が大きい課題
C:「環境・社会に対するインパクト」が大きい課題
なお、今回の特定プロセスでは、従前から参照してきたグローバルなガイドラインや開示基準を参考にしています。また、従来通り様々な分野の有識者やステークホルダーの代表との対話を行ったうえで、評価基準や優先順位づけの合理性・妥当性を確認しています。
インパクト、リスクおよび機会の評価結果

NECグループにとって重要性が高いと判断した経営課題(マテリアリティ)
(*1)環境・社会に対するインパクトは、影響の大きさや範囲、発生可能性、回復可能性(リスクのみ)で評価。得点は当社基準(15段階)に基づくもの。[大]はインパクト8以上、[中]はインパクト8未満。今回の評価は既存の基盤マテリアリティを起点に再評価したため、インパクトが小さいものは未評価。
(*2)財務に与えるリスクと機会は、全社リスク管理基準をはじめ、NECグループ内のリスク判定基準で評価。得点は当社基準(5段階)に基づくもの。[大]はインパクト3以上、[中]はインパクト3未満。
NECグループは、多様なステークホルダーとの信頼関係の維持・強化と社会価値創造による長期利益と企業価値の最大化に向け、NEC Wayに基づく以下の3項目をサステナビリティ経営の基本方針としています。
・事業を通した社会課題解決への貢献
・リスク管理・コンプライアンスの徹底
・ステークホルダー・コミュニケーションの推進
この基本方針のもと、ISO26000、GRIスタンダード、国連グローバル・コンパクト原則、SDGs、SASBなどのグローバルなガイドラインを参考にして環境や社会に関する課題を洗い出し、それらの各課題を、NECグループのバリューチェーン上でのインパクトおよびNECグループの財務に与えるリスク・機会の有無やその大きさを評価することで、NECグループにおいて重要性が高く、優先的に取り組むべき経営課題(以下「マテリアリティ」という。)を特定し、対応しています。また、特定にあたっては、様々な分野の有識者やステークホルダーの代表と対話し、方向性の確認や改善に活かしています。マテリアリティは、取締役会の監督のもと、当社や事業の環境変化、社会からの要請の変化等に応じて毎年見直すほか、企業の戦略を見直すタイミングとなる中期経営計画の策定時に再評価しています。これまでのマテリアリティの特定プロセスは、サステナビリティWebサイト(*)に記載のとおりです。
* サステナビリティWebサイト
https://jpn.nec.com/sustainability/ja/management/nec.html
<「2030中期経営計画」期間におけるマテリアリティ>社会価値創造Vision「Empower Humanity ~世界に革新と安心を届ける」の実現に向けた、Innovation、Well-being、ResilienceおよびIntegrityの実践にあたり、従来からのマテリアリティに、AIなどの最新テーマを加えた課題について「環境・社会に対するインパクト」と「財務に与えるリスク・機会」を評価し、重要性を判断しました。
「環境・社会に対するインパクト」については、全社リスク管理基準に加え、影響の大きさや範囲、発生可能性、リスク発生後の回復可能性で見積もる一方、「財務に与えるリスク」の影響は、全社リスク管理基準と整合しています。また「財務に与える機会」の影響は、「2030中期経営計画」の策定プロセスにおいて評価しました。これらの評価を踏まえ、NECグループにとって重要度が高いと判断した経営課題を以下の3項目に分類しています。
A:「環境・社会に対するインパクト」および「財務に与えるリスク・機会」の双方が大きい(NECグループにとって最も重要性が高い)課題
B:「財務に与えるリスク・機会」が大きい課題
C:「環境・社会に対するインパクト」が大きい課題
なお、今回の特定プロセスでは、従前から参照してきたグローバルなガイドラインや開示基準を参考にしています。また、従来通り様々な分野の有識者やステークホルダーの代表との対話を行ったうえで、評価基準や優先順位づけの合理性・妥当性を確認しています。
インパクト、リスクおよび機会の評価結果

NECグループにとって重要性が高いと判断した経営課題(マテリアリティ)
| マテリアリティ (略称) | 影響が見込まれる時間軸 | 影響の大きい バリューチェーン | 環境・社会に対する インパクト(*1)上段:ネガティブインパクトの大きさと例 下段:ポジティブインパクトの大きさと例 | 財務に与える リスク/機会(*2)上段:リスクの大きさと例 下段:機会の大きさと例 | |
| A 最も重要性の高いテーマ | 人権尊重を最優先にしたAIの社会実装 (AIと人権) | 短期(数年)~ 中期(5年間) | 特に下流(顧客) | [大]AIが意図せず第三者(NECグループにとっての直接・間接顧客)による監視に使われ、市民の人権を侵害 | [大]重大な人権侵害を引き起こした場合には影響が大きい |
| [大]AIによる業務効率化・高度化のほか、バイオメトリクス技術活用で社会へ安全・安心を提供 | [大]AIネイティブカンパニーとして、AIは成長のドライバー | ||||
| サイバー攻撃などからデジタル社会を守るセキュリティの提供 (セキュリティ) | 短期(数年)~ 中期(5年間) | 特に下流(顧客) | [大]サイバー攻撃を受けてシステム停止、または顧客システムの個人情報等が漏えい | [大]重大なセキュリティ事故を引き起こした場合には影響が大きい | |
| [大]国・社会レベルのシステムセキュリティ提供で、公的サービスを止めない | [大]セキュリティは、デジタルインフラを守るキーテクノロジーでありソリューションとなる | ||||
| 適正なデータ価値創造のための責任あるプライバシー保護 (プライバシー) | 短期(数年)~ 中期(5年間) | 特に下流(顧客) | [大]クラウドベースのサービス等から収集した個人データが漏えい | [大]重大な個人情報漏えい事故を引き起こした場合には影響が大きい | |
| [大]個人データを活用した新しいソリューションの恩恵を享受できる | [中]イノベーションのために顧客データを用いて、収益を生み出す新たなサービスを提供 | ||||
| 雇用と働き方の変革を実現するAIの利活用 (AIと雇用) | リスク面は短期(数年) 機会面は短期(数年)~中期(5年間) | NECグループ | [大]従業員の新技術対応スキル不足などにより、必要な人材を確保できない | [大]AIの利活用が定着するために一定の投資が必要 | |
| [大]AIが定型的タスクを担い、人間は付加価値の高い業務に集中 | [大]一般管理費削減に加え、付加価値の高い業務の遂行で労働生産性が向上 | ||||
| インクルーシブカルチャーで新たな価値の提案・提供を促進 (I&D) | リスク面は短期(数年) 機会面は中期(5年間) | NECグループ | [中]アンコンシャスバイアス等によりキャリア採用者や女性など脆弱なグループに機会が与えられないことで優秀人材が活躍する機会を失う | [大]男女比率の偏りが経営の意思決定プロセスや質に悪影響を与える [大]障がい者の活躍、キャリア採用者の定着施策等に一定の投資が必要 | |
| [大]女性に限らず、個人のパフォーマンスが最大限発揮できるようなインクルーシブカルチャーの実現で多様な人材が活躍できる | [大]インクルーシブなカルチャーがイノベーションの創出に貢献 |
| マテリアリティ (略称) | 影響が見込まれる時間軸 | 影響の大きい バリューチェーン | 環境・社会に対する インパクト(*1)上段:ネガティブインパクトの大きさと例 下段:ポジティブインパクト の大きさと例 | 財務に与える リスク/機会(*2)上段:リスクの大きさと例 下段:機会の大きさと例 | |
| B 財務に与えるリスクと機会の大きいテーマ | 持続的な価値創造の基盤となるコーポレート・ガバナンスの進化 (コーポレート・ガバナンス) | リスク面は短期(数年) 機会面は中期(5年間) | NECグループ | [中]脆弱な内部統制により、NECグループ・グローバルで信頼を失墜するような事案が発生 | [大]構造改革に伴い一時的にコスト増加 |
| [中]NECグループ・グローバルで信頼を失わない | [大]中期では、高いインテグリティを第一に、適切な統制がとれたグループ・ガバナンスのもと、生産性・利益率向上 | ||||
| ゆるぎないインテグリティに根差したコンプライアンスの徹底 (コンプライアンス) | 短期(数年)~ 中期(5年間) | NECグループのバリューチェーン全体 | [中]競争法違反、贈収賄行為等の発生は、NECグループのレピュテーションに対し長期間にわたり大きな損失を与える | [大]競争法違反、贈収賄行為等の発生は大きな損失につながる 指名停止処分を受けるなど中長期に悪影響あり | |
| [中]コンプライアンス事故ゼロで信頼を失わない | [大]コンプライアンス事故ゼロでビジネス機会を失わない | ||||
| C 環境・社会に対するインパクトが大きいテーマ | バリューチェーンの環境負荷の可視化と抑制 (気候変動) ※詳細は、 「(3)気候変動」を参照 | 短期(数年) 中期(5年間) 長期(5年超) | 上流(調達先)および下流(顧客) NECグループ | [大]AI普及に伴い、データセンターの電力および水の使用量が増大 | [中]カーボンプライシング導入によるコスト増加、顧客からの再生可能エネルギー100%生産要請に伴う対応コストの増加 |
| [大]資源循環を含む気候変動に関する新しいソリューションの提供により気象災害の減少や資源を有効利用できる社会を実現 | [中]環境負荷/リスクの可視化、AIを活用した分析と定量化、コンサルティングを軸とした課題解決提案等、資源循環を含む気候変動対策に関する事業機会の創出 | ||||
| サプライチェーン上の人権尊重の推進 (サプライチェーン上の人権) | 短期(数年)~ 中期(5年間) | 上流(調達先) | [大]生産委託など調達取引先の海外工場における製造工程での労働者に対する人権リスク、ソフトウェア開発の長時間労働リスク、施工・保守・点検時の労働安全衛生リスク | [中]調達取引先と協働して取り組んでおり、リスク発生の可能性は低いが、人権侵害を引き起こした場合レピュテーションリスクが想定できる | |
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| 従業員の安全確保と健康増進 (従業員の安全と健康) | リスク面は短期(数年) 中長期で継続実施 | NECグループ | [大]派遣社員を含む従業員の長時間労働による発病、労災発生 ハラスメントによる離職、職場の士気低下 | [中]「2025中期経営計画」期間中より重点リスクとして取り組んでおり、大規模なリスク発生の可能性は低いが、人権侵害を引き起こした場合、レピュテーションリスクが想定できる | |
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(*1)環境・社会に対するインパクトは、影響の大きさや範囲、発生可能性、回復可能性(リスクのみ)で評価。得点は当社基準(15段階)に基づくもの。[大]はインパクト8以上、[中]はインパクト8未満。今回の評価は既存の基盤マテリアリティを起点に再評価したため、インパクトが小さいものは未評価。
(*2)財務に与えるリスクと機会は、全社リスク管理基準をはじめ、NECグループ内のリスク判定基準で評価。得点は当社基準(5段階)に基づくもの。[大]はインパクト3以上、[中]はインパクト3未満。