四半期報告書-第116期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/09 9:43
【資料】
PDFをみる
【項目】
14項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は,当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における日本経済は,輸出が好調を維持したほか,企業業績の改善によって設備投資が回復するなど国内需要も堅調に推移し,着実に回復しました。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要が活発に推移しました。
その結果,当第3四半期連結累計期間における連結売上収益は65,202百万円(前年同期比20.5%増)となり,連結営業利益は5,959百万円(前年同期比81.3%増),連結税引前四半期利益は6,147百万円(前年同期比77.9%増),親会社の所有者に帰属する四半期利益は4,444百万円(前年同期比91.8%増)となりました。
受注高は72,397百万円(前年同期比29.3%増),受注残高は21,832百万円(前年同期比57.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は66,541百万円(前年同期比21.7%増)となり,セグメント利益は4,416百万円(前年同期比92.9%増)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は7,374百万円(前年同期比3.7%増)となり,セグメント利益は224百万円(前年同期比40.5%減)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は3,818百万円(前年同期比16.4%増)となり,セグメント利益は289百万円(前年同期比27.9%増)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司および山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司があります。セグメント売上収益は12,036百万円(前年同期比39.3%増)となり,セグメント利益は542百万円(前年同期比165.7%増)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。セグメント売上収益は16,572百万円(前年同期比36.9%増)となり,セグメント利益は547百万円(前年同期比67.5%増)となりました。
また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,工作機械および半導体製造装置などのFA向けや,サーボアンプおよびFAインバータ向けの需要が増加しました。また,データセンタ用サーバ向けの需要も堅調でした。一方,国内の太陽光発電用パワーコンディショナ向けの需要は減少しました。
その結果,売上収益は18,068百万円(前年同期比10.8%増),受注高18,198百万円(前年同期比12.5%増),受注残高3,710百万円(前年同期比21.4%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,太陽光発電市場の停滞により,パワーコンディショナの需要が低迷しました。一方,生産設備およびFA機器向けや,交通機関などの公共設備向けの無停電電源装置の需要は堅調に推移しました。
その結果,売上収益は5,521百万円(前年同期比11.7%減),受注高5,872百万円(前年同期比16.5%減),受注残高2,532百万円(前年同期比16.8%減)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,主要業界である工作機械,ロボット,射出成形機,半導体製造装置および電子部品実装機向けの需要が増加しました。特に,半導体製造装置および電子部品実装機向けの需要は,自動車,スマートフォンなどに向けた半導体需要が旺盛となり,前年同期と比較して大幅に増加しました。
その結果,売上収益は37,108百万円(前年同期比42.5%増),受注高44,067百万円(前年同期比60.0%増),受注残高14,620百万円(前年同期比128.3%増)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器および電機材料の販売は,ロボット,工作機械関連市場向けの産業機器,医療機器関連機器および半導体関連向けの需要は依然堅調に推移していますが,太陽光発電関連機器の需要は前四半期同様大幅に減少しました。
鉄鋼関連事業においては,新規設備投資および老朽化した生産設備の更新が増加しましたが,補修用予備品の納入はやや減少しました。
その結果,売上収益は2,926百万円(前年同期比21.1%減),受注高2,852百万円(前年同期比20.1%減),受注残高422百万円(前年同期比35.3%減)となりました。
⑤電気工事事業
製鉄所内における工場設備の改修工事および補修工事は,計画どおり実施されましたが,太陽光発電設備関連工事の需要は,メガソーラの大型物件引合いが主流となり受注が減少しました。
その結果,売上収益は1,575百万円(前年同期比11.9%減),受注高1,406百万円(前年同期比17.0%減),受注残高546百万円(前年同期比17.8%減)となりました。

(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結累計期間における財政状態は,前連結会計年度末と比較して,資産合計は12,008百万円の増加,負債合計は6,352百万円の増加,資本合計は5,655百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は,棚卸資産の増加4,199百万円,有形固定資産の増加3,383百万円,その他の金融資産(非流動資産)の増加2,240百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,営業債務及びその他の債務の増加4,624百万円,退職給付に係る負債の減少1,605百万円,その他の流動負債の増加1,110百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,利益剰余金の増加4,686百万円,その他の資本の構成要素の増加1,934百万円,自己株式の増加966百万円によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,13,082百万円となり,前連結会計年度末より684百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間の営業活動による資金の増加は,4,929百万円(前年同期間は3,968百万円の増加)となりました。これは主に,税金等調整前四半期純利益6,147百万円,営業債務及びその他の債務の増加額4,402百万円,棚卸資産の増加額4,028百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間の投資活動による資金の減少は,5,369百万円(前年同期間は1,978百万円の減少)となりました。これは主に,有形固定資産の取得による支出4,518百万円,無形資産の取得による支出894百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間の財務活動による資金の減少は,553百万円(前年同期間は1,491百万円の減少)となりました。これは主に,配当金の支払額1,161百万円,長期借入による収入1,117百万円,自己株式の取得による支出966百万円によるものです。
(4) 研究開発活動
無形資産に計上された開発費を含む当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は,2,277百万円です。